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生姜の収穫方法と時期って?正しい保存方法やたっぷり収穫できる育て方もご紹介!

自宅の料理を美味しくするなら、ピリッとした辛さがたまらない生姜の自家栽培がおすすめです。生姜の栽培は馴染みがない場合でも、育て方の基本を知れば夏以降にどっさり収穫できるのが確実。植え付け時期から正しい保存方法まで、生姜収穫の知りたい所に迫ります。
更新: 2023年9月29日
はぐれ猫
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生姜とは

生姜の特徴

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遠く熱帯アジアが原産地という生姜は、奈良時代に渡来して栽培が始まりました。生姜の葉は細長く伸び、茎は葉鞘がくるくる巻いたような見た目です。

最大の特徴である収穫される根茎は、複雑な形状に独特な香りと味を持っています。病気に効く生薬として、香辛料としても使われた野菜です。

生姜の名前の由来

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その昔日本に生姜が入って来て、収穫が始まったばかりの頃のこと。生姜を兄香(せのか)、みょうがを妹香(めのか)と読んでいたことが、生姜の由来と言われています。

また古名には椒(はじかみ)とあり、イギリスのコモン・ジンジャーが日本に伝わって、今ではジンジャーとも呼ばれるに至りました。

生姜の栽培品種

複数の栽培品種から選べる

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これから家庭菜園で育て方を実践してみたい生姜ですが、収穫の方法を知る前にその種類から把握するのが先決。何しろ生姜と言っても、幾つもの栽培品種が存在しているためです。

育て方や収穫のタイミングは大差ないですが、品種によって食用になる根茎の味、大きさなどに違いが出てきます。

代表格の金時生姜や谷中生姜

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辛味や香りがとても強くて好まれる金時生姜は、日本での収穫量も多いお馴染みな品種です。葉生姜として初夏に出回っている谷中生姜も有名。辛味が強くて黄色いために、別名黄生姜とも呼ばれている三州生姜、近江で栽培されている近江生姜などがあります。

生姜をたっぷり収穫する栽培①時期と場所

毎年春からのタイミング

Photo byJillWellington

たっぷりと生姜を収穫する育て方で、重要なのが家庭菜園に植え付けるタイミングです。全国での種の植え付け時期は、南国ならば気温が高くなる3月中旬から始まっています。春先はまだ気温が低い地域でも、4月の時期には植え付けが実施されるのが生姜です。

適度な地温

失敗したくない生姜の育て方で、重要なのが地温です。春の時期に気温が15度を超えても、地温15度を下回る状態では、種の芽が伸びてくれず収穫に繋がりません。生姜の栽培農家の場合、周囲に樹木などがない日当たり良好で地温が高くなる土地で、生姜を育てる傾向にあります。

日陰ができる場所でもok

一方で生姜という根菜は、半日陰な環境も相応しいと言われています。例えば家庭菜園で1日の日当たりが6時間に満たないようなお宅でも、乾燥や多湿に気をつければ収穫は可能です。

ただしあまりに日陰過ぎる環境下での育て方は、植え付けのタイミングが良くても収穫に繋がらないと考えられます。

連作は避ける

この生姜を家庭菜園で栽培する場合、重要なのが連作の回避です。1年目に生姜の収穫をした後、翌年に同じ春の時期から生姜を栽培しても土壌細菌が影響して連作障害が発生し、生姜が育たない現象に直面します。

生姜を翌年に栽培するなら、別の畑やプランターで、新たな土を使用することです。

生姜をたっぷり収穫する栽培②購入

栽培品種の購入

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時期と場所を自宅で確認したなら、さっそく生姜を購入します。近所のスーパーの野菜売り場で販売している生姜を種とすることもできますが、種にする専用の生姜を買い求めるのが、収穫たっぷりに近づく道。

一番確実なのは、ネット通販で種専用の生姜を購入する方法です。


良い生姜を見分けるコツ

もし販売店のほうで家庭菜園用の種を求めるなら、より良い状態の生姜を選び出すようにします。例えば表面を見れば乾燥しておらず、皮の色やつやが良いものが最適です。この時芽出しが出来たタイミングの生姜なら育て方には都合がよく、すぐに収穫を目指せる種として使えます。

生姜をたっぷり収穫する栽培③土

土造り

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重要視したいのが、生姜を育て上げる土作りです。生姜向きな土は、保湿性が高くて有機物が多い状態にすることで、育て方を上手に進められます。

耕したら石灰を混ぜ込む方法で、中性に近い土壌とするのが収穫を高めるポイント。堆肥を混ぜ込んで栄養を補充するのも忘れてはいけません。

畝作り

畝を作り上げ、生姜の根の水はけを向上するのが収穫の基本です。畝高20×幅30~40cm程度で、畝の通路も同じ幅を確保します。方法の1つは畝をまず作って、種を植え付ける場所に穴を掘るやり方。

