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エキナセアとは
エキナセア(エキナケア)はキク科の多年草で、和名はムラサキバレンギクといいます。北アメリカ原産で、暑さ寒さにめっぽう強く開花時期が長いため、初心者の方でも育てやすいのが特徴。育て方次第では春の終わりから秋の終わりまで花壇を彩ってくれ、うまく剪定すれば越冬も可能です。
また、アメリカ原産の薬用植物でもあるエキナセアは、アメリカのハーブ専門市場では非常に人気の高いハーブのひとつです。エキナセア属の植物とその他のハーブにより調合された製剤は、自然食品店などで販売され1997年当時で最も多く販売されたハーブでもあります。
エキナセアの様々な種類
ムラサキバレンに属するエキナセアはその属の中でさらに約10種類に分類。中でもパープレア種が最もスタンダードな種で、観賞用の栽培に適しています。
その他に黄色の花が魅力のパラドクサ種や、比較的小型の種でハーブとしても栽培されるアングスティフォリア種などそれぞれに特徴があり、いずれも育てやすいので育て方に大きな差はなく、多種育成でも安心して栽培できます。
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とても緑が鮮やかで花持ちのよいため、切り花としてもおすすめです。
エキナセア最大の魅力は
エキナセアを栽培する最大の魅力は何といっても多彩なカラー。開花時期をずらして育てれば白、赤、ピンク、褐色、アプリコット、緑、オレンジ、黄色の単色から複色まで様々なカラーで花壇を彩れます。今日はどの色が開花するのかと毎日テンションが上がること間違いなしです!
また、種類によって花の形状も様々。花芯が大きく花弁が散った後もいがぐりのような形状を楽しむことができ、育て方によってはドライフラワーとしても活躍のできるものもあり切り花としても大活躍。また八重咲きするものなどシーンに合わせて選択肢も様々です。
エキナセアは綺麗なだけじゃない
エキナセアは現在園芸用として栽培されているものが多いですが、種類によっては北米産のハーブとしても古くから栽培されてきました。ハーブとしての効能が確認できているものではアングスティフォリア種とその他にパリダ種、パープレア種の3種のみとなっており、剪定した地上部や根を乾燥させて作ります。
ただしハーブを自身で栽培し加工するとなると、乾燥などの工程に手間がかかること、また肥料や防虫剤などを散布されている場合の消毒など注意が必要です。
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エキナセアの花言葉
昔から北アメリカでは、鎮痛や免疫を高める効果を持つとして多くが栽培され、ハーブティーやサプリの成分の一部などの治療薬として服用されてきました。このことからエキナセアの花言葉には「深い愛」「優しさ」「あなたの傷を癒します」など薬効に由来したものが多くみられます。
エキナセアの育て方
苗の選び方
エキナセアは草丈30㎝~50㎝、70㎝~80㎝、1メートル以上と種類によって花丈が変わってきますので、植える場所や育て方によってチョイスされるのが良いでしょう。
また開花を目で見て楽しみながらハーブとしてお口でも楽しみたい方は、アングスティフォリア種、パリダ種、パープレア種を探してみてください。近ごろでは観賞用としての苗しか栽培していない農家さんや園芸店が多いですが、ハーブ専門のお店では取り扱いがある場合もございます。
植え付け
苗から植える場合
エキナセアは日当たりと風通しのよい環境を好みます。また土は水はけのよいものが栽培にピッタリ。特に肥料は必要としませんが、元肥として緩効性の肥料を土に混ぜるのは効果的です。
条件が整えば鉢植えでも地植えでも構いませんが、同じエキナセアでも品種によって花丈に違いがありますので、剪定方法や植える場所、鉢のサイズによって使い分けるとさらに見栄えもよくなります。
種まきで育てる場合
種まきで育てる場合は春時期の3月~4月、または秋時期の9月~10月にまきます。夏は蒸れやすく、せっかくの種がダメになる確率が高いため避けるのが良いです。
ビニールポットにバーミキュライトまたは種まき用の培養土を入れて種まきを行い、発芽するまでの間は水を絶やさないように与えましょう。およそ10日くらいから発芽が始まり、本葉が5枚を超えてきたら鉢植えか地植えの育てやすい環境で植え替えましょう。その際元肥で土に緩効性の肥料を混ぜると効果的です。
