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アスリート+(プラス)新サイズについて開発者の立場から徹底解説

ジャクソンから11月末に北海道で先行発売されるアスリート+(プラス)新サイズについて、開発者の立場から徹底解説。飛行姿勢や内部構造など開発者ならではの深い内容をピックアップした、この秋活躍間違え無しのアスリート+の魅力をお伝えします。
2021年10月6日
河西幸彦
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アスリート+ってどんなルアー?


『アスリート+(プラス)』は昨年春にフローティングモデル105FVGと、シンキングモデル105SVGが発売されたミノー。超ロングセラーを続ける名作『アスリート』をベースに、リップにボルテックスジェネレーターを搭載し飛行姿勢を安定させたぶっ飛びミノーです。ルアーの謳い文句で「抜群の飛距離」という言葉が良く使われますが、このアスリート+の飛距離は文字通り、ミノーの群れの中では「抜群」であることは、ほんの数投していただければ体感できると思います。
 

アスリート+に2種類の新サイズが登場!

北海道にて先行発売決定!

今までは10.5cmのワンサイズのみだったアスリート+に、今回12cmと14cmが追加されます。いずれもフローティングモデルとシンキングモデルが追加されるので、合計4モデルの登場となります。

このサイズ、サーフでの使用やアスリート無しでは釣りが語れない北海道では、まさに本命サイズ。この新モデルは2021年11月末に北海道にて北海道専用カラーが先行発売され、2022年春に全国展開を予定しております。

アスリート+に搭載された機能とその効果は?

キャストを安定させるボルテックスジェネレーター

空中や水中などで物体が移動するとき、その後ろにはカルマン渦という渦が発生します。この渦が左右交互に発生するため、ルアーを水中で引くと左右にボディを振って泳ぐのです。

しかしこれによって、キャスト時のルアーも姿勢を乱しやすくなってしまいます。そこでこのカルマン渦の発生をボディから離し、その影響を受けにくくするのがボルテックスジェネレーターの効果です。


ボルテックスジェネレーターの秘密は2つの突起

アスリート+にはよく見ないと判らないような小さな凸が、リップの左右各2本ついております。これがボルテックスジェネレーター。これによってボディが左右に振られる要因を少なくし、飛行姿勢を安定させているのです。

飛行姿勢が安定することによって、キャスト時の空気抵抗の増加を抑えることができ、突き抜けるような飛距離を継続的にだすことが出来るのです。

極限まで調整したバランス

ボルテックスジェネレーターはカルマン渦の影響を受けにくくするためのものですので、安易に付けてしまうと泳ぎの面でマイナスに作用してしまいます。アスリート+では泳ぎの際には極力泳ぎには影響しない設計がなされておりますので、安心してお勧めできます。

アスリート+の飛距離が気になる方はこちらの動画もチェック!

アスリート+と従来のアスリートとの違い

VGの搭載で生まれ変わったアスリート+

アスリート+の特徴は何と言っても一番の特徴は先述した「ボルテックスジェネレーター」を搭載していること。飛行姿勢が安定すれば飛距離は伸びますし、綺麗に飛んでいってくれるので、何より投げていて気持ちいいです。この「気持ちいい」っていうのは重要で、集中力を持続させる上で大切な要因と言えるでしょう。

大型タングステンボールを内蔵したボディー形状


細かなところでは、デザイン的に破綻しないように気をつけながらも、直径の大きなタングステン玉が使えるように極力広くテール側のスペースを確保しております。直径の大きさにこだわるのは、同じ重量なら少ない玉数で構成できるので、キャスト時に重心が移動したときにその効果を高めることが出来るからです。

アスリート+の使い方

アスリート+とアスリートは使い分けるべき

今回、アスリート+に12cmと14cmが加わることにより、従来のアスリート12SS・14SSとズバリ被ってしまいます。開発段階では常に比較してきましたので、私自身はそれぞれの良い面も悪い面も理解しております。アスリート+とアスリート、このふたつは「使い分け可能です」と言うより、使い分けすべきです。

他のメーカーと比較しても圧倒的な飛距離

まず飛距離は、空力を考えたボディデザインとボルテックスジェネレーターによって、明確にアスリート+の方が飛びます。これは従来のアスリートが飛ばないのではなく、アスリート+が飛び過ぎているのです。

現にアスリート12SS・14SSは北海道で入手困難なほど大人気。その対抗馬として出されてきた某メーカーの商品の飛距離をテストしたところ、アスリートとほぼ一緒でした。

飛距離が必要ならアスリート+

アスリートの飛距離がアベレージであり、アスリート+が抜け出していることが判ります。魚が遠かったり、向かい風でミノーが使いにくい状況ならば、アスリート+が断然有利となります。

食わせ重視の元祖アスリート

レスポンスを比較した場合、従来のアスリートのレスポンスはかなりクイックです。アスリート+よりも従来のアスリートの方が優れておりますので、魚が近い場合には従来のアスリートの方が勝負が早いでしょう。

泳ぎの質は、従来のアスリートに比べアスリート+は、ローリングを若干抑え、ウォブリングが強くなっております。どちらかというとハイアピール系。アスリートが喰わせ重視に対し、アスリート+は広範囲の魚を寄せる力は強いです。

 


寄せのアスリート+と食わせの元祖アスリート

これやのことから、近距離に確実に魚が入ってきているときにはアスリートを使い、魚が遠かったり魚を寄せたいといきや、逆風などのミノーを使うには悪コンディションの時にはアスリート+が有利となります。

アスリート+の新たなローテーションへの位置付け

今回、アスリート+が加わったことにより、飛距離面ではミノーとシンペンの間が埋まり、近場からアスリート → アスリート+ → シンペン → ジグミノー → メタルジグという飛距離に合わせた使い分けが可能となりました。アスリート+を投げると、今までに無い新しいミノーのカタチが感じられるかと思います。

アスリートシリーズが気になる方はこちらもチェック!

暮らし~のではこの他にもアスリートシリーズのミノーを紹介した記事があります。どの記事も開発者の目線からアスリートの魅力を解説している大変興味深い記事ですのでぜひ合わせてご覧になってみてください。