最大級のモヨウフグ
南方系の大型フグの中でも最大80㎝ほどにもなる「モヨウフグ」です。結構レアなフグらしく、これを展示している水族館(和歌山県の串本海中公園など)などはこのフグを集客の目玉として宣伝している位です。肝臓に猛毒があり、食用にはむきません。筋肉は無毒とのことで食す人はおられるようですが、私はリリースしました。今回のものは手の平で測ったところおよそ85㎝ありましたので、もしかしたら世界記録かもしれませんね。
モヨウフグをもう少し詳しく
和歌山県の串本海中公園
これは和歌山県の串本海中公園内で飼育されているモヨウフグの給餌模様です。可愛い顔をしていますが、恐ろしい歯が突き出ています。エサやりの方のやりかたもどこかおっかなびっくりですね。実際に釣り上げた時もたまたま釣り船の船長が近くで見ていて、「絶対に口に手を入れるなよ!」と注意してくれました。まさか「手を入れろ」のフリではないだろうなと顔を見たら真剣な顔をしていたので、手を入れるのはガマンしました。
串本海中公園データ
所在地: 〒649-3514 和歌山県東牟婁郡串本町有田1157
電話: 0735-62-1122
食べちゃダメ動画(ちょっとグロいです)
これはお魚さばき動画を上げておられる「きまぐれクック」さんの動画です。食べないことを前提にモヨウフグをさばいていく模様が記録されています。動画中何度も「食べてはいけない」アピールをしてくれていますが、とても美味しそうな身ですね。この方は包丁使いがとても綺麗であまりグロくはなっていませんが、それでも苦手な方は見ないようにして下さい。
今回の釣行記「堤防ジギング」
格闘15分の末ゲット
終業のチャイムが鳴り、職場を飛び出したのが午後4時30分。小潮とはいえ満潮時の水位が激上がりの9月24日。上げきる直前の活性の良い時間に何かを一本釣ってから帰宅しようと、職場の目の前の堤防に走る。ロッドは90gまで投げられるライトショアジギングロッド。PE1号にナイロンリーダー20lb。リールはダイワの3500番。大概の大物には負けない。しかしボトムで40gのジグに掛かったのはモヨウフグ。近付くまでハタ系の魚だと思っていたのでがっかり。
こんな感じにタモが破られました
途中でラインを切ろうかと思う(フグと判明した後)くらい抵抗したのですが、ジグがもったいないので何とか獲り込みました。全長2mの自作タモに半分も収まらず、タモ枠に引っ掛ける感じで引き上げました。一個前の画像のジグとの対比でその大きさが分かるでしょう。とてつもない歯を持った奴で、タモ網は無残にも食い破られていました。困った。タバコ屋しか無い離島のため、タモを購入しに出掛けられるのは来月以降だ。よし、こうなったら自分で修理しよう!
タモの修理①「材料」
防鳥ネットとナイロンロープ
ミカンの実やジャガイモの葉を食い荒らすヒヨドリ対策に買っておいた「防鳥ネット」を小屋からひっぱり出してきて感触を確かめる。枠径9mmの硬めのネットだけれど応急修理には何とか使えそうなので、黒色ナイロンロープとともに作業スペースに広げる。使用材料はこれだけ。ちょっとゴワゴワするけれど丈夫なタモが自作できそうです。
ナイロンロープは修理前にひと手間
ネットをタモ枠に編み込んでいく前に一手間掛けます。ナイロンロープは切り口をそのままにしておくとほつれてきます。編んでいる間にぴろぴろとほつれ部分が広がり、どんどん編みにくくなってしまいます。ですから作業を始める前にライターなどで全ての端を炙って焼玉を作ってしまいましょう。
タモの修理②「編み込み」
破られたタモのネットを外す
まずは破られたタモ網を枠から外します。こういうところを丁寧にやらないと枠を曲げてしまったりしますので、ハサミなどを使ってゆっくりと切っていきます。枠だけにしたら切ったネットのサイズを測ります。縦が20㎝でその下に底網が付いていることが分かりました。
防鳥ネットをタモに合わせる
今回は応急修理ですので、底網は付けません。ですから縦は元の20㎝では当然足りません。ぐるりとタモ枠に防鳥ネットを回したら印を付けてから広げ、縦部分を30㎝取りそこにも印を付けておきます。これで30㎝×枠長の長方形に切れるガイドができました。
大きさを合わせたらカットしていく
ネットの9mm枠の真ん中を印通りにカットしていきます。ネットによっては切ったところからほつれてくるものもありますので、ここでネットの性格を調べます。今回使用のネットはよほど強くほぐさないと網目がほつれないことが分かり一安心。もしここで縦糸・横糸がするすると抜けるようでしたら手間ですが、ライターなどで炙って焼玉を作って抜け留めをしましょう。
タモのリングに編んでいく
まずはリングに編んでいきましょう。タモのチモト部分にしっかりとナイロンロープの端を縛り付けてから編み始めます。網目は一コマ抜かしで編むことにします。これですとタモ枠の二倍ほどの長さのナイロンロープで編めます。一コマづつ編むのでしたら三倍ほどの長さが必要になります。時々ゆるみが無いかの確認をしながら編みこんだら、チモト部分で始まりの部分と結束します。
底も編んでいく
ネットを枠にぐるりと取り付ける事ができたら縦と底を閉じていきます。枠に編み込んだ時のように編むとコブがごつごつとできてしまうので、ここは一コマ抜かしで波縫いのように編んでいきます。一通り編めたら次は折り返します。今度は一コマづつ抜かした枠を縫っていきます。これで全ての網目が埋まることになります。ナイロンロープの強度がそのままタモの強度になりますので、安心ですね。
自作タモが完成しました!
最後に裏返して修理完了!
一通り編み終えたら色々な角度から引っ張って強度検査をしましょう。今回のタモは大丈夫でしたが、自作のものはいざ「完成」となってもけっこう見落としがあるものです。いきなり実戦に使うことはせずに、確認をしっかりとしましょう。最後にネットを裏返して外側にでこぼこの出ないようにします。これは見た目の良さもありますが、ごちゃごちゃした釣具がでこぼこに掛かったりするトラブルも防ぎます。
堤防ジギングにはタモが必需品!
同じショアジギングでもサーフでやるショアジギングなどのようにタモの必要性が低い釣りもあります。しかし今回のように堤防や桟橋などからのショアジギングの場合(磯も含まれますが)、抜き上げられるサイズの魚ばかりではありません。ほとんどがタモのお世話になるでしょう。予備のタモなどが用意できるのであればそれに越したことはありませんが、そうでなければ応急修理のノウハウは持っていて損はありません。
ジギングは何が掛かるか分からない!
いつもの場所でいつものタックル。いつもの時間にいつもの投げ方。ジギングに限らず釣りの楽しさの一つに「何が掛かるか分からない楽しさ」があると思います。毎日同じようにロッドを振っているのに思わぬ怪物が掛かったりします。それはそれで嬉しいのですが、そのために大切な道具が壊れてしまったりロストしてしまったりということもあります。そうなるとその瞬間から「いつもの釣り」ができなくなってしまいます。道具の修理や自作など、研究しておくと便利ですよ!
フグのことが気になった方はこちらもチェック!
今回メインはタモの修理だったのですが、それよりもモヨウフグの絵力のほうが大きいと思いました。「暮らし~の」のサイトの記事には、食べられるフグの紹介はもちろんその釣り方や調理方法までが載っています。食用フグのことが気になってしまった方は下記の記事も合わせてお読みください。
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