太陽光発電をdiyする
自分で作れる
太陽電池は業者に頼んで設置してもらうのが一般的ですが、手作りの太陽電池を作って自分で設置することも可能です。太陽電池を自作するのは難しいイメージがありますが、実際には作り方を覚えれば、意外と簡単にできます。太陽電池の自作は費用が安く済むうえに、自分好みのデザインのものを作れるというメリットがあります(この記事の情報は、2020年5月28日現在の情報を基にしています)。
小型のものは設置が簡単
小型の太陽電池は、大型の機種のものよりも作るのが簡単なだけでなく設置も容易です。大型の機種は自作するのに手間がかかるため、diyする太陽電池は小型の機種がメインとなります。小型の機種の太陽電池は、発電量では大型の機種に劣るものの、大型の機種よりも持ち運びに便利で、設置スペースが狭い場所でも使用可能です。
ソーラーパネルのdiy
太陽電池を自作する場合、ソーラーパネルを購入するのが一般的です。購入するときに、バッテリーやチャージコントローラなどの部品も、ソーラーパネルとセットで売られていることもあります。ソーラーパネルを手作りする場合は、手間はかかるものの購入する場合よりも費用を節約できます。
太陽光発電をdiy:手作りに必要な資格
30Ⅴ以上は資格が必要
電圧が30Vを越える太陽電池の場合は、特別の資格が必要になります。資格を持っていない人は、大型の機種を自作できません。小型の機種のみが自作できます。また余った電力を売るのにも資格が必要で、資格をもっていないと発電した電力に余裕があっても、電力の販売はできません。発電した電力は、家庭で使用するのみになります。
小型の機種
資格が必要ない小型の太陽電池でも、かなりの電力を発電できます。例えば、100Wでも、パソコンや携帯などの電化製品が使用できます。小型の機種を家庭に設置するメリットとして、家の屋根の負担が軽いという点があげられます。ソーラーパネルは大型のものだと屋根への負担があり、屋根の構造によっては取付けられないこともありますが、小型の機種ならその心配はありません。
太陽光発電をdiy:手作りに必要な費用①
業者に依頼した場合
太陽電池の設置を業者に依頼した場合、平均で145万円もの費用がかかります。小型の機種は日本のメーカーでは取り扱っている種類は少ないことから、業者に設置を依頼する場合は大型の機種がメインとなり、費用は高額になってしまいます。また部品の値段だけでなく、人件費がかかることも費用が高くなる原因です。
diyの場合
手作りしたときの太陽電池の費用は、平均で5万円ほどになります。手作りする場合の平均費用が、業者に依頼する場合よりも費用が安くなるのは、手作りする太陽電池は小型のものがメインとなることと、部品以外に費用が掛からないためです。通販サイトなどを利用すれば費用はもっと節約でき、3万円以下の費用で手作りすることも可能です。
太陽光発電をdiy:手作りに必要な費用②
格安通販サイト
費用を抑えて自分で太陽電池を作りたい人には、ソーラーオフやオフグリッドソーラーのような格安通販サイトが向いています。これらの通販サイトでは、ソーラーパネルのような太陽電池の中でも費用がかかりがちな部品が、格安の値段で購入できます。さらに費用を抑えたい人には、中古の部品を購入するという方法もあります。
太陽電池セット
太陽電池をセットで購入することによって、手作りする費用を安く抑えるという方法もあります。通販では太陽電池が、セットで格安の値段で売られています。太陽電池のセットの発電量は、50W~1500W以上のものまでとばらつきがあり、部品の充実度や組み立てやすさもセットによって違います。またセットの中には、サポートが充実しているものもあります。
太陽光発電をdiy:ソーラーパネルの種類と費用
フレキシブルソーラパネル
軽くて柔らかいソーラーパネルで、いろいろな用途に使用可能です。屋根への設置はもちろん、車の上などにも設置ができます。柔らかいため、ビスで打ちこめます。軽くてかさばらないことから、持ち運びには非常に便利です。Wあたりの単価が高いため、購入するときの価格は高くなります。外出先でも太陽電池を使いたい人に、向いています。
固定式ソーラーパネル
固定式ソーラーパネルは、ガラスコーティングされているため耐久性に優れています。また費用が安くて、安いものだと100Wで5000円ほどで入手できるため、安いソーラーパネルを入手したい人に向いています。重みがあって、設置をするのも少し手間が掛かるため、作業に慣れている人向きの機種です。
ポータブルソーラーパネル
持ち運びに便利なソーラーパネルです。どんな場所でも充電が可能で、旅行などに使うのに向いています。値段は高めで、100Wで2万5000円くらいします。小型の機種が多く50Wや20Wなど、100Wに満たない、機種が多くあります。モバイルバッテリーとの相性がよいため、充電性能に優れています。
