【連載】ワイルドフラワー・ネイティブフラワーとは?花屋で買える切り花はどれ?

【連載】ワイルドフラワー・ネイティブフラワーとは?花屋で買える切り花はどれ?

ワイルドフラワー・ネイティブフラワーとはいったいどんなお花?人気の秘密とは?特徴や種類などを徹底解説。切り花としてお花屋さんで買えるおすすめのワイルドフラワー・ネイティブフラワーもご紹介します。ドライフラワーの仕方やおすすめの飾り方も。

記事の目次

  1. 1.ワイルドフラワー・ネイティブフラワーの魅力
  2. 2.ワイルドフラワー・ネイティブフラワーの特徴とは
  3. 3.ワイルドフラワー・ネイティブフラワーの人気
  4. 4.ワイルドフラワーとは:種類①
  5. 5.ワイルドフラワーとは:種類②
  6. 6.ワイルドフラワーとは:種類③
  7. 7.ワイルドフラワーとは:種類④
  8. 8.ワイルドフラワーとは:種類⑤
  9. 9.ワイルドフラワーとは:種類⑥
  10. 10.ネイティブフラワーとは:種類①
  11. 11.ネイティブフラワーとは:種類②
  12. 12.ネイティブフラワーとは:種類③
  13. 13.ネイティブフラワーとは:種類④
  14. 14.ネイティブフラワーとは:種類⑤
  15. 15.ネイティブフラワーとは:種類⑥
  16. 16.さいごに

ワイルドフラワー・ネイティブフラワーの魅力

スワッグ・装飾・ブーケにも大人気

近年人気のワイルドフラワー・ネイティブフラワーと呼ばれるお花たち。個性的でインパクトがあって、不思議な形で見れば見るほど引き込まれる魅力を持っています。今回の日曜連載では、近年人気のワイルドフラワー・ネイティブフラワーについてご紹介します。

ワイルドフラワー・ネイティブフラワーとは

Photo by 8og

オーストラリアや南アフリカなど南半球に自生する植物のことを、ワイルドフラワー・またはネイティブフラワーというのが現在一般的です。オーストラリア原産のお花のことを特にワイルドフラワー、南アフリカ原産のお花をネイティブフラワーと呼んだりもします。

ワイルドフラワー・ネイティブフラワーの特徴とは

乾燥から身を守るための工夫

Photo byJeanine_S

ワイルドフラワーやネイティブフラワーが自生するオーストラリアや南アフリカは1年を通して乾燥している地域です。植物は乾燥から身を守るためにさまざまに工夫し、今日本でも人気を集めるような特徴的な見た目に進化してきました。

苞や萼の進化

Photo byWelshPixie

ワイルドフラワーやネイティブフラワーは、花を乾燥から守るために苞(ホウ)や萼(ガク)が大きく変化したものがたくさんあります。苞や萼は花弁と比べ分厚く丈夫に作られている場合が多く、日が経っても萎れにくくドライフラワーにしやすいという特徴があります。

日持ちしやすい理由

Photo byglacika56

またワイルドフラワーやネイティブフラワーは葉が肉厚で茎も固いものが多く、切り花にしても腐りにくいという特徴を持っています(腐りやすい種類もあります)。そのため、切り花としても日持ちしやすく、簡単にドライフラワーになることが近年注目されている理由のひとつでもあります。

ドライフラワーの作り方

Photo by ProFlowers.com

ワイルドフラワーやネイティブフラワーをドライフラワーにする方法は2つ。お花を吊るしておく「ハンギング法」と、少なめに水を入れた花瓶に生けておいて徐々に乾燥させていく「ドライインウォーター法」です。茎が弱い種類はドライインウォーターでは茎が曲がってしまうので、ハンギングがおすすめです。

ワイルドフラワー・ネイティブフラワーの人気

80年代に1次ブーム

Photo byKTRYNA

80年代に入ると切り花でも輸入が多く流通し始め、アンスリウムやラン類など日本では珍しいお花たちが花屋さんに並ぶようになりました。この時、オーストラリアや南アフリカから、ライスフラワーやワックスフラワー、リューカデンドロンなどのドライフラワーになるようなお花も人気が出ました。

ドライフラワーブームとともに

Photo bymargarita_kochneva

その後2010年代になるとガーデニングでもオーストラリア花木たちは注目されはじめ、切り花界でもドライフラワーブームが再燃し、ワイルドフラワー・ネイティブフラワーが再び人気を集めました。近年ではさらに流通の種類が増え、お店によって個性的なお花が並ぶようになりました。

専門店も増えてきた

ワイルドフラワーやネイティブフラワーは見た目の不思議さ・かっこよさから男性にも人気があり、現在若い世代を始めとして幅広い層に人気があります。ワイルドフラワー・ネイティブフラワーの専門店や、「そのままドライフラワーになるスワッグ」としてこういったお花を使ったスワッグの専門店なども増えています。

