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シャドウ750でツーリング!国産ミドルアメリカンのスペックや評判と歴史!

シャドウ750のスペックやユーザーインプレをツーリング想定でまとめました。400ccでは加速が物足りない…リッタークラスでは大きすぎる…そんなツーリングライダーにシャドウ750はおすすめ!シャドウ750の歴史や故障についても情報を集めてまとめています。
2020年9月9日
hosokawa_taka
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シャドウ750でツーリング!はじめに

ホンダのシャドウ750は1997年の3月に販売が開始され、2012年モデルまで生産されたアメリカンクルーザーバイクです。残念ながら2016年に生産が終了されましたが、国産アメリカンクルーザーならではのスムーズなエンジンや中古車在庫数の多さから注目しているツーリングライダーは多いことでしょう。ここではシャドウ750のツーリングクルーザーとしての資質を検証します。

威張らず媚びない姿勢がrock ’n’ roll!

シャドウ750は威張らず媚びない紳士的なツーリングライダーにおすすめです。誰かに見せるためにアメリカンクルーザーを選ぶのはツーリングライダーらしくありません。では本題!ここではシャドウ750の歴史を確認したのち、スペック、評判、故障報告をまとめます。なお、この記事は2020年8月18日現在の情報をもとに作成しますことをご了承ください。また、スペックについては最終型であるRC50の数値をもとに検証します。

シャドウ750の歴史:ベースモデル

シャドウ750の歴史を振り返り、中古車購入の参考にしましょう。シャドウ750にはRC44とRC50の2つの型式が存在します。なお、1986年4月に販売が開始されたシャドウ(RC25)は中古車在庫数が少ないので省略しますね。

シャドウ750の歴史:RC44前期&後期(クラシック)

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010285_00_2000_11.jpg

ホンダ シャドウ750/RC44

シャドウ750/RC44はスティード600をベースに開発され、1997年の3月に販売が開始されました。型式はRC44。燃料供給装置はツインキャブレター、駆動方式はチェーンです。また、2000年11月にはマイナーモデルチェンジを受けてRC44後期型となり、二次空気導入装置が追加されました。

シャドウ750の歴史:RC50前期(クラシック)

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010285_00_2004_11.jpg

ホンダ シャドウ750/RC50前期

シャドウ750は2003年の12月にフルモデルチェンジされ、RC50前期となりました。燃料供給装置はツインキャブレターからシングルキャブレターに変更され、燃費が12%向上されています。また駆動方式もチェーン式からシャフトドライブへ変更されました。

シャドウ750の歴史:RC50後期(クラシック)

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010285_00_2014_04.jpg

ホンダ シャドウ750/RC50後期

シャドウ750は2008年の1月にマイナーモデルチェンジされ、RC50前期型となりました。燃料供給装置がキャブレターからインジェクションへと変更されています。アルミ製のステップボード、フロントブレーキディスクが車体の右側に移されているのが後期型の目印。また、2009年11月にはABS装備モデルが追加されました(RC56)。なお、ABSモデルRC56のリヤブレーキはディスク式です。

シャドウ750の歴史:派生モデル

シャドウ750にはスラッシャー(RC48)とファントム(RC53)の2つの派生モデルがあります。外観上の違いはありますが、エンジンスペックはSTDモデルと同じです。しかし、クラシックモデルは年式によってエンジンスペックが違いますので、派生モデルのスペックは同年代のクラシックモデルと同じだと捉えましょう。

シャドウ750の歴史:スラッシャー/RC48

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010290_00_2002_04.jpg

ホンダ シャドウスラッシャー750

2000年の9月に販売が開始されたシャドウスラッシャー750/RC48は、外観がワイルドな印象に変更された派生モデルです。19インチのフロントホイールが大きな特徴で、デザインはクラシックモデルよりもシャープでライトな印象です。同年代のクラシックモデルはRC44後期モデルで、シャドウスラッシャー750にも二次空気導入装置が装備されています。


シャドウ750の歴史:ファントム/RC53

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010776_00_2014_04.jpg

ホンダ シャドウファントム750

2009年の11月に販売が開始されたシャドウファントム750は精悍な雰囲気がかっこいい派生モデルです。ブラック基調のカラーリングは重厚でありながらプレーン!キラキラしたクラシックモデルと違い、ファントムには渋い印象があります。同年代のクラシックモデルはRC50後期ですが、ABS装備車は存在しません。

