検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

【連載】アジサイは秋も旬!秋色アジサイの特徴とは?その魅力と楽しみ方

秋のインテリアに秋色アジサイの切り花がおすすめ!こっくりアンティークカラーが魅力的な秋色アジサイ。普通のアジサイとの違いは?花屋で手に入る種類は?この時期おすすめしたい秋色アジサイの魅力をたっぷり詰め込みました。種類ごとにおすすめの飾り方もご紹介します。
2020年9月21日
しまうま花屋
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

秋色アジサイの時期がきた!

魅力的なアンティークカラー

出典: https://unsplash.com/photos/H6ZT1u9LNs0

今週の日曜連載は、秋色アジサイについて。夏も終わりになるとお花屋さんでも増えてくる、深い色合いのアンティークカラーが魅力の秋色アジサイ。近年とても人気があり、鉢植えでも切り花でも品種が豊富になって、いろんな色の秋色アジサイが手軽に手に入るようになってきました。

秋色アジサイの魅力とは

出典: https://unsplash.com/photos/VmH07rt1kVM

魅力はなんといっても見入るほど絶妙なカラーリング。でもそれだけじゃない!なにより切り花として使い勝手がとてもよくて、日持ちもするスグレモノ。単品で飾ればおしゃれに見えるし、スワッグやリースなどを作ってみたい人にもおすすめの花材。今回の連載はそんな秋色アジサイの魅力をたっぷりお届けします。

秋色アジサイとは

花後も切らずに残しておくと

出典: https://unsplash.com/photos/YATWyEaMAnE

アジサイはお花が終わったあとすぐに花をカットすると、翌年の花付きがよくなります。そのためお手入れされている場所では、7月頃に花がカットされ葉っぱだけになったアジサイが見られます。しかしアジサイは花が終わってもそのまま残しておくと、一種の老化現象によって花色がゆっくり変化するという特徴があるのです。
 

秋色アジサイとは、通称

このように秋まで枝に残って美しい色合いに変化したアジサイが、俗に言う「秋色アジサイ」。品種名や属名ではなく、いわば通称です。近年はきれいな秋色に変化するように品種改良されたアジサイも多く、咲き始めと咲き終わりでまったく違う色を楽しめるような品種が多数流通しています。

花びらに見える部分は萼

出典: https://unsplash.com/photos/LOvjwO3uH0c

ちなみに花びらに見える部分は葉が変化した萼(ガク)。萼という部位はたいてい、散ったり萎れたりせずに乾燥していくという特性があります。そしてアジサイはもともと日本原産のガクアジサイが原種で、これが変異して栽培種として育てられるようになったのが、よく見られるこんもりとしたフォルムのホンアジサイです。

ハイドランジアとは?

出典: https://unsplash.com/photos/sSuqhzFK3U4

Hydrangea(ハイドランジア)とはアジサイの学名ですが、切り花や鉢植えで「ハイドランジア」と表記されているものがあります。ガクアジサイをもとにヨーロッパで品種改良された西洋アジサイとも呼ばれる仲間のことを特に「ハイドランジア」と表記している場合が多いようです。ハイドランジアにはきれいな秋色になる品種が多くあります。

切り花としての秋色アジサイの特徴

秋色アジサイの特徴①:個性的なアンティークカラー

出典: https://unsplash.com/photos/iz37EvGsA5A

近年のアンティークカラー人気・ドライフラワーブーム・ハンドメイドの人気により、秋色アジサイは切り花としても人気です。秋色アジサイはひとつとしてまったく同じ色合いというお花がないのもまた魅力。店頭に並んでいる中から、お気に入りを見つけるのも楽しみです。

秋色アジサイの特徴②:アレンジしやすい


秋色アジサイの切り花は、まだ水分のある生花として販売されています(種類にもよります)。アジサイはドライフラワーになってしまうと茎が折れやすく、お花もポロポロと落ちやすいのが難点。まだ水分のある秋色アジサイは扱いやすく小分けにもできるため、初心者でも使いやすい花材です。

秋色アジサイの特徴③:日持ちする

秋色アジサイは水分のある生花の状態でも日持ちするため、コスパがよいのも魅力。花瓶の水を換えながら10日間くらいはフレッシュの状態で日持ちし、その後はドライフラワーにして楽しめます。ドライフラワーにした秋色アジサイは、半年〜1年くらい経って全体的に茶色くなりスカスカしてきたら交換時期です。