珍しい品種もよく出回るように

Photo bychokeberry

ここからは、お花屋さんで切り花として手に入りやすいワイルドフラワーやネイティブフラワーの人気の種類をご紹介します。これらのお花の多くは輸入のため、1年を通して手に入るお花がほとんどです。ワイルドフラワーたちは同じ種類でも品種によってもかなり違いがあり、最近は珍しい品種も多く並んでいます。

ワイルドフラワーとは:種類①

ユーカリ

Photo by nathanmac87

ユーカリはとても種類が多く、大きさや葉の形などさまざまな品種があります。切り花としても近年さまざまな品種が流通しています。切花では、茎が葉を突き抜けているように見える品種や、ハートの形をした葉っぱのハートリーフ、白銀色が美しい「銀世界」などが定番です。

種類が豊富

Photo byNika_Akin

また、実ものとして使われる「ポポラス」や「テトラゴナ」なども人気。本当は実ではなく蕾ですが、アクセントにとても使いやすい花材です。笹の葉のような形の笹葉ユーカリやレモンの香りがするレモンユーカリなども、お花屋さんでもよく見かけるようになってきました。

ワイルドフラワーとは:種類②

バンクシア

Photo byPublicDomainImages

たわしのようなお花がインパクトのあるバンクシア。低木腫から高木種まで80種類ほどあり、オーストラリアでは庭木としても人気の植物です。日本で出回る切り花としては、ピンクオレンジ色や赤色が定番でしたが、近年はさまざまな品種が出回るようになりました。

ドライにするならハンギング法がおすすめ

ぎざぎざした葉っぱも特徴的で、品種によって細長いものや丸いものがあります。ドライフラワーには細長い葉っぱの品種がより形を綺麗に保ってくれます。ドライフラワーにする場合は、吊るしておくハンギング法がおすすめ。葉の形が整えやすくなります。

ワイルドフラワーとは:種類③

カンガルーポー

Photo by hannekez

カンガルーの足のような形の花が特徴的なカンガルーポーも、オーストラリア原産のワイルドフラワーのひとつです。切り花として日持ちするのでお花屋さんでは比較的定番のひとつでもあったお花で、黄色や赤色が代表的です。最近は緑色、ピンク、オレンジ、黒などバリエーション豊富に出回ります。

日本では秋が旬

Photo byTootSweetCarole

現地での旬は日本の秋頃で、秋冬の温かみのあるアレンジや花束によく使われます。花茎を覆う細かい毛の質感も、秋冬らしい雰囲気があります。生花としても日持ちし、ドライフラワーにもなります。茎が腐りやすいので、花瓶に生ける時は水を少なめにしておくのがおすすめです。

ワイルドフラワーとは:種類④

ライスフラワー

Photo by Tatters ✾

お米粒のような蕾が特徴的なライスフラワーも、オーストラリアに自生するワイルドフラワーのひとつです。キク科の仲間で、ローズマリーに似た葉っぱも魅力です。切花では通常、蕾の状態で入荷します。蕾が固く、開花までに時間がかかることから切り花としてもよく日持ちします。

香りも楽しめる

色は白やピンク色が代表的です。独特の香りも魅力的で、ドライになっても香りを楽しめます。ライスフラワーは茎が傷みやすいので、花瓶の水は少なめにします。また、水が切れると花首が垂れることもあるので、ドライフラワーにするにはハンギング法がおすすめ。

ワイルドフラワーとは:種類⑤

ワックスフラワー

Photo by maru_star

ワックスフラワーは、花びらがワックスをかけたような光沢のある質感であることから名前がつけられたワイルドフラワーのひとつです。80年代に人気を博したお花のひとつでもありますが、近年また注目されています。花が開いた状態でもよく日持ちします。

ドライにはちょっと不向き

ピンクや赤、白などの種類があり、葉や茎から爽やかな香りがする品種もあります。一重咲きのほかに八重咲きの品種も。ワックスフラワーのような枝ものは、切り口を縦に割ると水揚げがよくなります。ドライになりますが、葉や花が散りやすいので扱いが少々難しいお花でもあります。

ワイルドフラワーとは:種類⑥

フランネルフラワー

Photo by John Tann

細かい毛に覆われてふわふわした質感が名前の由来ともなったフランネルフラワーも、80年代から輸入されてブームになったワイルドフラワー。花びらに見える部分は苞なので萎れにくく、切り花としても日持ちするお花です。ハンギング法でドライフラワーにできます。

より日持ちさせるには?

