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ソーラーパネルの寿命は何年?経年劣化で発電効率が落ちるパネルの寿命を解説!

ソーラーパネルの種類からそれぞれの特徴、寿命について解説しています。また、ソーラーパネルの経年劣化に伴う発電効率の低下についても触れています。ソーラーパネルの寿命を少しでも伸ばすメンテナンス方法も紹介していますので、ぜひご覧ください。
2020年12月25日
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ソーラーパネルの寿命について解説!

Photo byandreas160578

最近、一般住宅でもソーラーパネルを設置している家が多くなりました。自宅の電力にしたり売電したりと、うまく活用されています。では、ソーラーパネルの寿命はどのくらいなのでしょうか?ソーラーパネルの種類やそれぞれの特徴、寿命、経年劣化によって落ちる発電効率について、詳しく解説します。特徴や寿命、発電効率について理解し、あなたのお家が太陽光発電に適しているかどうかを事前に検討しましょう。

ソーラーパネルの種類とそれぞれの寿命

一般住宅用のソーラーパネルは、主に発電効率のいいシリコン系が設置されます。その中でもパネル内の結晶の配列方法や材料、寿命の長さによって分類でき、最近ではCIGS(CIS)ソーラーパネルの設置も増えてきています。発電効率が落ちる時期もソーラーパネルによって異なりますので、投資目的の場合にもそれぞれの寿命や特性を理解しましょう。では、詳しく説明していきます。

発電ロスが少ない単結晶シリコンパネル

Photo byPhotoMIX-Company

最も発電効率がいいのが「単結晶シリコン」のソーラーパネルです。シリコンの結晶が整列していて、発電効率や電力変換効率が高いのが特徴になります。ただし、発電効率はソーラーパネルの経年劣化によって落ちやすく、価格は高めで。また、暑い日は電力変換効率が落ちるのも欠点になる寿命・耐用年数や売電期間が短めのソーラーパネルです。

低コストの多結晶シリコンパネル

Photo by haru__q

単結晶シリコンパネルでは使われないシリコン結晶を用いるソーラーパネルです。単結晶シリコンパネルのように、結晶が整列していないので発電効率は劣りますが、その分初期費用を抑えられます。また、経年劣化によるソーラーパネルの発電効率の低下は、単結晶シリコンより遅いので、寿命・耐用年数や売電期間は長いです。

高温に強いアモルファスシリコンパネル

Photo bykalhh

結晶構造のない「アモルファスシリコン」を使っています。ソーラーパネルの表面をアモルファスシリコンが覆っているため、発電効率は少し劣るのが欠点です。しかし、ソーラーパネル自体が薄くなるので、荷重が少なく高温時の電力変換効率の低下は減らせます。また、低価格なのも特徴です。しかし、寿命は他のパネルより非常に短いので、短期間での交換が発生します。十分な売電期間が確保できず、投資物件には不向きです。

寿命が長いヘテロ接合シリコンパネル

Photo byandreas160578

PanasonicのHITソーラーパネルが代表的です。アモルファスシリコンと単結晶シリコンの両方を使ったソーラーパネルです。結晶シリコンを使ったソーラーパネルは、高温時には発電効率が下がるという欠点がありましたが、それをアモルファスシリコンでカバーしています。高価ですが、面積当たりの発電量が多く、電力変換ロスが少ないという魅力的があります。また、耐用年数・寿命や、売電期間も長いです。

量産型で低価格のCIGS(CIS)パネル

Photo bymarkusspiske

シリコンではなく、Cu(銅)・In(インジウム)・Ga(ガリウム)・Se(セレン)の化学化合物が材料です。最も最近開発されたソーラーパネルで、量産型なため低価格で購入できます。まだまだ発電効率は低いですが、経年劣化による発電効率の低下が起こりにくいのもメリットです。少ない資源で作れるので、どんどん開発が進んでいる注目のソーラーパネルです。今後はCIGS(CIS)パネルが主流になると言われています。


ソーラーパネルを設置する時のポイント4つ

ソーラーパネルを設置する家は年々増えていますが、設置する時のポイントはどのような点なのでしょうか。たくさんあるポイントの中から、ソーラーパネルの代表的なメリット4つを詳しく解説します。

