検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

夏を彩るハマボウの花言葉って?和風ハイビスカスの特徴や育て方をご紹介!

夏を迎えれば黄色くて優雅な花を咲かせる、ハマボウを知っていますか?特徴的な花言葉や生態を持っているハマボウは、今や自然界では希少な植物となりつつあります。魅力的な花言葉や特徴、そして育て方まで、和風のハイビスカスと呼ばれるハマボウの色々なことをご紹介します。
2020年8月28日
はぐれ猫
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

ハマボウとは?

アオイ科のハマボウ

爽やかな色合いを目にすれば花言葉も気になってしまうハマボウは、世界的にも有名なハイビスカス同様、アオイ科に含まれている植物です。西日本を始めとした温暖な地方では、かなりポピュラーな樹木。低木の種類なので条件さえ合えば、他のアオイ科と同じく自宅でも簡単に育てられます。

塩生植物の一種

このハマボウの大きな特徴としては、塩生植物であることが広く知られています。塩生植物とは沖縄の亜熱帯気候で見られるマングローブのように、海辺の高い塩分濃度にも耐えられる種類のこと。そんな不思議なハマボウの、花言葉だけではなくて生態も詳しく解説致します。

ハマボウの名前

漢字の浜房

ちょっと不思議な名前を持っているハマボウは、漢字で書いてみてもちょっと意味不明な印象。浜房の「浜」により塩生植物であることを表します。別の表記では浜朴とも書くので、昔は「浜辺の朴の木(ホオノキ)」と考えられたようです。しかしフヨウがボウと転訛したのが名前の由来とも言われています。

ハマボウの別名

さらに奇妙なハマボウの別名には黄槿という種類があり、花言葉と同じく由来が一体何だろうかと気がかりです。「黄」はハマボウが黄色い花を咲かせることに関係しています。「槿」とはハマボウと同じアオイ科のムクゲのことで、昔は黄色いムクゲの種類と考えられたことが由来になりました。

和風のハイビスカス

学名を拝見すれば、Hibiscus hamaboという名前が付いています。同じフヨウ属のハイビスカスと近縁種で、日本原産であることが、ハマボウという和風な名前が学名に含まれる由来でした。世界中で使われる学名にまで影響したハマボウの魅力は、2つの花言葉からも理解することができます。

ハマボウの花言葉

花言葉1「楽しい思い出」

一昔前からの世界でハマボウを表す花言葉は、「楽しい思い出」となりました。これは人々が楽しく遊ぶ海辺にハマボウの花が咲くということで、海の楽しい思い出を連想させることに由来したようです。確かにハマボウをじっと眺めていれば、楽しい海の思い出も甦ってきそうです。

花言葉2「淡い恋心」

もう1つの魅力的なハマボウの花言葉に、「淡い恋心」というものがあります。ハマボウのハイビスカスのような花に、淡い恋心をいだいてしまう人が続出することが、花言葉の由来と考えられます。実際ハマボウは人々を虜にして止まらないので、この花言葉も相応しいものです。

ハマボウの誕生花を知る

7月30日の誕生花

おかしな名前や綺麗な花言葉と共に、ハマボウの誕生花にも注目してみることにします。誕生花とは生まれた月日と関連づいた花のことで、花の神秘性と人とを結びつけるもの。ハマボウは7月30日の誕生花となっていて、もしハマボウが自分の誕生花であると分かれば特別なものに見えるのも必然的です。


7月30日が誕生花になった理由

どうしてハマボウが7月30日を象徴する誕生花になったのかは、花言葉と共に知りたいところ。それは単純に言えば、ハマボウが、7月末の真夏の季節に咲くことが由来になっています。ハマボウが自分や家族、友人の誕生花であるなら、真夏にプレゼントしてみるのも良いかも知れません。

ハマボウの分布

日本と周辺の分布

比較的に温暖な土地を選んで分布するのが、ハマボウの樹木です。ハマボウの南限は花言葉のように楽しい思い出を作れそうな奄美大島で、西は長崎の津島や韓国のチェジュ島に分布します。さらに九州全域から関西のあたりでも一般的です。東は静岡県から千葉県にかけての、温暖な沿岸部に分布しています。

花言葉を想起させる入り江や海岸に分布

一般的に塩生植物のハマボウは、海辺で満潮になると水がかぶる、汽水域の陸上(潮間帯上部~潮上帯)に分布しています。長崎や紀伊半島で花言葉のように思い出を提供する入り江に分布が目立ち、河口の汽水域にも見つかる植物です。海から遠い陸上のハマボウは名前も違う別種なので、見分けが必要です。

ハマボウの全体の特徴

樹高

数あるアオイ科の種類でも、かなりこじんまりとした印象のハマボウ。その樹高は1~5mほどにしか成長しません。高さはなくても横幅のほうが広くなる傾向にあり、幅5mほどに達します。ハマボウは枝を無数に伸ばす傾向があり、背後が見えないほど鬱蒼と葉っぱを茂らせるのも特徴です。