太陽光発電をdiy:バッテリーの種類と費用
バッテリーの種類
太陽光発電を手作りするときに、使用するバッテリーには多くの種類があり、その分け方にもいろいろな方法があります。太陽光発電にしか使えないバッテリーはなく、自動車用やフォークリフトに使用するバッテリーでも、太陽光発電に使用できます。中古のバッテリーも売られおり、新品よりも安く購入できます。
安いバッテリー
さまざまな種類がある、手作りの太陽光発電のバッテリーの中でも、鉛電池のバッテリーは価格が安いため、広く普及しています。鉛電池のバッテリーは、過充電になりやすくて、劣化しやすいというデメリットと寿命が長いというメリットがあります。太陽光発電の鉛電池のバッテリーは、劣化しないように、過充電や過放電に気を付ける必要があります。
太陽光発電をdiy:手作りに必要な部品①
ソーラーパネル
自分でソーラーパネルを購入する際には、家に設置可能なサイズなのかを確認しましょう。ポータブルソーラーパネルの場合は、どこでも設置可能です。実際に使用する電力の量を考えて製品を購入しましょう。次に製品の耐久性や信頼性についても調べましょう。耐久性に優れていれば長期間使用でき、故障するリスクも小さくなります。
DCACインバーター
電力を直流から、交流に変えてくれる機器です。太陽電池の電力で、家電製品を使用する際に必要になります。太陽電池のセットで部品として、ソーラパネルと一緒に入っている場合が多いものの、通販サイトなどを利用して自分で購入できます。価格は高いものから安いものまであり、高いものだと5万円以上の値段がするものもあります。
チャージコントローラ
電力を、バッテリーに充電するときに使用します。発火や放電などを防ぐ効果があり、この装置を取り付けることで、ソーラパネルを安全に稼働できます。バッテリーの負担を軽くしたり、落雷から保護する効果もあり、太陽電池の寿命を伸ばす効果があります。値段は安くて、2000円以下の値段で買えるものも存在します。
バッテリー
バッテリーは、電力を充電するために必要になります。故障や火災が起きないように、バッテリーの中にはさまざまな安全装置があります。バッテリーの寿命や安全性は、使われている電池によって違います。鉛電池のように高寿命のバッテリーがある一方で、ニッケル水素電池のように5~7年ほどしか使用できない種類のものもあります。
太陽光発電をdiy:手作りに必要な部品②
配線
装置と装置の間をつなぐ必要な配線。配線は太陽光発電に使われる部品の中でも、値段が安い部類の部品で、通販サイトを利用すれば、格安の値段で購入できます。太陽光発電を自分で作る作業の中でも、配線をつなぐ作業はかなり重要です。配線のつなぎ方を間違えると、事故や故障の原因になってしまいます。
ソーラーパネルの架台
ソーラーパネルの架台は、ソーラーパネルを固定する際に使用します。ポータブルソーラーパネルなど、架台がなくても発電が可能なソーラーパネルも存在します。ソーラーパネルの架台は、通販で購入が可能ですが、自分で作れます。自作するときに使用する素材には、ステンレスや木材などさまざまなものがあり、素材ごとに利点やデメリットがあります。
太陽光発電をdiy:太陽電池の設置場所
設置できない屋根
手作りの太陽電池は屋根に置く場合が多いのですが、屋根の中には太陽電池を置けない種類も存在します。太陽電池を置けない屋根は、金属の瓦屋根や2重張りの屋根などです。屋根に太陽電池を置けない場合、屋根以外の日当たりのよい場所に太陽電池を置くことになります。
屋根以外の設置場所
屋根以外に手作りの太陽電池が設置される場所には、カーポートや外壁、物置の屋根などがあります。これらの場所は屋根と違い低い場所にあるため、太陽の光が当たりにくい可能性があります。昼の時間帯は太陽が当たっていても、早朝や夕方の時間帯には、太陽が当たっていないこともあります。低い場所に太陽電池を置く場合は、周囲に太陽の光を遮るものがない確認しましょう。
太陽光発電をdiy:自作の手順を解説①
ソーラーパネルの容量を決める
ソーラーパネルの容量は、使用する電気の消費量を計算して決めましょう。消費電力を調べるのは、電灯ならば使用している電球の消費電力を調べれば分かります。家電製品の場合は、種類や製品名を確認した後、パソコンでその家電製品を製造している会社のサイトから、年間電力消費量を調べましょう。
バッテリーの容量を決める
