検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

【カッコ良くて安定する】スノーボードのグラブとは?その種類とやり方のコツを解説!

スノーボードグラブはジャンプ中に板をつかむだけなので簡単なトリックだと思われがち。もちろん簡単にできるグラブもありますが、中には難易度が高くてかっこいいグラブもあります。この記事ではそんなスノーボードグラブとはどんなトリックか、種類ややり方を解説します。
2021年6月10日
海龍
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

スノーボードのグラブについて徹底解説!

Photo byClker-Free-Vector-Images

冬季オリンピックの種目にもなっているスノーボード。その中でもジャンプをメインとした種目はダイナミックかつスタイリッシュでかっこよく、みんなの憧れでもあります。

そんなスノーボードに憧れて、始めた初心者の方でも比較的行いやすいトリックがグラブです。グラブとは、空中で板をつかむ技で、簡単そうに見えて奥が深いトリックとして人気があります。

今回は初心者へ向けた基本的なグラブのやり方から応用、練習のやり方などを解説していきます。

スノーボードグラブの基本!ストレートエアー

Photo byGedde

まずはグラブの必須スキルであるストレートエアーについて解説します。その名称通り、まっすぐ滑りまっすぐ跳ぶ、いたってシンプルなキッカーでのアクションですが、これがグラブのメイクには非常に重要なのです。

ストレートエアーができなければ綺麗なグラブどころか、キッカーを跳ぶことすら難しいでしょう。そんなストレートエアーのコツを紹介します。

ジャンプ台で跳ぶ瞬間は踏み切らない

Photo bySkitterphoto

キッカーで踏み切らないことに矛盾を感じている方もいるのではないでしょうか。実は初心者の方ほどジャンプの高さやオーリーを意識してしまい、力強く踏み切ろうとして空中に飛び出す寸前でバランスを崩すことがあるのです。

まずはキッカーで力強く踏み切るのではなく、何もせずキッカーを通り過ぎてください。素通りはキッカーで最も安定する飛び方の1つで、素抜けといわれる技術です。この素抜けはプロのスノーボーダーでも利用します。

両足ジャンプからのオーリー

Photo byAntelao

キッカーを素通りすることに慣れてきたら、両足でジャンプしてみて、飛び上がる感覚をつかみましょう。この時飛び過ぎには注意しなければなりません。踏み切る際のスピードが速いと飛び過ぎる可能性があります。

両足でのジャンプができたら、オーリーを行ってみましょう。最初は難しいかと思いますが、慣れれば綺麗なグラブに一歩近付くことができますよ。

トゥエッジに乗る

Photo by Bratislavsky kraj

スノーボードにはトゥエッジとヒールエッジがあり、スノーボードでのターンやブレーキをするのに非常に重要な役割を持ちます。初心者の方がストレートエアーを行った際によくある、お尻や背中から落ちる原因はヒールエッジでの踏み切りが多いからです。

通常、かかとよりもつま先に重心を掛けた時の方がバランスを取りやすいとされています。スノーボードでも同様のためストレートエアーをする際はトゥエッジを意識しましょう。

スノーボードグラブのやり方・コツ

Photo by EDGARS BERZINS

ここからはスノーボードグラブの具体的なやり方やコツについて解説します。ここで紹介する項目はスノーボードグラブの基本です。基本さえ覚えてしまえばあっという間に綺麗なグラブがメイクできますよ。

また、基本ができなければレベルアップした応用技を行うことはできません。まずはしっかりグラブの基本技を覚えましょう。

板をつかみにいかない

Photo bysonererok

グラブでのよくある失敗の1つに上半身の動きがあります。上半身を曲げるようにして板をつかみに行くと頭が下がったり、上半身がぶれたりして、バランスが崩れてしまいます。

もちろん、この上半身を曲げて板をつかみやすい位置までもっていく動きも必要ですが、それよりも意識してほしいのが下半身の使い方です。

頭が板からはみ出ないように注意

Photo byStockSnap

空中でバランスをとり、安定して着地するためには腰から上の上半身の動きが重要です。スノーボードをする際、板から頭がはみ出るとバランスが崩れ、転んでしまいます。そのため、ジャンプ中は常に板の真上から頭を動かさないよう意識しましょう。

