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リナリアってどんな花?その特徴から色別の花言葉など知りたい情報を総まとめ!

色とりどりのパステルカラーが風に揺れる姿が可憐で愛らしいリナリア、切り花や寄せ植えにも人気があります。キンギョ草によく似ていることから姫金魚草とも呼ばれていますが、そんなリナリアとはどんな花でしょう。その特徴や花言葉までリナリアのすべてをお伝えします。
2020年8月28日
kureko
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リナリアとは

リナリア(Linaria、学名:Linaria bipartita)は、北半球の温帯地方や 地中海沿岸、ヨーロッパ、スペイン、北アフリカなど広い範囲に自生するオオバコ科リナリア属の1年草です。春から初夏の季節にかけて、草丈を30〜120cmくらいまで伸ばし、キンギョソウに似た花を咲かせます。日本名をムラサキウンラン(紫海蘭)やヒメキンギョソウ(姫金魚草)といいますが、ヒメキンギョソウの日本名の方が一般的に知られています。日本に渡来した時期は明治時代になります。

こぼれ種から野生化も

庭木や鉢植えにして楽しみますが、こぼれた種から繁殖するため、野生化した種類も多く、世界各地でも野生化した花を見ることが出来ます。花の色も多彩で発芽率もよく、まとまって咲くと華やかで大変見ごたえがある花です。矮性種から高性種まであり、寄せ植えなどをして楽しめますが、花は雨に弱いので梅雨の時期は鉢植えなどは軒下で管理して下さい。

基本情報

科・属名:オオバコ科ウンラン属

学名:Linaria bipartita

和名(日本名):リナリア

別名:姫金魚草(ヒメキンギョソウ)

英名:Clovenlip toadflax。

原産地:ヨーロッパ、北アフリカ

リナリアの特徴

花の特徴

リナリアの花の特徴は、1つの花の上と下の形が異なり、上は2つに分かれ、下はベルを逆さまにしたようになっていて、一見唇のような形をしています。キンギョソウに似ていますが花が小さいので日本名で「ヒメキンギョソウ」とも呼ばれています。花の色は赤、白、ピンク、黄色、そして青や紅紫色と多彩で、花もたくさんつけます。

葉と実の特徴

リナリアの葉の特徴は、葉の先がとがって平たく細長い披針形(ひしんけい)をしていて茎の一つの節に1枚ずつ方向をたがえて生えてきます。花が終わったあとに球形の実が出来、熟すると下部が裂けて種子が散布されます。

学名について

学名の Linaria はギリシャ語の「linon(アマ)」が由来で、リナリアが亜麻に似ていることから名づけられました。亜麻から採れる繊維は日本でもおなじみのリネンです。小名の bipartita は「2つに深く分かれた」という意味で、花の上半分が2つに分かれていることが由来です。

科・属名について

リナリアは分類体系によっては「ゴマノハグサ科」ウンラン属とされているのもありますが、学名は同じリナリア・ビパルティアで、花の種類はオオバコ科ウンラン属もゴマノハグサ科ウンラン属も同じ種類です。日本名も同じ姫金魚草であり、原産地も同じです。

リナリアの種類①矮性種の種類

リナリア・グッピー

グッピーは草丈20cmほどの矮性品種の秋まき一年草です。繊細で優しい印象を受けますが、栽培難易度的にはとても丈夫で育てやすいです。柔らかな色合いと穂のような花の形が美しい花壇向きの草花ですが、近年改良が進み成長が早く秋から花が咲く極矮性種の種類が出回り、まず晩秋に咲き、花が終わっても全体の3分の1くらいをカットすれば春に再び開花し長い時期花を楽しむことが出来ます。晩秋から早春の時期にポット苗や鉢物で出回ります。

リナリア・グッピーの詳細情報


学名/属名:学名Linaria ‘Yellow Guppy’/属名ウンラン属

原産地:南ヨーロッパ、北アメリカ、

開花時期:晩秋と春

草丈: 約20cm~30 cm

栽培難易度:やさしい

リナリアリップル・ストーン

草丈が約10~20cmの矮性品種です。従来のリナリアとは異なり、特徴として地面をはうように横に茎を伸ばして広がる種類でグランドカバーやハンギングにおすすめです。分類上は、多年草ですが、日本では1年草扱いになっています。花色も独特で茶、ブルー、イエロー、パープル、ローズ系などでアンティークな色合いが魅力的です。寒さや暑さ、乾燥にも耐え、栽培難易度がやさしい品種です。

