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【連載】高切れ防止!自分でできるガイド交換。ただし注意が必要だ!

そろそろ北風が吹き始めます。釣り場の関係で北に向かって投げることの多い私の釣りではライントラブルも増えます。しかしすべてのトラブルが風のせいだけではありません。ガイドの破損なども原因になります。釣り場ですぐに交換ができるよう、今回はガイド交換の記事になります。
2020年10月28日
kuma10
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この記事で紹介しているアイテム

フジトップガイドキット

ガイドは常に点検しましょう

ショアジギングやエギングをしていて二番目にイライラするのがライントラブルです。もちろん一番は「ノーフィッシュで終了」なのですが。このライントラブル、ナイロンライン全盛のころはパーマが掛かることによってのバックラッシュが多かったのですが、PEラインメインになってからは「高切れ」など突然途中から切れてしまう現象に悩まされます。その原因の多くが「ガイドの劣化」によって起こります。ライントラブルを回避するためにも常時ガイドは点検しましょう。

ガイドを自分で交換する理由

修理に出すデメリットが大きい

ガイドの、特にトップガイドの交換・リペアは自分ですることを基本にしておきましょう。ロッドの中で一番破損しやすいのもリペアしやすいのもトップガイドです。多いのはラインを巻き切ってしまいスイベルでリングを欠けさせたり、外してしまったりというトラブル。またロッドを誤って踏んでしまってのティップ(穂先)の破損なども多いトラブルです。この時修理に出すと何日もロッドを預ける必要がある場合があります。釣れる時期の短いものを狙っている場合などは、これは致命的です。

安く早くリペアできる

リペアキットなどを持っていると安く交換ができるのは当然のこととして、とにかく早くロッドが使えるようになることが最大のメリットです。タックルボックスに1セットリペアキットを忍ばせておくと、家に持ち帰りもせずに釣り場で修理をすることができます。それも簡単に素早く。「あ、こんな時にナブラが!」という経験はショアジギをしているとよくありますよね。磯や沖堤防などで時合を逃すことも無くなりますよ。

ガイド交換に必要な材料

リペアキット

フジトップガイドキット

出典:Amazon

今回使用したのが富士工業さんから出ているリペアキットです。これはガイドリングサイズが一定で(使用したのは5.5mm)、パイプサイズが3種類入っています。接着剤としてホットグルーまで入っていますので、これ一袋でたいがいのロッドのトップガイドはリペアできます。ロッドタイプやサイズも含めて種類が多いので、できれば店頭で見て購入することをおすすめします。

補助材料

基本的にはリペアキット以外にはラジオペンチとライターがあれば交換はできます。この二つは絶対に必要ですが、これに関してはたいがいの方のタックルボックスに常備されているでしょう。これ以外にあれば便利なのは400番程度の紙やすりとカッターくらいです。リペアキットの袋の中に紙やすりを小片にして忍ばせておくのも良いかも知れないですね。

ガイド交換手順①「ガイドを外す」

トップガイドをライターで炙る

まずはトップガイドをライターなどで軽く炙ります。ガイドの取り付けには、通常固まったままになる接着剤は使用していません。たいがいのメーカーがホットグルーで接着しています。ライターで軽く炙ることで接着部分のホットグルーを溶かし、不良となったトップガイドを抜き易くすることができます。炙る時間は2~3秒でけっこうです。それも炎を一点に集中させるのではなく、サッとぐるりと炙りましょう。

注意点①プライヤーでトップガイドを抜く

ライターでトップガイドを炙ったら、中のホットグルーが再度固まる前に引き抜かなければなりません。この時注意していただきたいのが、「絶対に素手でやらない」ことです。軽くとはいえライターで炙った金属はかなりの熱を持っています。不用意に触ると指先から焼き肉の香りがしてきます。気を付けましょう。それと「炙り過ぎない」ことも合わせて注意しましょう。ロッドの素材にまで熱が及ばないようにサッと炙ります。

ガイド交換手順②「番手合わせ」

番手合わせ


トップガイドが抜けたらティップが冷めるのを待って新しいガイドを刺してみましょう。ロッドの説明書などにもトップガイドの大きさやティップの太さなどが書かれているものは少ないので、アテ感で決めていきます。そのためにも数種類入っているキットは便利です。(画像ピンボケですいません)

注意点②少しきつめのものを選ぶ

ここでの注意点は「少しきつめのもの」を選ぶことです。画像のようにピシャッとはまると気持ちいいですが、ティップとパイプに少しでも空間ができると結着が弱くズレの原因になってしまいます。今回はこの画像の一つ下の番手の物をチョイスしました。このトップガイドは他のロッドか、いずれこのロッドの穂先が折れた時にでも使用します。

ガイド交換手順③「擂りあわせ」

すり合わせをする

まずはティップに残っている古い接着剤をきれいに落とします。再度ライターでサッと炙ってティップをぬぐったら、カッターなどを使って掃除と太さ合わせをしていきます。やりすぎないように薄く1~2回削ってはパイプをあてていくを繰り返します。パイプが半分ほど入ったらカッターでの作業は終わりにします。カッターを使う時はとにかく慎重にしましょう。ロッドのカーボンにまで刃が届いてしまうとティップのカーボン繊維がほどけてしまいますよ。

注意点③何度もテストをしながら少しづつ

さあここからラストスパートです。丁寧に丁寧にティップにヤスリをかけていきます。何度もガイドのパイプとティップを入れたり出したりを繰り返しながらギリギリのサイズまで削っていきます。ここは気長にいきましょう。手の感覚で「グッと押しこんだらビシッと入る」と思ったところでやめましょう。ここで本当にビシッと入れてしまうと抜けなくなってしまう可能性がありますから。

ガイド交換手順④「組み立て」

ホットグルーを炙る


さて、トップガイドとティップが用意できましたら、今度は接着剤のホットグルーを支度しましょう。フタを外して中身を取り出しましたら、手元にトップガイドとロッドの穂先を置いておきます。ホットグルーにライターの炎を近づけて表面を溶かしたらティップに素早く塗りたくり、ガイドを挿入します。すぐに固まり始めるのでここは素早くやります。

注意点④ここはすばやく決める

ティップとトップガイドの太さをギリギリにしておいたので、トップガイドを差し込むと画像のように(里芋のような人差し指と中指の間部分)押し出されたホットグルーがブリッと押し出されてきます。これは気にしてはいけません。ここで気にするのはガイド位置です。セカンドガイドのリングとトップガイドのリングが一直線になるように素早く調整します。後からでも調整は効きますが、なるべくなら熱を加える時間は短くしたいですからね。最後にあふれたグルーをこそげ落としたら完成です。

うん、なかなかよろしい

これで完成です。ほぼ完ぺきに治りました。文字におこすとけっこうな時間が掛かっているように感じますが、作業を始めてからここまで約10分です。材料さえ揃っていれば釣り場で急にトラブルに見舞われても10分で治せます。今回使ったガイドのキットはホームセンターで約500円で手に入れたものです。これを釣具屋さんに修理に出すと時間もお金も余計にかかってしまいますよね。みなさんもぜひリペアキットのご用意を!

ロッド修理が気になった方はこちらもチェック!

今回アジングとエギングに使っているロッドのトップガイドが破損していました。すぐに治す必要があったので自分で修理しました。「暮らし~の」の記事の中にはこの他にも自分でロッドを修理する方法や簡単なリペアの方法を紹介した記事などが多数あります。簡単な修理方法等興味の沸かれました方はぜひこれらの記事にも目を通してみてください。