もう1つが種生姜を植える溝を先に作るという専業農家の方法です。家庭菜園で両方試してみてください。

生姜をたっぷり収穫する栽培④芽出し

芽出しをしよう

買入した生姜の種をそのまま植えるより、効率的な育て方になるのが生姜の芽出し方法です。芽出しとは読んで字の如く、生姜の種から芽を出す手順のこと。

芽出しをするとしないとでは、収穫量にも大きく影響が出てきます。家庭菜園での植え付けのタイミングが遅れても、芽出しはしておきたいものです。

芽出しの方法

収穫に向けた芽出し方法の1つが、生姜の種を土に埋めるというもの。育苗ポットに土を入れ、温かい部屋に置くことで発芽を促進させます。家庭菜園を持つ個人の家でも、夜は温かい室内に置くだけでokなので、さほど難しくはありません。土に埋める時、半分だけ顔を出すという方法もあります。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑤植え付け

種の大きさは一片50gを目安に

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すっかり芽出しが出来た大きな生姜の種を、まるごと埋めてしまうのが農家の栽培方法です。しかし家庭菜園では節約する方法もあり、生姜を一片50g程度の大きさにカットし、植えるという方法です。

生姜は最初種の栄養だけで成長するため、収穫量を増やすなら小さくし過ぎないことが大切になります。

植え付けの深さと間隔

畝の表面から地中15cmのところに、芽出しができた種を置きます。この時に横の種との間隔は、10~15cmはあると良いです。地中に生姜の実が成ることや葉が茂ることを考慮すれば、収穫のための間隔は重要。

ただし大きい種を数cm間隔で置いて栽培する人もいるので、個々の経験や判断が試されます。

元肥と水を忘れずに

この植え付けるタイミングで、元肥を入れる作業も大切です。元肥は市販されている配合肥料で構わず、根を出し始めた生姜の大切な栄養源になります。

元肥を入れる場所は、種を置いたすぐ横です。両方セットしたら綺麗な畝を形作り、最初の水はたっぷりあげるようにします。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑥マルチング

敷きわらでマルチング

地面からピコッと発芽した状態を確認したら、生姜の周囲に稲わらでマルチングをします。マルチングとは、複数の効果が得られ、収穫量を向上する育て方です。地面を覆うと水分の蒸発や、雨による土壌流出を回避できます。雑草を生やさない、虫を食い止めるといった意味でも有効です。

稲わらマルチングの方法

前年の秋のうちに近所の農家から稲わらをもらって来たり、自分で草を狩ることでマルチング材料を集めます。生姜の周囲にはできれば畝を全て覆うほど、しっかりと稲わらを敷き詰めるのが重要。収穫までには風に飛ばされ雨に流され鳥に荒らされたりもするので、日々見守って維持を心がけます。

マルチシートを使った栽培

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稲わらを採用するよりもしっかりしたマルチングの育て方をするなら、生姜にビニールを仕様します。ビニールは畝全体を覆う形とし、生姜の芽の部分は切り取って水や肥料をあげやすいようにします。土で抑え込む形になるので、風で飛ばされる心配もありません。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑦追肥と土寄せ

追肥のタイミングと回数

さらに生姜をぐっと成長させる助けとなるのが、追肥の作業です。追肥は収穫の前までに合計3回行うのが基本です。まず15cmくらいになったタイミングで追肥を行います。

根本に指先のひとつかみ程度をあげると良いです。2回めが30cmまで達した時。3回目はそれから1ヶ月が経過した頃に行います。

土寄せも同じタイミングで

この追肥と同じタイミングで行うのが、生姜の土寄せです。土寄せをするのは、流れた土をかぶせて保護や保湿の効果を高め、生姜の収穫量を高める目的があります。合計3回の追肥を行うのと同時なので、間違うことはありません。マルチングをしているならいったんシートを持ち上げて行うと良いです。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑧日除け

遮光ネット

真夏には眩しく強い太陽光よりも、弱い日光の環境を好んでいるのが生姜です。だから収穫を確実にするなら、日よけのための遮光ネットを採用することもあります。ただ農家のほうではネットを使わないことが一般的なので、家庭菜園でもそれほど重視する必要はありません。

遮光ネットの使い方

一般的な遮光ネットは、数m単位の大きなサイズで販売されています。収穫前の真夏の暑い時期が来たら、生姜全体を覆うことができるよう、支柱を立てます。横棒を針金などで固定して、ネットが全体にかかるようにするのがコツ。風通しや日差しを考慮して、完全に覆わないよう工夫をしてみてください。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑨病気

根茎腐敗病

最も気をつけたい生姜の病気に、根茎腐敗病があります。これは土壌に潜む腐敗カビという細菌が増えて起こる病気で、茎が腐り葉が枯れる症状が出てきます。やがて畑全体に広がり、収穫ができなくなる恐れも。だから植え付け後は、どのタイミングでも根茎腐敗病の対策が不可欠となります。

