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【失敗知らず】オリーブの木の育て方講座!苗の植え方から手入れ、収穫方法まで解説!

庭をすっかりおしゃれで有益な場所に変えられる、オリーブの木は世界で人気の植物です。ガーデニングでオリーブを取り入れたら、育て方は簡単だし果実が取れる楽しみがあります。オリーブの木の苗の植え方から収穫まで、育て方の基本をお伝えします。
2021年1月3日
はぐれ猫
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目次

オリーブの木とは

地中海原産のオイルが有名な植物

育て方が気になるオリーブの木は、地中海地方を原産地とする植物です。昔から欧州ではポルトガル、イタリア、ギリシャなどが主要産地で、他に北アフリカ地方、中東のトルコやイスラエルなどに自生しています。油を意味するオイルはオリーブに由来し、欧州では古くから栽培が盛んでオリーブオイルを使う文化が浸透してきました。

神話と伝説に彩られたオリーブの木

古くよりオリーブは、地中海沿岸の神話と融合していた存在です。この地方でオリーブは、太陽の木、知恵の木、生命の木とも呼ばれました。古代ギリシャではアテネがオリーブを広めたとされ、古代エジプトではイシスが育て方を伝えたと言います。「旧約聖書」の大洪水の場面では、ノアの方舟から飛んだ鳩がオリーブの葉をくわえて戻り、陸地の存在を教えています。

植物栽培・育て方は難しくない人気の植物

そんな神話と密接に繋がるオリーブの木は、遠く離れた日本でも育てるのが人気です。ガーデニングに取り入れると地中海の伊吹を感じられ、育て方がうまくいけばオリーブの果実も手に入ります。栄養豊富で抗酸化作用も高く美容にもよい果実は、美味しい料理にも直結するという意味でも植え付けが好まれています。

オリーブの木の特徴

オリーブの樹形と葉っぱ

野生のオリーブの木は育てると樹高7~10mにもなる高木ですが、栽培品種を植えると高さ2~5mほどの低木ばかりです。灰色がかった枝から出る葉っぱは一年中茂り、4~8cmの細長く丸みを帯びた形状で密生します。育て方が順調なら、、オリーブは他の樹木に比べても成長が早い植物。樹齢を増すとねじれ、独特な形状になる品種があります。

オリーブの花と花言葉

育て方に問題なければ、オリーブの木は例年初夏の時期に開花します。オリーブの花は、直径が5cmほど。花びらは白く、中心部の雄しべが黄色くて可憐な印象があります。ちなみに花言葉には「平和」「安らぎ」「知恵」「勝利」などのポジティブなタイプがあり、全てエジプトやギリシャの神話や故事を由来とするのだとか。

オリーブの果実

そしてオリーブを育てる上で最大級の楽しみが、料理にも使える果実です。良い育て方ができた証である果実は直径3~4cmほどで、黄緑の実は熟すとプラムのように黒紫がかった色合いとなります。食用油の代名詞的な存在であるだけに、油を絞って使うのは自在。果実は苦味がありますが、加熱すればピザの具材にもなりますし、ピクルスや塩漬けにしても美味です。

オリーブの木の代表的な品種

マンザニロ

初心者がオリーブの木の育て方で成功するなら、スペイン生まれのマンザニロは選びたい品種です。この名はスペイン語で、小さなりんごという意味があります。実ると大きな果実は早い時期から収穫できますが、オイルは少ないので漬物に向いています。樹高は低くて他に比べ成長が遅めなので、手入れがしやすいのもメリットです。

ミッション

庭を綺麗に飾る目的では、アメリカ発祥のミッションも育てるのにおすすめの品種です。栽培すれば他のオリーブの木よりも成長が早めなので、育て方では時期ごとの手入れが不可欠となります。硬めの果実はオイルを多く含み、ピクルス、塩漬けとするのに最適と言われています。

ネバディロ・ブランコ

庭の栽培で選びたい品種に、ネバディロ・ブランコがあります。こちらもスペイン原産で、オイルを採取する目的の他、受粉用樹木としても植えるのが好まれる品種。樹高は2mと小ぶりながら枝葉が密生する常緑樹で、育て方は楽なほうなのでシンボルツリーや生け垣としても好まれています。


オリーブの木の育て方講座!

①オリーブの植え付け環境

ずっと栽培が盛んな地中海地方は、夏の時期は気温が30度を超えて乾燥し、冬はマイナス3度より寒くなる気候です。そのため日本の本州の関東から九州にかけての平野部では、オリーブの木の育て方を進めるのに不都合はありません。ただオリーブは北海道など厳寒過ぎる地域に地植え栽培すると、冬越しできないことがあります。

育て方で大切なのは日当たりの良い場所

日当たりの良さは、オリーブの木の育て方ではトコトンこだわりたいポイント。オリーブは1年中太陽光を受けてこそ、花と果実が付きやすくなる植物です。地植えでも鉢に植えるのでも、日当たりが悪いと十分に育たず、花も付かなくなります。室内で鉢植えにする場合、もっとも日当たりの良い場所を確認してみてください。