バッテリーの容量は、ソーラーパネルの容量を基に決めます。バッテリーの容量は表記されているものの、80%しか充電できません。またインバータも電力を消費するため、インバータの電力消費量も計算しておく必要があります。バッテリーの容量を決めるときには、バッテリーの充電能力とインバーターの消費電力について意識しておきましょう。
太陽光発電をdiy:自作の手順を解説②
ソーラーパネルの設置
まずは架台を屋根の上に設置します。そして、架台の上にパネルを設置します。パネルを設置した後には、配線を束ねて、延長コードで繋ぎ合わせていきます。パネルを設置をする上で重要なことは、太陽の光が受ける場所に設置することです。パネルが最も光を受ける場所は南側です。南側に高い建物などの光を遮るものがない場合は、南向きにパネルを置きましょう。
バッテリーの設置
バッテリーは水に弱いので、雨が直接当たらない場所に置きましょう。バッテリーは重さがあるだけでなく、大きな電力が流れるため安全性を高めるために、作業は複数人行うようにしましょう。電圧がなくなると、戻らなくなるため注意を払って作業をしましょう。
バッテリーに接続
バッテリーの配線をチャージコントローラに接続します。配線を接続するときは、必ずマイナスからプラスに接続するようにしましょう。配線が外れたしないように、固定はきちんと行ってください。電圧が0になると使用が不可能になるため、電圧が下がらないようにしましょう。バッテリーは重いので、できれば複数人にでの作業が適しています。
太陽光発電をdiy:自作の手順を解説③
コントローラの設置
チャージコントローラは、デリケートな機械で、夏の暑い時期には故障しやすくなります。故障を防ぐために、コントローラの置き場所は夏でも高温にならない場所にしましょう。またコントローラはバッテリーより先に、接続しないようにしてください。コントローラの置き場所を決めたら、コントローラをネジで取り付けていきます。
チャージコントローラに接続
パネルから配線を引いて、コントローラに接続します。まずは、コントローラのソーラーと書かれている個所を自分で配線をつなぎましょう。次にコントローラの、バッテリーと書かれている個所に配線をつなぎます。コントローラは、パネル1枚だけなら比較的簡単に接続できますが、パネルが複数枚の場合は作業が複雑になり、ミスして破損してしまうリスクも増えます。
太陽光発電をdiy:自作の手順を解説④
DCACインバータ
インバータは表示されている容量の70%が、使用可能な容量になります。インバータを設置する前に、使用できる容量について計算しておきましょう。インバータを自分で設置するときは、温度が高い場所や湿度が高い場所を避けるようにします。また発火を防ぐために、近くに可燃物質を置かないでください。
配線の引き込み
バッテリーからインバータへ、自分で配線を接続します。マイナスのバッテリーからインバータのマイナスへ、プラスのバッテリーからインバータのプラスへと接続します。インバータには大量の電流が流れるため、使う配線は太い配線が適しています。インバータに細い配線を使うと、火災などの事故が起こる可能性が高くなります。
太陽光発電をdiy:メンテナンスの仕方
パワーコンディショナーのチェック
太陽電池は故障しにくい発電装置ですが、長期間安全に使用するためにはメンテナンスをする必要があります。特にパワーコンディショナーは、デリケートな部分ですので、メンテナンスをかかさないことが重要です。パワーコンディショナーのメンテナンスは、業者に依頼することも可能ですが、自分でメンテナンスをした方が費用の節約になります。
配線の損傷
配線は寿命が短くて、メンテナンスがかかせない部分です。配線を自分の目で確認し、故障している部分があれば自分で交換します。構造によって、配線の交換の難易度は変わってきます。発電量が大きい太陽光発電は、使用している配線の数も多くて、構造も複雑なため交換する手間が増えます。それに対して、発電量が小さい太陽光発電は使用している配線の数が少なくて、交換するのも簡単です。
太陽光発電をdiy:手作りの方法のまとめ
太陽光発電を自作してみよう
太陽光発電の手作りの手順、手作りに必要な費用や用意するものなどについて解説していきました。いかがでしたでしょうか?太陽光発電は、近年は自作する人が増えています。太陽光発電の自作セットもあるため、初心者でも自作できます。皆様も、太陽光発電を自作してみたらいかがでしょうか?
発電機に関する記事はこちらもチェック
当サイト「暮らしーの」では、発電機に関する記事が他にもございます。発電機に関して興味のある方は、こちらもチェックしてみてください。
小型発電機10選!コンパクトでアウトドア向きのおすすめ商品はこれ!
アウトドアや災害時の電力供給におすすめなのが、小型発電機です。コンパクトな小型発電機は、海や山へ携帯するのにも便利ですね。今回は、そんな小型...