はじめに
冬の高尾山は初心者でも登山できる
冬山登山は初心者には厳しいと思いがちですが、高尾山なら冬時期でも初心者登山にチャレンジできます。そもそも高尾山は標高599mと、東京スカイツリーの634mより低い。もちろん山頂まで登ることができるエレベーターはありませんが、途中まで登ることができるケーブルカーやリフトはあります。
楽して頂上を目指すのもいいですが、やっぱり自分の足で登りたいですよね。初心者でも安心して楽しめるコースを紹介します。
高尾山の登山口への行き方
そもそも高尾山へ登るためには、登山口まで行く必要がありますが、高尾山なら意外と簡単に登山口まで行くことができます。なんと都心から電車1本で行けてしまうのです。
新宿駅から京王線に乗れば、登山口となる「高尾山口駅」までまさに直通。乗換なしでも行くことができます。時間にしても最速で約47分。新宿駅から1時間でに登山を開始できるのも高尾山登山の魅力で、初心者でも楽々登山できます。
冬の高尾山は朝一に行こう!
朝一なら混雑なく初心者でも快適登山
登山だけではなくハイキングや観光だけでも人気の高尾山。混雑も気になるところです。特に初心者だと登山道の混雑は、いろいろ気を遣ってしまって疲れてしまいます。そんな初心者におすすめは「朝一登山」。
電車も座って登山口まで行けますし、登山道も空いているので自由に登山を楽しめます。何より朝一なら下山者がほとんどいないので、すれ違いも少なく初心者でも安心。その分早起きが必要ですが、帰宅も早くできます。
冬なら登山途中で朝日の絶景あり
高尾山で冬時期の朝一登山なら、日の出時間と重なるので、朝日を楽しみながら上ることができるのが魅力。お店などが開店していないので観光はできませんが、朝ならではの静寂を楽しめますし、日の出とともに移りゆく景色は見どころ。「早起きは三文の得」をリアルに体験できます。
なお、新宿駅を始発で出発すると、高尾山口駅へは午前6時半前に到着。駅から登山口までは徒歩約5分なので、午前7時前には登山開始できます。
冬の高尾山でおすすめの服装
冬時期の高尾山で気になるのが服装。登山の際にどんな服装がいいのか悩みますが、実はそれほど重装備の服装でなくても大丈夫。その理由は登山道が森の中にあって、風が弱いので体感温度はそれほど低くありません。逆に厚着すぎる服装だと途中から暑くなることも。
おすすめの服装は調整しやすい、軽いものの重ね着。脱いでもかさばらない服装がおすすめ。初心者だとユニクロのウルトラライトダウンなどの服装は重宝します。
冬おすすめは自然豊かな稲荷山コース
高尾山登山の基本コース
高尾山登山コースには数字が割り振られている「1号路から6号路」の6本のコース、それとは別に「稲荷山コース」の、合計7本のコースがあります。ただし、2号路と5号路は周回コースで登山コースではありません。
基本的なコースは1号路、1号路+3号路、1号路+4号路、6号路、稲荷コースの5本。また1号路の一部はケーブルカーとリフトでショートカットが可能です。
冬の高尾山で一押しは稲荷コース
高尾山登山コースの「1号路~6号路」は、基本的に森の中のコース。唯一数字が割り振られていない「稲荷山コース」だけは開けた尾根を通るコースなので、見晴らし絶景が楽しめるのが見どころです。
しかも東向きに景色が開けるので、冬時期の早朝なら朝日を浴びながら登山できるのが魅力。夏だと日が昇りきってしまうので、まさに冬時期の高尾山ならではの楽しみ方が、稲荷山コースではできます。
初心者でも楽しめる稲荷山コース
1号路を経由するコースはケーブルカーやリフトでショートカットでき、舗装路も多いので登山というより観光ハイキングコース。初心者にも人気ですが混雑しやすいことが難点。
