はじめに
観葉植物カビの原因と対策
カビの胞子は目に見えないほど小さいので観葉植物にカビが生えているのを見つけた時にはカビが大きく広がって蔓延している可能性があります。複数室内で栽培している場合には他の植物へも感染するおそれがありますので原因の特定とカビ対策を早めに行うことが大切です。
正しい除去方法を知ろう!
カビの原因のもっとも大きなものは高い湿度となります。カビが生えてしまった場合は湿度や置き場所を移すことが根本的な改善につながります。カビが観葉植物に生えてしまったときの正しい除去方法と対策を解説しますので、カビが発生したときには正しい除去方法でカビ対策を行いましょう!
観葉植物のカビを放って置いたときの影響は?
影響①観葉植物が枯れる
観葉植物にカビが生えていたときに現れる影響としては枯れることがまず挙げられます。カビが原因で枯れるときは目に見えている葉や茎よりも養分や水を吸い上げる根が先に枯れてしまっている可能性があります。観葉植物は室内でも栽培できますが、湿度を適切に維持してあげなければカビの影響に負けてしまいます。
影響②アレルギーの原因に
カビの胞子は目には見えないほど小さいので観葉植物から室内に悲惨して私たちが吸い込んだり体に付着し続けることでアレルギーの原因や体調へ悪い影響を与えてしまうことにつながります。家をきちんと掃除しているのにアレルギーの症状である目の痒みや咳が出る場合は観葉植物に生えたカビが人へも影響をおよぼしている可能性がありますので観葉植物の葉や土を一度確認してみましょう。
観葉植物に生えるカビの種類①白カビ
白カビ
観葉植物に生えるカビはカビ菌によって色が異なります。色によって植物の病気が異なります。まずは白カビが原因の病気をうどん粉病と白絹病に分けて紹介します。
病気種類①うどんこ病
うどんこ病は観葉植物に限らず葉の表面に原因となるカビ菌が蔓延してうどんこをまぶしたような症状が現れ、対策を行わなければ光合成を邪魔して最終的には枯れてしまいます。湿度が高い季節の変わり目によく発生します。早めの除去と薬剤散布で対策を行いましょう。
病気種類②白絹病
白絹病は根元からカビ菌が進出してきます。湿度が高く、日当たりが不足すると白絹病にかかりやすくなります。梅雨の時期から夏によく見られ、観葉植物に元気がなく根元にカビのようなものが発生したら、カビを除去して早めに植え替えると被害を最小限に抑えることができます。
観葉植物に生えるカビの種類②黒カビ
黒カビ
白カビ以外にも黒いカビが観葉植物に発生することがあります。黒カビが原因の病気をスス病と灰色カビ病に分けて紹介します。
スス病
スス病は黒い煤状のカビが葉や茎にびっしりとついて光合成の邪魔をして、最終的に観葉植物を枯れさせる病気です。春から夏の暑くて湿度の高い時期に発生しやすくなっています。害虫が残した分泌物やフンを栄養として数を増やしますので病変部を取り除き、殺菌殺虫剤を散布して害虫と病気の対策を同時に行うようにしましょう。
灰色カビ病
灰色カビ病は温度が低く湿度が高い時期によく見られる病気です。病変分を除去して殺菌剤を規程の頻度で散布して対策を行うようにしましょう。湿度と肥料の管理を適切に行うように対策していきましょう。
カビの種類ごとに
カビの色ごとに病気の種類が異なり、発生のしやすさや対策が少しずつ違います。まずはカビの色から病気の種類を推測し、それぞれ適切な薬剤を選ぶように対処していくようにしましょう。基本的には湿度と日当たり、肥料に問題があることが原因でカビが発生しますので栽培環境を振り返り、整えて再発させないように対策してください。
観葉植物カビの原因①水やり
水やりのしすぎ
観葉植物カビの原因は水やりのしすぎであるかもしれません。土が湿っている状態でさらに水やりをしたり、鉢底皿に水が溜まりっぱなしになっていると湿度が高過ぎてカビの原因になります。特に植え付けている面を目隠しとしてウッドチップで覆っているような場合はウッドチップを避けて土の水分状態を観察してから水やりをしましょう。
室内では乾燥気味に管理する