花を付けるなら10度以下の寒さに当てる

花を確実に付ける育て方では、冬越しの時期の寒さが鍵を握ります。何故ならばオリーブの木は、冬に10度以下の寒気を10日以上当てることで、花芽を付けやすくなるからです。したがって沖縄などの南国で育てる場合、花と実を付ける可能性が低くなることは把握しておきたいところです。

②オリーブに最適な土

酸性の土はオリーブの木を植えるには好ましくないので、育て方では弱アルカリ性の土を使う方法を心がけます。室内にも配置する鉢植え栽培にするなら、オリーブ専用で使いやすい、調整済みの土がおすすめ。カルシウムなど栄養素も配合されている土で、ちょうどよいアルカリ性になっているので、他の素材と混ぜずにすぐに使えます。

オリーブの土作り

1から土を作る育て方を実践する場合には、庭土と赤玉土、それに腐葉土や苦土石灰(くどせっかい)などを用意します。割合としては、庭土5割に対して赤玉土2、腐葉土3程度が最適。そこに1㎡あたりに苦土石灰1~2握り程度)も入れて、オリーブの木にとって最適な土を作り上げます。

③オリーブの苗の植え付け

春と秋の時期になれば、園芸店やホームセンターでオリーブの木の苗を販売する光景が見られます。苗を植え付ける時期は販売時期と同じく4~5月、あるいは9~10月が最適。どんな品種を地植えで育てるとしても、苗からの育て方をすれば失敗を回避することに繋がります。

屋外の土に植え付け

買入したオリーブの木の苗は、日当たりが良好な場所を選んで、水はけの良い土に植え付けます。そのためポットから取出したら、苗は周囲より高くした場所に植え付けるのが良い育て方のコツ。オリーブの木は根っこが深くまで達しないので、支柱を立ててヒモを結んで支えます。植え付け時には、たっぷり水やりをすることも大切です。

鉢に植え付け

鉢を使ってオリーブの木を植え付けるなら、まだ苗木の段階では小サイズの鉢で構いません。栽培用の鉢には底石とネットを入れ、そこにオリーブの土を入れます。室内やベランダでの育て方を進めるときは受け皿も用意して、水と土が流出するのを防ぐのが好ましいです。鉢植えにする場合も、水をたっぷりあげることで根付かせる助けとします。

④オリーブの植え替え

鉢植えして大きくなったオリーブの木は、別の土と鉢に植え替える必要があります。なぜ育てる時に植え替える必要があるかと言えば、2年ほどで大きくなるし、土の栄養が抜けてしまうためです。鉢植えでは2年ごとに植え替えることによって土の栄養を改善し、オリーブの健全な育て方ができるようになります。

植え替える方法と時期

小さなオリーブの木を栽培するなら、植え替え用に使う鉢は一回り大きなサイズを選び出します。植え替える時の土も、オリーブの土を使う育て方なら素早い作業が叶います。植え替え時期に相応しいのは、開花より前の4~5月の頃。しかし秋の9~10月に植え替えることも問題はありません。しかし冬越しや真夏の時期に、植え替える作業は厳禁です。


⑤オリーブの水やりと肥料

水やりの基本

そんな植え替えと同様に大切なのが、オリーブの木の水やりです。地中海性気候の地域は春から秋は乾燥しがちな気候なので、育てるオリーブの木の水やりは地植えなら頻度は心配要りません。乾いた時だけ水やりをする育て方でokです。冬の時期には冬眠状態になるので、水やり頻度は少なめにします。ただ鉢植えにする場合には、夏は乾きやすいため水やり頻度を高めるのが大切です。

肥料の種類と時期

肥料は腐葉土を使う育て方でも構いませんが、オリーブの木を育てる時には化成肥料や油粕、またはオリーブ専用の肥料を使うのが一般的です。植え付けや植え替える時は、肥料を与えるのは基本。根付いた後は春の花が咲く前の3月、花芽が付く秋の10月頃に適量を与えるのが良いです。

⑥オリーブの冬越し

地植えでの冬越しは霜が降りない育て方

関東以南の気候であれば、屋外にオリーブの木を植えるとしても、冬越しできる可能性は高めです。しかし霜が下りる地域では、冬越しする育て方では霜対策を考えたいところ。地面に霜が下りることを防ぐために、根っこの周囲全体に霜よけカバーか、敷きワラをみっちりと敷く方法があります。

鉢植えで冬越しは室内で保護する育て方

冬がとても寒くなる地域でオリーブの木を確実に冬越しさせるとしたら、栽培は鉢植えにして室内に保護します。冬越しで花芽を付けるためには寒さを必要とするので、温かい室内ではなく、玄関の中など寒さがちょうどよい場所を選ぶ育て方がおすすめです。寒すぎなければ、オリーブは寒い地域でも冬越しを成し遂げてくれます。

⑦オリーブの手入れ

選ぶオリーブの木の品種によっては、春から数ヶ月で枝がボーボーになることも珍しくありません。見た目が悪くなってしまうので、間違わない育て方では剪定を始めとした手入れが必要です。手入れをするには、剪定バサミ、ゴミ袋などを用意します。手入れの時には、少なくとも怪我防止の軍手を付けた作業がおすすめです。

