検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

多肉植物・朧月の育て方は?栽培環境や水やり、植え替えのコツを徹底解説!

とても人気の高い多肉植物の1種、朧月(おぼろづき)をご存知ですか?この朧月はガーデニングで取り入れるのにも最適で、寄植えをして楽しむことも、挿し木で増やしてみることも簡単。多肉植物の朧月の、気になる育て方について徹底解説します。
2020年11月21日
はぐれ猫
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

朧月とは

朧月はメキシコ原産の多肉植物

興味深い朧月とは、北米大陸のメキシコが原産地とされています。ベンケイソウ科の中の、グラプトペタルム属に含まれている多肉植物です。2009年に日本国内でグラプトペタルムが品種改良され、新種の朧月として登場しました。今では園芸用の植物として、幅広く人気が定着しています。

簡単な育て方で初心者からの植物栽培向き

こじんまりした魅力ある朧月ですが、初心者からの植物栽培にはとてもおすすめです。その理由は比較的に育て方が簡単な多肉植物であり、勝手にどんどん繁殖していく強い生命力があるからです。ガーデニングを趣味とするなら、朧月はぜひとも取り入れてみたいところです。

朧月の名前について

朧月の意味

このちょっと魅惑的な朧月という名は、多肉な葉っぱの見た目に関係するものでした。葉っぱの色がはっきりとしていない様子が、闇夜の雲間に隠れる朧月のようなのでこんな命名がされたと言われています。夜の月の光を眺めて、朧月の葉っぱとの共通点を探してみたくなります。

朧月の別名

英語圏の方面では、ゴーストプラント(おばけ草)というおかしな名前が付いています。これは朧月のバラバラになっても生きられる生命力が関係するようですが、朧月のはっきりしない意味との関連性を感じます。中国のほうでは石のような多肉な葉っぱの見た目から、石蓮花と呼ばれています。

食用のグラパラリーフは別名?

この朧月の食べられる品種が、グラパラリーフです。ちまたのスーパーにも、普通に野菜として出回っていてお馴染み。はりんごという別名もあり、その名の通り食べるとリンゴに近い味がします。食用のグラパラリーフは厳密に言えば朧月とは微妙に違う別品種なので、朧月と呼ぶのが適切と考えられます。

朧月の全体の見た目について

多肉感のある葉っぱ

見るからに特徴ある葉っぱは、朧月の象徴的な姿です。他の多肉植物に比べてもひときわ肉厚で、1枚あたりの長さは5~8cm、幅は3~5cmほど。色合いは青やピンクがかったところもあります。葉っぱはロゼット状と呼ばれる、らせんの形に付くのも特徴です。葉っぱを触ると、簡単にバラバラとなってしまう弱々しさもあります。

長く伸びる茎

そんなロゼット状の朧月の葉は、しばしば細長い茎の先に付いています。長い茎は葉っぱからぐんぐんと伸びると、まるで白いヘビのようなニョロリとした姿。日当たりや栄養があれば、茎はどこまでも伸びてしまう存在です。手入れをしないでいると、ちょっと綺麗とはいえない光景が完成しています。

どこからでも生える根っこ

朧月から伸びる根っこも、他の植物とは違った特徴があります。それは接地する部分ならば、葉っぱや茎などの至る所から根っこを伸ばしていける特徴です。葉っぱから根っこがぐんぐん伸びる様子は、多肉植物の不思議さを感じさせる要素になっています。

朧月の花の魅力

多肉植物らしい可憐な花

葉っぱだけではなく春に咲く小さな花も、朧月が見せてくれる魅力です。長く伸びた花茎の先につぼみが付くと、中央部の雌しべは赤みを帯びて、白い花びら5枚と一緒に紅い雄しべが付いています。星の形をした花は多肉植物の中でも可憐な印象があり、朧月を育てたら開花を目指してみたいのも当然です。

朧月の開花時期


毎年のように朧月が咲き始めるのは、他の多肉植物と同様に春の頃。本州では暖かくなると花茎を長く伸ばし始めて、4月から咲き始めるのが一般的です。花の時期は毎年梅雨が始まる、6月の頃まで続きます。北国の方で栽培するなら、花の時期は若干遅めとなります。

朧月の花言葉

秘められた恋

様々な多肉系の植物にも花言葉があるのと同じく、この朧月にも花言葉はあります。それは「秘められた恋」という、なかなかロマンチックな響きの花言葉。ちなみに朧月と玉葉を合わせて品種改良されたブロンズ姫も、花言葉が秘められた恋とされている場合があります。

花言葉の意味とは

見るからに朧月は、目立たない色をした小さな植物です。しかしロゼット状の葉の中に小さな花が咲くと、どこか恋した様子を現しているよう。秘められた恋が垣間見えているような様子が、この花言葉に結びついたかもしれません。人に贈り物とするにも、おすすめできる種類の多肉植物です。

