ダウンウォッシュ
寝袋は洗濯可能
実は洗濯できるものが多い
寝袋といえば大きくてナイロンやポリエステルなどの天然素材とは違う繊維が使われていていたり、中空素材の立体的な化学繊維(化繊)の中綿やダウン、フェザーが入っているため洗えないと思う方も多いかもしれませんね。実は自宅でも洗濯できるものが多くなっています。特に中綿が中空素材の化繊だとほとんどの寝袋が洗濯可能と言われていますよ。鳥の羽という天然素材を使用したダウン(フェザー)でも専用の洗剤を使用することで感単位洗濯可能です。
明記してないものは注意
注意点といしては、どんなブランドの寝袋でも洗濯できるというわけではありません。メーカーや製品によっては洗濯できると明記している場合としていない場合があり、していないものはむやみに洗濯しないほうがいいでしょう。服と比べると中綿や表地の材質問わず、デリケートなものです。無理やり洗ってしまうとトラブルの原因になる場合もあり洗濯できるかわからないものは自己責任で洗いましょう。また、メーカーに問い合わせるのも大切です。
寝袋の洗濯ポイント1:頻度
頻繁に洗わない
化繊でもダウンでもシュラフはデリケートです。使用するたびに洗っていると洗濯できるものでも傷みますよ。毎回キャンプするたびに洗うのではなく適切な頻度で洗うように心がけましょう。洗濯する目安になる頻度は数シーズンに1回程度と言われ、回数にして40泊程度と言われていることが多いです。ただし使い方、季節にもより臭いがしてきたり、中綿の厚みやふわふわした感じがなくなってきたら頻度問わず洗濯したほうがいいでしょう。
洗濯しないと性能が落ちる
汗、湿気、その他汚れにより中綿の保温性が下がり、寝袋に記載されている最低使用温度が高くなるなど性能の劣化を引き起こします。さらにダウンなどの天然素材では臭いの原因になる有毒なカビが生えてしまうこともあり洗濯、クリーニングは非常に重要です。ポリエステルなどの化繊はカビは生えないと言われていますが、ダニは発生するためやはり注意が必要です。つまり頻繁に洗うのはよくありませんが、ずっと洗わないのもよくありません。
寝袋の洗濯ポイント2:洗濯の仕方確認
洗濯機で洗えるとは限らない
大前提として基本的に寝袋(シュラフ・スリーピングバッグ)は洗濯できるものが多いです。しかしどんな洗い方をすればいいのかは材質、製品やブランドごとに異なり、全ての寝袋が洗濯機で洗えるとは限りません。化繊は丸洗いできるとうたっているものが多いですが、手洗いなのか洗濯機が使えるのか確認して洗うようにしましょう。間違った洗い方をしてしまうと洗濯の頻度が少なくても生地を傷めてしまい性能の劣化につながります。
中綿で洗い方が異なる
中綿で洗濯の仕方が変わってきます。個別の洗い方は後述しますが、化繊は丸洗いできるものが多く比較的簡単です。一方ダウンはデリケートな素材で専用の洗剤を使う、柔軟剤に注意するなど少し難しい素材となります。ダウンを丸洗いする場合は洗濯機を避けた方がいいとされていますよ。
洗い方・仕方はタグを確認
おしゃれな服を洗濯するとき確認すると思うのですが、衣服には洗い方、洗濯の仕方に関するタグが付いています。同じように寝袋にもタグが付いているものが多くポリエステル、コットン、ダウンいろいろな素材がありますが洗濯の仕方がだいたい分かりますよ。タグはから分かるのは水温40度以内での手洗いができたり、洗濯機がつかえるかどうか、乾燥機が使えるかなどの洗濯方法から陰干しがいいかなどの干し方に関する情報もあります。
タグはこちらで確認
あまり洗濯をしない方だとタグのアイコン(ピクトグラム)だけでは、洗濯の仕方が分からないでしょう。寝袋はデリケートなため適当に洗わずタグを調べてから適切な洗濯をしましょう。クリーニングに頼らず自宅で洗う場合は特に適切な洗濯の仕方が大切です。
寝袋の洗濯ポイント3:無理に自宅で洗わない
クリーニングやコインランドリーでも洗える