手入れの方法

理想の育て方に必須な剪定バサミによる手入れにちょうどよい時期は、オリーブの木の花が咲く前の3~4月の頃。手入れをするなら見栄えを気にしつつ、邪魔な枝や長く伸びすぎた枝を切除します。常に全体にバランス良い形になるように、手入れを進めるのが大切です。剪定した後の枝は、挿し木用、飾り用、工作用としても有用なので、ゴミになるばかりではありません。

⑧挿し木で増やす

簡単なオリーブの木の増やし方は、挿し木の方法です。挿し木はオリーブを手入れした時の枝を使えるし、枝の数だけ幾らでも育てることができるのも魅力。生け垣を作ったり、盆栽にする育て方もできます。オリーブを増やしたいとなったら、苗を買うより挿し木の方法を試してみてください。

挿し木する時のコツ

挿し木をするのに向いている時期は、春の3月から梅雨の7月までの時期です。剪定したオリーブの木の枝は室内で水に浸しておくことで、根っこの発育を促します。剪定したままの枝を挿し木する育て方では定着率が低いので、多めに刺して良い状態のものを見極めるといった方法もあります。あるいは発根促進剤を塗って湿らせて、根っこが出るのを待つのもおすすめです。

⑨種から増やす(異なる品種をそばに配置)

種を発芽させてみるのも、オリーブの木を1から栽培する方法の1つです。この育て方の場合、オリーブの実がなれば種が取れますが、自家不結実性の木の場合、他の植物のように果実が付かないためにひと工夫が必要です。その工夫とは、異なる品種のオリーブを近くに植えること。虫などが受粉の手助けをして、果実が実りやすくなるという仕組みです。

種をまく方法

果実から取ったオリーブの木の種は、春になったら水に浸して発芽を促します。鉢の土に植えた場合も発芽率は意外と高めで、水やりを1日1回していると、やがて小さな双葉の芽を出します。大きくする育て方では日当たりの良さ適度な水やり、腐葉土を入れて栄養状態の良い土壌が不可欠。鑑賞に足りるほど大きくなるまでは、10年待つ必要があります。


⑩オリーブの病害虫

害虫の対処

生命力が強いと言われるオリーブの木ですが、育てる上で害虫に悩まされることはあります。枯れるまで食べ尽くす日本固有種のオリーブアナアキゾウムシ、葉っぱを食べるハマキムシなどが代表格です。栽培時の対処としては、幼虫と成虫を手作業で捕まえることがまず先決。育て方を進めて虫が酷いなら、病害虫用スプレーか、スミチオン乳剤などを散布して対応します。

病気の対処

比較的病気にも強いオリーブの木ですが、地植えすると果実を変形させる炭疽病(たんそびょう)や、枝葉を枯らす梢枯病(しょうこびょう)という怖い病気が付くこともあります。対処としては薬剤散布法もありますが、病原菌が付いた枝葉は根こそぎ剪定して風通しをよくし、栄養を与えて元気な枝葉を伸ばす育て方が基本です。

⑪オリーブの果実の収穫

覚えておきたいのは、オリーブの木に付く果実の収穫する時期です。じつはオリーブというのは、果実の使い方で収穫時期が違ってくる植物です。10月の熟成した紫や黒っぽい実はもちろん、9月のまだ若い緑の実も使うことができます。育て方を進める上で、それぞれの実の収穫時期と使用方法は、ぜひ確認しておきたいものです。

オリーブオイルを作るなら黒っぽい実を収穫

紀元前から作られたオリーブオイルは、料理や健康にとって欠かせない素材です。そんなオリーブオイルは、緑のものを使わず、黒っぽくなったオリーブの実から上質なものが取れます。オリーブの木に実った黒い実は、10月からが収穫に最適な時期。家庭でのオリーブオイル作りは、塩や重曹でよくアク抜きをし、潰して浮き上がるオイルをフィルターでこし取る作業をします。

塩漬けを作るなら緑色を収穫

一方でオリーブの塩漬けも黒っぽい果実も使えますが、緑の若い果実を使うのが美味しいと言われています。育て方で問題なければ、オリーブの木から緑の実が収穫できるのは9月の頃。塩漬けを作るなら塩分10%の塩水に果実を入れて、半年から7ヶ月も浸け置きします。時々塩水を取り替えたりすることで鮮度を保ちます。

オリーブの木を育ててみよう

正しい育て方でお魅惑の果実を実らせたい

失敗しないオリーブの木の育て方は、初心者でも難しく感じないことがわかりました。育てる上では、植え付け時期や冬越しの方法などをしっかり意識していれば、オリーブの木は期待に答えてくれます。秋に収穫できる果実を目指して、これから庭や鉢でオリーブを育ててみてはいかがです?

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当サイトではオリーブの木の他にも、様々な果実のできる植物の育て方をまとめています。自宅のガーデニングで色んな果物を実らせてみたいなら、チェックしてみてください。