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レンギョウ(連翹)の育て方!栽培環境や増やし方など栽培のポイントをご紹介!

鮮やかな黄金の花を咲かせて見せる、レンギョウの栽培はおすすめです。レンギョウが自宅の庭や玄関先にあれば、春の花や秋の紅葉までが楽しみ。綺麗なレンギョウの花の季節、最適な環境や増やし方まで、必要な栽培のポイントをとことん解説します。
2020年12月17日
はぐれ猫
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レンギョウとは

モクセイ科の半つる性植物

これから庭に取り入れたいレンギョウとは、モクセイ科のレンギョウ属の植物です。季節が涼しい秋になれば落葉するタイプの低木で、昔からアジアや欧州を始めとした世界の人々に好まれてきました。レンギョウ属には幾つかの種類が存在しますが、いずれも葉っぱや花がとても綺麗な見た目をしています。

レンギョウの名前

漢字で書けば連翹というふうに、ちょっと難しく感じるレンギョウ。別名はレンギョウウツギ(連翹空木)とあり、古名には、いたちはぜ、いたちぐさなどがあります。連翹とは優れて連なることを意味し、優雅な花の見た目が由来。元々トモエソウを指す名でしたが、いつしかレンギョウの名前になりました。英名は花の見た目を元に、ゴールデンベルズと呼ばれます。

植物栽培・育て方は簡単だから初心者向き

この連翹は、ガーデニングに取り入れると様々な扱い方ができます。とてもこじんまりしている低木なので、庭木や生け垣にしても管理しやすい種類です。または鉢植えとして、玄関先やベランダに置くのもおすすめ。和風に盆栽として育てることも簡単で、どんな育て方でも挿し木からでも始められます。庭造りの初心者向きな植物なのです。

レンギョウの主な種類・品種

中国・朝鮮半島のレンギョウ

いま日本で主流と化しているレンギョウは、中国や朝鮮半島に由来するものがほとんどです。その理由は日本産に比べ耐寒性や耐暑性や耐汚染性が強く、どこでも分布を広げやすいことにあります。中国由来の連翹では、黄寿丹、和秦翹の品種があります。それに加えて中国産の別種のシナレンギョウ、韓国産でケナリと呼ばれるチョウセンレンギョウも代表種です。

日本産のレンギョウ

では日本原産種はどうかと言えば、実は絶滅危惧種に指定されてしまった野生のレンギョウが存在します。ヤマトレンギョウは中国地方に分布し、石灰岩の土地を好む種類です。また瀬戸内海の小豆島で確認される、緑を帯びた花を見せるショウドシマレンギョウがあります。いずれも国内で栽培するには、入手から難しい種類です。

ヨーロッパのレンギョウ

そして欧州の方に目を移せば、バルカン半島に原産地があるセイヨウレンギョウがあります。園芸種としてはレンギョウとシナレンギョウを交配させたインテルメディア、さらにスペクタビリスなども一般的。日本の花屋で切り花として売っているものの多くは、品種改良されて大輪を咲かせるこのタイプです。

レンギョウの外見

中空な枝の特徴

樹高は1~3mとかなり低く感じられるレンギョウは、全方位に向けて枝を伸ばします。春になると半つる性のひょろりとした枝を伸ばしますが、枝はよく見ればまるで竹のような節を持っているのも特徴的。枝の内部が空洞になっていることが、連翹空木という不思議な別名の由来でした。

紅葉する葉の特徴

花が咲いた後の春の季節、レンギョウは枝から新芽を吹き始めます。日当たりが良ければ葉っぱはよく茂り、1枚あたりの長さは3~10cm。先端は尖った長卵形をして、周囲にはギザギザの鋸歯が付いています。この葉っぱ秋に落葉する前には、濃い緑、黄緑色、紫色と紅葉して見せてくれるので、秋のレンギョウの風物詩になっています。

レンギョウの花

花の特徴

一番の見どころになるレンギョウの花は、1つあたりの直径が2~3cmと小さめです。4枚の花びらがあり、ラッパのような広がり方を見せているのも特徴。その色合いは黄色とも黄金色とも表現されて、ただひたすらに眩しくて鮮やかな印象があります。レンギョウの花はほぼ全ての枝々に連なって咲くため、周囲を圧倒する存在感を発揮しています。


レンギョウの花の時期

各地で人々を楽しませる桜や梅の種類と同じく、レンギョウの花は春に咲き乱れる植物です。関東ならば季節は肌寒さが残る3月が咲き初めとなって、レンギョウの黄金色の花の時期は4月下旬まで続きます。連翹を植える場所が北日本のほうだと、花の季節は若干遅めです。

