【連載】ドライブで楽しむおすすめの旅 ～栃木の名湯塩原で紅葉狩りと温泉を堪能～

塩原温泉郷で綺麗な紅葉を満喫しよう！

いい旅してますか？今週は栃木県の有名な塩原温泉郷で紅葉と温泉を楽しむ観光コースをご紹介します。塩原温泉郷は東北自動車道の西那須野塩原インターからアクセスする温泉地で、那須塩原市を流れる箒川沿いを中心に存在する全部で11の温泉地で構成されています。塩原温泉郷は山に囲まれているため、秋には綺麗な紅葉が温泉郷のそこかしこで楽しめます。ドライブ旅なら都心から日帰りでも観光が楽しめるので、紅葉と温泉を楽しみにぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。

ドライブ旅の行程をご紹介

それでは今回のドライブ旅の行程をご紹介しましょう。最初は有名な吊り橋の上から紅葉と滝のコラボレーションを楽しみます。続いて遊歩道を散策しながら塩原随一の名瀑を目指します。絶景を満喫した後は日本最大級の足湯で疲れた体を癒し、午前の部の最後は塩原温泉郷の名物グルメでランチを楽しみます。午後の部は近くにある真っ赤なモミジが有名な橋の見学からスタートし、その後は賑やかな温泉街を離れて山間部にある湿原へと向かいます。湿原散策の後には秘湯に移動して極上の濁り湯を体験します。

塩原温泉郷周辺の紅葉の見頃は？

11もの温泉地を有する塩原温泉郷は温泉地によって若干紅葉の見頃の時期が異なります。箒川沿いに広がる温泉地周辺は標高が500m前後とそれほど高くないため、11月中旬頃からが紅葉のベストシーズンとなります。ただ、山間部にある温泉地周辺の見頃はそれよりも早く、10月下旬頃から色付きが始まる場所もあります。観光のメインを箒川周辺の温泉地に絞り込めば11月いっぱいまでは綺麗な紅葉を楽しめるに違いありません。

吊り橋の上から紅葉狩り

回顧の吊り橋・回顧の滝

まず最初に訪れたい観光スポットは塩原の有名な吊り橋です。温泉街の中心部を流れる箒川にかかる吊り橋でその全長は約100mあります。川面から高さ30mの場所にかかっているため眺めがよく、箒川周辺に広がる山々の景色が一望できます。専用の駐車場が整備されているので観光するには便利ですね。吊り橋までは2本の遊歩道がのびていて、紅葉の時期は赤や黄色に色付く林の中を気持ちよく歩くことができます。レトロ感のある吊り橋は人が渡ると揺れるので、好奇心旺盛な子供たちは大喜びです。

紅葉に包まれた名瀑は絶景！

この吊り橋の大きな見どころの一つが「回顧の滝」と呼ばれる名瀑です。小説家の尾崎紅葉の小説「金色夜叉」にも紹介されている有名な滝で、塩原温泉を訪れた旅人が帰途に就く際にその美しい渓谷美に目を奪われ、もう一度振り返りたくなることから回顧の滝と名付けられました。落差53ｍのスリムな滝ですが、それが箒川の渓谷に流れ落ちる景色はまさに絶景です。紅葉の時期にはとりわけ綺麗な景色が楽しめるので人気がありますね。吊り橋の上と吊り橋の先にある観瀑台両方から景色を眺めてみましょう。

回顧の吊り橋・回顧の滝の詳細情報

塩原の名瀑で紅葉見物

竜化の滝

次の観光スポットは回顧の吊り橋から5分ほどドライブした場所にある塩原温泉を代表する名瀑です。5分といってもそれは駐車場までの時間で、そこからは遊歩道を20分ほど歩いて滝までアクセスしなければなりません。竜化の滝はそそり立つ岩盤の上から水が3段になって流れ落ちているのが特徴で、その姿が天に昇っていく竜のように見えることから竜化の滝と呼ばれています。滝の落差は約130mにも達しているので、下から見上げると非常に迫力がありますね。秋は滝の周囲の緑が綺麗に紅葉します。