稲荷山コースは観光ハイキングには少し厳しい天然登山道で、ショートカットもできないので登山客は少なめ。一見難コースのようですが、実は1号路経由のコースより稲荷山コースは距離が短い。登山靴などきちんとした服装なら初心者にもおすすめです。
変化に富む魅力的な稲荷山コース
稲荷山コースは、またの名を「見晴らし尾根コース」といい、絶景を楽しみながら登ることができるのが魅力。さらに高尾山だけではなく稲荷山も登るので山頂を二度楽しめ、一度で二度美味しい登山コースです。
さらに稲荷山には展望台もあり、登山途中で絶景を楽しめるのも見どころ。また東向きの尾根コースなので、朝一登山でも日当たりがよく、冬時期でも比較的温暖に感じながら高尾山山頂を目指すことができます。
高尾山頂上で朝日と富士山の絶景
標高599mの頂上で朝日を楽しむ
冬時期の高尾山での見どころは山頂での朝日。夏だと空高く昇りきってしまう朝日も、冬なら電車がある早い時間に登山を開始すれば、日の出のタイミングに間に合います。
また、稲荷山コースなら山頂での日の出に間に合わなくても、登山途中でも朝日を見ることができるのが魅力。参考までに高尾山は、頂上が標高599mですが、登山口は標高201mなので、実際の標高差は398m。東京タワーよりちょっと高いぐらいです。
高尾山山頂で富士山絶景を楽しむ
高尾山の山頂には、観光にも便利なビジターセンターをはじめとして食事処や売店もありますが、注目はその施設群の先にある高尾山大見晴園地。山頂広場の一角にありますが、そこからは富士山の絶景が望めます。
特に冬時期は空気が澄んでいるので、富士山の姿もはっきり。さらに朝なら富士山も影になりにくいので、よりはっきりと望めます。高尾山山頂では、観光気分で富士山絶景を楽しみましょう。
ひと味違う登山を楽しめる奥高尾
登山口と下山口が違っても安心
山頂で観光気分を味わったら、そのまま登ってきたコースを下山するのはもったいない!せっかくの高尾山登山なら、行きとは違った下山口までのコースで楽しみましょう。高尾山には下山コースもたくさんあっていろいろ楽しめます。
でも登山口と下山口が別だと初心者は帰りが心配になりますが、高尾山なら大丈夫。高尾山口駅ではない場所へ下山しても、ほとんどの下山口には電車やバスが運行していますので、初心者でも安心です。
その名も「奥高尾」
高尾山口駅以外へ下山する場合は、ほとんどが「奥高尾」という場所を通ります。名前は凄いですが、コース自体は稲荷山コースと大差ありません。基本的に山頂をつなぐ尾根コースで高低差が少なめで、景色が開けた絶景ポイントも多く、観光気分も味わえます。
まずはビジターセンター前から「陣馬山」方面へ。そこには「陣馬山徒歩5時間」との案内がありますが、そこまで行かなくても下山できますのでご安心を。
冬序盤に真っ赤に染まるもみじ台
奥高尾エリアに入ってすぐにあるのが「もみじ台」。その名の通り、冬時期でも序盤ならもみじで真っ赤に染まる場所で、もちろん冬だけではなく、秋の高尾山登山でもおすすめです。
さらにもみじ台からは、高尾山山頂から見たもの以上の富士山の絶景が楽しめるのも魅力。時期がよければ紅葉と富士山の絶景が望める場所でもあります。高尾山へハイキングや観光のみで訪れた人も、ここまで観光する人も多いです。
一丁平で最高レベルの富士山絶景
もみじ台から約1.3km、時間にして30分ほどにあるのが「一丁平」。ここから見る富士山は、高尾山や奥高尾から見るものの中では最高レベルの絶景。高台の開けた場所にあるので、富士山の景色を邪魔するものもありません。
さらに春先になると山桜が咲くので、冬時期だけではなく春時期も魅力の場所。また、ここまでハイキングや観光のみで来る人はほとんどいませんので、混雑を気にすることなく富士山の絶景を楽しめます。
