花ごころ 古い土のリサイクル材 10L
ロータシーブ 回転式用土分別器
石原フロンサイド粉剤 700g
まくだけで甦る 土のリサイクル材
メーデル バーク堆肥 20L
カニ殻肥料粉末 10kg
有機肥料 窒素全量 4.51%
プランターや植木鉢の土をそのまま使いまわすのはNG
ガーデニングでも家庭菜園でも古い土は捨てる
植木鉢やプランターなどの容器を使った家庭菜園やガーデニングは、省スペースで楽しめます。市販の土を利用すると、土作りも不要でいいのですが、育てていた野菜や花が終わったあとに残る古い土は、再利用していいのか、捨てたほうがいいのか迷いますよね。
基本的にリサイクルせず、「そのまま」使いまわしするというのは、おすすめできません。そのまま土を捨てるというのも、自治体によって難しいため、使いまわす場合はリサイクルしましょう。
古い土の捨て方とは
自治体によって扱いが異なり、ゴミとして処分できる場所もありますが、引き取ってもらえない場所もあります。基本的に自治体に相談して、対処するようにしましょう。
また一部のホームセンターでは、引き取ってくれるサービスを展開しているので、相談するといいでしょう。専門の回収業者などもあります。庭がある方は、庭に捨てて土として処理しても大丈夫ですよ。
古い土を再利用してはいけない理由1:構造・異物
性質は変化する
そのまま再利用してはいけない理由として、性質の変化があります。野菜や花などを育てたあとの土は、土が固まっていたり、適度に粒上になっていたものが細かくなっていたりと、土の性質が変化し、水はけ、保水性、保肥性などに影響してきます。
特に水はけは大切です。土が細かくなることで、粘土のようになり水はけが悪く、乾燥するとカチカチに固まり、植物を育てるときに適さない性質の土になります。
異物ができる
新しい土は異物がありませんが、一度使った土は、野菜の根や葉などの異物が土の中に必ず入っています。きれいに取り除いたつもりでも、植木鉢のように深いものは、完全に取り除けないでしょう。
異物が入っている状態の古い土を再利用すると、大根やニンジンのような根菜では、可食部の根が二又になったり、曲がりくねった変な形になります。実を食べる果菜でも、異物が邪魔で根張りが弱くなることもあり、使いまわしはおすすめしません。
古い土を再利用してはいけない理由2:害虫:障害
害虫が潜んでいる
土を使いまわさない方がいい、もう一つの理由は、古い土に害虫が潜んでいる可能性があるからです。卵の状態で翌春まで土の中に潜んでいて、翌春に植え付けた野菜が、孵化した害虫に食べられるというケースが考えられます。
ネキリムシやコガネムシの幼虫などは、土の中で植物の根を食べる厄介な害虫です。土をそのまま再利用すると被害を受けやすく、根を食べる害虫の被害に気がついた頃には、手遅れになりやすいですよ。
病原菌が潜む
雨により跳ね返った土が、葉について病気が発生するように、雨や土の中には病原菌が潜んでいます。カビと同じで菌類の中には、いい菌も悪い菌もいます。一度使った土を適切な方法でリサイクルせず再利用すると、病原菌が含まれたまま野菜や花を育てることになり、野菜や花が発病するリスクが高くなりますよ。
連作できない野菜もある
連作は、簡単にいうと同じ土(場所)で、同じ種類の野菜を育てるということです。連作は育てるものにもよりますが、土壌の質(栄養分など)を、かたよらせてしまう問題をはらみます。そこで、年ごとに違う野菜などを育てることで、土が痩せるのを防ぐのが一般的な対策です。
鉢植えやプランターを使った小さな家庭菜園では、同じ土で育ててしまいそうになりますが、きちんとリサイクルしてから使いまわさないと、そのままでは野菜を正常に育てられません。鉢植えやプランターで家庭菜園やガーデニングを楽しみたい方は、古い土を使いまわさないように気を付けましょう。
プランターの古い土は使いまわし可能
適切な方法で再生させて使いまわしする