もう一つの滝も楽しもう！

竜化の滝には屋根付きの観瀑台が整備されているので、そこから滝と紅葉のコラボレーションを撮影するといいですね。夏は水しぶきが飛んできて気分爽快です。竜化の滝までの遊歩道沿いにはもう一つ「風挙の滝」というスポットがあります。こちらは落差10mほどのこじんまりとした滝ですが、紅葉の時期は滝の周囲の広葉樹が色付いて綺麗な姿を披露してくれます。滝壺にも近づけますし遊歩道を歩くと滝口ものぞくことができます。遊歩道には小さな吊り橋もあるのでぜひ散策を楽しみましょう。

竜化の滝の詳細情報

足湯で塩原の温泉を体感

湯っ歩の里

遊歩道を歩いた後は塩原温泉の足湯で歩き疲れた体をケアしましょう。竜化の滝の駐車場から5分ほどドライブした場所に「湯っ歩の里」があります。足湯というと通常は足湯専用につくられた四角い湯船に足を浸しますが、湯っ歩の里の足湯はスケールが違います。何と足湯の湯船は全長60m。日本最大級の大きさを誇ります。有料の施設だけに設備はとても綺麗で、無料のロッカー室や化粧室など観光客が快適に過ごせる環境が整っています。大人200円という格安料金なので手軽に立ち寄れますね。

温泉を飲んでみよう！

足湯が楽しめるのは「足湯回廊」と呼ばれるスペースで、池を囲むようにして湯船がつくられています。全部で6つの湯船があり湯船の底にはたくさんの石が埋め込まれています。尖った石ではないため上を歩くととても気持ちいいですね。もちろん源泉かけ流しの温泉なので効能もばっちりです。足湯を楽しんだ後は外にある「飲泉堂」を楽しんでみましょう。紙コップが備え付けられていて飲泉ができるようになっています。湧き出す温泉は飲めるほど綺麗なので、ぜひ体の中から健康になりましょう。

湯っ歩の里の詳細情報

紅葉狩りのランチは塩原グルメ

釜彦

午前中の観光はこのくらいにしてランチタイムといきましょう。おすすめのランチスポットは湯っ歩の里から2、3分ドライブした場所にある「釜彦」です。すいたお腹を満たしてくれるのは塩原名物の「スープ入り焼きそば」で、近年ではマスメディアでも取り上げられてすっかり有名になりました。焼きそばにスープが入っているめずらしい食べ物で、釜彦はそのグルメの元祖の店といわれています。店によって調理方法が異なっていますが、釜彦のスープ入り焼きそばは焼きそばの上にスープがかけられています。
 

ソースの風味とスパイシーなスープが絶品！

釜彦ではスープに絡むように特注の麺を使用していて、具材にはキャベツと鶏肉をチョイスしています。焼きそばをつくったらそれを素早くラーメン丼ぶりに移し、鶏ガラでダシをとったラーメンスープを上から注ぎます。麺にはしっかりとソース味がしみ込んでいて、確かに焼きそばを食べている感覚も楽しめます。ただ、醤油味のスープを飲むとラーメンのような感じもして新食感なグルメですね。味も抜群、話題性も抜群です。人気店のため週末などに観光を楽しむ場合には待ち時間を確保しておきましょう。

釜彦の詳細情報

真っ赤なモミジに感動

紅の吊橋

満腹になったなら再び紅葉の景色を楽しみましょう。午後の部の最初の観光スポットは釜彦から2、3分ドライブした場所にある「紅の吊橋」です。箒川にかかる橋で平成15年に完成した比較的新しい観光スポットです。橋の全長は52.5mで橋の向こう側の山の斜面にはモミジなどたくさんの広葉樹が生えています。秋になるとそれらの木々が紅葉して素晴らしい絶景をつくりだします。特にモミジの赤が特徴的で、燃えるような綺麗な紅葉と橋とのコラボレーションが橋の手前から撮影できます。