根茎腐敗病の対策方法

特に梅雨の大雨による冠水などで、根茎腐敗病が増える傾向にあります。対策としては、集化メチルなど農薬散布による殺菌が有効です。腐った株を見つけたら、除去し消毒する作業も怠れません。根本的には水はけを常に良好に保つことで、土壌の腐敗カビを増殖させない効果が報告されています。

モザイク病

そしてにモザイク状の模様が葉っぱに浮かんで、やがて枯れてしまうモザイク病も厄介です。これは植え付けから収穫まで常に生姜にはありがちですが、アブラムシが付着しモザイク病を媒介することに原因があります。病気が出たらまずアブラムシの駆除をすること、早めに発見しておくことも必要です。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑩害虫

主な害虫

人間がいつも好む生姜は、常に昆虫にも目を付けられています。トウモロコシを好んでいるアワノメイガの幼虫は厄介です。直径5mm~2cmの幼虫は、生姜の茎や葉っぱを食い荒らし、枯らすので収穫に至りません。またサツマイモネコブセンチュウは、根っこに付着すると根を腐らせる原因になります。

害虫の駆除

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害虫は見つけ次第生姜からつまんで駆除するほか、家庭菜園では天然成分の殺虫剤を使うのも効果的です。天然成分でもアワノメイガには効果的で、生姜にも人体にも悪影響がありりません。収穫まで希釈した木酢液を散布しておくことも、虫よけの効果に繋がります。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑪春・夏の収穫

矢生姜として収穫

尖った芽が15cmほどになる晩春の時期に収穫するものは、矢生姜と呼ばれています。これは伝統的に筆生姜、はじかみ生姜などと呼ばれるものです。夏の葉生姜より収穫がずっと早いので、柔らかいのが特徴。葉茎ごと甘酢漬けにしたものがはじかみと呼ばれ、焼き魚の付け合せにも利用されています。

葉生姜として収穫


初夏の時期に葉っぱが付いた状態で収穫するものは、葉生姜と呼ばれて食卓でも人気があります。葉生姜の根茎は小指程度の大きさで、旬のものは辛味も程よくお酒のおつまみにも好まれる食材です。例えば味噌を付けて生食する食べ方は一般的であり、肉巻き焼きなどの生姜料理は人気があります。

生姜をたっぷり収穫する栽培⑫秋の収穫

新生姜として収穫

程よい大きさに生姜が成長する初夏、収穫されるのが新生姜です。地下の根茎部分のみを収穫したもので、全体に白っぽい色合いをして、根生姜よりも絡みは抑えられています。収穫されたものはすり下ろして各種の料理に使われ、魚の煮付けなどと一緒に煮込まれ、味をととのえる役割にも使われます。

根生姜として利用

上記の新生姜をいったん貯蔵してから出荷されているものは、根生姜と呼ばれて一年中流通しています。11月の根生姜が旬で、新生姜よりも辛味が強いのが特徴。自宅で収穫したものも、貯蔵しておけば立派な根生姜です。これは別名でヒネ生姜と呼ばれ、薬味にぴったりな他、栽培の種ともなります。

生姜の収穫後の保存方法

土に埋める保存

昔からの生姜保存方法は土に埋めるというもので、今も農家や菜園愛好家には好まれています。最下層に2cm以上のもみ殻層を敷き詰め、生姜を並べて土で覆い、さらにもみ殻層で覆って土とわらを被せるという保存方法。若干難易度を感じてしまいますが、特に寒い時期なら上手くいきそうです。

発泡スチロールの土に埋める保存

身近な発泡スチロール容器に土を詰める方法は、現代的な生姜保存方法です。方法は簡単で、発泡スチロールの容器に畑の土を入れ、その中に生姜を閉じ込めるというもの。発砲スチロールがもみ殻の代わりとなってくれて、涼しい時期なら特に保存が上手く行きやすいとのことです。

発泡スチロールと新聞紙を使う保存

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さらに初心者向けには、発泡スチロール容器と新聞紙を使う保存もおすすめ。こちらは収穫して土がついたままの新生姜を新聞紙につつみ、水に軽く濡らして発泡スチロール容器に詰めます。ガムテープで密閉したら、涼しい場所に保存するのがポイント。雨や日光の当たらない屋外に保存しても良いです。

生姜を栽培してみよう

美味しい生姜料理を目指して

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どう作業したら良いかわからなかった、生姜の収穫方法が徐々に分かって来ました。生姜は芽出しや植え付け、そして土作りなど、色々と手間暇かけてこそたっぷりの収穫に繋がる野菜です。家庭菜園で育てて、美味しい生姜料理を作ってみたいものですね。

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