おすすめの400ccフルカウルバイク:はじめに
400ccのバイクは国内の道路事情に適した車体サイズと適度なパワー感が魅力です。街乗りでは250ccクラス並みの機動力を発揮し、高速道路ではパワーに余裕があります。
しかし、国内での需要は250ccのバイクや大型バイクに人気があり、400ccのバイクはラインアップが減少傾向です。400ccのフルカウルスポーツをカテゴリー別に最速ランキング形式で紹介します。
カッコよく!速く!そして安い400ccは?
バイクは乗ってこそ楽しい乗り物です。ここではコレクターズコンディションのプレミア価格がついたバイクは紹介せず、ツーリングで楽しめる安い400ccバイクをピックアップしました。
現行モデルや海外モデルも盛り込みましたが、極端に中古車在庫が少ない400ccバイクは省略しています。なお、この記事は2020年9月2日現在の情報をもとに作成しますことをご了承ください。
400ccフルカウルの種類
400ccフルカウルバイクは大きく分けて①スーパースポーツ②レーサーレプリカ③ツアラーの3種類があります。おさらいを兼ねて3つの種類の特徴を整理し、ここでの位置づけを確認します。
400ccスーパースポーツ
400ccスーパースポーツはファンライドからツーリングまで楽しめる汎用性の高さが魅力です。最高速度を控えめに設定することで常用域のトルク感が高められています。絶景ワインディングロードを楽しむツーリングにピッタリですね。
400ccレーサーレプリカ
1980年代後半から1990年代前半まで人気があった400ccレーサーレプリカは耐久レーサーがモチーフになっています。
剛性感の高いアルミフレームにハイスペックな4気筒エンジンを搭載しているのが特徴。鋭いエンジンレスポンスが魅力です。
400ccツアラー
400ccツアラーは大型バイク並みに大きい車体サイズがツーリングに適しています。レーサーレプリカから4気筒エンジンを流用したモデルも多いですね。レーサーレプリカ全盛期には影が薄かったものの、今もその輝きは鈍っていません。
400ccフルカウルSスポーツ:CBR400R
中型スーパースポーツ最速ランキング4位
ホンダのCBR400R(NC56)はニュートラルで路面追従性の高い足回りにマイルドでフレンドリーなエンジンを搭載した400ccスーパースポーツです。
突出した性能よりも汎用性を重んじるホンダならではの味付けがなされています。スーパースポーツというよりもツアラー色が強く、初めてのフルカウルバイクにもおすすめ。水冷DOHC4バルブ2気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は166.6km/h(6速9000rpm)です。
CBR400Rは大きい?安い?
CBR400Rの理論上の最高速度は控えめですが、扱いやすいエンジン特性や安定性の高い車体はツーリングで有利です。欧州向けのCBR500Rがベースになっているので400ccフルカウルバイクとしては車体サイズが大きいですね。
安い中古車を探すなら旧型のNC47がおすすめ。ウインドプロテクション性はNC56に軍配が上がりますが、ライディングポジションはNC47のほうが楽です。
400ccフルカウルSスポーツ:ニンジャ400R
中型スーパースポーツ最速ランキング3位
カワサキのニンジャ400Rは2010年の8月に販売が開始され、2013年モデルまで生産された400ccのフルカウルスーパースポーツバイクです。スーパースポーツに分類分けされがちですが、実際のキャラクターはスポーツツアラー。
快適な乗り心地やウインドプロテクション性の高さが高く評価されています。水冷DOHC4バルブの2気筒エンジンはクセがなく、理論上の最高速度は176.3km/h(6速9500rpm)です。
ニンジャ400Rは大きい?安い?