室内では外よりも風通し・日当たりが取れないため、考えているよりも観葉植物の吸水スピードが遅い場合があります。ただ決めた時間に水やりをするのではなく、土の状態と観葉植物の状態を観察してから水やりをしましょう。不安な人は土が乾いたのを確認するまでは水やりをしないようにし、乾燥を確認したら外気の当たるベランダに出して水やりをしてしばらく置いてから元の置き場所に戻してあげるようにするとよいでしょう。
観葉植物カビの原因②日当たり・通気性
日当たりが悪い
観葉植物を常時日の当たらない室内に置いているとカビが発生する原因となります。日当たりが悪いと湿度が高い状況になりやすく、結果的にカビが生えることにつながります。観葉植物が光合成するための日当たりを採れる場所に置くと株を強くすることでカビが生えにくく、影響を受け辛くなります。
通気性が悪い
家の立地によっては窓のない部屋や湿気の篭りやすい廊下やトイレなど通気性が悪い場所に観葉植物を置いているかもしれません。通気性が悪い場所は観葉植物だけでなく家具や壁にもカビが発生しやすくなります。置き場所や水やりの必要がないエアープランツなどを置くようにしてみましょう。
観葉植物カビの原因③肥料
有機肥料のやり過ぎはカビの原因
野菜の栽培によく使う牛糞などを原料とした有機肥料はカビの原因になります。室内で栽培する観葉植物に有機肥料を与えると独特の匂いが室内に籠るだけでなく、肥料が効くスピードが観葉植物に合わず観葉植物の栄養になる前にカビの温床になってしまうことがあります。
肥料の施し方を見直そう
室内で観葉植物を栽培するときは化成肥料を主に与えるようにしましょう。また化成肥料だけを与えるようにしても肥料過多になると結果的にカビの原因となりますので、化成肥料の適量と頻度を守った上で観葉植物の生育状態を観察しながら調整してください。
観葉植物カビの除去方法①表面の土
表面の土を交換
観葉植物カビの除去方法1つ目は鉢の表面の土を交換することです。カビが生えているのを確認したら植え付けたときと同じ土を用意して取り除いた分の土と同量交換してしまいましょう。
交換方法
交換方法はまずベランダなど外に鉢ごと出します。表面の土をカビが発生していないところまで取り除き、新たに同じだけ土を足してあげるようにします。このときの注意点は室内で行わないことと使用した道具や手の消毒をしっかりと行うことです。室内で交換するとカビが飛散してしまいますし、道具や手の消毒が疎かだと触れたところがカビの感染源となるおそれがあります。
観葉植物カビの除去方法②アルコール
アルコール消毒
家庭にある台所消毒に使うアルコールでも観葉植物のカビ除去に効果があります。必要なものもアルコールと新聞だけなので一番手軽にカビ対策を行うことができます。
アルコール消毒の方法
アルコール消毒をするときも観葉植物を室内からベランダなど外に出してから行いましょう。カビが見えている土を新聞紙の上に広げてアルコールを満遍なく振りかけてから日光によく当てて乾かしましょう。土が乾いたら鉢に土を戻してアルコール消毒は完了です。
直接アルコールするときは
鉢を動かしたくないときはカビが生えているところに直接アルコールを吹きかけても同じ効果を得られます。直接アルコールをスプレーするときは観葉植物にアルコールが掛からないように注意してください。
観葉植物カビの除去方法③植え替え
心配なときは植え替え
どこまでカビが生えているのか、見えているところの土だけを交換しても心配なときは鉢と新しい土を用意して植え替えるようにしましょう。植え替える場合はカビの影響を今後にも起こさないように鉢の消毒と土の廃棄をすると安心です。
植え替えの方法
植え替えの方法は最初に観葉植物を植え付けたときと同じです。しかし、植え替えてもカビの胞子を一緒に連れてきてしまっては植え替えの意味がありません。観葉植物自体にカビが付いていないかを確認し、根に付着した土もできるだけ落とすようにしましょう。植え替える土や肥料が適切ではなかった可能性もありますので土や肥料を観葉植物栽培に適したものか確認して植え替えてください。
観葉植物カビ予防対策①肥料
有機肥料
観葉植物に野菜によく使う牛糞や油かすなどを原料に作った有機肥料を使っていた場合にカビが発生したときは有機肥料の使用を辞めてみましょう。有機肥料は土に含まれる土壌菌の多様性を持たせるためには有効なのです。しかし原料の種類にもよりますが肥料の効果が現れるまで時間が掛かる場合があります。効果が現れるまでにカビが発生してしまうおそれがあります。
