キダチアロエとは
ツルボラン科アロエ属の多肉植物
キダチアロエは、南アフリカが原産地のツルボラン科アロエ属の多肉植物の1つです。南アフリカからアラビア半島などの砂漠や草原に自生しています。学名はAloe arborescensと表記します。別名「キダチロカイ(木立蘆薈)」という名でも知られています。
アロエ属の種類は約300種以上もあると言われますが、キダチアロエは他のアロエ属の仲間と同じように暑さに強く、そしてキダチアロエは冬の寒さにも強い耐寒性も持ち合わせている、アロエ属の仲間の中でも特に丈夫な種類です。そのためキダチアロエは、ガーデニング初心者にもおすすめの育てやすい植物です。
キダチアロエの名前の由来は
キダチアロエという呼び名は、見た目の様子がまるで樹木の「ツリー」のように見えることで、キダチアロエという名前が付いたという1説があります。その名の通り日本では「木立アロエ」と表記されていることもあります。葉の形は剣状で、まるで樹木の枝が茂るように伸びています。
ポピュラーな観賞用のキダチアロエの大きさは30cm~1mほどの大きさですが、地植えして大きく生長したキダチアロエは2m~3mになるものもあります。
キダチアロエの魅力
冬に鮮やかなオレンジ色の花が咲く!
キダチアロエの葉は灰緑色で細長く伸び、長いものは30cmくらいの長さのある葉もあります。多肉質の葉は厚さ1cm~1.5cmくらい。キダチアロエの葉の縁には三角形のトゲがあります。
キダチアロエの株が生長すると、11月頃に蕾をつけ、12月~2月の冬の時期に鮮やかな朱赤色の筒状の花を咲かせます。キダチアロエの花は下の方の蕾から順々に咲いていき、伸長した花軸に、柄のない花が穂状に咲きます。
食品や化粧品の原料として栽培されていた!
大昔から民間薬草として利用されてきたアロエ属の植物の中でも、キダチアロエは「医者いらず」と言われるほど有効成分が多く、耐寒性もあるので、日本でもたくさんキダチアロエは栽培されています。
キダチアロをはじめアロエの成分は医薬品には認められていませんが、生薬として活用されています。特にキダチアロエはほかのアロエ属の植物に比べて苦みが少ないので、食品の他、化粧品の原料に使用されます。
初心者でもできるキダチアロエの育て方
栽培に必要なもの
初めてキダチアロエを育てる方は、こんなものを準備してキダチアロエの栽培に取り掛かりましょう。キダチアロエの栽培に必要なものはキダチアロエの苗や種はもちろん、その他鉢植えにする場合は植木鉢、用土、鉢底ネット(鉢の底にあいている穴の上に置くネット)、鉢底石(水はけをよくするために用土を入れる前に植木鉢の底に入れておく軽石)、種まきするならビニールポットやセルトレーは、最初に準備しておきます。
生長に合わせ、肥料が必要になったり殺虫剤などが育て方に必要になることもありますが、栽培を始める最初に準備しておかなければならないものはこんなものです。
鉢植えの土は市販の用土が便利!
キダチアロエは庭に地植えしても育ちますが、家庭で楽しむのなら鉢植えで栽培するのがポピュラーです。鉢植えのものは越冬する時も室内に鉢を移動するだけで簡単にすみます。キダチアロエを鉢植えで栽培する場合、鉢に使用する用土は、市販の多肉用の用土、もしくはサボテン用の用土を購入すると便利です。
配合土を作る場合は赤玉土6、腐葉土(通気性・保水性・保肥性を保つ)3、鹿沼土(酸性にする)1、川砂(水はけをよくする)1の割合で作るとよいでしょう。
キダチアロエを地植えする育て方の場合は、土壌の状態を確認し、腐葉土や緩効性の化成肥料を元肥に加え、酸度計で図った土壌のphが酸性でなければ、やや酸性になるように鹿沼土を加えてよく耕しておきましょう。
栽培は苗からの方が簡単!