ニンジャ400Rは歴代の400ccフルカウルスポーツと比較しても車体サイズが大きいですね。しかし、ホイールベースは長くありませんし、最小回転半径も小さく、街乗りで手強さを感じさせません。
現行モデルより2世代前のモデルですので、中古車価格は比較的に安いですし安定しています。予算に余裕があれば、大きい車体が引き継がれた旧型ニンジャ400(2017年以前のモデル)もおすすめです。
400ccフルカウルSスポーツ:YZF-R3
中型スーパースポーツ最速ランキング2位
ヤマハのYZF-R3は扱いやすさが魅力のフルカウルスーパースポーツバイクです。排気量は320ccと小さめですが、250ccクラスのような神経質さはありません。
車体サイズとエンジンパワーのバランスに優れていますので、フルカウルスーパースポーツ初心者にもおすすめ!冷DOHC4バルブ2気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は170.1km/h(6速9000rpm)に達します。
YZF-R3は大きい?安い?
YZF-3Rの車体サイズは250ccロードスポーツバイクの平均値に近く、エンジンパワーを最適化した250ccスーパースポーツだと捉えましょう。しかし、街乗りから高速道路走行まで快適な操作性を求めるツーリングにおすすめ!
安い中古車を探すなら、2017年以前の正立フォークモデルを検討しましょう。ライディングポジションは旧モデルのほうがツーリング向きです。
400ccフルカウルSスポーツ:ニンジャ400
中型スーパースポーツ最速ランキング1位
カワサキのニンジャ400は現行モデルで最速の400ccフルカウルスーパースポーツバイクです。シャープな面構えやボリューム感のあるシルエットがかっこいいですね。
水冷DOHC4バルブ2気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は171.1km/h(6速10000rpm)に達します。現行モデルのニンジャ400にフルモデルチェンジされたのは2018年。2017年以前のニンジャ400はニンジャ400Rに近いですね。
ニンジャ400は大きい?安い?
ニンジャ400の車体サイズはコンパクトで、車両重量も軽量です。車体がニンジャ250と共用されているためです。しかし、車体の大きさはスペックシートの数値ほどコンパクトに見えません。
フロントタイヤの端からリヤタイヤの端までの長さはホンダのCBR400Rに近いですね。なお、現行モデルのニンジャ400は中古車市場でも見かけます。コンディションを見極めながら安いニンジャ400を探しましょう。
400ccフルカウルRレプリカ:ZXR400
中型レーサーレプリカ最速ランキング4位
カワサキのZXR400は1989年の3月に販売が開始され、1999年モデルまで生産された400ccフルカウルレーサーレプリカです。400ccのレーサーレプリカとしては最後まで販売されました。
初期モデルの最高出力は59馬力なのですが、1992年モデルで53馬力へ抑えられています。水冷4DOHC4バルブ4気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は192.9km/h(6速12000rpm)に達します。
ZXR400は大きい?安い?
ZXR400の車体サイズはコンパクトで、大きい400ccフルカウルスポーツを求めるバイク乗りには不向きかもです。また、最小回転半径が長くライディングポジションの前傾もきついので、ツーリングでは手強さを感じるでしょう。
しかし、レーサーレプリカならではの高い車体剛性やシャープなハンドリングは絶品。中古車価格は高いのですが、現行モデルにはないスパルタンなスペックが手に入ると考えれば安いですね。
400ccフルカウルRレプリカ:VFR400R
中型レーサーレプリカ最速ランキング3位
ホンダのVFR400Rは1986年の4月に販売が開始され、1993年モデルまで生産された400ccフルカウルレーサーレプリカです。豪華な足回りに水冷DOHC4バルブのV型4気筒エンジンを搭載しているのが特徴。
トルキーなエンジン特性や片持ち式のスイングアーム(プロアーム)に人気がありました。理論上の最高速度は201.7km/h(6速12500rpm/NC30)です。
VFR400Rは大きい?安い?