化成肥料
その点、化成肥料であれば植物の生長に必要な栄養の種類を絞って配合されているので匂いや効き方を調整しやすい傾向にあります。液肥や固形肥料を観葉植物に合わせて使うようにしてください。化成肥料でも与え方を間違えるとカビや根が焼けて枯れる原因となってしまいますので肥料ごとに適した量と頻度を守って与えてください。
観葉植物カビ予防対策②水やり
水やりを見直す
室内で栽培している植物を外で栽培している植物と同じように水やりをしていませんか?観葉植物の種類にもよりますが基本的には室内栽培している場合には土が乾燥している頃合いを見計って水やりをするようにしてください。ポイントは土の表面と鉢底皿の確認をしてから水やりすることです。
確認方法
水やりをする前に確認する方法はまず前回の水やりで鉢底から流れた水が溜まっていないかを確認します。乾いていれば鉢の底には水がなく乾燥しています。次に鉢表面の土を指で少し掘り返してみて乾いていれば水やりをするタイミングと判断できます。鉢底から水が出るくらいたっぷりと水やりをして鉢底皿に流れ出てきた水は忘れずに捨てて元の置き場所に戻してください。
観葉植物カビ予防対策③置き場所
日当たりのよい場所
これまで日の当たらない場所に置いていた場合は窓際に置き場所を変えてみてください。種類によっては急に日光量が増えると葉焼けを起こす可能性がありますのでレースカーテンなどで日当たりを調整しながら慣らして行きましょう。強い西日が射す窓際などでは直射日光が当たらないように遮光を上手くすると生長にもプラスに働きます。
風通しのよい場所
カビのもっとも大きな原因は湿度が高く、篭りやすい場所です。空気の流れが滞る場所から風の流れがある場所へ置き場所を移しましょう。注意点としては風が当たるからと言ってエアコンの風が観葉植物に直接当たるところに置いてしまうと乾燥によって葉先から枯れてしまうことにつながりますので適した場所を探して置き直すようにしてください。
外気浴
栽培している種類の観葉植物によっては週に数回外気に当てるようにすると株の生長とカビの予防に有効です。直射日光の当たらない日向で外気浴すると葉焼けを起こす心配もなく株に風を通すことができます。1日中外に出しておく必要はありませんので日光の弱い早朝から昼前くらいまでベランダや庭先に出しておくようにするとよいでしょう。
観葉植物カビ予防対策④土
バーミキュライト
バーミキュライトはヒル石と言われる鉱石を高温加熱し、砕いたものです。単体で使うよりも他の土と混ぜて土壌を調整したり排水性を高めるために使われる園芸資材です。バーミキュライトは中性・無菌なのでカビや害虫が発生しにくい栽培環境を整えてくれます。土と同じように扱うことができ、カビも予防できますのでおすすめします。
ハイドロボール
ハイドロボールは粘土を焼いて作られた石状の園芸資材です。無機質なので土と違い栄養や土壌菌はいません。ハイドロボールは観葉植物を安定させるために使います。使い方としては鉢底に根腐れ防止剤を敷き詰めた上にハイドロボールを少し入れます。次に観葉植物の根に付着している土を優しく洗い流してから鉢の中に株を入れて根の隙間をハイドロボールで埋めていくように固定すれば完成です。また洗浄して繰り返し使えますので、長期間使用できます。
まとめ
カビが発生しないように対策しよう!
室内で観葉植物を栽培する場合には置き場所や土・肥料など栽培環境によってカビが発生する原因となります。カビは目に見えないので発生に気づいた頃には周囲に胞子を撒き散らしてるおそれもあります。日頃からカビが発生しないように予防対策を意識しながらよく観葉植物を観察してください。カビの影響は観葉植物だけに留まらず、人のアレルギーの原因としてしまう可能性もあります。カビが発生したときはアルコールや植え替えで早期に除去して被害を最小に食い止め、元気な観葉植物を栽培しましょう!
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