ポイント①節約になって収入も得られる

Photo byVector8DIY

設置されているソーラーパネルから発電される電力だけで、一般家庭の電力はほぼまかなえます。設置前に支払っていた電気代はかからなくなるということです。むしろ、ほとんどのお家が電気を余らせてしまいます。パネルの種類によって耐用年数・寿命や、売電期間は異なりますが、15年以上余剰電力を売電できます。つまり、電力会社から電気を買う必要がなくなり、むしろ売電して収入を得られるのです。

ポイント②停電時でも安心

Photo bymrganso

ソーラーパネルは自家発電設備なので、お家のある地域が停電になっても、電気を使えます。ソーラーパネルに十分な太陽光が当たれば、テレビや冷蔵庫などを使える場合もあります。ただし、家全体の電力をまかなえる訳ではありません。あくまでも、緊急時に必要最低限の機器を使うための電力と考えておきましょう。急な停電時に備えて、日頃からソーラーパネルの経年劣化を確認してメンテナンスを徹底しておく必要があります。

ポイント③自然環境に優しい

Photo by マクダーミッド

太陽光発電は、火力発電のように二酸化炭素や温室効果ガスを出さない発電方法です。しかし、「ソーラーパネルの製造過程で温室効果ガスが出るし、水酸化ナトリウムも使用するので、環境には優しくない」と言う人がいます。ただ、技術が年々進歩し耐用年数が長くなって発電効率が上がってきています。再生可能エネルギーの中でも、注目されているのも事実です。メンテナンスを継続し寿命を長くすると環境へいい影響を与えられます。

ポイント④投資目的では収入が安定している

Photo by sabamiso

他の投資と比べると、継続して確実に収入を得られます。日照さえあれば、収入がなくならないのです。さらに、経済産業省によって設置時から10年間は電力買取価格は固定されます。つまり、10年間の収入を予測できるので、投資計画を立てやすいのです。また、メーカーによってはソーラーパネルの耐用年数に長期保証をつけているので、ある程度の安定した収入が見込めます。初期費用と売電期間・寿命のバランスを見極めましょう。

ソーラーパネルを設置する時の注意点4つ

経済的にも環境的にもメリットがあるソーラーパネルですが、もちろん注意点もあります。いくら世間で設置件数がどんどん増えているからといって、安易に設置してしまうと失敗しがちです。売電期間や寿命も加味して注意点を把握する必要があります。ソーラーパネルの代表的な注意点を4つ紹介しますので、これらをきちんと理解した上で、設置を検討しましょう。

注意点①設置・メンテナンス費用が高い

Photo byFree-Photos

ソーラーパネルの設置には、100万円以上の金額がかかります。また、ソーラーパネルが経年劣化していないか、機器に問題がないかを確認するための定期点検などのメンテナンスが必要です。さらに、太陽エネルギーを電力に変換するためのパワーコンディショナーの交換もあります。つまり、設置費用に加えてメンテナンスコストもかかるのです。購入時に寿命を迎えるまで、売電期間中のメンテナンス計画も立てておきましょう。

注意点②立地や屋根形状の制限がある


Photo byPexels

ソーラーパネルはどんなお家にも設置できる訳ではありません。立地条件や屋根形状によっては、ソーラーパネルを設置できない場合も多いのです。勾配(傾斜)がきつい屋根や、構造上ソーラーパネルの荷重に耐えられない場合は設置できません。さらに、設置できる十分な屋根面積があっても、北面だと発電効率が落ちるので、設置には不向きです。これ以外にもメンテナンスが困難な場所へのソーラーパネルの設置もおすすめできません。

注意点③天候や季節によって発電量が変わる

Photo byAlois_Wonaschuetz

日照時間が短い冬などには発電量が落ちるので、想定電力が得られません。極端に曇天や雨天が多い地域では、発電効率も悪くメンテナンスの手間もかかります。特に投資目的の場合は、悪天候が続くと売電期間が短くなって収入が減るのです。ただし、四季がある日本では、通年では比較的安定した発電量を保てると言われています。年間でのソーラーパネルの発電量をしっかりモニタリングして、発電量が落ちる時期を把握するの大切です。

注意点④近隣トラブルが起こる可能性がある

Photo by kurotango Clip

ソーラーパネルを設置して起こる近隣トラブルに、「反射光が暑い・まぶしい」という問題があります。北面屋根にソーラーパネルを設置した場合、南から差す太陽光がソーラーパネルに反射して、近隣の家に当たってしまう場合があるのです。特に、太陽が低い冬場にはこのような問題が起こりがちで、近隣から苦情が出ると、ソーラーパネルの撤去や移動が必要になります。北面への設置は発電効率も良くないので、おすすめできません。

経年劣化で発電効率が落ちる!?