無理に自宅で洗わないということもときには大切です。自宅だと小さい洗濯機に無理やり押し込んだり、干す場所がせまくて広げられない場合は洗濯の仕方が合っていても生地を傷める原因になります。このような場合は潔く家での洗濯は諦めクリーニングかコインランドリーを使いましょう。基本的にポリエステル、コットンなどはシャツなどの下着や普段着で使われている素材のためコインランドリーでも洗えますよ。詳しい洗濯方法は後述しますね。
クリーニングは専門の業者に
街のクリーニング屋さん全てで寝袋が対応できるというわけではありません。寝袋のクリーニングサービスを扱う店を探しましょう。自宅周辺にない場合は寝袋を預かってくれるクリーニングサービスを利用するといいですよ。例えばキャンプ用品のクリーニングを扱うサービスを展開しているテントクリーニング.COMには寝袋のクリーニングサービスがあり、宅配での受付も可能です。自宅で洗うのが不安という方や面倒という方におすすめです。
洗濯機を使った化繊寝袋の簡単な洗い方1:準備
タグを確認する
まずは洗濯できるか確認のためにもタグを確認しましょう。アイコン(ピクトグラム)はなく文字で洗濯できるか、洗濯の仕方を買いている場合もあるのでしっかり読んでくださいね。手洗いで洗濯できる、もしくは洗濯機で丸洗いできるとなっているものは洗濯できます。手洗いしか書いていない場合でも手洗いコースなどで優しく洗うことで洗濯機が使える場合がありますが、自己責任でしてくださいね。
洗剤は中性洗剤を用意
洗剤は柔軟剤不使用の中性洗剤を使いましょう。柔軟剤は生地を傷める原因になります。中性洗剤は普段から使っている洗剤のことです。一応ラベルなどをみて中性洗剤かは確認してくださいね。代表的な製品だとアリエール、アタック、トップなどになります。ホールドなども中性ですが、柔軟剤入りという場合も多いので注意してくださいね。
洗濯ネットについて
化繊はもともとコットンなどと同じように肌着として使われているポリエステルが原料になっていることが多く必ずネットに入れる必要性はありません。ネットは中に入れた服(この場合は寝袋)のダメージを抑えつつ洗ってくれるアイテムのため、化繊シュラフが入るサイズのネットが用意できたらできるだけネットを活用してくださいね。
洗濯機を使った化繊寝袋の簡単な洗い方2:洗濯の仕方
ファスナーとマジックテープに注意
洗濯機に入れていきます。このときファスナー、マジックテープは必ず閉めておきましょう。開きっぱなしだと生地やファスナーが痛む原因になります。また、化繊シュラフの表地は撥水しすいことから、裏返して洗ったほうがいいと指定している場合もあります。このような場合は裏返しておくといいでしょう。あとは洗濯槽(ドラム)に這わすように丸めていて入れていきます。ぐちゃぐちゃに押し込まず丸めたほうが生地に負担がかかりにくいです。
丸めるとムラができる
洗濯の仕方が合っていても丸めと中のほうが洗えない、ムラができる場合もあります。このような場合はやはりネットの中に入れてから洗うといいでしょう。ネットに入れる場合は丸めずくしゃくしゃと押し込んでも大丈夫です。メーカーが裏返してと記載しているような場合はできるだけ表地が見えないようにネットの中に入れていきましょう。
洗剤と水を投入
あとは指定料の水と中性洗剤(柔軟剤不使用)を入れていきましょう。洗濯コースは手洗いコースまたは毛布コースなど生地の負担が少ない洗い方を選びましょう。タグを見たときに弱い洗い方の指定がない場合は気にしなくても大丈夫ですが、化繊でも寝袋はできるだけ負担をかけず、優しく洗えるコースを選んでくださいね。あとはタグ通りにすすぎをしていきます。化繊は速乾性がありますが脱水も洗濯機でできますよ。
丸洗いできる化繊寝袋は多い
手洗いのほうが生地に負担をかけずに洗えますが、実は化繊なら洗濯機に対応するものも多いです。コールマン、モンベル、ノースフェイス、LOGOSのような人気ブランドからも洗濯機での丸洗いに対応する寝袋が発売されていますよ。コールマンやモンベル、ノースフェイス、LOGOSの4社のHPには洗濯の仕方に関する記載も乗っています。