シャドウ750のスペックとインプレ:エンジン

シャドウ750には水冷SOHC3バルブのV型2気筒エンジンが搭載されています。最高出力は5500回転で44馬力という控えめなスペックですが、わずか3500回転で6.3kgf・mの最大トルクを発生させるのが特徴です。バンク角52度の位相クランクで、爆発間隔は並列2気筒270度クランクや90度V型2気筒と同じ。不等間隔爆発とわずかに残った振動がアメリカンクルーザーらしさに貢献しています。

エンジンのユーザーインプレ

シャドウ750ユーザーのエンジンに関する評判を確認すると「鼓動感が高く心地いい」というコメントが目立ちます。また、静粛性の高さに対する評判も上々です。ノーマルマフラーの味付けを高く評価するユーザーは多く、カスタムマフラーに換装すると低速トルクが薄くなることもあるとのこと。ノーマルマフラーのままの中古車在庫は多めです。

【RC44/クラシック】乗ってみてまずエンジン音がいいですね。(中略)「ドッドッドッ…」とくる音がたまりません。

【RC50後期】乗っていると排気音も静かです。後方を走っているとちゃんと聞こえてくるのですが。まさに長距離を乗るにはいいバイクだと思います…

シャドウ750のスペックとインプレ:加速

シャドウ750の理論上の最高速度を計算すると、最高出力を発生させる5500回転では164.1km/h(6速)、最大トルクを発生させる3500回転では104.4km/h(6速)でした。また、加速を表すトルクウエイトレシオは40.797kg/kgf・mと、同じホンダのレブル500の43.182kg/Kgf・mを上回っています。アメリカンクルーザーの加速としてはまずまずですが、750cc以下の大型バイクと比較するとやや物足りない印象です。

加速に関するユーザーインプレ

シャドウ750の加速に関する評判を確認すると、ツーリングでは物足りなさを感じないレベルとのこと。同排気量のスーパースポーツやツアラーと比較するとアンダーパワーなのですが、低いエンジン回転数で最大トルクを発生させるエンジン特性に満足するユーザーは多いですね。「まったり加速」という表現はデメリットとして用いられがちですが、シャドウ750ではメリットとして捉えられています。

【RC50後期】ゆっくり走るなら最適なバイクといえます。エンジンの特性上、初速は遅めですが回せば100km/hくらいまではストレスなく加速できます。

【RC53ファントム】出力こそ昔のヨンヒャク並みですが、トルクはナナハンでも上の方、しかも3,500という低回転で発生するので、250キロの車体が驚くほど軽く感じられる動力性能です。

シャドウ750のスペックとインプレ:街乗り

シャドウ750の車体サイズは、全長が2510mm、全幅が920mm、全高が1125mmと大柄です。ホイールベースは1640mmで、最小回転半径も3.3mと、街乗りでは手強さを感じるサイズだといえます。しかし、シート高は660mmしかなく、足つき性は小柄なライダーでも両足べったり。バイクを降りての取り回しでは車体の大きさを感じるかもですが、街乗りでのゴー&ストップで不安を感じることはありません。

街乗りに関するユーザーインプレ

シャドウ750の街乗りに関する評判を確認すると、車体は大柄なものの車両重量は軽めなのでオールマイティに使えるとのことです。シャドウ750の車両重量は258kgもありますが、750cc以上のアメリカンクルーザーと比較すると軽く、400ccクラスと大差ありません。また、静粛性の高さは早朝や深夜の街乗りで周囲に迷惑をかけにくいですね。バイクと社会の調和を重視する紳士的なアメリカンクルーザーだといえます。


【RC44クラシック】町乗りにもツーリングにもラクチンです。重量が260キロとアメリカンにしては軽い。町乗りも考慮すると取り回しが良く総合的に優等生です。

【RC50/クラシック】音は小さめです。彼女の家に夜勤が終わって向かったら「新聞配達がきたと思った」と言われるほどです。なので終日乗れます。

シャドウ750のスペックとインプレ:高速道路

シャドウ750の高速道路走行を想定した理論上のエンジン回転数を計算すると、6速100km/hで3351回転でした。高速道路の制限速度上限で最大トルクを発生させる設定です。400ccクラスのアメリカンクルーザーではエンジン回転数が高くなってしまったり、加速感が鈍ったりしますが、シャドウ750のエンジンは高速道路でもストレスなくクルージングできます。感覚的には400ccクラスのネイキッドバイクやツアラーの加速感に近いですね。