土の選び方
配合について
エキナセアを栽培するためには水はけのよい土を用意しましょう。排水が悪いと根腐れを起こす恐れがありますのでご注意を。ご自分で土を作る場合は赤玉4、鹿沼3、腐葉土3の割合で配合されると良いです。肥料は特に必要ではありませんが、元肥として緩効性の肥料を土に混ぜ込むのは効果があります。
土質など
水はけが良ければ特に土質は選びません。弱酸性から中性のph5~7の範囲が最適とされていますが、通常使用される培養土であればあまり気にする必要もないでしょう。
肥料について
育て方によりそれほど肥料を必要とはしない植物ですが、植え付けの際に緩効性の肥料を少量入れる程度で良いでしょう。あまりたくさん入れてしまうと根腐れの原因になりますのでご注意ください。
追加の肥料も特に必要はございませんが、5月ごろの生育期に液体肥料を少量与えるのも効果的です。
水やり
エキナセアは乾燥に強く多湿に弱いので、多く与えすぎると根腐れの原因になりがちです。水やりは土の表面が乾いているのをしっかり確認してからたっぷり与えるよう心がけましょう。また冬の水やりは気温によって土が凍結することもあるため、越冬をさせたい場合は特に注意してください。
鉢植えの場合
鉢植えの場合は土の表面が良く乾いてから鉢底から出るまでしっかりと与えます。夏の暑い時期には熱による蒸れの原因、冬の寒い時期は凍結の原因になりますので、特に真夏と真冬の水やりには十分注意してください。夏は夕方日が沈んでから、冬は早朝に与えるのがおすすめ。越冬させる場合は気温を見て万が一の時は軒下に逃がしましょう。
地植えの場合
地植えの場合は植え付け後根付いてからは特に水やりの必要はありません。根腐れを防ぐため、雨の頻度があまりにも少ないときに補助的に水やりをする程度にしておきましょう。
植え替え
エキナセアは成長の早い植物ですので、特に鉢植えで管理される方は株の成長とともに植え替えが必要。植え替えをしないと根詰まりを起こし、いずれ花に栄養がいきわたらなくなって開花に影響を及ぼします。
植え替えの際はしっかり根をほぐして古い土を落とし、新しい土で植え替えを行ってください。植え替え時期は生育が旺盛な春ごろと秋ごろが適しています。できるだけ1年に1回は植え替えを行うことがこの花と長く付き合っていくコツです。
花のお手入れ
咲き終わった花は必ず剪定が必要。終わった花をそのままにしておくと黒く枯れ、見栄えが良くないのは当然のことですが、種を作るために栄養を奪われ病気の原因にもなりますので、種まきで使用する以外は早い段階で剪定してください。
剪定する際は、花がらの部分だけをとるのではなく茎の部分も一緒に剪定してあげると花株がきれいな形を保ってくれます。
切り戻しについて
切り戻しとは、伸びすぎた枝や茎を切り取って形を整え、新しい発芽を促し、他の花へ養分を回して成長を促すよう剪定することです。剪定のことをまとめて切り戻しと呼ぶこともありますが、厳密には切り戻しは剪定の手法の一つとなり、芽摘みなども広義では剪定の一つです。
真夏と真冬の管理
夏の管理
エキナセアの適正温度は15℃~20℃ですが、比較的暑さにも寒さにも強い植物です。日当たりが良く風通しの良い場所を好みますが、真夏の日差しは葉焼けなどの原因にもなりますので、鉢植えで管理されている場合は真夏の日中は半日陰に移動するなど対策が必要です。また、多湿が苦手なので真夏は乾燥気味に育てるのがおすすめです。
冬の管理
また晩秋までしっかり花を咲かせますが気温が下がり、花の量も減ってくると休眠期に入ってきます。その際、適切な処置を行うことで越冬も可能です。
越冬の準備として株元で茎を切り詰めて、株の周りを培養土などで覆ってマルチングすることで霜などの被害を未然に防ぐことができます。真冬の水やりは土の表面が乾いてから2~3日待って与えてください。特に厳寒期は土が凍りやすいので注意が必要です。
エキナセアの敵!病害虫について
エキナセアの病気
エキナセアは非常に丈夫で初心者でも育てやすい植物です。適切に管理していれば病害虫の害も少なく、晩秋までしっかり花を咲かせ続けてくれます。
エキナセアの病気で一番多いのはうどんこ病です。うどんこ病は乾燥した環境が続くと起こりやすい病気で、葉の表面に白い粉を纏ったような斑点が出現し、症状が進むと光合成が阻害され成長が著しく遅れます。症状が出現した場合はまず病気が疑われる部分を除去しましょう。その後株元をチェックして、密集しているようなら剪定して風通しをよくし、殺虫殺菌剤を散布して様子を見てください。