VFR400Rは大きい400ccフルカウルスポーツを求めるバイク乗りにはおすすめできません。しかし、400ccのレーサーレプリカとしては扱いやすいので、ツーリングも楽しめます。
VFR400RにはNC21(1986~)、NC24(1987~)、NC30(1989~)の3モデルがあります。プロアームのNC24やNC30に人気が集中していますが、650ccフルカウルスーパースポーツの新車よりは安いですね。
400ccフルカウルRレプリカ:RVF400
中型レーサーレプリカ最速ランキング2位
ホンダのRVF400は1994年の1月に販売が開始され、1996年モデルまで生産された400ccフルカウルレーサーレプリカです。エンジンはVFR400Rと同型の水冷DOHC4バルブV型4気筒が搭載されています。
最高出力は53馬力に抑えられましたが、豪華な足回りもVFR400Rから引き継がれ、ライディングポジションはツーリング寄りに改善されました。理論上の最高速度は204.0km/hです。
RVF400は大きい?安い?
RVF400の車体サイズはコンパクトで、大きい400ccフルカウルスポーツを求めるバイク乗りにはおすすめできません。しかし、400ccのレーサーレプリカとしてはツーリング寄りで、ライディングポジションはVFR400Rより楽です。
中古車在庫数は多めなものの、中古車価格はやや高め。安い中古車を探すにはコンディションを見極める眼力が必要ですし、親身になって対応してくれるショップ選びも重要です。
400ccフルカウルRレプリカ:CBR400RR
中型レーサーレプリカ最速ランキング1位
400ccレーサーレプリカ最速ランキング1位はホンダのCBR400RRです。水冷DOHC4バルブの直列4気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は206.5km/h(6速13000rpm/NC29)に達します。
1988年の1月にNC23の販売が開始され、1990年の3月にNC29へフルモデルチェンジされたのち、1993年モデルまで生産されました。素直なハンドリングや取り回しのしやすさが高く評価されています。
CBR400RRは大きい?安い?
CBR400RRは400ccフルカウルスポーツでもっともコンパクトです。大きい400ccフルカウルスポーツを求めるバイク乗りにはおすすめできません。しかし、扱いやすいキャラクターはツーリング派におすすめです。
低いシート高は街乗りでも活躍するでしょう。中古車価格はRVF400より安いですね。NC23とNC29の価格差は気にならない範囲です。コンディションを維持するにはショップ選びも重視しましょう。
400ccフルカウルツアラー:ZZR400
中型ツアラー最速ランキング4位
カワサキのZZR400は1990年に販売が開始され、1993年に最高出力を58馬力から53馬力へ抑えるフルモデルチェンジを受けた後、2006年モデルまで生産された400ccのフルカウルスポーツツアラーです。
ツーリングでの快適さは群を抜いていますし、積載性の高さも申し分ありません。水冷DOHC4バルブの直列4気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は180.9km/hに達します。
ZZR400は大きい?安い?
ZZR400はZZR600と車体を共用しているため、車体サイズは大きいですし、車両重量も重いですね。取り回しでは苦労するものの、乗ってしまえば剛性感の高いアルクロスフレームやスムーズで紳士的なエンジンキャラクターが高速クルージングを快適にしてくれます。
中古車在庫数も比較的に余裕がありますので、安い400ccフルカウルスポーツツアラーを探すツーリング派にはイチオシでおすすめです。
400ccフルカウルツアラー:EX-4
中型ツアラー最速ランキング3位
カワサキのEX-4は1994年の2月に販売が開始され、1995年モデルまで生産された400ccのスポーツツアラーです。フルカウルバイクではなくハーフカウルバイクなのですが、実用域での加速の鋭さや軽量な車両重量など、ツーリング派から高く評価されています。
ショートストロークの水冷DOHC4バルブの直列2気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は184.1km/h(6速10500rpm)に達します。
EX-4は大きい?安い?
EX-4の車体サイズは大きいですね。しかし、軽量な車両重量は初心者でも手ごわさを感じないでしょう。オールラウンダーなキャラクターはツーリング派におすすめ!
