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初心者でも自宅で育てやすい果樹ってどれ?種類別の難易度&簡単な栽培方法を解説!

ご家庭で果物を育ててみませんか?りんごやみかんなど、お気に入りの果樹を植えておくと、果実が実ったあと収穫できる楽しみがあります。お住いの気候条件や栽培面積合った果物の樹種を選びましょう。人気の果樹の栽培方法や基礎知識、種類、難易度などをご紹介いたします。
更新: 2021年3月17日
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果樹栽培に挑戦!

実のなる植物って、収穫する楽しみがありますよね。野菜もいいけど、果物がなったらステキかも!と思ったら、果樹栽培にも挑戦してみましょう。

でも果樹栽培には栽培面積がないとできないのでは?と思うかもしれませんが、ベランダで鉢植えでも比較的簡単に育てられる果樹も合わせてご紹介いたします。

ここでご紹介することは、初心者の方には特に知っておいていただきたい基礎知識ばかり。 簡単に育てられるものから中級者向けのものまで、栽培難易度やおすすめ度なども簡単にご紹介いたします。

まずは栽培したい果樹を決めよう!

果樹栽培を始める前に、育てたいと思った果樹にどんな特徴があるか、今ご自身が済んでいる環境ではどんな品種が育てやすいか、どんな気候で育ちやすい果樹などを知ることが大切です、 秋冬になると葉が落ちる落葉樹系なのか、それとも常緑樹なのか、そして樹高はどれぐらいなのか、ツルを延ばすのかなどさまざまな特徴があります。

特に庭植えする場合は一度植えると、簡単に移植できないので、植える場所に応じた果樹選び、品種選びをすること、大切です。

日当たりや風通し、水はけのよさや栽培面積など果樹の特徴や性質とよりマッチするものかどうか、あらかじめ調べておきましょう。 それらは栽培難易度にもかかわってきますので、基礎知識をはじめ下調べをよくすることが大事です。

果樹は1本だけで実がつくものとそうでないものが

果樹は、野菜などと違い1本の苗木だけで実をつけるものと、そうでないものがあります。これはも果樹を育てる際に覚えておきたい基礎知識です。「自家結実性」「自家不結実性」などと呼ぶのですが、果樹の多くは同品種の花粉では実がつきにくいという性質があります。

それぞれの性質を確かめておかなければ、いつまでたっても実がつかないということにもなりかねませんし、2本以上植える必要があるものに関しては、開花時期の合うものや品種間の相性がよいものを選ぶようにします。

果樹栽培でよい苗木を見分けるポイント

よい苗木を選ぶポイントの1つとしては、細かい根が幹の近くにたくさん出ていて根張りがよいことも基礎知識として覚えておきましょう。 根に白い菌糸がついていたり、コブのように膨れていたりするもの、虫がついているような苗木は避けましょう。

ただ、園芸店で購入する際、根に「コモ」が巻かれていたり、ポット根で根の状態をチェックできないような場合もあります。

その際は ・根が太く、枝も品種特有の太さがあること ・ほどよい節まで新芽や葉がたくさんついていること ・接ぎ木苗の場合は、つぎ口が目立たないこと ・挿し木苗は、幹がぐらぐらせず新葉の色がよいこと。 などが選ぶ際のポイントです。

果樹栽培は水はけのよう深い土地がおすすめ

果樹を庭植えする際、一番の条件としては、水はけがよく、果樹が十分に根を張ることができる深い土地を選ぶことをおすすめします。これも果樹栽培の基礎知識として忘れてはいけません。

地下水があっても1m以上深い場所でしたら問題ありません。 家庭では樹木を果樹園のように大きくする必要はなく、50cm程度の深さまで簡単に掘れる場所であれば十分育てることができます。

果樹栽培には庭の土壌改良について

果樹栽培の基礎知識としてこれも大事な土作りについて。 土が固く、肥料分の少ない土地は植え付け前に簡単に土壌改良をすることをおすすめします。 植え付け1週間以上前に土作りをおこなうのですが、果樹を植える穴を50cmぐらい掘ったら、市販の腐葉土やピートモス、パーク堆肥のほか、苦土石灰などを混ぜ込んでおきます。

これらの材料は、掘り返した土を軟らかくまた水はけと水持ちのよい状態で保ってくれるのです。

果樹栽培は日照時間を確保することが重要

おいしい果実を収穫するためには、なんといっても日当たりのよい場所を選ぶことです。これも必要不可欠な基礎知識です。 お日様の光にたっぷりと当たった果実は色つきも良くなりますし、味も濃厚で甘みも強くなります。

ただ、市街地などでは周りの建物との兼ね合いもあり、十分な日当たりを確保することが難しいかもしれません。 まずは春から秋の成長期にかけて半日ぐらいの日が確保できること、そして、西日よりかは午前中の柔らかい日差しが当たる場所をおすすめします。

