はじめに
宿根草とは?どれが人気なのか種類に分けてランキング!
普段あまり意識していない方は意外に思われるかも知れませんが、植えっぱなしで長持ちしてくれる宿根草の種類はたくさんあります。これらを上手に使えば庭や花壇などガーデニングが手間なくデザインの変更を行わず維持することも簡単になるでしょう。今回はこの宿根草を楽しめる季節ごとに分け、それぞれ人気があるものを3つずつ総数12の種類・品種をご紹介!欲しい場所にピッタリな宿根草を見つけるヒントとしてご活用ください。
宿根草とは?多年草との違いも解説
宿根草とは3年以上継続して緑を保つ植物
宿根草とはを語るにはまず植物の分け方をご説明しましょう。春や秋に種まき・植え付けをして1年、または2年花や緑を楽しむことができるものを1年草や2年草といいます。それと比較して常緑の植物・または種まきから育てるものでも花や葉の季節が終わっても根が生きており翌年また成長期になると根元から新しい芽が出てきて楽しむことができるものを宿根草と呼ぶのですが、その中でも球根植物は少し特殊です。
宿根草とは掘り上げが必要でない球根植物
球根植物とは根だけでなく球根と呼ばれる球が地下に生成されるもの。多くがその球根から翌年以降も発芽し何年も花や緑を楽しめます。これらの植物の中には宿根草と同様な扱いをするものもあれば、1年ごとに掘り上げが必要なものは宿根草には分けず球根植物と別枠で呼ばれることがあるためご注意ください。基本的に球根でも植えっぱなしで何年もOKなものが宿根草扱いとして分類されると思っておくと良いですね。
宿根草とは多年草も含む場合がある
ここでもう一つ疑問に感じる方が多いのが多年草と宿根草の違いではありませんか?広い範囲でひとつの株で何年も育てられる植物が多年草と呼ばれます。多年草の中に球根植物もあれば宿根草も含まれると考えるとわかりやすいでしょう。しかし多年草の中には2年草は含まれないことだけはご注意ください。2年草はあくまでも1年草と同じ扱いで、これは地域による気候の合う合わないで長生きした場合も同様。うちの〇〇は1年草だけどもう何年も咲いている。これはもう多年草?とは考えません(こぼれ種から発芽したことも考えられます)。分類はあくまでも日本で栽培される多くのケースで分けられているため特殊なもので分類や扱いが変わることはないのです。
海外と日本では宿根草扱い種が変わるので注意
宿根草とはどのような植物なのかご理解いただけたかと思いますが、最後にご注意願いたいのが海外では宿根草扱いであっても日本では1-2年草となっているものも多いということです。このような草花は環境があえば日本の少ない地域では宿根草のように何年もそのままで緑を保つことができますが、ほとんどのものが1-2年で耐えてしまうもの。海外のサイトで宿根草として扱われていても日本ではそうとは限りません。植物の育て方、特に宿根草や多年草を調べる場合は出来る限り日本の環境下で栽培をされている方の情報を優先して目安とするとよいでしょう。
春におすすめ宿根草1位:ラナンキュラス
ガーデニングにはひとつの花や低木だけでなくいろいろなものを組み合わせることによってメインの花は引き立ち、脇役の植物もその良さを再発見できるでしょう。寄せ植えなどがその良い例で、大きな花だけでなく小さい花やカラーリーフなどそれぞれが合わせてひとつの作品として輝きます。宿根草のランキング最初は春に主に楽しめる人気の草花の種類・品種から御覧ください。
ランキング1位ラナンキュラスの特徴
ラナンキュラスはそれほど大きな草花ではありませんが、色が豊富で使い勝手のよい花が目立つ宿根草。鉢植えでも可愛いのですが、花壇などのガーデニングに映える種類です。花の時期は3月4月5月。
この植物のお手入れのコツ
北風には弱いので1月や2月の寒さの厳しい時期は特に霜対策と防風をしてあげるとよいでしょう。春になると急に株が大きくなりますので、育ちすぎて株が蒸れないよう庭への植え付けには適度な間隔を開けるのが必要です。
春におすすめ宿根草2位:デルフィニウム
ランキング2位デルフィニウムの特徴
白や紫やピンク・青といった花色とそれの混色のかわいらしさと清々しさを感じさせる草花がこのデルフィニウム。大きくなる品種は150cmほどにもなりますが、一般的には大人の腰丈くらいのものが多いようです。花の時期は5月6月。花壇の後部に配置することで奥行きのある立体的なガーデニングデザインが作りやすいでしょう。
この植物のお手入れのコツ
耐寒性はとても優れているのですが夏の暑さは苦手です。夏場は寒冷紗などでひさしを作って対処してあげてください。夏が乗り切れない温かい地域では1年草として扱われることもあります。落葉性があるので冬場は地上部は枯れてしまいますが、春になると新しい芽が出てきて開花するでしょう。