土の用意ができたら、いよいよキダチアロエの栽培です。キダチアロエは種からでもまた苗からでも栽培できますが、初心者は苗を購入して栽培するのがおすすめです。キダチアロエの苗の植え付けの適期は生育期にはいる前の4月~5月です。その頃になると園芸店やホームセンターでキダチアロエの苗が出回ります。
キダチアロエのよい苗の選び方ですが、全体にしっかりした苗を選びましょう。茎が太く硬いものがおすすめです。また葉は短く、肉厚で硬い葉であること。そして見た目の葉の色は濃く、トゲがしっかりしている苗は丈夫に育ちます。また葉に傷がないかどうかもよく確認してください。
苗を栽培する方法
キダチアロエの苗の植え付けですが、鉢植えの場合は、購入した苗より一回り大きな鉢を用意します。鉢の底には鉢底ネットをひき、鉢底石を底から2cmほど入れます。そこに用意した用土を加え苗を植え付けます。市販の用土にはすでに元肥が含まれているので、肥料を施す必要はありません。植え付け時には水をたっぷりと施してあげましょう。
キダチアロエは日光を好むので、地植えのものは日当たりのよい場所を選んで植え、鉢植えのものは日当たりのよい場所で管理して育てます。日陰では生長が悪いです。アロエ属の植物の中では耐寒性のある性質ですが、冬に霜が降りる地域や雪が降る地方で越冬するには、鉢植えは室内に、地植えのものは不織布や寒冷紗などで株を覆い、寒風や霜や雪から保護して越冬します。
種から栽培する方法
キダチアロエを種から栽培する場合は、植え付け同様に種まきの時期は4月~5月の時期に種まきします。キダチアロエは春から秋に生長するので、生長前に種をまきます。鉢植えにしても、地植えにしても、種から栽培する場合は、まずビニールポットかセルトレーに種をまいて発芽させて苗を作ります。
ビニールポットもしくはセルトレーに入れる土は植木鉢に入れる用土もしくは赤玉土だけでも構いません。指の1関節ほど穴をあけて種を4~5個まきます。まいたあとは軽く土をかぶせておく程度で構いません。キダチアロエの種は光を当てて発芽を促進する好光性種子なので、まいた種の上には土をかぶせないか、軽くかぶせておけばよいのです。
種まきした後はしっかり水やり!
種まきしたあとはしっかり水を施します。発芽し植え替えするまで、土が乾かないように水やりを欠かさず、そして日当たりのよい場所で管理し、苗を生長させましょう。
発芽して本葉が4~5枚になったら、元気そうなものを1本だけ残して後は間引きし、根付いたら用意した鉢もしくは日当たりのよい場所に、苗をポットからそっと取り出して植え付けます。
管理は日当たりのよい場所
キダチアロエは温帯地方に生育する植物です。気温が20℃前後の時期によく生長します。日頃の管理は、鉢植えのものの置き場所は直射日光の当たる、日当りのよい場所で管理しましょう。置き場所を間違え、日陰だと生育不良になります。
鉢植えのものは基本的には、屋外の日当たりのよい場所で管理しますが、日本では長雨の続く梅雨や秋雨が続く時期があります。長く雨に当たってしまうと株が弱り、蒸れて根が腐ってしまう場合があります。
長雨の時期は鉢植えのもの置き場所を変え、軒下などに移動して管理してください。また冬の季節、気温が5℃以下になるような地域では、室内の日の当たる窓際などに置き場所を移動して管理しましょう。
冬はほとんど水やりの必要なし
キダチアロエは、もともと強い太陽の日差しを受ける場所に育ち、乾燥に強い植物です。水やりの方法は、春から秋にかけては土の表面が乾いた時に、たっぷりと水やりしてあげましょう。与えすぎると土の中が蒸れ、根腐れしてしまう場合があるので与えすぎには注意してください。
キダチアロエは、乾燥に強い性質なので、冬の季節では土がだいぶ乾いても大丈夫なほど水やりの心配はありません。冬の水やりの方法は、地植えのものは自然の降雨に任せ、また鉢植えのものは月に1~2回程度水やりする程度で問題なし。冬の水やりは太陽の出ている暖かい日を選んで水やりしてください。
挿し木での増やし方
苗を植え付け、丈夫に育ったキダチアロエの増やし方は、挿し木して増やす方法と株分けして増やす方法があります。どちらの増やし方も適期は生長期に入る前の4月~5月です。
キダチアロエを挿し木して増やす方法は、キダチアロエの丈夫そうな茎を剪定し、別の鉢に挿して発根させて増やす方法のことです。初めての方でも挿し木で簡単に増やせます。