リナリアリップル・ストーンの詳細情報

学名/属名:学名Linaria aeruginea 'Neon light'/科属名:ゴマノハグサ科

原産地:スペインなどイベリア半島

開花時期:春~秋

草丈:10~20cm

栽培難易度:やさしい

リナリアの種類②高性種の種類

リナリア プルプレア(パープレア)

プルプレアは、長い花穂が特徴的な、キンギョソウに似たかわいい花をたくさん咲かせます。枝は直立して伸び、70cm~100cmになる高性種の宿根草です。晩春、花茎が一気に伸びスラリとした姿で開花し、風に揺れる姿は野性的な美しさがあります。花色は紫が一般的ですがピンクや白花種もありシルバーの葉にパステル調の花色が見事に調和しています。極寒冷地でも暖地でも丈夫で、植え放しでも良く育ちますので栽培難易度は比較的やさしいです。

リナリア プルプレア(パープレア)の詳細情報

学名/属名:学名 : Linaria purpurea/科属名:オオバコ科

原産地:地中海沿岸

開花時期:初夏~晩秋

草丈:70cm~100cm

栽培難易度:比較的やさしい

リナリア・ブルガリス

ブルガリスの特徴はしっかり直立し、茎に白と黄色の花を咲かせます。また細長い葉も特徴的で、日本名では、細葉海蘭とも呼ばれます。開花の時期にはレモン色の花がたくさん咲くことから「butter and eggs」の英語名があります。こぼれ種で増え、野生化して群生します。開花時期は遅く、晩春から初秋にかけて花を咲かせます。切り戻すと繰り返し咲き、さらに花期が長くなります。栽培難易度は比較的やさしい宿根草です。

リナリア・ブルガリスの詳細情報

学名/属名:学名Linaria vulgaris/科属名オオバコ科

原産地: ヨーロッパ~北アジア

開花時期:初夏~晩秋

草丈:60cm前後

栽培難易度:比較的やさしい

リナリアの花言葉

リナリアには花色ごとの花言葉はありません。リナリア全般の花言葉には「この恋に気づいて」「私の恋を知ってください」「乱れる乙女心」「断ち切れぬ想い」「幻想」などがあります。花言葉の由来などを見ていきましょう。

花言葉「この恋に気づいて」

「この恋に気づいて」や「私の恋を知ってください」は相手に対するつつましい思いが感じられます。リナリアは小さな花が集まって穂状に咲きます。花の色も柔らかいパステルカラーが多いことからこのような控えめな花言葉が生まれました。

花言葉「乱れる乙女心」

リナリアの茎は柔軟で、風に揺らぐと倒れやすくなります。ですが倒れても、その茎からわき芽が伸びて花をたくさん咲かせます。このような姿のリナリアを、揺れ動く乙女心にたとえた花言葉です。「断ち切れぬ想い」も倒れても花を咲かすリナリアのイメージから生まれた花言葉です。

花言葉「幻想」


淡いパステルカラーのリナリアが群れ咲いている姿は、夢のように美しくメルヘンの世界にいるようです。花言葉もまさに幻想の世界そのものを表現しています。

リナリアの誕生花と風水

リナリアの誕生花

原産地が北半球の温帯である可憐な花リナリアの誕生花は3月5日、3月11日、4月10日、4月30日です。ギリシア・ローマ時代から自然界にはすべての物に神が宿っていて、花や木々も神からのメッセージをその身に宿し神秘的な力を秘めていると考えられてきました。そして時間や月日にも同じように神が存在すると信じられています。大切な人の誕生日がリナリアの誕生花と同じ日ならぜひこのようなメッセージを添えてパステルカラーの花束を贈ってみてはいかがでしょう。

色とりどりのリナリアの風水

日本名の別名を姫金魚草と呼ばれるリナリアは豊富な色彩を持つ植物だけに風水にもぴったりです。赤、白、ピンク、黄色のリナリアをまとめて北側に飾ると恋愛運がぐんとアップするといわれています。金運アップを望むなら黄色いリナリアを西側に飾ります。白いリナリアと一緒に飾るとより効果が表れますよ。健康運を望むなら白いリナリアを南西に飾って下さい。他の植物との寄せ植えが似合うリナリアは風水効果とインテリアの両方楽しむことが出来ます。