Photo by sayo-ts

ソーラーパネルは設置から年数が経つたびに、発電効率はどんどん落ちます。なんと、ソーラーパネルを設置後1年経過しただけで、約95%まで発電効率は低下するのです。10年経過時点で約90%、20年経つと約75%まで発電効率が落ちる商品もあります。稼働ソーラーパネルの発電量を集計したところ、設置10年後の経年劣化は平均2.5%というデータも出ています。ソーラーパネルは確実に経年劣化で発電効率が落ちるのです。

発電効率を落とさないポイント

Photo bydistelAPPArath

経年劣化以外に、汚れが定着したりソーラーパネル自体に不具合が生じると、発電効率が落ちてしまいます。また、単結晶シリコンパネルは外気温が上がると発電効率が落ちるので、エリアによってパネル選びは重要です。パネルの発電効率を保ち寿命を長くするためには、定期的に発電量のモニタリングをしましょう。モニタリングをすれば経年劣化や不具合に気付けます。また、消耗部品の交換などのメンテナンスも徹底しましょう。

ソーラーパネルの寿命はどのくらい?

Photo byRosiePosie

国税庁が定める家庭用ソーラーパネルの耐用年数は17年です。しかし、これはあくまで減価償却する期間で、ソーラーパネルの寿命ではありません。ソーラーパネルの寿命は、平均して20年〜30年程度と言われています。ただし、これは機器としての耐用年数であり、十分な発電効率を確保できる年数という意味ではありません。日頃からソーラーパネルの発電量をモニタリングして、発電効率が大きく下がったら寿命が近いサインです。

寿命を伸ばすためのメンテナンス方法

Photo bymaddybris

ソーラーパネルの点検やメンテナンスを怠ると、機器の劣化が早くなり売電期間は短くなります。また、重要なパーツであるパワーコンディショナーは、一般的な家電と同等の耐用年数しかありません。15年程度で経年劣化するので、きちんと取替えましょう。つまり、15年ほど経った時点で発電量を確認して、今後のパネル交換の時期を検討しなくてはいけません。設置費用と売電期間を考慮しメンテナンス計画を立てることも必要です。


ソーラーパネルは何年使えば元が取れる?

Photo by haru__q

結局ソーラーパネル設置から何年程度で元が取れるのでしょうか?「ソーラーパネル設置費用>電気代節約分(設置前電気代−設置後電気代)+ 売電収入の合計」になると、元が取れたことになります。特に投資目的でソーラーパネルを設置する場合には、元がとれるかどうかが大きなポイントです。元が取れる目安の年数や、早く元を取るためのポイントを紹介します。

ずばり収益ができるのは13年目から!

Photo by ume-y

実は、ソーラーパネルの余剰電力買取価格は年々落ちていて、2010年度の48円/kwhから、2020年度には12円/kwhまで下がっています。投資の場合は売電期間を考えると不安になりますよね。ただ、落ちているのは買取価格だけではなく、ソーラーパネル価格や設置費用も同じです。一般家庭であれば、平均約9〜12年で設置費用を回収できます。つまり、投資目的の場合は13年目以降から収益が出るということです。

寿命を待たずに元を取るためのポイント

Photo byPublicDomainPictures

早く元を取るために、初期費用と発電効率のバランスを見極めましょう。発電効率や耐用年数を気にして高価なソーラーパネルを選んでは、元を取るまでに時間がかかります。逆に安価なパネルを選ぶと、発電効率が悪く耐用年数も短いので、なかなか元はとれません。設置時は予算と希望耐用年数を考慮して、製品を選びましょう。自治体によっては補助金を出すところもあります。公的制度を利用して、設備投資費用を抑えるのも重要です。

まとめ

Photo by 柏翰 / ポーハン / POHAN

ソーラーパネルの種類やそれぞれの特徴、経年劣化に伴う発電効率の低下について解説してきました。パネルの寿命を理解するのも大切ですが、メンテナンスを徹底すると劣化を遅らせられます。また、発電効率が落ちる原因となる不具合を見つけるために、モニタリングは徹底しましょう。太陽光発電は投資としても安定した収入を得られるいい方法です。特性や寿命を把握して、初期投資と売電期間のバランスを見極めましょう。

ソーラーパネルが気になる方はこちらをチェック!

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