秋色アジサイの特徴④:ドライフラワーになる

切り花となった秋色アジサイは、ハンギング法かドライインウォーター法でドライフラワーにできます。初めてドライフラワー作りをする人にもおすすめしたい扱いやすさ。生花のまま小分けにしてリースやアレンジに使っても、そのままドライになって簡単です。ドライフラワーにする詳しい方法は後述します。

切り花で人気の秋色アジサイ1:アジサイ(ハイドランジア)

色数・咲き方ともに最も多い

出典: https://unsplash.com/photos/pNzt0nF9NEY

秋色アジサイの切り花で代表的なのは、ハイドランジアの仲間。アジサイらしいフォルムが特徴です。咲き方も八重咲きなどの種類があり、花色は赤・ピンク・緑・青・紫などかなり豊富で、お気に入りのアンティークカラーが見つかるかも。同じ品種でも1本1本色合いが異なるので、店頭で選ぶのが楽しいお花です。

輸入は1年中出回ることも

ハイドランジアの秋色アジサイは、1本800〜3000円ほどが相場です。お花の大きさや品質により値段が異なります。旬の時期は9月〜11月頃ですが、輸入もあり旬以外の時期でも出回ることがあります。ドライフラワー花材店などでは、ドライフラワーの状態のものも出回ります。

おすすめの飾り方

ハイドランジアの秋色は芸術的なカラーリングのものばかりなので、シンプルに花瓶に生けるだけで美しくておすすめ。1本の単価が高いのでたくさん買うのは大変ですが、茎が見えるように生けるとバランスがとれて1本でも魅力的に見えます。スワッグのメインのお花にもぴったり。スワッグに使うときには根本に持ってくると全体が締まります。

切り花で人気の秋色アジサイ2:ミナヅキ

ピラミッドアジサイ・秋色ミナヅキとも

出典: https://unsplash.com/photos/yQDYzNKRsMc

ミナヅキとはアジサイの仲間のノリウツギという植物の品種のひとつです。ピラミッドアジサイという名前でも流通しています。秋色のものは秋色ミナヅキと呼ぶことも。ピラミッド型の円錐花序で、アジサイよりひとつひとつのお花が小さいのが特徴です。

1本でかなりボリューミー

ミナヅキは1本のボリュームがかなり大きく、切り花として出回るものも茎が長めでしっかりとしたものが多い秋色アジサイです。色は緑〜ピンク〜白のニュアンスカラーで、濃い色合いのものもあります。相場は500〜1000円前後です。ほぼドライフラワーの状態で出回ります。

おすすめの飾り方

ミナヅキは、ボリュームがあるのにふわっとしたフォルムが優しい印象の秋色アジサイです。時期には1本の単価がかなり安いこともあるので、4〜5本をガサッと花瓶に生けるとおしゃれ。リースなどに加工するときには、まだ水分が少し残っているうちに作ると、茎が折れにくくてワイヤリングが楽です。

切り花で人気の秋色アジサイ3:アナベル

園芸でも切り花でも人気の種類


出典: https://unsplash.com/photos/1kd4d7b8AUQ

ガーデニングでも人気のアナベル。アナベルはアメリカノリノキというアジサイの仲間で、北アメリカ原産の植物です。ミナヅキと同じく個々のお花が小さく、花全体のフォルムはアジサイらしい手毬型をしています。咲き進むと白からグリーンに変わるアジサイで、切り花としてはグリーンの状態が出回ります。ピンクの品種もあります。

ドライにして楽しむなら秋のアナベル

アナベルの切り花は、初夏〜夏の時期にはフレッシュの状態が、晩夏〜秋にはほぼドライフラワーになった状態で出回ります。フレッシュのアナベルは萎れてしまいドライフラワーにするのは難しいので、ドライで楽しみたいなら秋のアナベルがおすすめです。相場は700〜1000円前後です。

おすすめの飾り方

ほかの秋色アジサイと違ってシンプルなグリーン一色なのが特徴。完全にドライになったものならプリザーブドフラワーの土台にも使え、アナベルだけのリースやスワッグもシンプルで人気です。ほかのお花と組み合わせやすいのも魅力。花瓶に飾るなら、細い茎を長めに見せるのがおすすめです。

切り花で人気の秋色アジサイ4:カシワバアジサイ

上記の中では一番ボリュームがあるお花

Photo by karitsu

カシワバアジサイも北アメリカ原産のアジサイの仲間で、カシワの葉っぱのように深く裂けた葉っぱが特徴です。お花はミナヅキと同じくピラミッド型ですが、ひとつひとつのお花が大振りで豪快な印象の秋色アジサイ。1本のボリュームもアジサイ・ミナヅキ・アナベルよりも大きめです。一重咲きと八重咲きがあり、色は白・緑・ピンク〜茶色などがあります。