手洗いでの化繊寝袋の洗い方1:準備
浴槽や衣装ケースで洗う
シュラフは大きいため浴槽、大型の衣装ケース、ビニールプールなどの広いスペースで洗うよにしましょう。人気なのは浴槽です。手洗いの場合はネットに入れなくても優しく洗えるので大丈夫です。準備するものは洗濯機を使った簡単な洗い方と同じで中性洗剤(柔軟剤不使用)を用意しておきましょう。製品にもよりますが、40度までのぬるま湯が使える場合はぬるま湯を使ったほうが汚れが落ちやすいですよ。温度の指示もタグに記載されています。
チャックの閉め忘れ注意
手洗いでもチャック、各種マジックテープはきちんと閉じてから洗っていきましょう。小さなことですが、閉じる閉じないで製品寿命が変わってきますよ。また表地は水が染み込みにくいため裏返すと記載されていたら裏返してからファスナーなどを閉じて洗いましょう。
手洗いでの化繊寝袋の洗い方2:洗濯の仕方
押し洗い
大きな容器や浴槽にシュラフをいれて水(ぬるま湯)と中性洗剤を適量入れたあと、足で踏むようにしながら押し洗いしていきましょう。手で押してもいいですが足のほうが楽に洗えます。途中何度か水を変えると汚れが落ちていく様子が分かりやすいですよ。化繊は摩擦に弱いためゴシゴシとこすらず基本は押し洗いです。ビニールプールがない方でも浴槽を使うと自宅で簡単に手洗いできます。洗濯機より時間がかか分きちんと何度も押し洗いしてくださいね。
汚れが落ちたらすすぎ
首周りとか汚れやすいところは念入りに洗っておくといいですよ。汚れが落ちてきたらすすぎ、脱水です。きれいな水をかけてさっと洗い流したあとそのまま押し洗うように体重を掛けて洗剤を含んだ水を脱水していきます。その後は再びきれいな水を容器に溜めて、寝袋に水を吸わせては脱水するという行程を繰り返していきましょう。脱水したときの水がきれいになればすすぎ完了です。
完全な脱水は不可能
干す前にきれいに脱水できていないと移動させるときに水が滴り落ちたり、シュラフが重たかったりと大変ですよ。押し洗いするように脱水しても完全に脱水するのは難しいです。気になる方はタオルで挟んで脱水してみるといいでしょう。完全に脱水できないのは手洗いのため諦めて干しましょう。干す行程は手洗いでも洗濯機を使った場合でも同じです。詳しくは後述しますね
乾燥機はNG
洗濯機を使った場合でも手洗いの場合でも化繊シュラフは乾燥機、アイロンは使用できません。必ず後述する干し方で乾燥させるようにしましょう。ただし近年は短時間なら乾燥機が使えるというものもあるのでタグで確認してくださいね。
手洗いでのダウン寝袋の洗い方1:準備
専用洗剤を使う
ダウンウォッシュ
冬キャンプや自転車、バイクツーリングでのキャンプで使いやすいダウンは化繊と性質が大きく異なります。まず洗濯前の準備として中性洗剤ではなくダウン専用の洗剤を用意しましょう。中性洗剤で洗うとダウンがもつ油分まで流してしまい劣化します。ダウンの特性のためネットに入れても劣化は避けられずモンベルやノースフェイス、LOGOS、コールマンなどの一流ブランドでも専用の洗剤を必要とします。
中性洗剤を使用する場合は
専用洗剤が手に入らない場合は中性洗剤で洗えます。前述したように油分を流すと言われていますが、ダウンジャケットなどを中性洗剤で洗っている場合があり、純粋な中性洗剤なら問題がない場合もあると言われています。自己責任のもと中性洗剤を使う場合は柔軟剤、漂白剤、蛍光剤不使用な完全に純粋な中性洗剤を使ってくださいね。漂白剤、蛍光剤はダウンを傷めてしまいます。
手洗いでのダウン寝袋の洗い方2:洗濯の仕方
部分洗い
ダウンはデリケートな素材のため全体を洗う前に首周りなど汚れやすい部分は部分洗いをしておきましょう。こうすることで長時間の洗濯を避けられ負担をかけなくてすみます。部分洗いとは一部分だけ汚れを摘み取るようにあらったり、歯ブラシの背中でとんとんと叩きながら洗うやり方などがあり、デリケートな素材への負担を少なくしながら洗えます。