リナリアの栽培:種から育てる

種まきの時期と注意点

可愛らしい花を咲かせるリナリアは、一見弱そうに見えますが、丈夫でこぼれ種でも発芽するくらいですから発芽率はとても高い植物です。種まきの時期は秋。1年草、宿根草ともに9月下旬から11月上旬が適期です。蒔く時の注意点は2つ、リナリアの種は細かいので重ならないように蒔く事と、日光を好むので蒔いた後は土をかぶせない事です。

種まきの手順

赤玉土を入れた育苗箱か、またはピートバンに種を重ならないように蒔きます。蒔き終わったら種が流れないよう、発芽するまで容器の底に水を入れ、吸水させますが、ピートバンの場合は最初に水を入れてあるので必要ありません。発芽してからは、土が乾かないように霧吹きで水やりをします。本葉が2~3枚になったらしっかりした苗を選び、根を傷めないようにそっと小さな鉢に植え替えます。10~15cm程に成長したら他の鉢や直接地面に植え替え育てます。

リナリアを苗で育てる:時期や用土

リナリアは1年草も宿根もひとつひとつの花の形は同じ形をしていて原産地も同じですが、開花時期や、花色、花丈などが違います。1年草のリナリアは春に開花しますが、宿根リナリアの開花は初夏から秋になります。苗植えは1年草の苗は10月~11月、宿根草も同じ時期もしくは3~4月に鉢植えか地植えにしますが、根を傷つけなければ真夏と真冬以外いつ植え付けても大丈夫です。

植え付け方法

鉢植えは、目安として直径15㎝の5号鉢に1~2株を植え付けるのがよいでしょう。地植えは、水はけのよい日の当たる場所を選んで、株と株の間隔を15~20cmくらい離して植えます。鉢植えも地植えも、浅めに植え付けますが、宿根リナリアは背丈が伸びるので花壇の中間か後方に植えると咲いた時に花壇の見栄えが良くなります。植え付けが済んだらたっぷりと水やりをして完成です。

リナリアの管理

切り戻し

リナリアの花の見頃は種類によって3月中旬~7月上旬、12月上~中旬(市販の一年草)、5月~7月(宿根性のもの)に楽しむことが出来ますが、花が終わったら切り戻しをすることによってもう一度花を楽しむことができます。

水やり


Photo byannawaldl

リナリアは湿気が苦手なので、乾燥気味に育て、鉢植えは、土が乾いてからたっぷりと水を与えます。地植えは、自然に降る雨だけで充分ですので特に水やりの必要はありません。

肥料

Photo by yto

植え付けの時に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおけばその後の肥料は必要ありませんが、生育が悪いときは、液体肥料を与えます。

病害虫

Photo by harum.koh

湿度が高いと苗が小さい時に、立枯病が発生することがあるので、乾燥気味に管理することで予防できます。また、清潔な土を使うことで病原菌の発生を予防する事が出来ます。もし発生したら、治療は不可なので、株を抜き取って処分します。害虫はアブラムシが付くことがあります。茎葉に寄生し、栄養を吸って弱らせるので見つけたら歯ブラシを使って駆除するか薬剤を散布します。また風通しをよくすることで予防する事が出来ます。

まとめ

リナリアについてお話してきましたがいかがでしたか。最後に冬越しについてお話をしますと冬に開花する1年草のリナリアは耐寒性もあり、花の少ない時期に花壇を彩ってくれますが、根が霜に当たると枯れる心配がありますので、暖地以外の地方では霜から守る工夫をして、健気なリナリアを守ってあげて下さい。

花が似ているキンギョソウの花言葉は

花の形が似ているため仲間ではないリナリアが日本名を「姫金魚草」と呼ばれていまが、そんなキンギョソウの花言葉を調べてみますと、リナリアの控えめな「この恋に気づいて」に対して、キンギョソウは「おしゃべり」「おせっかい」「出しゃばり」「大胆不敵」などで由来は花の形が唇に似ているから。リナリアもキンギョソウも可愛らしくて、どちらも唇の形をしていますが、イメージがずいぶん違います。花言葉って面白いですね。

リナリアに似たキンギョソウが気になる方はこちらをチェック!

キンギョソウのガーデニングや花言葉について詳しく載っていますので是非ご参考になさって下さい。