春におすすめ宿根草3位:ゲラニウム
ランキング3位ゲラニウムの特徴
ゲラニウムはフロウソウとも呼ばれる可憐な花を付ける植物で、花色は紫やピンク・白があります。花の季節は4-6月の春の終わりから初夏にかけて。葉が落ちる種類ですので冬になると葉は枯れてしまいますが、11月12月といった真冬でもその根は絶えることなく翌年にまた美しい姿を見せてくれるでしょう。丈夫で手入れが簡単な花壇の花としてガーデニング初心者の方によくおすすめされる品種です。
この植物のお手入れのコツ
特に気をつけることがないくらい丈夫な植物ですが、庭土が粘土質のものはあまり適していないので植え付ける場合は深めに掘り起こして腐葉土などをよくすき込んだ上苦土石灰などで中和させてからおこないましょう。色の違う株を近くに植え付けておくと混色のものが時折発生します。数年経過すると強い色遺伝子の花ばかりになってしまうこともありますが、混色を楽しみたい方はそのような植え付け方もおすすめ。
夏におすすめ宿根草1位:キキョウ
ランキング1位キキョウの特徴
花壇の花として日本では古くから愛されている宿根草にキキョウがあります。この花の特徴は開花時期が長いこと。6月ころから7月8月と夏場をすぎても咲き続け9月10月くらいまで開花時期が続きます。丈夫な植物であるため、ガーデニング初心者の方でも扱いやすい種類としておすすめ。全体に上へと高さを強調したい寄せ植えの花としても便利に使えるでしょう。
この植物のお手入れのコツ
基本的に丈夫な植物ですが、水はけの悪い土・環境にあると立ち枯れ病が発生する場合があります。庭に地植えにする場合は、他の土よりも少し高く盛り土をしてその上に植える。鉢植えであれば水はけの良い小から中粒くらいの赤玉土や鹿沼土を用いた土づくりが適しています。
夏におすすめ宿根草2位:ワイルドストロベリー
ランキング2位ワイルドストロベリーの特徴
通常のいちごは春先のみで株が終わってしまいますが、ワイルドストロベリーは1年中葉は緑をたたえ年に数回開花と結実を繰り返してくれます。花壇や寄せ植えだけでなく、小さめのコンテナガーデニングで育てている方も多いですね。育てている人に幸せを呼ぶ植物としても人気があるからです。
この植物のお手入れのコツ
開花時期は春4月くらいから秋頃までですが、グリーンとして寄せ植えに利用するだけであれば特に気をつけることはありません。花や小さな実も楽しみたいという方は肥料やりに注意をすると良いでしょう。特に鉢植えの場合はどうしても養分不足になりがち。葉の緑色が薄くなってきたなと感じたら液体肥料で養分を補ってください。
夏におすすめ宿根草3位:宿根ビオラ
ランキング3位宿根ビオラの特徴
宿根草の多くはどれも丈夫で使いやすいのが特徴。それはこの宿根ビオラにも当てはまります。ビオラ自体がそもそもとても丈夫でほぼ原種に近く何もお世話しなくても長く綺麗に咲いてくれるもの。またその可憐な花だけでなく深みのあるその葉色をカラーリーフとしても寄せ植えに使う人も少なくありません。さらに寄せ植えの隙間を埋めるカラーリーフとしてだけでなく、花壇の縁取りなどのガーデニング素材としても活躍してくれるでしょう。
この植物のお手入れのコツ
花の季節はお正月ころから春4月くらいまでですが宿根ビオラは花よりもその美しい葉色を利用することが多い植物。葉の美しい夏は見頃の季節といえるでしょう。お手入れには特に気をつける点はあまりないのですが、夏場の蒸れには注意した方が良いですね。
秋におすすめ宿根草1位:バージニアストック
ランキング1位バージニアストックの特徴
メインの花やグリーンを引き立て花壇を引き締める名脇役としてガーデニングに人気の植物にバージニアストックがあります。ストックという名前が付いていますが同じ名前の花とはまったくの別品種。サクラソウと似た小さい花をつけ、いろいろな種類の植物ともマッチするためスペースが空いていて何を植えるか迷ったらこの花をと言われるくらい人気の宿根草です。
この植物のお手入れのコツ
宿根草としては開花時期は春4-5月ですが、春に種まきをすることで秋9-10月に咲かせることも可能です。こちらも耐寒性は高いのですが夏越しが難しいので宿根草として育てるには涼しい地域での栽培がおすすめ。比較的小さな株の場合は夏も涼しい場所に植え付けることで乗り切ることができるでしょう。
秋におすすめ宿根草2位:ベロニカ
ランキング2位ベロニカの特徴
しゅっとした縦長のフォルムが美しい青から紫色の花がベロニカです。草丈は1mほどと背が高いので花壇の後方を飾る花としてガーデニングにはよく用いられる人気種。夏にも冬にも強いのでイングリッシュガーデンではグランドカバーとしてもよく用いられます。
この植物のお手入れのコツ