果樹栽培は風通しの良い場所を選ぶ

日当たりと同様、また風通しを良くすることも大事な基礎知識です。風通しが悪いと病害虫が発生しやすくなります。また夏の強い日差しは果樹にとって苦手な要素でもあります。風通しを良くすることで、多少の暑さも和らげることができるのです。

果樹栽培は庭植えの方法について


植え付けのおすすめ時期

植え付けの適期についてですが、落葉樹の場合は11月下旬頃から3月頃までに植え付けることをおすすめします。落葉した状態でしたら、いつでも植え付けることができるのですが、寒い気候の土地で栽培する場合は、寒さが和らぐ3月に植えた方が順調に根付きます。

また春に出回る常緑果樹においても3月下旬~4月頃に植え付けるのをおすすめします。

植え付けの手順や注意点について

入手した苗木は包みをといてから、さっと土を落とし、根をバケツの水に半日ほどつけておきます。 植え付けの場所は直径50cmの面積をとり、深さ50cm程度で穴を掘ります。

掘り返した土の半分に腐葉土や堆肥、などを混ぜ合わせて穴に戻し、間土を入れます。苗木は太めの根の先や折れた根をハサミで切り直します。

根をよく広げて穴の中央にすえ、残りの土をかけ、苗木の周りに水鉢を作ったら十分に水やりします。水が引いたら、土をすべて戻し、数時間後根元を踏み固めるようにして土を落ち着かせ苗木を安定させます。

限られた面積で栽培可能!鉢植え果樹の魅力

鉢植えは根を張る面積が限られ、コンパクトに

鉢(プランター)植えでは根の張る面積が制限されるので、狭い面積でコンパクトに育てることができます。 樹のサイズに合わせて果実を収穫しましょう。 適切な量の果実を収穫するには、剪定や誘引、適果などの世話をするのをわすれずにやらなければいけませんが、地植えよりも実がなり始めるのが早いのが特徴です。

鉢植えで育てると果実の味が濃厚に!

鉢(プランター)など限られた面積の中でコンパクトに育てられた果実の身は味が濃厚になります。 庭植えなど露地栽培では水分や肥料分をよりたくさん吸収しようと、太い根がどこまでも張るのですが、果実は大きくなっても味はやや薄くなりがちです。

鉢植えのように、定期的に植え替えができるほうが、細い根がたくさん出て味が濃くなり、糖度も増します。

また鉢植えですと、水や肥料をコントロールしやすくなるので、鉢植え果樹ならではの完熟したおいしい果実を味わうことができます。

鉢植えは移動もできて育てやすい

鉢植えで育てると、少ない面積で育てられるだけでなく、楽に移動出来てます。 梅雨時や雨を避けることもしやすいですし、受粉のために相性のよい品種をそばに置くこともできますし、寒い季節は室内や温室などに取り込むこともできて育てやすいです。

鉢植えで果樹を育てる基本作業について

鉢やプランターの種類について

鉢やプランターで育てる際の基礎知識としてまず、鉢やプランターのサイズや形状、素材、色などは大切なポイントです。 最もポピュラーな鉢は素焼きのテラコッタですが、これは通気性に優れており、育てやすいです。

その他、プラスチック製や木製の鉢やプランターがありますが、プラスチック鉢は軽量なので移動がしやすく、色や形も豊富なのが特徴です。また保水性が高いのでこまめに水やりができない方にもおすすめです。

用土について

果樹栽培の基礎として覚えていただきたい2つ目のポイントは、果樹栽培に適した用土は、水気と通気性がよいこと、その他水もちや肥料持ちのよい土がおすすめです。 鉢植えでは市販の赤玉土を主体として配合土を作ります。

一般的な配合例としては、赤玉土6:腐葉土3:川砂1の混合土で、多くの果樹に適応しています。 果樹の中にはブルーベリーなど酸性土を好む種類には、赤玉土4:鹿沼土3:ピートモス3で混ぜ合わせて使います。

肥料について


栽培の基礎として大事な施肥について。肥料は動植物から作られた有機質肥料と、化学的に製造された化成肥料に分けられます。 また肥料の効果がある期間にあわせて、緩効性や速効性などのタイプを選びましょう。

有機質肥料は主に植え付け前の元肥として施します。速効性のある液体肥料などは生長途中に追肥として与えることをおすすめします。

鉢植えやプランターでも十分育つおすすめ果樹5選

1.ブルーベリー

栽培難易度 ★★

ブルーベリーは栽培土地に合わせた品種選びができれば、栽培自体に関しては難易度もそれほど高くないですし、比較的簡単で、育てやすい果樹だといえます。鉢植えやプランター栽培でも育てやすく、他家受粉の際にも栽培面積を抑えることができます。

栽培土地に合わせて品種が選べる

北アメリカ原産の落葉低木のブルーベリー。一般家庭でも作りやすい果樹の代表でもあります。 ブルーベリーには現在、200を超える品種があるといわれていますが、栽培土地に合わせた品種を選んで栽培すると、育てやすいですし、栽培難易度もそれほど高くありません。