下半身を上半身へひきつける

フリー写真素材ぱくたそ

グラブで重要なことは下半身を上半身へひきつける動きです。膝を曲げて胸と膝が触れるくらい近づけ、上半身を曲げなくても板をつかめるポジションを作ることがグラブをメイクする近道になります。

また膝を引き付けることで、しゃがんだように小さくなった状態になると、ストレートエアーが安定しますよ。

スノーボードグラブのタイミング


Photo bycallumramsay

初心者の方の中には跳んだ瞬間に板をつかもうとする方がいます。跳んだ瞬間につかもうとすると、バランスを崩しやすくなるため、グラブが失敗しやすくなってしまうのです。

板をつかみにいくタイミングは、ジャンプをした際の放物線の頂点、一番高いところが正解です。しかしこれは頭で意識しても正直難しく、最も高い場所というより空中で一番安定している時、という感覚の方が分かりやすいでしょう。

スノーボードグラブの一連の流れ

Photo by TimOve

グラブを行う際のコツを説明したところで、スノーボードグラブの一連の流れを解説します。大まかにスノーボードグラブの一連の流れはジャンプ、膝を上半身へひきつける、板をつかむ、という流れです。

スノーボードグラブの一連の流れを頭に入れながら練習するとやりやすくなりますよ。

基本的なスノーボードグラブの種類

ここからは基本となるスノーボードグラブの種類について一覧で解説していきます。この基本とはスノーボード板をつかむ場所で6種類に分類され、それぞれに特徴があるのです。さっそく基本のグラブを一覧形式で解説していきます。

スノーボードグラブの基本の種類①インディグラブ

インディは初心者の方が初めに覚えるスノーボードグラブです。スタンダードであり一番力強いグラブの1つではないでしょうか。

インディグラブは両足の間をレギュラースタンスであれば右手でトゥエッジ側、グーフィースタンスであれば左手でトゥエッジ側板をつかむスノーボードグラブです。

進行方向とは逆のテール側の手でつかむため、板をつかみにいく時に体勢が崩れにくく、初心者にはおすすめですよ。まずはインディグラブからトライしてみてください。

スノーボードグラブの基本の種類②ミュートグラブ

最近名称がウェドルに変わりつつある話題のグラブです。ミュートグラブはインディグラブとは逆の手で板をつかみます。逆手で板をつかむため、頭が板から外れやすくバランスを崩しやすい傾向があります。

そのため、インディグラブよりもハードルが高いとされているのです。しかし、インディグラブと同じく比較的最初にトライするグラブの一つなので、失敗しても何度も練習してコツをつかみましょう。

スノーボードグラブの基本の種類③メランコリーグラブ

サラっとつかんでいるのがかっこよく見えるグラブです。メランコリーグラブは両足の間をレギュラースタンスだと左手でヒールエッジ側、グーフィースタンスであれば右手でヒールエッジ側をつかむグラブになります。

前方を確認しやすくインディグラブ同様、比較的簡単にスノーボード板をつかめるでしょう。「サラっと」がかっこいいグラブですがこれに応用を加えるとメソッドやトゥイークなどダイナミックでスタイルの出しやすいグラブへと進化しますよ。

スノーボードグラブの基本の種類④ステイルフィッシュ

一見すると簡単そうに見えるのですが、意外と難しいグラブです。ステイルフィッシュグラブはメランコリーグラブとは逆の手でヒールエッジをつかみます。

そのまま、ヒールエッジをつかみにいくと後肩が背中側に若干開くため、前肩が開かず視覚の邪魔になり前方が確認しにくくなってしまいます。そのため、シフティーというテクニックを使って体が正面を向くようにしなければならないのです。

難易度が高いスノーボードグラブなので、コツを一つ一つ解説します。

軽くオーリーをする

前記で紹介したスノーボードグラブはキッカーを素通りする過程で行うことができます。しかし、ステイルフィッシュはグラブの工程が他のグラブよりも多いため、ある程度高さが必要でなのです。