前述したように、家庭菜園やガーデニングで使った土を使いまわすのは、さまざまなリスクがあります。しかし、そのまま使いまわしするのではなく、適切な方法でリサイクルすることで、家庭菜園やガーデニングで一度使った土でも、ある程度は使えるようになりますよ。
病原菌、害虫、連作、変質、異物混入に対する対策もきちんとできるため、安全に使えます。土を使いまわすのであれば、必ずリサイクルして使うようにしてくださいね。
すべて再利用はできない
家庭菜園やガーデニングで一度使った土を、そのまま全量を再利用できるというわけではありません。少なくとも半分ほどはゴミとして捨てることになるため、市販の土も用意しておきましょう。これから、一度使った土のリサイクル、再利用に必要になる道具と資材を紹介していきます。必ず準備してくださいね。
プランターの土の再生に必要な道具・資材
市販の土・腐葉土など
花ごころ 古い土のリサイクル材 10L
家庭菜園やガーデニングで使った土をリサイクルするときに混ぜ込んで使います。市販の土は芽出し用のものなどでも大丈夫です。腐葉土は、土をフカフカに改良する土壌改良材としての効果がありますよ。
いろいろな資材があるため、初心者の方にはわかりにくいかもしれませんね。このようなときは、土をリサイクルするための専用資材が発売されているので、そちらを利用するといいでしょう。専用資材は、他の土壌改良材を混ぜなくても大丈夫です。
肥料
メーデル バーク堆肥 20L
土のリサイクルとは、家庭菜園やガーデニングで使った土を、市販の野菜や花の土と同じ状態に戻すことを意味します。市販の土には、ほとんど元肥として、ゆっくり長く効く肥料が混ぜ込まれています。
リサイクルして使いまわしするときも同じように、元肥を入れていきますよ。植木鉢でも畑でも、元肥がないと美味しい野菜は育てられません。化成肥料よりも、バーク堆肥などの有機肥料を混ぜて使うことが多く、土にも有効です。
ふるい
ロータシーブ 回転式用土分別器
重要な道具は「ふるい」です。粉ふるいと同じで、荒目、中目、細目などのサイズが異なるフィルターがありますが、少なくとも絶対に必要になるのは、荒目と細目です。荒目で大きいごみとなる根や石などを取り除き、細目で細かすぎる粉塵のようになった土を取り除いていきます。
その他
大きめのゴミ袋やガーデニング用のゴム手袋を用意してください。軍手でもいいですが、水を吸うのでゴム手袋のほうが便利です。大きめのゴミ袋の中で、土をふるいにかけると、周囲を汚さずにすみますよ。
プランターの土を再生させるおおまかな手順
土を乾燥させてふるいにかける
まずは、家庭菜園やガーデニングで使った土を乾燥させましょう。特に植木鉢は底が湿っている場合が多く、乾燥させることで、ふるいにもかけやすくなりますよ。
ふるうことで、手では取り除けない根などの異物、細かい粉塵になった土、ある程度形の整った土に分かれます。分別することで使える土、使えない土を明確にしていきますよ。ふるいがあれば、分別が非常に簡単です。
殺菌して資材を混ぜる
分別が終わったら害虫、病気が発生しないように、殺菌消毒の処理をします。土にまぜるだけで殺菌消毒できる農薬もありますが、天日干しにするだけでも効果的ですよ。
簡単にできる方法もあるので、順を追って後述していきますね。殺菌消毒が終わると、腐葉土や専用のリサイクル材などを混ぜていき、市販の土に近い状態にしていきましょう。一度家庭菜園やガーデニングで使った土も、半分ほどはリサイクルでき、使いまわしできるようになります。
プランターの土の簡単再生方法1:土を取り出す
植木鉢の土はある程度乾かす
前述したように、ふるいにかける土は乾燥していないと、きれいにゴミと細かい粉塵に分けられません。湿っていると土の粒子がくっついて、ふるいをかける意味がなくなるので、よく乾燥させてくださいね。特に高さのある植木鉢は、乾きにくいので注意してくださいね。
ふるいに土を入れる