高速道路走行に関するユーザーインプレ

シャドウ750の高速道路走行に関する評判を確認すると、400ccクラスのアメリカンクルーザーにはない力強さに満足するユーザーが多いですね。また、車体の安定感を高く評価するユーザーが多い印象を受けます。重心が低いので直進安定性に優れ、タンデムツーリングでは同乗者に不安を感じさせないとのこと。ちなみに、ハンドリングはまったりしていますが旋回性は素直。ワインディングロードで扱いにくさを感じることはありません。

【RC53/ファントム】マスが集中して下にあるので、横風が強くても気にならないところは長所です。

【RC50後期】タンデムの妻には好評です。カーブでも怖くないそうです。テクニックも要りません。ゆっくりと走るのみですね。

シャドウ750の故障

シャドウ750はこれまで4回のリコール情報がホンダより発進されています。故障かと思ったらリコール対策が施されているかを確認しましょう。すべて電気系の不具合。走行中のエンジン停止は故障ではなく、リコール対象車両の可能性があります。

他のバイクと同じように発進するとエンストすることが何回もありました。低速トルクがやや細いのでしょうか。 発進しようとしてエンストするのではなく、動き出して2mくらいで突然エンストするという不思議なバイクです。

故障かと思ったら確認!2015年12月発表

【リコール届出番号:3726】バンクアングルセンサーのハーネスの固定方法やジョイントコネクターの取り付け位置が不適切でエンストし、再始動できなくなる故障です。対象車はRC50後期、RC53、RC56。症状があれば車検証の車台番号を確認し、販売店に相談しましょう。

シャドウファントム、シャドウのリコール
不具合の部位(部品名):電気装置(バンクアングルセンサー)

故障かと思ったら確認!2011年6月発表

【リコール届出番号:2758】転倒時エンジン停止センサーの防振構造が不適切なため、内部の振り子がずれて誤作動する故障です。対象車はRC50後期、RC53、RC56。走行中にエンジンが停止する症状があれば、車検証の車台番号を確認して販売店に相談しましょう。

シャドウのリコール
不具合の部位(部品名):電気装置(転倒時エンジン停止センサー)

故障かと思ったら確認!2009年11月発表

【リコール届出番号:2421】バッテリーのプラス端子がバッテリーケースと干渉し、走行中の振動でコードの被膜が摩耗してショートしてしまう故障です。最悪の場合、車両火災に発展することもあります。対象車はRC50後期型。症状が出た時には手遅れですので、すぐにでも販売店に相談しましょう。

シャドウのリコール
不具合の部位(部品名):電気装置(電気配線)

故障かと思ったら確認!2005年12月発表


【リコール届出番号:1591】エンジンストップアッセンブリ(キルスイッチ)の製造上の不具合でヘッドライトが付かなくなる故障です。対象車はRC50前期型。走行中の振動で端子接続部が発熱し、通電不良を起こします。ツーリング中にヘッドライトが付かなくなるのは致命的ですので、すぐにでも販売店に相談しましょう。

シャドウ<750>のリコール
不具合の部位(部品名):電気装置(エンジンストップスイッチアッセンブリ)

シャドウ750は新車で買える?

シャドウ750は生産が終了しましたが、USホンダでは今もシャドウファントム750がラインアップされています。新車でシャドウ750ファントムを購入希望なら、逆輸入車を取り扱っている販売店に相談してみましょう。

新車のシャドウファントム750を購入するなら①

新車のシャドウファントム750を逆輸入で購入するなら、安心できる販売店を探すのが正攻法です。逆輸入車にはメーカー保証がついていませんし、リコールに関するダイレクトメールも届きません。製造上の故障があっても自費で修理しなければならなくなる可能性もありますので、販売店保証があるショップを探すべきです。

新車のシャドウファントム750を購入するなら②

ホンダは逆輸入車に対して消極的ですので、新車のシャドウファントム750を入手するのは難しいというのが事実です。また、シャドウファントム750は生産が終了して時間が経っており、新車といっても手に入るのは在庫でしかありません。安心感を優先するなら、新車の逆輸入車よりも国内モデルの中古車在庫を検討するのが正攻法だといえます。

シャドウ750でツーリング!まとめ

シャドウ750は国内の道路事情に合ったミドルクラスのアメリカンクルーザーです。750ccのアメリカンクルーザーとしては軽量でコンパクトですし、加速感の評判も高いですね。ツーリングには燃費がいいインジェクションモデルで航続距離を伸ばしたいところですが、中古車価格がお手頃なキャブ車も検討する価値があります。ちなみに、低いエンジン回転数で巡行するタイプのバイクは、多走行でもコンディションがいい中古車を見つけやすいですよ。

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