そこで必要な動作がオーリーです。オーリーを軽く行うことで少し高さを稼ぐことができます。キッカーでのオーリーは意外と難しいため、慣れるまで練習してみましょう。

ジャンプ中のシフティー

Photo by Prince George 2015 Canada Games

後記で具体的に紹介しますが、ジャンプ中に体をひねり、板の向きを変えてすぐに戻すテクニックをシフティーやシフトといいます。つまりオーリーとひねりが合わさった技です。

ステイルフィッシュを行う際は、板をつかみやすくするためにシフティーを行い体を正面に向ける必要があります。練習法はまずその場で止まったまま、ジャンプからひねる動作を行いましょう。

次に滑りながら行い、最終的にキッカーで行っていく練習法がおすすめです。

オーリー+シフティー+グラブ

Photo by Ludovic_P

シフティーまでできるようになったら、あともう一歩です。後ろの手で後ろ足のヒールエッジに触れてグラブをしてみましょう。後ろ側にあるエッジをつかむため、エッジを見ることはできません。感覚でつかむことが非常に重要となります。

エッジではなく、かかとに触れるような感覚で行うとメイクしやすいですよ。


スノーボードグラブの基本の種類⑤ノーズグラブ

ノーズグラブは名称の通り、板のノーズ側をつかむグラブです。ノーズ側の膝を曲げて上半身にひきつけ、後足を伸ばす動きが独特のスタイルとなるため、かっこよくみられます。

この動きをすることでノーズをつかみやすい位置まで板を近づけることができるのです。ジャンプ中終始前が見え、ノーズをつかんだ手も見えるため恐怖心もなく、比較的簡単に行えるでしょう。一度メイクできれば次からは楽にメイクできますよ。

スノーボードグラブの基本の種類⑥テールグラブ

テールグラブはノーズグラブとは逆で板のテール側をつかみにいくグラブです。ノーズ側の足を伸ばし後足を上半身へひきつけテールがつかみやすい位置まで板を近づける動きが必要となります。

ノーズグラブとは逆の動作を行うだけなので、簡単だと思う方もいるかもしれません。しかし、テールグラブはつかみに行く板が見えないため、難易度が高めです。テールグラブをすると自然と飛び蹴りのようになり、とてもかっこいいですよ。

スノーボードでのスタイルの出し方

Photo byAlpcem

スタイルとはスノーボードでよく使われる言葉で「かっこいい」とか「個性がある」という意味合いで使用します。このスタイルこそがスノーボードカルチャーで最も重要であり、醍醐味なのです。

それではグラブでスタイルを出すためにはどうすればいいのかを一覧で解説していきます。

スタイルの出し方①シフト・シフティー

前記のステイルフィッシュの説明で出てきましたが、ジャンプ中に板を横にする捻りの動きをシフトやシフティーといいます。

グラブをしながらシフトしたり、シフトを入れるタイミングをずらしたり複数回シフトを入れたりと使い方次第でスタイルを変化させることができます。コツは板をずらした方向と逆方向に上半身を捻ることです。

スタイルの出し方②ボーン・ポーク

ボーンやポークとは片方の足を伸ばした、跳び蹴りのようなトリックのことです。主にグラブをした際に追加する動きで、グラブした後に前足か後ろ足のどちらかを伸ばし反対の足は膝を曲げて上半身にひきつける動作を行います。

この動きを加えるとグラブの名称の後につけられて呼ばれたり、グラブの名称自体が変わったりします。グラブにボーン・ポークの動作を加えることでグラブ自体に力強い印象を与えられますよ。

スタイルの出し方③反り系

これもボーン・ポークと同じようにグラブをした後に追加する動きでグラブをしてから体を反り上げます。スノーボードで派手で最もスタイルがでるグラブ、メソッド、ジャパン、トゥイークなどに使用されるテクニックです。

スノーボードグラブの応用技

Photo by TimOve

ここからは、前記で紹介したグラブの基本技一覧とスタイルの出し方を組み合わせたグラブやマニアックなグラブなどを一覧で紹介していきます。グラブの基本をマスターしたらこちらで紹介する技にも挑戦してみてください。

スノーボードグラブの応用技①インディノーズボーン

初心者の方が最初に覚えるグラブの1つであるインディグラブですが、こちらにボーンを加えることで、かっこいい且つ力強いトリックになります。慣れてきたらシフトを追加してみてください。周りから一目置かれるようになることでしょう。