朧月の鉢植えでの育て方①環境

最適な気温

原産地がメキシコ方面な多肉植物だけに、朧月は温暖な気候を好んでいます。比較的に関東平野の冬の寒さにも耐えますが、雪や霜や雨続く環境の場合、枯れてしまうこともしばしば。鉢植えにして、梅雨の頃や寒い冬は室内で保護する栽培方法が一般的です。また高温多湿過ぎる気候でも、群れて枯れる可能性があります。

日当たりについて

育て方ではそれほど日当たりを気にしなくても育つのが、多肉植物の朧月です。ただし適度な感じで日光を浴びていたほうが生育は良くなり、葉っぱは大きくなって花も付きやすくなります。しかし夏の強すぎる日光を受けると、葉っぱが痛みやすいので要注意。半日陰の環境が、もっとも朧月には適しています。

朧月の鉢植えでの育て方②土と追肥

鉢のサイズ

使う鉢のサイズは個々の自由で、抱えるほど大きな鉢でも手のひらサイズな鉢でも構いません。しかし朧月栽培に使う鉢は必ず底に穴が空いていて、多肉植物が好む水はけが良いスタイルのものにします。空き缶に植える場合にも、容器の底に多数の穴を開け、通気性や浸透性を高めるようにすると良いです。

多肉植物には水はけの良い土

さらに水はけを考慮して、朧月には相応しい土を使うことも必要です。自宅の庭の土よりは、サボテン用や多肉植物用の培養土が一番好ましくなります。土を自作する時には、鹿沼土、赤玉土、ピートモスに加えて、川砂と燻炭も用意。以上の5種類を2割づつ混ぜ合わせることによって、理想的な土になります。

必要な肥料

日常の栽培時には、朧月に対する肥料はほとんど必要ありません。肥料を与えるタイミングは、新たな土に植え替えをする時や、挿し木での増やし方をする時などです。使う肥料は腐葉土でも構いませんが、市販のものならば緩効性化成肥料をわずかに土に混ぜてあげます。

朧月の鉢植えでの育て方③水やり

春夏秋の水やり

気をつけたいのが、朧月の春から秋にかけての水やりです。多肉植物は毎日のように水を与えすぎてしまうと、根腐れが起こって駄目になってしまいます。特に生育がよい春から秋に水やりするなら、土が乾いた時だけです。水やりの日になったら、鉢全体に水分を吸収させるほどにたっぷりと与えます。

冬期の水やり

冬期の朧月の水やり方法は、暖かい時期とはかなり異なります。多肉植物は冬は休眠状態になっているので、水の吸収力も弱まっている状態です。水やりは一ヶ月に1回か2回、少なめの量を与えるのがポイント。氷点下の気温になれば朧月は活動を停止しているので、水やりする必要がなくなります。

朧月の鉢植えでの育て方④植え替え

長生きさせるための植え替え


元気で長生きな多肉植物を目指して、植え替えする作業も大切です。目安は2年に1回程度なので、難しいことはありません。植え替えする理由には、土が劣化して養分が無くなってしまい、朧月の生育に悪影響が出るためです。植え替える時期としては春や秋の頃が最適で、夏と冬は避けるのが無難です。

植え替え方法

まず植え替えするなら、朧月を全て紙や容器の上に移します。この時、根っこの土は全て取り除いたほうが良いです。古い土を処分したら、鉢に新しい土を入れて植え替えます。植え替え時には肥料と水やりを忘れず、生育の助けとします。植え替え時にレイアウトを替えてみたり、後に紹介する他の多肉植物との寄植えを試してみても良いです。

朧月の地植えでの育て方

庭に地植えで育てられる

べつに鉢植えに拘らなくとも、多肉植物の種類は屋外の地植えで育てることもできます。しかし朧月を地植えにする場合には、寒い時期に問題点が出てきます。屋外で冬を越させたいなら、地植えに相応しい環境かどうかを確かめて、適切な育て方を実践する必要があります。

地植えで育てるに相応しい環境

真冬に霜柱ができたり降雪がある寒冷な土地は、多肉植物を地植えするのに不適切となります。そんな条件がない温暖な地域が、地植えできる第一条件。しかし一年中高温多湿になりがちな土地での地植えは、あまり適していません。地面は水が溜まりにくく水はけのよい土であることも、地植えの条件となってきます。

地植えで育てるポイント

地植えをする時はもっとも水はけのよい地面を選ぶのは当然ですが、朧月を植える花壇を一段高く作るのも上手な育て方のコツです。その際には多肉植物用の土を用意して花壇に入れたほうが、地植えでの栽培は上手くいきます。寒くなる地方では、冬だけは鉢に入れて室内に保護するといった育て方もできます。

朧月の簡単な増やし方

葉っぱの挿し木での増やし方

自宅でどんどん朧月を増やしたいなら、挿し木(葉挿し)の方法が一般的。多肉植物全般で使える方法で、ガーデニング初心者でも簡単です。葉っぱの挿し木の方法は、葉っぱを付け根から折って、それを土に置くか、埋め込むだけです。日陰の場所で挿し木をすると定着率が高く、すぐに根っこが出て新たな芽を出し始めます。

茎の挿し木での増やし方

挿し木の増やし方をする場合、朧月の葉っぱを崩したくない感じがしませんか。その場合は、茎を使った増やし方もできます。長く伸びた茎をハサミでカットして、切り口を乾燥させて土に挿し木するという簡単な増やし方です。この場合もしばらくすると根っこが定着し、挿し木した茎から新たな葉っぱが出始めます。

種からの増やし方は?

