スキービンディングは自分で取り付けが可能
取り付けは自分でもできる!
専門的な知識や技術が必要となるビンディングの取り付けや交換は、本来であれば専門家にお願いするものです。しかし、お店に頼むと数千円~数万円の出費、そして予約が必要になったりと、お金や時間がない人にとっては痛手に感じられるでしょう。
また、専門的な知識や技術が必要といっても、これらはやる気になれば自分でも行えるものです。自己責任になってしまいますが、お金と時間を考えるなら自分で挑戦するのも一つの方法と言えます。
初めてでも3時間弱で取り付けは可能!
ドリルやドライバーなど、必要な工具が揃っていれば初めてでも三時間弱で作業は完了します。途中乾燥や防水対策といった時間を設ける必要がありますが、長くても4時間もあれば自分で取り付けや交換ができるでしょう。
ただし、この時間はあくまで目安と言えます。人によって作業スピードは異なるので、作業をするなら時間に余裕を持たせるようにしましょう。
スキービンディング取り付けの知識
そもそもスキービンディングとは?
そもそも、初心者だと「ビンディング」が何を指すのかわからないという人もいるでしょう。これは、ブーツと板を固定しつつも一定の衝撃で外れるように設計されている器具のことです。
また、使用者のケガや事故を防ぐためにも、正確な取り付けと調整が必要とされています。そのため、本来なら専門家や技師に調整をお願いするよう決められているので、自分での調整や取り付けは自己責任になるので注意しましょう。
スキービンディングの種類
ビンディングと一口に言っても、すべてが同じではありません。プレイヤーのスキルレベルやスタイルによって選び取るものも変わってくるので、ビンディングの種類についても知っておきましょう。
アルペンビンディング(フリースタイル)
滑りにおいて安定力が強みと言えます。そのため、初心者や一般人向けにおすすめのビンディングです。ただし、対応しているブーツがアルペン規格のみとなっているため、ブーツに注意しましょう。
また、対応しているブーツであっても雪上歩行はできないタイプです。一般的なゲレンデを走行するだけであるなら、こちらのタイプの方が安定力は抜群と言えるでしょう。
ツアービンディング(高速滑走スタイル向け)
アルペンビンディングに比べ、対応しているブーツが幅広いです。そのため、上級者やスピードを意識したいプレーヤーに向いていると言えるでしょう。また、腕が上がってきたからビンディングを変更したい人にもおすすめです。
こちらは主にスピードを意識した滑りをしたい人に向けて作られているため、これから始める人にはあまり向いていないでしょう。
ピンテックビンディング(ツアーリングを楽しみたい人向け)
こちらはさらに上級者向けと言える、ツアーリングを目的とした人に向いています。雪上歩行や厳しい雪山での滑りを考えて作られているので、滑走感覚よりも軽さを優先して作られているビンディングです。
そのため、滑走感覚にこだわりたい人にはあまり向いていません。あくまでツアーリング用と言えるので、用途は限られるでしょう。
プレイヤースキルに合わせて選ぶことが大切
交換するビンディングは、しっかりと自分に適したものを選び取ることも大切です。その際、必ず自分のプレイヤーレベルやスキルを考慮しましょう。例えば、初心者であるなら初心者向けのビンディングを選んでくださいね。
上手くなりたいという気持ちは大切ですが、自分に不釣り合いなビンディングはケガや事故に繋がります。気持ちだけが先走らないよう、きちんと自分のレベルと向き合いましょう。
スキービンディングの取り付け方法
メーカー推奨の取り付け位置を確認する
メーカーによって「この位置に取り付けてください」という位置が決まっているので、それに従い取り付けるようにしましょう。
ただし、スキープレイヤーとしての腕に自信がある人やフリースタイルで走るという場合には自分の好きな位置に取り付けることも可能です。しかし、初心者が推奨位置以外で取り付けるとケガやトラブルに繋がるので注意しましょう。
スキービンディングの取り付け方法
スキービンディングの取り付けは、手順に沿えば簡単に行えます。自己責任になりますが、事故を防ぐためにも適当に行わないようにしましょう。
①必要な工具を用意する
取り付けまたは交換には、電動ドリルやドライバーの他にグルーガンやマーカーも必要です。グルーガンがない場合には、専用の栓や防水接着剤で代用が可能ですが、穴がきちんと塞がるような工夫も必要になります。
また、マスキングテープやカッターも用意しておきましょう。防水接着剤やマーカーはすぐに用意できますが、ドライバーなど不足しているものがあるなら、ホームセンターで買い揃えておいてくださいね。
②古いビンディングをドライバーで外す