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エキナセアにつく害虫
エキナセアは害虫も比較的つきにくく非常に育てやすい植物ですが、育て方の環境によってはまれにアブラムシやハダニなどがつくことがあります。それらの害虫を見つけたときはすぐに駆除し、殺菌殺虫剤を散布してください。害虫のついた葉は剪定しましょう。土の上に浸透性の殺虫剤を少量ばらまいて予防をすることも効果的です。
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エキナセアの越冬について
エキナセアは育て方次第では毎年開花を楽しめる多年草です。来年も元気な花を咲かせてもらうためには越冬をさせなければいけません。もともと耐寒性は強い植物で、冬場でも-10℃までは耐えてくれますが、寒い地域や雪の降り積もる地域などでは越冬対策が必要です。秋に花が枯れ落ちたら株元で剪定し、株の周りをワラや培養土などで覆います。ビニールでマルチングして風を防ぐのも効果的です。
切り花としてのエキナセア
エキナセアといえば、大ぶりな花形を連想しますが、近年では品種改良によってさまざまな花形や色が誕生し、年々バリエーションが豊かになっています。従来の庭花とは異なる球状の花形は愛嬌たっぷりです。
特に切り花として人気があるのが、中心が盛り上がった芯を強調させた品種や、八重咲き品種などです。夏の開花シーズンが、切り花でも出回り時期ですので、ぜひお気に入りのエキナセアを主役に、切り花アレンジを飾ってみてください。
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エキナセアの増やし方
とても美しく個性的な花を楽しむことのできるエキナセア。様々な種類をいつまでも楽しむためにご自身でもぜひ増やしましょう。
この育てやすいエキナセアを増やすための方法は大きくふたつ。種の採取~種まきと株分けです。
種まきから増やす
種の採り方
エキナセアは初夏から晩秋までと開花時期が長く、次々に綺麗な花を咲かせます。開花した花の花弁が下を向き、自然とはずれてくるタイミングで茎から採取し紙袋や紙コップなどに入れて乾燥させましょう。乾燥した花芯からは濃い茶色の部分と白い部分とに分かれたものがすでにこぼれていますが白い部分が種になるので間違わないようにご注意ください。
種まきの時期
種まきに最適な時期は3月~4月、9月~10月となります。育てやすいエキナセアですが、早ければ10日ほどで発芽するものもあれば、春に種まきしたものが翌年の春に、秋に種まきしたものが翌年の秋以降の発芽になることもありますので、すぐに芽が出なくてもあせらず気長に管理しましょう。種の状態で越冬する際は必ず屋内管理してください。
発芽したら?
バーミキュライトや種まき用の土にまき、発芽後2~3枚の葉がでたらビニールポットに1株づず鉢上げをして株を育てます。本葉が5枚以上になりましたらお好みの鉢や花壇へ植えつけましょう。開花が確認できれば一安心です。次々に花を咲かせるエキナセアですが、種の採取を目的とする以外は種への栄養で株が弱らないよう早めに剪定することをお勧めします。
株分けで増やす
エキナセアは株の生育は比較的遅い宿根草です。1年目の株ではまだ小さくあまり株分けには適していません。3年ほど経った大きなものを春先の3月~4月、または夏の終わりの9月~10月に2~3株に切り分けて植えるのがおすすめ。
株分けする際も、日当たりがよく水はけの良い土に植え付け、湿気がこもらないよう土がかわくまで水やりはしないでおきましょう。あまり細かく分けた株が小さくなると開花せず枯れる場合もございますのでお気を付けください。
五感で楽しめるエキナセアを育てよう!
暑さにも寒さにも強く、育て方次第では越冬も可能!春夏秋と約半年間花を咲かせ続ける開花時期の長さは宿根草の中でも随一!日当たりと風通しの良い場所に植えたなら、水やりなんて少々忘れてもへっちゃらだし肥料が無くても大丈夫!
さらに剪定をしっかり行えば越冬も可能です。丈夫で育てやすいのにかわいくてカラーバリエーションも豊富なエキナセアを育てない理由はないですよね!みんなでエキナセアを育てて、自分の組み合わせを楽しみましょう!
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