やり方は、ジャンプ後に後ろ足を背中側からシフトしてグラブを行うだけです。シフトが深ければ深いほどかっこよくなりますよ。

スノーボードグラブの応用技②クレイル

クレイルとは、インディーノーズボーンとは逆にテールボーンすることです。こちらはシフトを入れないとメイクすることが難しいので最初からシフトを入れるといいでしょう。

シフトの深さやグラブをしてない方の手をどういう形にするかが重要でスタイルがでる部分でもあるため、意識して行うとかっこよくメイクできますよ。

スノーボードグラブの応用技③メソッド


メランコリーグラブから体を反り上げるグラブです。ハーフパイプで高く跳び、これでもかと反り上げるメソッドはダイナミックで、見ている側は自然と「おぉーっ!」と声がでてしまいます。コツはとにかくしっかりと反り上げることです。

反り上げが足りないと、かっこよく見せることができないため注意しましょう。

スノーボードグラブの応用技④ジャパン

ジャパンという名称はこのグラブをした時に日本国土を表した形に見えたことからだそうです。このジャパングラブはノーズ側の手をノーズ側の足の外側を通して両足の間をつかみ、身体を反り上げるという難しいグラブになります。

最近ではハーフパイプの選手がマックツイスト中にジャパングラブをしたりしますが、ストレートエアーでこのグラブをしている人はあまり見たことはありません。

スノーボードグラブの応用技⑤スイスチーズ

このグラブはミュートグラブの要領で股の間からヒール側をつかむグラブです。日本でのスノーボードの第一次ブーム前、1990年代初頭で流行ったグラブで最近ではあまり見かけませんが、その分かっこいいと思われることでしょう。

このスイスチーズやローストビーフ、サラダチキン、カナディアンベーコン、スパゲッティーなど最近では見かけないグラブはおいしそうな名称が多いのも特徴です。

スノーボードグラブの応用技⑥トラックドライバー

メランコリーグラブとインディグラブを同時におこなうトリックです。比較的簡単にできるトリックですが、このトリックをスピン中に組み込んでみると周りから注目されることでしょう。

スロープスタイルやハーフパイプなどの競技でも比較的見ることができるグラブです。

スノーボードグラブの応用技⑦トゥイーク

トゥイークはジャンプ(踏み切る)シフト、グラブ、反り上げる、グラブをしてない手の位置の調整、足の位置の調整などジャンプした瞬間にやる事がとにかく多いグラブです。そのため、非常に難しいトリックだともされています。

しかし、難易度が高い分トゥイークはグラブの頂点ともいわれる程かっこいいトリックでもあるのです。

高難易度グラブにしてスノーボードグラブの頂点

なぜトゥイークはグラブの頂点だとされているのでしょうか。それは難易度の高さとスタイルの良さから来ています。トゥイークにはスノーボードをしたことがない人でも一目見れば憧れてしまうような魅力があるのです。

そして、スノーボードをしている人にとっては誰もが極めたいトリックでしょう。やり方のコツはありません。とにかく自分がかっこいいと思う形・スタイルを追求することです。

スノーボードグラブの魅力はスタイル

Photo by liamgrehan

スノーボードに、はまればはまるほど常にスタイルという言葉と向き合っていくことでしょう。他のスポーツとは違い、技術のほかに「かっこよさ」が重視されるのです。

グラブのスタイルは技術のほかにウェアの着こなしやスノーボードのセッティングによって大きく変わっていきます。グラブはスノーボードのかっこいい表現の1つなのです。

今回ご紹介したスノーボードグラブ各一覧を参考に、スノーボードカルチャーを楽しみながら自分のスタイルを突き詰めてください。

スノーボードのグラトリに興味がある方はこちらもチェック

今回はスノーボードグラブについて具体的に解説しましたが、スノーボードのグラトリの種類はグラブだけではありません。その他にも魅力的なグラトリが豊富にあるのです。そんなスノーボードで行うグラトリに興味がある方はこちらの記事もチェックしてみてください。

初心者の方でも比較的簡単にできるグラトリのやり方が具体的に掲載されていますよ。また、グラトリに適した板の選び方に関する記事も紹介するのでぜひ参考にしてください。