作業の手順は至って簡単です。初めは古いビンディングをドライバーで外していきましょう。ねじを外したあとは板をきれいに拭き、新しいビンディングを取り付ける準備をします。
また、ドライバーでねじを外すと入り込んだ水分のせいで板が湿気っていることが多いです。防水効果を発揮させるためにも、取り付ける前に必ず板を乾燥させましょう。
③古い穴を塞ぐ
次に古い穴を塞いでいきます。また、塞ぐときはグルーガンや接着剤を使います。接着剤を並々と注ぎ、溢れた部分はカッターで平らにしてくださいね。
接着剤が膨らんだように固まると、新しいビンディングを押し上げようとします。うまくねじがはまらない原因になりトラブルに繋がりやすくなるので注意しましょう。
④取り付け位置にマーカーで印をつける
古い穴を接着剤ですべてきれいに塞いだら、新しいビンディングを取り付ける位置にマーカーで印をつけていきます。いきなり取り付けようとするとミスをしやすいので、取り付けも位置変更も必ずマーカーなどで印をつけてくださいね。
また、取り付け位置については人によって「ここ」と一概に言えません。推奨位置にマーカーで印をつけることも大切ですが、腕前に合った場所にビンディングをつけましょう。
⑤ドリルで穴を開ける
マーカーで印をつけたところに、ドリルで穴を開けていきます。3.5mmのドリルを使いますが、貫通を防ぐために先端7mmにマスキングテープを巻き付けておきましょう。また、穴を開けたらいきなり取り付けるのではなく、先にねじをはめて飛び出たバリを取り除きます。
バリを取り除き終わったら、いよいよビンディングの取り付けです。先につま先部分を取り付けますが、ねじの緩みがないようつけてくださいね。
⑥ブーツを装着、ヒールピースを取り付け完了!
最後にヒールピースを取り付けますが、ブーツを装着してから取り付けましょう。かかと部分とピースを一致させる必要があるためです。一致した場所にマーカーで印をつけ、穴を開ける場所を明確にしておきましょう。
あとはつま先同様の手順でヒールピースを取り付けます。最後に防水接着剤でねじが緩まないよう補強して完了です。
取り付け後は必ず試走を!
ビンディングを取り付けられたからといって、完全に走れるというわけではありません。どこかに異常がないか確認するためにも、取り付け後は必ず試走をしましょう。
また、この際にパーツやビンディングのねじが外れる場合には対処が必要です。ねじの緩みが原因であるなら、防水接着剤を流し込んで補強するといった対処を行ってくださいね。
スキービンディング取り付け時の注意点
調整や取り付けはあくまで専門家にお願いするのがベスト
正しい取り付けや調整が求められるビンディング交換は、本来であれば専門家技師の仕事です。それを自分で行うのだからこそ、トラブルが起きても「自己責任」と言えます。それを念頭に置いて作業をすることも大切です。
しかし、プレーヤーの中には自分でメンテナンスを施す人もいます。きちんと最後まで手を抜かずに取り付け、調整できるのであれば、チャレンジしてみても良いでしょう。
適当な取り付けは行わない
取り付けの手順が簡単だからと言って、適当に行わないようにしましょう。手を抜けば抜くほどケガに繋がりますし、周囲にも迷惑をかけます。また、交換時は防水面にも気を付け、ビンディング以外の場所からトラブルが発生しないよう気を付けましょう。
必要な工具は事前に揃えておく
スキービンディングの取り付けは、ドリルなどの工具を必要とします。普段からDIYを趣味としている人はドライバーやドリルも用意がすぐにできますが、そうでない場合にはホームセンターでDIY用品を購入しましょう。
また、使うドライバーやドリルは板やビンディングによって異なります。新しく購入が必要となるなら、どんな工具が必要なのか事前に調べてからにしましょう。
無理だと感じたらすぐに専門家を頼る
慣れている人であれば、取り付けも素早く終わることができるでしょう。しかし、初めてだと工具の使い方がわからないと言ったトラブルも多く、人によっては作業がとん挫する場合も。
こうした場合には、無理に作業を押し進めないことも大切です。無理な場合には、素直に専門家にお願いしましょう。
スキービンディングの取り付けに挑戦しよう
本来ビンディングの取り付けは、専門家の仕事。しかし、時間やお金がないといった場合には、自分で挑戦するのも一つの方法と言えます。だからこそ、今後のためにもメンテナンス方法を知っておくことは大切ですよ。
また、普段から自分の使っている板やビンディングのメンテナンス方法を知っていれば、スキーがより楽しく感じられます。プレイヤーとしての腕前が上がるように感じられるので、メンテナンスにも挑戦していきましょう!
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