ふるいに土を入れていくときは、手で取れる大きなゴミは取り除いて入れるといいでしょう。再生する前の話になりますが、プランターや植木鉢は、植え付け前にネットに底石を入れておくと、後で土を取り出すときに便利ですよ。土をリサイクルするときもネットがあると、底石をのけていかなくても、簡単に土と底石が分別できます。
プランターの土の簡単再生方法2:ふるいにかける
荒目からスタート
荒目のフィルターがついたふるいに、家庭菜園やガーデニングで使った土を入れていきましょう。まずは大きなゴミを取り除いていきます。前述したように、大きなゴミ袋の中ですると、通過した土が集めやすくなりますよ。
荒目が終わると中目フィルターに変え、同じようにゴミを取り除いていきます。中目はなくてもいいのですが、以前育てていた野菜の根や葉なども病害虫の元となるため、極力取り除いたほうがいいしょう。
細目に「残った」土を再利用
細目のフィルターに変え、同じようにふるっていきますが、細目のフィルターを通過した土を使うのではなく、残った土を再利用しましょう。細目のフィルターを通過したものは粉塵になっている細かい粒です。水はけを悪くしたり、乾燥すると粘土のようになる悪い土となるため、廃棄してくださいね。
三段ふるいがあると簡単
同時に荒目、中目、細目がかけられるふるいを使うと、より簡単にリサイクルできますよ。植木鉢のような深くて大きいものは、何度もふるうと土の量も多いので大変です。
プランターの土の簡単再生方法3:温度で処理
熱による処理方法
使える土と不要な土に分けたあとは、病害虫に対する処理をしていきましょう。やり方はいろいろな方法がありますが、まずは熱を使った処理を紹介していきます。
分別したあとの使える土を耐熱性のある容器に入れて、熱湯をまんべんなくかけることで消毒できます。また同じように熱を利用する方法としては、水をまんべんなくかけて、黒いビニール袋に平らに広げ、日光を浴びさせてサウナのようにする方法があります。
寒さによる処理方法
冬の土の中は意外に温かく、病害虫が越冬できます。そこで、冬は水をまいて平らに広げることで、土を冷やし病害虫を駆除する方法もあります。お湯をかけたりするより簡単で、霜が降りそうな日に広げておくだけで効果がありますよ。
数日したら、表面と底を入れ替えるように、土を混ぜて寒さに当てていきましょう。春に家庭菜園やガーデニングを始めるときにおすすめです。
プランターの土の簡単再生方法4:薬剤で処理
土作りも消毒として薬を使う
土に潜む病害虫を駆除するための農薬もあります。温度を利用して処理するほうが、無農薬で安心感もあります。しかし、より確実に病害虫を防除したいという方は、躊躇(ちゅうちょ)せずに農薬を使いましょう。
農薬と言っても、使い方は非常に簡単です。無農薬で育てるか、確実に薬で処理するかは、意見が分かれるところでもありますが、方法の一種として紹介します。両方すると、より効果的と言えますが、オーガニック栽培とはいえないので注意してくださいね。
おすすめ農薬
石原フロンサイド粉剤 700g
白菜や小松菜、ネギ、じゃがいもなど、プランターや植木鉢で作りやすい野菜の病気に対して、効果のある消毒薬です。植え付け前に、パッケージを参考に土に混ぜるだけで効果があるため、天日干しをしたくても時間が確保できないという方や、確実に処理したいという方におすすめです。
プランターの土の簡単再生方法5:資材の配合
ただの土から植物に合った土に
ふるいにかけて殺菌消毒しただけでは、ただのなんの変哲もない土です。植物も育ちますが、育てやすいとは言えません。そこで植物が育ちやすい土になるように、腐葉土や籾殻くん炭などを使って、土壌改良していきましょう。
土を分別しただけだと、水はけがいいだけで、保水性や保肥性が欠けていますよ。市販の土も、水はけや保水性をよくするために、腐葉土やバーミキュライトなどの土壌改良剤がたくさん使われています。
主な資材