切り花としての流通は少なめ

カシワバアジサイの切り花はそれほど多く流通しませんが、まれに見かけることがあります。秋のカシワバアジサイは紅葉した葉っぱもついていることがあり、より秋らしい雰囲気です。アナベルと同じく初夏の時期に出回る切り花はドライフラワーには向きません。1本のボリュームは大きく、相場は500〜2000円ほどです。

おすすめの飾り方

秋色のカシワバアジサイは、葉っぱの色と花色の組み合わせが魅力的。とはいえ生花で葉っぱがついていると日持ちしにくいので、少し残して取り除くのがおすすめです。ダイナミックなフォルムが美しいので、そのまま花瓶に生けるか、ピラミッド型を活かしたスワッグにするときれいです。

秋色アジサイの水揚げ方法

アジサイ基本の水揚げ

アジサイの基本の水揚げは、切り口を深めに斜めにカットし、茎の中に入っているワタのような部分を取り、たっぷりの水に入れます。このとき、お花の付け根からしっかりとお花を包みこむように新聞で巻き、新聞が濡れないように花首までお水をつける(深水)とシャキッとします。

秋色アジサイの水揚げ方法は?

秋色アジサイの場合、まだ水分の多いハイドランジアの秋色アジサイは上記の水揚げ方法がおすすめ。生花の状態での日持ちが長くなります。ミナヅキやアナベルなど、半ドライフラワーになっているものは水揚げしても水分が飛びやすいので、切り口を斜めにカットするくらいで十分です。

日持ちするコツ:花を取り除く

Photo by pstenzel71

秋色アジサイは本来の花(お花に見える部分の中心部)が枯れて茶色くなっていることが多いので、取り除くと見た目もよくなります。特にハイドランジアの場合は花の蕾が残ってると水分がそちらに行ってしまうため、蕾も取り除くと生花として日持ちします。


秋色アジサイをドライフラワーする方法

秋色アジサイをドライフラワーにする方法①

出典: https://unsplash.com/photos/FbgbepFnRco

秋色アジサイを簡単にドライフラワーにするには、ハンギング法がおすすめです。ハンギング法は、逆さまに吊るしておくだけ。直射日光の当たらない、風通しの良い場所に吊るします。ハイドランジアでお花が密になっているものは蒸れてカビが生える場合があるので、特に風通しに気をつけます。カビは見つけ次第取り除きます。

秋色アジサイをドライフラワ〜にする方法②

Photo byStockSnap

もうひとつは、切り口が浸かるくらいの少量の水を入れた花瓶に挿して、ゆっくり水分を飛ばすドライインウォーター法です。少量の水を毎日変えて、1〜2週間ほどでドライになります。2、3日してクタッとしてしまうものは、ハンギング法に切替えたほうがよさそうです。

どっちの方法がおすすめ?

Photo byleoleobobeo

ハンギング法は簡単ですが、吊るすことによって花のフォルムが乱れてしまうのが難点。とくにアナベルはハンギングでは花型が乱れやすく、ふんわり感を保つにはドライインウォーター法がおすすめです。半分ドライになっているような状態のものは、水を入れてない空の花瓶に挿しておくだけでOKです。

ドライにするには花選びも大切

秋色アジサイをドライフラワーにしたい場合は、お花の手触りがカラッとしているものを選ぶと失敗せずにドライフラワーに変化してくれます。水分が多い状態のものはしっかり水揚げをしてから少しずつドライインウォーター方法でドライフラワーにします。

さいごに

アンティークカラーが秋らしい

出典: https://unsplash.com/photos/D6sF071Cmds

秋色アジサイは秋のインテリアにもとってもおすすめのお花です。ちょっと茶色がかったアンティークカラーが秋の到来を感じさせてくれます。特に秋色のミナヅキやアナベル、カシワバアジサイが切り花として並ぶのは秋だけなので、ぜひお花屋さんをのぞいてみてください。

過去の連載はこちらから

この日曜連載では、旬の切り花たちをテーマに毎週日曜に更新しています。どれも旬の時期に実際にお花屋さんで買えるお花を選んでいますので、ぜひ気に入ったものがあれば近くのお花屋さんをチェックしてみてくださいね。過去の連載はこちらから。