押し洗いと脱水
ファスナー、マジックテープを閉めたあとは、適量の水(ぬるま湯)と洗剤を湯船などにいれてシュラフを浸していきます。あとは足や手で押し洗いしていきましょう。化繊シュラフの手洗いと同じ要領で洗っていきますが、より優しく洗ってください。すすぎの行程までは同じです。脱水はギュッと力を込めると生地を傷めるので注意してくださいね。。タオルで挟んで優しく脱水。ダウンは乾燥機が使える化繊ほど脱水しなくても大丈夫です。
乾燥機は弱で運転
ダウンシュラフは乾燥機の弱で乾かしていきます。ファスナーは開けておいてもいいでしょう。乾燥機が使えるため化繊より簡単に乾燥でき、洗剤だけ注意すると自宅でも簡単にダウンシュラフもきれいにできます。乾燥機が使えるようになっているものが多いですが、乾燥機が使えるか必ずタグで洗い方を確認してくださいね。
シュラフの干し方
干す場所はタグの記載通りに
洗濯機を使った場合でも手洗いの場合でも干し方は変わりません。干し方も洗濯の仕方と同じようにタグを参考に干していきましょう。吊り干しや平干しの指定とともに、天日干しか日陰で干すかきちんと指定されています。速乾性のある化繊でも陰干しだと時間がかかるので気長に待ってくださいね。化繊は熱に弱く乾燥機を使わないようにします。同じように天日干しも負担をかけてしまうので日陰で干すようにしてくださいね。
化繊の干し方
ファスナーをしたままだと乾きにくいので全開にしてしまいましょう。開けて干すことで乾く時間が早くなりますよ。特に封筒型は大きく開くため乾かしやすいです。できるだけ平らに干すと影の部分ができにくくなり乾くまでの時間が短縮されますよ。吊り干しの指定だと吊って乾かすという意味になり、平干しは平らな場所で乾かす状態です。特に指示がなければどちらの干し方でも大丈夫です。タグに従えば化繊シュラフは簡単に洗濯できます。
ダウンの干し方
ダウンは基本的に乾燥機が使えるので乾燥機で乾かしたほうが簡単です。乾燥機を使わない場合は風通しのいい場所でタグに記載されいる干し方で干してくださいね。生乾きのままにしてしまうとカビが生える原因になります。ダウンシュラフも自宅で意外と簡単に洗えますが、ダウンにはダウン用の洗剤を使い柔軟剤、蛍光剤、漂白剤不使用の中性洗剤を使ってください。
コインランドリーでの洗濯について
自宅の洗濯機より大きく使いやすい
自宅で洗濯できない方はコインランドリーでの洗濯もおすすめです。大きな乾燥機もあり家族全員のシュラフが簡単に洗えます。洗濯する頻度は自宅で洗う場合と同じで40泊程度が目安となります。自己責任ですが、コインランドリーで化繊シュラフの洗濯から乾燥までする方も多く乾燥機を使っても弱で短時間なら問題ない場合も多いです。柔軟剤などの有無はコインランドリーによって違うため使う前に確認してくださいね。
コインランドリーでの洗濯方法
コインランドリーは基本任せっぱなしで大丈夫です。くどいようですが、柔軟剤(蛍光剤、漂白剤)の有無だけは注意してくださいね。また、近年は柔軟剤自動投入タイプのコインランドリーが増えてきているのでより慎重に洗濯する必要があるダウンはコインランドリーで洗わないほうがいいでしょう。コインランドリーで洗濯するときもファスナーとマジックテープは閉じておき、できるだけネットに入れたほうがダメージが少なくてすみます。
寝袋の洗濯方法のまとめ
キャンプの必需品だから手入れが重要
寝袋はキャンプの必需品です。汚れままだと保温性が下がり劣化も早まりますよ。洗剤と干し方に注意すると洗濯機でも手洗いでも洗えるので40泊程度を目安に洗濯するといいでしょう。漂白剤、蛍光剤、そして柔軟剤は材質に関係なく使わないようにして、基本は無添加の中性洗剤を使うようにして洗濯してくださいね。また、ダウンを自宅で洗濯する場合は、できるだけダウン専用の洗剤を使ったほうがいいですよ。
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