レンギョウの花言葉

そんな鮮やかなレンギョウ花には、非常に前向きな花言葉が幾つかあります。春の季節は新たな生活のはじまりで、鮮やかな花であることから「期待」や「希望」といった花言葉が代表的です。さらに大勢が花に夢中になってしまうからなのか、「集中力」もあります。前向きな花言葉ばかりなので、庭で栽培したり贈り物にするにもぴったりな印象です。

レンギョウの育て方①環境

相応しい気温

庭木に最適となる大陸原産のレンギョウは、日本の平野部の風土ならばどこでも育てられる種類です。例えば温暖な気候の沖縄でも、真冬はマイナス20度に達するほど寒い北海道でも、屋外栽培が可能。他の多くの熱帯・亜熱帯の植物のように、暑さ対策や防寒対策で苦労することがほぼありません。

日当たり良好な場所

しかし立派な花を鑑賞したいなら、レンギョウを植える場所は日当たり良好なところを選んでください。日当たりを良くすることによって、数多くの花のつぼみが付いて、樹木全体で開花数が増えるようになります。ただし夏場には日当たりが強すぎると葉っぱによくないので、鉢植えなら場所を移動したりと生育場所の検討が必要です。

日陰がちな場所の場合

家庭によっては、日当たりが良くない場合もあります。そんな日陰がちな状況でも、レンギョウなら根付いて葉っぱを広げることは可能です。ただし葉は付いても、花を咲かせる確率はかなり低下するのは確実。花を見たいなら鉢植えにして、日光の代わりとなる植物育成LEDライトを当てるという対策があります。

レンギョウの育て方②植え付け

植え付ける方法

庭で栽培する場合には、ひとまず園芸店やネットショップでレンギョウの苗を購入します。花が咲く連翹ですが、種のほうは市販されていません。後に述べますが挿し木からの育て方もできるので、決まった時期に近所から枝だけもらってきても増やせます。連翹は1年育てるとかなり大きくなるので、鉢植えでは植え替えが重要になります。

植え付ける時期

庭の場合でも鉢植えでも、季節は冬の12月から春の3月頃、日当たりを考えてレンギョウの苗を植え付けを行うと良いです。寒い時期はレンギョウが活動を停止させているので、花のつぼみを付ける妨げになりません。植え替えをする時も、冬の1月~2月頃がちょうどよいとされています。

レンギョウの育て方③鉢植え

使う鉢やプランター

どんなタイプの鉢やプランターでも良いですが、レンギョウは大きくなることを考慮に入れます。最初は小さい鉢で構いませんが、いずれ大きなタイプに植え替えする必要が出てきます。鉢やプランターは底が浅すぎないものを選び、それ以外の容器を使うなら、水はけの穴が空いていることが重要です。

鉢植えをする時の基本

ベランダや玄関にレンギョウを取り入れる場合には、予め日当たりは確保できるかなどの環境面を確かめる必要があります。鉢植えする場合には、鉢底石を設置して通気性を確保します。またベランダではそのまま置くと土が流れるので、対策としては鉢受け皿を使ってみるのがおすすめです。

レンギョウの育て方④土壌


水はけの良い土壌にする

地植えするにも鉢植えするにも、レンギョウの育て方では日当たりと共に水はけも考えてあげることです。地植えでは、じめじめとした水はけの悪い場所は、根腐れする危険性が高くなるかもしれません。庭に植えるなら一段高く盛り土をする形にすると、風通しがよくなって水はけの改善ができます。

最適な土づくり

土を用意することも育て方の要点になりますが、レンギョウの場合は市販の土で簡単に土壌を作れます。最も簡単なのは、赤玉土をそのまま使ってみることです。あるいは草花の培養土を使うことでも、健康的に育てられます。自分で土を混ぜて作り上げる場合は、赤玉土6~7割を主体として、腐葉土と黒土を4~3割混ぜ込むのが理想的です。

レンギョウの育て方⑤水やり

地植えでの水やり

地植えでの育て方では、レンギョウの水やりをそれほど気にかける必要はありません。庭に根付いた後は、水やりは地面が乾いている時だけの作業になります。冬の季節に水やりを重視する必要はないですが、夏は乾燥しやすいので頻度を高める必要があります。植え付けた時に水をあげることは、根付かせるためにとても重要です。

鉢植えでの水やり

一方で鉢植えする場合のレンギョウの水やりも、表面が乾いた時を中心とします。特に鉢植えする育て方では土が乾きやすいので、状態をよく見てあげてください。夏の季節は鉢の土は乾きやすく、カラカラに乾燥すると致命的な結果を招きかねません。冬の時期は水の量は少なめにして、時々あげるようにします。