花びらのような白色の苞が、先端だけ緑色になのが特徴です。白と緑色の品種が代表的で、ほかの色はありません。このような細かい毛がついているお花は、あまり触りすぎると傷みやすくなります。茎も腐りやすいので、水は少なめにして、こまめに替えるとより日持ちします。

ネイティブフラワーとは:種類①

プロテア

Photo byBecBartell

近年のワイルドフラワー・ネイティブフラワーブームの代表格ともいえるプロテア。南アフリカ原産の、ネイティブフラワーです。インパクトのある姿に優しい色合いが、近年流行りのボタニカルっぽさを感じさせます。花が大きい「キングプロテア」のほか、赤や白の品種もあります。

インテリアにとってもおすすめ

Photo byBluesnap

ドライインウォーター法でも綺麗に形と色を保ったままドライフラワーになるので、花瓶に飾っておくだけでお部屋のインテリアにばっちり。近年は人気ゆえに多くのお花屋さんでも見かけます。風通しが悪いとカビが生えることがあるので、ドライにするときはよく乾燥させるのがおすすめ。

ネイティブフラワーとは:種類②

ピンクッション

Photo by kanonn

針刺しのような見た目のピンクッションも、お花屋さんでは定番となってきたネイティブフラワーです。南アフリカ原産で、切り花としては赤や黄色、オレンジ色の品種が代表的です。切り花でもとても日持ちし、ドライフラワーになっても色がきれいに残ります。

乾燥しても葉が散りにくい

Photo byChesna

ピンクッションもドライインウォーター法でドライフラワーにができます。乾燥しても葉が散りにくいので、スワッグなどにも向いています。プロテアと同じくカビが生えやすいので、風通しのよいところでしっかり乾燥させます。

ネイティブフラワーとは:種類③

リューカデンドロン

Photo by cultivar413

シックなカラーリングがアレンジやブーケにも使いやすく、重宝するのがリューカデンドロンです。南アフリカが原産ですが、オーストラリアにも自生し、オーストラリアからの輸入も多くあります。個性的でハードな印象ですが他のお花とも合わせやすい切り花です。

品種によって形や色もさまざま

Photo by Bernard Spragg

リューカデンドロンも種類が多く、品種によって色や形がさまざまです。お花屋さんでよく見かけるのは「サファリサンセット」で、赤と緑のグラデーションが素敵。黒っぽい「エボニー」や、松ぼっくりのような蕾が魅力の「プルモサス」、ピンク色がかわいい「ストロベリーフェア」なども人気です。

ネイティブフラワーとは:種類④

バーゼリア

Photo by berniedup

まんまるの蕾の塊がかわいいバーゼリアも、南アフリカ原産のネイティブフラワーのひとつです。丸い部分は小さな蕾の集合体で、小さな花が咲くこともあります。通常は蕾の状態で出回り、開花することは多くはありません。茎も葉も花も固く、かなり日持ちします。

使いやすいお花

丸いフォルムがかわいらしく、緑っぽい品種、赤っぽい品種などがあります。小分けにしても使いやすいので、クリスマスのアレンジやリースなどによく使われます。名脇役になれるフォルムと色合いで、ブーケなどにも使いやすいお花です。

ネイティブフラワーとは:種類⑤

ブルニア

Photo by kanonn

シルバーっぽい色合いがクリスマスにぴったりのブルニアは、前述のバーゼリアの近縁種です。形もよく似ているので混同しやすいですが、切り花として人気で代表的なのが「シルバーブルニア」で、葉も茎も花もシルバーがかっているのが特徴です。

シルバーカラーが特徴的

ホワイト・シルバーのクリスマスリースなどに使いやすく、切り花としてもクリスマス頃によく出回ります。「シルバーブルニア」のほかにももう緑っぽい色やピンクっぽい色合いの品種も。切り花としてもかなり日持ちし、1本で生けておくだけで存在感のあるお花です。

ネイティブフラワーとは:種類⑥

セルリア

薄いピンクと緑かかった白のグラデーションが美しく、透明感のある花姿が美しいセルリア。南アフリカが原産のネイティブフラワーで、ウェディングブーケなどにも人気のお花です。花びらに見える部分は苞で、切り花はかなり日持ちします。

上品な雰囲気がブライダルにも人気

白っぽい品種、ピンクが強い品種などが代表的です。切り花として流通も増えましたが、花屋の定番といえるほどは流通は多くなく、旬の秋頃になると出会える確率が増えます。お花の大きさもちょうどよく、花瓶に生けておくのにおすすめのネイティブフラワーです。

さいごに

原産地に思いを馳せて

ワイルドフラワーやネイティブフラワーはこの先もどんどんさまざまな種類や品種の切り花が出回るようになるかもしれません。また近年はオーストラリアや南アフリカだけでなく世界中のたくさんのお花の流通が増えました。原産地に思いを馳せながら世界のお花を眺めてみるのも楽しいかも。

過去の連載はこちらから

この日曜連載では、お花屋さんで手に入る切り花をメインに、さまざまなテーマでお花をご紹介しています。近所の町のお花屋さんにも、おもしろいお花があるかも。ぜひ記事をきっかけにお花屋さんを覗いてもらえればと思い執筆しています。気になった方は過去の連載もぜひチェックしてみてくださいね。

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しまうま花屋
ライター

しまうま花屋

花屋・園芸店勤務で培った知識を生かしてガーデニングやお花に関する記事をメインに書いています。現在、花屋勤務は子育てでお休み中。日曜連載では、花屋の観点からお伝えしたいお花の楽しみ方や買い方のコツなどをぽつぽつと書いています。


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