大きく分けるとノーザンハイブッシュ系は寒さに強く寒冷地栽培向き、サザンハイブッシュ系は耐寒性にはやや低い系統で、ノーザンハイブッシュ系よりも暖かい地域で良く育つグループです。栽培面積は、品種によって変わることはありません。

植え付けについて

酸性の土壌を好むブルーベリーは、植え付けの際、ピートモスを加えて酸性の土を作ることがポイントです。 芽吹き前の2~3月が植え付け作業の適期ですが、初秋から晩秋にも植え付け可能です。

開花から収穫まで

丸みを帯びた花は5月に咲きます。この開花期に受粉されなければ実はつきません。通常ハチなどの昆虫が飛び回って受粉の手伝いをしてくれますが、昆虫が少ない都心部では人工授粉することをおすすめします。

花は両性なので、2品種の花粉を筆や綿棒などを使って交互につけるようにすると両方に受粉させることができます。

肥料の与え方について

1~2月にチッソ:リン:カリを2:1:2の緩効性化成肥料を施し、ピートモスを軽くすき込みます。様子を見て元気がないようなときは追肥を行いましょう。 追肥の際は株元ではなく、根が広がる周辺に施すようにします。

鉢植えの場合は植え付け1か月後に玉状の肥料3~4個を鉢の縁に埋め込み、毎年春と収穫後に同様に肥料を与えます。

病害虫対策について

ブルーベリーには病害虫発生は少なく、無農薬でも十分に栽培することができるので、そういった面でも初心者の方に育てやすい果樹だといえます。 果実の成熟期に鳥による被害が心配されますが、その際は、防鳥ネットや寒冷紗などをかぶせるようにしましょう。

2.ウメ

栽培難易度 ★★★★

栽培難易度としては、植え付けや施肥などに関してはそれほど難易度は高くなく、栽培についてはむしろ簡単で育ててやすいほうですが、アブラムシやオビカレハの幼虫による被害などに葉が食害されるほか、カビなどの被害が出ることもあるので、そういった面で少し難易度が高くなります。 鉢(プランター)でも育てやすい果樹です。

品種と苗選びについて

相性のよい2品種を選び、花木としても楽しむことができます。 ウメの品種の中で、よく栽培されているのは、時価結実性と「小粒南高」や「豊後」など、他品種の花粉でないと結実しない「白加賀」、「南高」などです。寒冷地では遅咲きで耐寒性の強い品種を選ぶようにすると、栽培は比較的簡単で育てやすいでしょう。

植え付けについて

日当たりや水はけ、通気性のよい場所を選び明日。ウメは根が動きだすのが早いので12~3月頃に出回る苗木は入手したらすぐに植え付けるようにし、支柱を立てて50~60cmに切り詰めます。 鉢(プランター)で育てる場合は、花粉の多い甲州最小など小さい品種を鉢(プランター)にし、受粉樹にする方法があります。


肥料や水やりの仕方について

施肥については植え付け1か月後と、それ以降毎年2月、4月、9月に粒状肥料を3~5個鉢の縁に埋めます。

病害虫について

葉が出てくる季節になるとアブラムシが発生することがあるので、葉裏についているのを見つけたら薬剤を散布して駆除しましょう。また薬剤散布することで、黒星病などカビなどを防ぐ効果もあります。

収穫について

ほとんどの品種で人工授粉が必要になります。人工授粉は花粉を筆や綿棒などにつけて雌花にこすりつけるだけなので簡単です。 人工授粉をすると、結実が多くなることがあるので、特に鉢(プランター)栽培の際は、バランスよく1鉢に5~10果となるようにします。

3.ブドウ

栽培難易度 ★★★

長く収穫できるブドウはよい、苗木選びが大切です。 種類によって、耐寒性や収穫量、実の品質に差が出るので、多少高価でも接ぎ木苗を選ぶようにしましょう。

自家結実性に人工授粉しなくても実がなることから、実をならすのは簡単ですし、生育適温は15~30度となっており、耐寒性や耐暑性ともに強いので、栽培難易度はそれほど高くなく、収穫数を限定すれば育てやすい果樹です。

植え付けについて

ブドウは植え付け後、2芽を残して切り詰め、主枝を伸ばします。高温乾燥が続くような場合は水やりしますが、普通は水やりは不要です。

肥料の与え方

生長を始める寒い時期に、1~2月に緩効性肥料を施し余す。

病害虫対策について

ブドウは、アブラムシが付きやすいほか、べと病や黒痘病などの病害虫にかかる心配があるので、薬剤散布で予防しましょう。

はじめてでも簡単!

栽培環境や気候にあった品種を選ぶと、育てやすい果樹は他にもたくさんあります。ここであげた栽培方法などはほんの一部ですが、ご自身の好きな果実なら、より手をかけて育てたくなるはず!ぜひチャレンジしてみてくださいね。