10cmくらい茎を剪定し、切り口から細菌が入らないように日陰で2~3日乾燥させます。そのあと育成用の鉢やトレイに土を入れてさしておきます。この時の土は多肉植物用の土もしくはサボテン用の土か、なければ赤玉土で構いません。さしたあとはすぐに水を与えず1週間ほどしたら水を与えてください。そのあとは乾燥気味にして発根させていきます。
株分けでの増やし方
キダチアロエを株分けして増やす方法は、鉢植えのものなら植え替えするときに同時に行えば簡単です。地植えのものは親株を掘り起こして株分けします。株分けは親株から根を複数に剪定して新しい株を作っていく方法です。
株分けは根を傷つけないように、丁寧に親株から子株を剪定します。株分けする前は1週間前から水やりは中止して土を乾燥させてください。それから親株を掘り起こし、ナイフなどで剪定します。子株の根に付いている土は綺麗に落として、新しい鉢などに植え付けします。
剪定して新たに植え付けした子株は、特に鉢植えの場合は4~5日間は屋外の直射日光の当たらない場所で管理し、4~5日経過したら水を与え、それからは屋外の日がよく当たる場所で管理します。
鉢植えは植え替えが必要
キダチアロエを鉢植えで栽培している場合、株が大きくなれば鉢の中で根詰まりして、水はけや通気が悪くなり根が腐ってしまう場合があります。1年~2年に1度、株より一回り大きな鉢に植え替えするのが上手なキダチアロエの鉢植えの育て方です。植え替え時期は4月~5月が適期です。
植え替え方は、鉢植えから株を抜き、古くなった根を切り、同時に葉も整理します。剪定した根の切り口からばい菌が入らぬように、切り口を乾燥させるために2日ほど日陰に放置して切り口を乾燥させます。そのあと、用意した鉢に乾燥した新しい用土を入れて、植え付ければ植え替え完成です。植え替えした後、約1週間は水やりせず、1週間後から適宜水やりを行うようにしてください。
肥料は植え替え時に!
キダチアロエの植え替えの適期は4月~5月。この時期は植え替えと同時に株分けや挿し木の適期であり、生長期に入る前の大事な時期です。植物にとって肥料とは栄養の源です。生長期に入る前のこの時期から生長中の時期には肥料を施し栄養を与えてあげます。
肥料は市販の多肉植物用の液体肥料もしくは緩効性の固形肥料を購入して与えてください。液体肥料は速効性はあります。植え替えした時や生長期には10日に1回水やりの代わりに施します。
ゆっくりと効果を表す緩効性の肥料を使用するなら3ヵ月に1度を目安に与えます。分量は購入した肥料の表示に従ってください。
心配になる病害虫について
注意が必要な害虫について
植物を育てるのに心配な病気や害虫の問題。栽培しやすく丈夫なキダチアロエですが、そもそもアロエ属の植物には害虫が付きやすのが難点でもあります。
キダチアロエは葉や茎の付け根につくカイガラムシや、アブラムシに注意が必要です。放置しておくと養分を取られて枯れてしまう場合があります。見つけたら歯ブラシなどでこすり取るか、市販の殺虫剤で駆除してください。
心配となる病気は?
キダチアロエの栽培中に心配される病気はほとんどありません。まれに葉に斑点が現れることがありますが、これは病気ではありません。病気ではありませんが、生育に何らかの支障をきたしているサインです。斑点が出てきたときは、水やりを控え株を休眠させてあげましょう。
葉が赤く枯れた感じになるのは、これも病気ではなく水やりのしすぎ、鉢に中で根詰まりを起こしている、日当たりが悪いなど管理の仕方に問題があると思われます。その場合、枯れた葉は取り除き、管理状態をもう一度確認してください。
キダチアロエを上手に育ててみよう
薬用として食品に使ったり、観賞用としても人気のキダチアロエ。アロエ属の中でも寒さに比較的強いので、とても育てやすい多肉植物です。キダチアロエの成分も「病気いらず」と言われますが、株自体も病気の心配はいりません。ただ害虫は付きやすので、害虫対策と水やりには注意して上手に育ててください。この点を注意すれば初心者でも上手に育てることができます。キダチアロエ、上手に栽培して楽しんでください。
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出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1100834?title=%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%82%A8&searchId=240644222