ところで朧月は花が咲くので、挿し木ではなく種からの増やし方はできないか?と考えてしまいます。実は多肉系は種から育てる方法が一般的ではないのですが、育てるのは不可能ではありません。種を回収したら、涼しい春や秋に種まきです。水をたっぷり与えて、発芽チャレンジをしてみてください。

朧月のかわいい寄せ植え

色んな多肉植物を使う寄せ植え

単一種での育て方も良い朧月ですが、玄関先や庭をかわいく飾れる寄せ植えもおすすめします。寄せ植えは一つの鉢に対して、幾つもの植物を植え付ける方法。朧月の場合には、同じ多肉系の植物を寄せ植えするというやり方が人気です。増やし方を実践するついでに、寄せ植えを楽しむこともできます。

使いたい多肉植物の種類

寄せ植えに相応しい多肉植物は、近所の花屋、ホームセンター、ネットの通販などで求められます。朧月との寄せ植えにおすすめな種類は様々。同じグラプトペタルムでピンクが可愛いブロンズ姫、緑色のパキフィルム、エケベリア属の白牡丹、セダムとの交配種のリトルビューティー、セダムの品種の虹の玉などがあります。

寄せ植えの育て方のポイント


色とりどりな多肉植物は、種類が偏らずにバランスよく配置することを考えてみてください。大きくなりすぎたり増殖もしてしまいがちな、多肉植物の寄せ植え。そのため育て方では適度に葉っぱを取ることや、間引き、植え替え作業も必要になります。朧月だけを育てる時と同様、温暖で水はけのよい環境が好ましいです。

朧月で気になる害虫と病気

色んな虫が寄ってくる多肉植物

かわいい多肉植物の朧月には、美味しいのか色んな虫が寄ってきます。ネバネバ系ではナメクジやカタツムリ。細かいものではアブラムシやカイガラムシ。さらに青虫や毛虫などの幼虫なども目立ちます。特に高温多湿な梅雨から秋にかけての時期、害虫はとても増える傾向にあります。

かかりやすい病気

軟腐病は朧月を始めとした多肉植物にとって、とても厄介な病気です。根っこに細菌が付くことによって、葉っぱや茎など全てが腐り枯れてしまいます。朧月はうどんこ病、灰色かび病なども珍しくありません。病気の多くは、じめじめとした水はけの悪い環境や、病気になった株の放置が原因になっています。

病害虫の対策

害虫や病気は、毎日欠かさずに観察することで見つけやすくなります。虫は見つけ次第、手作業で除去するのが大切です。また農薬より前に薄めた竹酢液を使ってみたり、殺虫殺菌剤を使うのもおすすめです。殺虫殺菌剤は、 厄介な害虫と病気の両方に対して威力を発揮するアイテムです。

朧月は食べられる?

朧月は食べられないこともない

品種改良されたグラパラリーフが美味しいから、朧月も普通に食べられるかと気がかりなところです。実は食べてみたという人は珍しくありません。その味は、グラパラと違ってマズイというのが結論。生では酸味と渋味が利いて、マヨネーズと草と酸っぱさを混ぜた多肉植物独特な味だとか。適切に調理したら、味も違うかもしれません。

やっぱりグラパラリーフが食べたい

しかし朧月を食べる勇気は出ないので、やっぱり無理せず食用のグラパラリーフを入手するのが一番。グラパラリーフはリンゴ酸が強くて美味しいので、フルーツ代わりにもなります。生でサラダとして多肉を味わったり、ヨーグルトに混ぜてみたり。あるいは刻んでカレーにトッピングしてみたりと色んな使いみちがあります。

朧月を育てよう

寄せ植えと組み合わせて

どうして朧月が主婦からも好まれているのか、理由が判明しました。見た目がとても可愛い上、増やし方や水やりなどでも育てやすさを実感できるからです。朧月なら、明日からのガーデニングにも取り入れやすそうな感じ。他の多肉植物と組み合わせた寄せ植えをして、部屋や庭を飾ってみたいですね。

多肉が気になる方はこちらもチェック!

当サイトでは挿し木での増やし方を試したい朧月の他にも、色んな多肉植物についての情報をまとめています。他の多肉系が気になる方は、チェックしてみてください。