遊歩道も散策しよう！

橋の上から紅葉の景色を楽しんだならそのまま橋を渡って遊歩道を散策してみましょう。遊歩道は箒川沿いに整備されているため、紅葉した渓谷を眺めながら散歩が楽しめますね。東屋などもあるので座ってゆっくりと景色を眺めることもできます。遊歩道の途中には「もみじの湯」という共同浴場もあり、100円という格安料金で温泉に入浴できます。今回の観光コースでは最後に秘湯を訪ねますが、綺麗な紅葉の景色を楽しめるお風呂なのでぜひ立ち寄って温泉を満喫してみてはいかがでしょうか。

紅の吊橋の詳細情報

湿原散策で塩原の紅葉を堪能

大沼園地

ここまでは主に温泉街で観光を楽しんできましたが、今度は温泉街から少し離れた山の中に移動しましょう。紅の吊橋から15分ほどドライブすると「大沼園地」に到着します。大沼園地は日本初の自然研究路で、湿原を歩きながら手つかずの自然に触れることができます。「ヨシ沼」と「大沼」を併せて大沼園地と呼んでいて、ヨシ沼は駐車場に近い大沼からさらに500mほど奥にあります。両方の湿原を観光したいところですが、歩くのが苦手なら手前の大沼だけでも十分に自然に親しむことができます。
 

新湯富士の紅葉が見事！

秋の季節は大沼園地全体で綺麗な紅葉が楽しめます。手軽に紅葉狩りを楽しむなら大沼がいいですね。大沼はミズナラなど紅葉する木々に囲まれているため、秋には素晴らしい紅葉の絶景を写真に収めることができます。特におすすめなのが大沼から眺める紅葉の「新湯富士」で、富士山のように均整のとれた山が何ともいえず綺麗です。大沼から登山道を歩くと40分ほどで新湯富士にも登ることが可能です。途中には紅葉の綺麗なポイントがたくさんあるので時間と体力に余裕があればぜひトライしてみましょう。

大沼園地の詳細情報

塩原の秘湯で濁り湯を満喫

元泉館

紅葉狩りと観光をたっぷりと楽しんだ後は塩原の秘湯で疲れを癒しましょう。大沼園地から15分ほどドライブすると「元泉館」に到着します。元泉館があるのは大きな旅館やホテルが立ち並ぶ賑やかな温泉街から離れた場所にある奥塩原元湯温泉です。平安時代に開湯したとされる歴史ある温泉地で、山間の静かな場所にあって秘湯ムードが漂います。温泉宿は3軒しかない小さな温泉地ですが、極上の濁り湯が堪能できるのが大きな魅力となっています。元泉館は明治17年創業という老舗の温泉旅館です。

濁り湯の露天風呂で紅葉狩り

元泉館では3種類の異なる泉質の温泉を体験できるのですが、日帰りで利用できるのは「高尾の湯」のみとなりますね。しかし、この高尾の湯がとでも素敵なお風呂で、大きな内風呂とこじんまりとした露天風呂で薄茶色に濁った温泉を楽しめます。泉質は硫黄泉ですがpH値が低めなためピリピリせず肌にとても優しくなっています。露天風呂に浸かると目の前には渓流が流れていて、秋には渓谷の緑が赤や黄色に色付いてとても綺麗です。秘湯の濁り湯は旅の最後を締めくくるにはぴったりではないでしょうか。

元泉館の詳細情報

秋のドライブ旅は塩原温泉に決まり！

今週は栃木県の塩原温泉郷で紅葉と温泉を楽しむ観光コースをご紹介しましたがいかがでしたか？吊り橋、滝、湿原、秘湯と塩原温泉郷には綺麗な紅葉が堪能できる観光スポットがいっぱいです。今年の秋はドライブで塩原温泉郷にお出かけしてみてはいかがでしょうか。