カニ殻肥料粉末 10kg
主な資材を紹介します。病気予防資材とは、土のリサイクル専用資材と同じように、病気の予防に効果的な資材として販売されていますよ。カニ殻などを使っています。
腐葉土 | 病気予防用資材 |
バーミキュライト | パーライト |
ゼオライト | くん炭 |
プランターの土の簡単再生方法6:肥料の配合
成長に必要な成分を足す
有機肥料 窒素全量 4.51%
植物が育ちやすい土に欠かせないものが、肥料です。特に窒素、リン、カリウムは絶対に必要な成分となります。窒素などがバランスよく含まれた土になるように、あらかじめ肥料を混ぜ込んでおきましょう。
最初に混ぜ込む肥料は、植物を大きく育てるためのものとなります。肥料のパッケージには、窒素、リン、カリウムの比率が表記されているので、確認してくださいね。前述したように、化成肥料より有機肥料がおすすめです。
窒素の役割
窒素は、葉肥といわれ葉を育てる成分です。種まきから発芽、そして成長までに欠かせない成分となります。与えすぎると、花が咲かなくなることもあるので、バランスが大切です。
リンの役割
主に、花に関する役割があります。きれいな花がたくさんできたり、美味しい実が収穫できたりしますよ。また花にだけ影響するわけではなく、枝分かれなどにも影響してきます。
カリウムの役割
根の発達に効果がある成分です。根張りをよくするために、カリウムは必須ですよ。また病気への抵抗性を高める効果もあり、他の成分と同様に絶対に必要になります。
プランターの土の簡単再生方法7:ミネラルの配合
肥料だけでは補えないミネラル
前述した肥料だけではあまり補えない大切な成分が、微量のミネラルです。一般的な肥料では、ミネラル分は十分に含まれていないのが普通です。
もともとミネラルは、窒素やリン、カリウムほど必要ないため、足さなくても問題ないのですが、以前植物を育てていた土を再利用すると、微量必要なミネラルが足りなくなっていて、正常に育てられない可能性があります。そこでミネラルも、肥料と同じように混ぜておくといいでしょう。
ミネラル専用の肥料がある
まくだけで甦る 土のリサイクル材
珪藻土などを使ったミネラルが補給できる資材があります。土を一回使っただけなら、ここまでしなくてもいいと言われていますが、ミネラルをあまり必要としないだけで、まったくない土だと植物は育てられないため、あらかじめ混ぜてミネラルを土に補充しましょう。植木鉢やプランターのように、土の量に限りがあると欠乏することも考えられます。
プランターの土の再生に関する注意点
ずっと繰り返しはできない
植木鉢やプランターの土は、しっかりした方法でリサイクルすると何回か使えますが、完全に市販の土のように、肥料やミネラルのバランス、水はけのよさ、保肥性のいい土になるわけではありません。
徐々に劣化していくものなので、何度も繰り返しはできないと覚えておいてくださいね。特に連作障害は、リサイクルしても、同じ土で同じ野菜を栽培していくと発生しやすくなります。
消毒を怠らない
消毒はきちんとしましょう。土の中にわずかに残った根や葉が原因で、病原菌が発生する可能性があります。植物の病気は気づいたら手遅れになることも多いため、再利用する際は、極力きれいな土にすることが重要です。
土の再生方法のまとめ
正しいやり方でリサイクルしよう
きちんと育てられる土にするには、ふるいにかけて消毒し、資材や肥料などを追加して、不足しがちな成分を補うというプロセスがあります。たんに同じ土に肥料を混ぜるのではなく、植物にとって成長しやすい環境を整えてあげるようにしましょう。
難しく考えなくても、市販の土に近づけることを意識すると大丈夫です。一度体験すると、リサイクル自体は簡単なので、どんどんできるようになりますが、最終的には新しい土を利用してくださいね。
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