4月から11月頃までと開花時期が長いこの花。肥料を与えすぎると草丈ばかりが高くなりすぎますので、液肥を様子を見ながら与えると良いでしょう。地植えの場合は水やりの心配はほとんどありませんが、花付きが悪くなったり葉が枯れて来た場合は地植えでも水不足が心配されますので、午前中にたっぷりと水やりしてください。
秋におすすめ宿根草3位:ヒューケラ
ランキング3位ヒューケラの特徴
宿根草には季節を問わず1年中楽しめる常緑のものも多いです。比較的花の種類の少ない秋には花壇だけでなく寄せ植えにもカラーリーフを主とした宿根草が多く人気もそれに集まってきます。ヒューケラは銅葉や赤がまじった葉が綺麗で人気の高い宿根草。日かげでも育ちますので寄せ植えで他の植物の影になるような使い方をしても安心。地植えよりも鉢植えでのガーデニングに使用される方が多いですが、耐寒性・耐暑性ともに優れているので花壇に植え付けても。
この植物のお手入れのコツ
葉も落ちることがないのでほぼ1年中ほとんど同じ姿をキープしてくれます。真夏の直射日光では葉焼けする場合がありますので日差しが強い季節だけは寄せ植えの鉢を日かげに移動させてあげれば初心者の方でも問題なく栽培することができるでしょう。
冬にもおすすめ宿根草1位:ギボウシ
ランキング1位ギボウシの特徴
宿根草でより丈夫さを求めるのであれば葉を楽しむタイプがおすすめ。とは言ってもまったく花が咲かないわけではなく小さいかわいらしい花を楽しむこともできるでしょう。花壇や寄せ植えだけでなく、庭全体のガーデニングデザインを考えるとどうしても必要不可欠になってくるという重要なポジションでもあります。このギボウシは大きな葉と個性的な縞模様が特徴。葉色にはいろいろな種類があり斑入り種は人気が高いようです。
この植物のお手入れのコツ
乾燥を嫌う植物なので水やりには気をつけた方が良いでしょう。小さな種類を鉢植えにする場合はそのままでも良いのですが、地植えで株が大きくなりすぎる場合は4年周期くらいを目安にして掘り起こし株分けをして株を小さく整理してスッキリさせてあげた方が健康に育ちます。
冬にもおすすめ宿根草2位:ユーフォルビア
ランキング2位ユーフォルビアの特徴
ユーフォルビアはその名前はあまりポピュラーではないかも知れませんが、カラーリーフとしてはいろいろなところで使用され隠れた人気種とも言える宿根草です。花壇はもちろんのこと、葉色が特徴的なユーフォルビアはそれだけの鉢植えなどとしてもガーデニング素材として愛されている植物。ユーフォルビアにはたくさんの品種がありその姿も変わってきますが、この細葉タイプは緑・白・銅色・紫・赤など非常に色バリエーションが豊富で、これだけで寄せ植えを作っても綺麗でしょう。
この植物のお手入れのコツ
この植物は多肉植物に分類されており、葉だけでなく花を楽しむタイプもあります。それらの開花時期は4-7月くらい。夏の暑さにも冬の寒さにも強いので丈夫で初心者にも育てやすいですし、多肉ですので少しくらい水やりを忘れてもすぐに絶えてしまうこともありません。栽培で注意するところといえば多肉植物には多いカイガラムシ被害。葉を時々観察してカイガラムシが付いているようであれば早急に駆除してください。
冬にもおすすめ宿根草3位:フェスツカ
ランキング3位フェスツカの特徴
フェスツカは初心者でも育てやすい丈夫なシルバーリーフであると共に、ただ植えているだけで花壇や庭がワンランク上の上級者っぽくできあがるというガーデニングの便利素材。花の時期は春から初夏ですが常緑の植物ですので緑の少ない冬の庭の雰囲気作りに役立つでしょう。
この植物のお手入れのコツ
フェスツカは日当たりがよく水はけの良い場所が好み。特に夏の間はしっけが多いと弱ってしまいますので、できるだけ土には気をつけてあげてください。寒さにはとても強いだけでなく、少し枯れ気味になった葉にも趣があって良いもの。春になるとしっかりと青々として新しい葉が出てきますので心配は不要です。
まとめ
丈夫で育てやすい!人気の宿根草を楽しもう
一度植えたら何年も楽しめるのが初心者や忙しい方にもウケている宿根草。個性的な見た目のものが多く花壇や寄せ植えなどのガーデニングには必要不可欠な草花となっているものも少なくありません。それだけでなく宿根草には丈夫なものも多いため手間がかからないのも魅力のひとつ。ここでは季節ごとに分けましたが、常緑で1年中ずっと楽しめるものも多く開花時期だけにこだわらなければ花が咲くものでもカラーリーフとして春夏秋冬活躍してくれるでしょう。花壇や寄せ植えに何かもうひとつ草花がほしいと思った時にヒントにしていただければ幸いです。
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