最終下山コースも魅力満載
小仏峠のタヌキが下山の目印
奥高尾コースは陣馬山まで行くと5時間もかかるので、初心者は途中でエスケープして下山しましょう。おすすめは、わかりやすくて帰りの交通手段も便利な「小仏バス停コース」。
基本的には旧甲州街道で下山するコース。その下山開始ポイントの目印となるのが小仏峠の名物「タヌキ」。もちろん野生のタヌキではなく置物のタヌキですが、もはや小仏峠では観光名所。これを見ずに小仏峠を、奥高尾を語ることなかれです。
タヌキの先はせせらぎとともに下山
小仏バス停コースは、タヌキの右手(タヌキ本人としては左手側)から始まります。旧甲州街道を下山するもので、約2.8km先の小仏バス停までの下山コースです。せせらぎを見ながら下山できますので、稲荷山コースとは違った雰囲気を味わえることも魅力。
下山しきると麓の駐車場があり、その脇には滝があるので疲れを癒やしてくれることでしょう。駐車場から先は舗装路になり、その先を少し進むと小仏バス停があります。
小仏峠バス停から楽々高尾駅へ
小仏バス停から出るバスは本数も多めで、平日こそ1時間に1本ですが、土日は20分に1本の間隔。ただし12時台だけは、土日でも1時間に1本になるので要注意です。バス停にはトイレ施設があるので、ダウンを脱いだり服装の調整をバス待ちの時間にできます。
バスはJR線と京王線が止まる高尾駅の北口まで行き、時間にして約20分。高尾駅周辺にはコンビニや飲食店がたくさんあり、打ち上げにはもってこいです。
稲荷コース~小仏バス停標準時間
冬の高尾山登山におすすめの稲荷山コース~小仏バス停コース。標準的な登山時間は、稲荷山コースで高尾山山頂までは約90分、高尾山山頂から小仏峠までは約80分、小仏峠から小仏バス停までは約60分。合計で約3時間50分なのでおおよそ4時間。
朝の7時に高尾山口駅から登れば、11時頃には小仏バス停へ到着でき、バス待ちの時間を含めても12時前には高尾駅に到着。全行程としては5時間が目安と考えるといいでしょう。
まとめ
楽するなら午前8時以降がおすすめ
高尾山の登山口と山頂の標高差が398mといっても、やっぱり登りはきついですよね。楽して高尾山山頂を目指したい方は、ケーブルカーが動き始める午前8時以降の登山開始がおすすめ。
稲荷山コースは通りませんが、ケーブルカーで標高472mの場所までショートカット。山頂まで残り標高差は127m。ハイキング感覚で高尾山山頂まで移動できます。そして山頂から先の奥高尾で、本格的な登山気分を楽しみましょう。
冬の高尾山で気になる雪や凍結は?
冬の高尾山で気になるのが凍結や雪。まずは凍結ですが、稲荷山コースは水場がないので、凍結の心配は少なめ。奥高尾や小仏バス停までも、コース上に水場がないので凍結の心配は少なめです。
降雪については稲荷山コースは日当たりがいいので、他のコースよりも残りにくい傾向です。ただ奥高尾は雪が残りやすいので注意しましょう。高尾山山頂で暑く感じても、奥高尾での服装はダウンなどの防寒着が冬の登山では必須不可欠です。
冬の高尾山での服装が気になる方はこちらをチェック!
それほどの重装備でなくても可能な冬の高尾山登山。具体的にどんな服装、どんな装備が必要が気になりますよね。そんな方におすすめの情報を集めました。具体的にメーカー名や商品名もわかるものもありますので、参考になります。
きちんとした服装や装備をしていれば、初心者でも冬の高尾山をさらに安心して楽しめることでしょう。
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出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4104191