レンギョウの育て方⑥肥料

地植えする場合の肥料

地面にレンギョウを植える時の肥料は、植え付け時にあげればその後はほとんど必要ありません。植え付け時には腐葉土を入れておくだけでも、かなり成長度を高めます。花の後に緩効性化成肥料や油粕をあげることによって、夏の葉っぱをよく茂らすようになります。冬が寒い地方なら、有機肥料を少し与えることで弱ることを防げます。

鉢植えする場合の肥料

鉢植えで育てていく場合も、レンギョウは肥料の種類や与える時期が重要です。植え付ける時に肥料を与えることで、成長を促すことができます。花が終わった5月が、レンギョウを元気にさせるための肥料を与える時期です。選び出す肥料は腐葉土でも良いですが、ゆっくり効果を発揮する緩効性化成肥料のタイプが一番合っています。

レンギョウの育て方⑦剪定

剪定の時期と目的

盛んに枝を伸ばすレンギョウは、全体の樹形が崩れやすい木です。そのために剪定をして形を整え、枝や花の見栄えを良くする作業が必要です。剪定に最適な季節はレンギョウの活動が停止している冬の12月から、花が咲く直前の3月までの頃。夏以降は翌年の花芽が出ているため、剪定は花芽を落とさないように慎重な作業を心がけます。

剪定の方法

伸びすぎてじゃまになっている枝や、枯れ枝や花芽が付いていない枝なら、ばっちり落としてしまって構いません。レンギョウは邪魔な枝を落とすだけで、風通しを向上させて病気に強くなり、同時に花付きがとても良くなります。古い枝については4~5年に1回順番に剪定したほうが、樹勢を回復することに繋げられます。

レンギョウの育て方⑧挿し木

挿し木での増やし方

いとも簡単にレンギョウを増やせる挿し木は、ガーデニングに手を付けたばかりの初心者にもおすすめします。挿し木の枝はじゃまになって剪定したものが使えるので、新たに連翹の苗を買う必要がありせん。時期は花の時期を終えた、初夏の6月~7月を選ぶと良いです。小さな育苗ポットやプランターでも良いですが、大量に増やすなら連結ポットを使う方法もあります。

挿し木の方法


剪定で入手したレンギョウの挿し木用の枝は、芽が付いていることを確認したら、10~15cmくらいの長さに調節して使います。栽培用の土は赤玉土などを使い、水で十分湿らせたところに挿し木をするのがコツ。枝の状態になっても生命力が高いレンギョウなので、挿し木して発根までそれほど時間をかけません。配置する場所は日当たりを重視して、芽吹くまで毎日水やりをします。

レンギョウの育て方⑨株分け

株分けでの増やし方

地面から無数に枝を伸ばす形のレンギョウの株なら、挿し木ではなく株分けでの増やし方もできます。株分けと言うのは、根っこで綺麗に分割する植物の増やし方です。株分けをすれば、大きくなりすぎたレンギョウを、小さくまとめる効果もあります。冬の寒い時期に行うことが、株分けで失敗しない条件です。

一部分の株分けの方法

株分けをするレンギョウは、切り取る部分を剪定して小さくしておくと作業しやすくなります。その後スコップで株分けする部分を掘り出す作業をスタート。株分けをするときの要点は、分割する場所を見極めること。剪定ばさみやノコギリで幹や根っこを切断してします。株分けしたら日当たりの良い所定の位置に植え付け、水やりと肥料をあげるのも大切です。

レンギョウの育て方⑩病害虫

レンギョウの病気と対策

様々な病気が発生するレンギョウですが、特に多いと言われるのはうどんこ病です。これは葉っぱや枝などが白くなっていき、放置しておくと光合成ができなくなってしまい、やがて枯死に至る病気。また灰色かび病にかかると葉っぱが変色し、全体が腐食してしまいます。病気になったら枝ごと剪定し、竹酢液のスプレーや、低木用の殺菌剤を使ってみてください。

レンギョウの害虫と対策

とても悩ませられる害虫と言えば、レンギョウを好むカイガラムシです。葉っぱや茎にくっつくとびっしりと増えて、葉っぱを枯らしてしまうので厄介です。カイガラムシのほか、ハダニなども頻繁に付くことがあります。見つけたら軍手を付けて手作業で害虫を駆除することや、レンギョウに使いやすい竹酢液や殺虫剤を選んで散布するといった害虫の対処方法があります。

レンギョウを育ててみよう

満開の黄色い花で庭を飾ろう

見事な花を咲かせて見せるレンギョウが庭にあったらと考えると、なんだかとてもワクワクしてきませんか。連翹はとても生命力が強くて、挿し木なども含めて育てやすい樹木だとわかってきました。レンギョウを日当たりの良い庭のガーデニングに取り入れて、春の季節は庭やベランダを黄色い花で飾ってみたいですね。

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