海外向けの500ccモデルはニンジャ500、GPZ500S、EX-5の車名で人気がありました。国内では人気がありませんでしたので、中古車価格は安いですし、中古車在庫数も少なめです。EX-4のツアラーとしての資質は今こそ再確認すべきです。
400ccフルカウルツアラー:RF400R
中型ツアラー最速ランキング2位
スズキのRF400Rは1993年の3月に販売が開始され、1996年モデルで可変バルブエンジンを搭載するモデルチェンジを受け、1998年モデルまで生産されました。
GSX-R400の水冷DOHC4バルブ直列4気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は185.8km/hに達します。ツアラーとしては攻撃的なデザインですし、ライディングポジションもスポーティ。異色の400ccフルカウルツアラーだといえます。
RF400Rは大きい?安い?
RF400Rは海外向けのRF600Rと車体を共用していますのでの車体サイズは大きいですし、高いウインドプロテクション性も魅力です。ユーザーレビューでは車両重量以上に重く感じると評価されていますね。
400ccのフルカウルツアラーに安定感を求めるバイク乗りにおすすめです。
中古車価格は驚くほど安いのですが、中古車在庫は少なめ。可変バルブエンジンで低中回転域のトルク感が改善されたRF400RVの中古車在庫数はごくわずかです。
400ccフルカウルツアラー:GPZ400R
中型ツアラー最速ランキング1位
400ccフルカウルスポーツツアラー最速ランキング1位はカワサキのGPZ400Rです。1985年の3月に販売が開始され、ZZR400へポジションを明け渡す1989年モデルまで生産されました。
前後16インチホイールの安定感溢れるハンドリングや回してこそ楽しいエンジンが楽しいですね。水冷DOHC4バルブの直列4気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は199.7km/hの達します。
GPZ400Rは大きい?安い?
GPZ400Rは海外モデルのGPZ600Rと車体を共用していますので、車体サイズは大きいですね。中古車在庫数は少なくなりましたが、価格は安いといえます。
しかし、年式が古い400ccフルカウルツアラーですので、純正パーツの確保も課題です。
車両本体価格が安いからと飛びつくと、修理で四苦八苦するかもです。交換タイヤの選択肢も少ないですね。電装系も含め、消耗パーツを交換した中古車を探すのがおすすめです。
400ccフルカウル海外モデル2選
海外メーカーの400ccフルカウルスポーツを求めるバイク乗りも多いことでしょう。国内モデルにはない個性やデザインが魅力ですが、400ccという排気量は日本固有ですので、紹介できる海外メーカーのバイクはごくわずかです。
しかも、海外モデルは一次/二次減速比や変速比が公開されていないことも多く、理論上の最高速度を計算できませんので余談として紹介します。
中型海外モデル:RC390/KTM
KTMのRC390は水冷DOHC4バルブの単気筒エンジンを搭載した400ccフルカウルスーパースポーツです。低回転の不安定さや中回転までの振動さえ愛せれば、これほどスポーツマインドをくすぐるバイクはないでしょう。
インドで生産されており、海外モデルながら価格は安いですね。できればKTMの専門ショップでお世話になりたいところですが、KTMのサービスマニュアルは充実しているとのこと。自分でメンテナンスするのもありです。
中型海外モデル:400SS/ドゥカティ
ドゥカティ400SSも海外モデルの400ccフルカウルスーパースポーツバイクとして人気があります。エンジン回転数をおいしい領域まで回し、じゃじゃ馬ぶりを堪能したいバイク乗りにおすすめです。
どちらかというとベテランライダー向きだといえます。ホットな走行性能を求めず、デザイン重視で400SSを選ぶのであれば、大型排気量のドゥカティをおすすめします。
また、所有や維持にはある程度の覚悟が必要です。
おすすめの400ccフルカウルバイク:まとめ
おすすめの400ccフルカウルスポーツを紹介しました。2020年の現行モデルには4気筒エンジンを搭載した400ccフルカウルスポーツはありませんので、かつて人気だったレーサーレプリカを求めるバイク乗りは多いことでしょう。
また、エンジンフィーリングがスムーズな4気筒ツアラーも魅力的です。
それでも最速は現行ニンジャ400!ニンジャ400のトルクウエイトレシオは歴代の4気筒レーサーレプリカを上回っています。
ツーリングが気になる人はこちらをチェック!
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