水に浸る幹や根

他のアオイ科の種類と違うところは、海辺のハマボウの根っこのあたりです。ハマボウの根は水辺の地面に露出している場合が珍しくなく、細かい根っこが地中の深くへ刺さっています。花言葉の綺麗さとはまるで違うワイルドな生態があって、これがまさにマングローブ的だと言われる所以です。

花言葉にぴったりなハート型の葉っぱ

無数に付いている葉っぱについても、根っこと同様にハマボウと他のアオイ科の種類を見分ける要素になります。その葉っぱは花言葉の淡い恋心を表すかのように、ハート型をしているのが特徴的。直径は3~8cmとバラつきがあり、周囲をギザギザとした細かい鋸刃が取り巻いています。

真っ赤な紅葉も花言葉にぴったり

花がまるで付いていないハマボウでも、葉っぱの見た目が楽しめる季節が秋です。何故ならばハマボウは、秋から冬の季節にかけ、見事なほどの紅葉を見せてくれるから。色は黄色、オレンジ、朱、赤と様々な色が浮かび上がります。この紅葉も、花言葉のごとく楽しい思い出をもたらしてくれる要素です。

ハマボウの花の特徴

黄色い花は花言葉を連想させる

花の色を表現すれば確実に黄色やレモンイエローといった色合いで、花言葉にもしっくり来るハマボウ。中心部は赤に近い色合いになっている特徴も見逃せません。花の直径は7cmほどで、花びら5枚でハイビスカスにも似た花を咲かせます。寿命が短い一日花ですが、開花時期には次々と咲いて見せてくれます。

開花する時期


綺麗なハマボウが花言葉を思い起こす花を咲かせるのは、夏の季節の7月から始まります。最初に咲くのは南端の奄美大島で、地域によって開花時期に多少のばらつきが出ます。しかし夏の季節真っ盛りな8月には、最北端の隠岐の島や、最東端の房総半島のハマボウも咲き乱れています。

ハマボウの種の特徴

海水でも死なない種

根っこも花言葉も特徴的だったハマボウは、花の後に残る種も不思議な存在です。秋の季節に果実を実らせた後に採取できる種は、樹木と同じく海水に浸っても腐ったりせず、生きながらえる耐塩性を持っています。しかも海水に落下したとしても沈まず、プカプカと水に浮く進化を遂げていました。

海を移動して陸地で発芽する

何故にハマボウの種が海水に浮くのか、それにはヤシの実と同様の理由があります。要するに波風に流され、海を漂って理想的な陸に上がり、そこに根を張って定着するというわけです。海を漂って新天地にたどり着くことも、ハマボウにとっては花言葉のように楽しい思い出なのかもしれません。

ハマボウは絶滅危惧種

ハマボウは全国で減りつつある

ところで花言葉と一緒に日本で好まれてきたハマボウ、今では絶滅の危機に瀕しているのはご存知ですか?各地に生えている個体は多くて栽培もされているとは言え、自然に増殖することが難しくなっているのです。現在ではハマボウの生息する全国の自治体のほぼ全域で、絶滅危惧種に指定されています。

絶滅危機の理由は災害対策にもあった

色々なハマボウの絶滅危機の原因の中でも、最たるものは日本の護岸工事であると言えます。災害の対策のために自然の海岸をコンクリや消波ブロックでガチガチに固定してしまった結果、ハマボウが陸地に定着できなくなったのです。このままでは花言葉も縁遠い日が来るのかもしれません。

ハマボウの育て方

海辺を意識しなくて良い育て方

珍しい塩生植物の種類に含まれるハマボウなので、育て方でも塩水が必要と思ってしまいませんか。しかしこのハマボウ、塩水を使うややこしい育て方はしなくても、海に無縁な内陸地の鉢植えや庭先でも育てられます。ただ花言葉の通り淡い恋心を実らせるには、それなりの条件を揃える必要があります。

育てる環境

冬の季節を迎えれば厳寒となるような屋外環境では、ハマボウは冬を越せずに枯れてしまいます。分布地の通り、西日本や東海~南関東の太平洋沿岸までの、比較的に温暖な土地が求められます。あるいは寒冷地でも温室や自宅内での栽培であれば、花言葉がしっくりと当てはまるような育て方もできます。

育て方のコツ

小さい感じにまとめるなら、ハマボウは鉢植えがおすすめです。腐葉土と庭土を混ぜて植え、十分に根付くまで水やりは毎日行います。開花させるために日当たりは重要なので、少なくとも半日陰の場所になるように配置すると良いです。剪定はほぼ必要なく、冬に1度伸びた枝を切る程度で構いません。

種から育てる

秋から採取できる種を使って、ハマボウを発芽させることもできます。まず種を埋めるなら春から初夏の温かい季節です。そのままでは発芽しにくい場合があるので、丸1日水に浸しておくことがおすすめ。腐葉土を混ぜた土を用意したら埋め、水やりを欠かさなければ発芽率が高まります。


ハマボウの挿し木からの育て方

挿し木で増やせる

このハマボウを増やしたいと思い立ったならば、挿し木の方法が使えます。大きめのハマボウから枝を取って、地面に挿し木する方法は、種からの育て方よりもとても簡単。花言葉にある淡い恋心をハマボウに対して持てるようになる、おすすめ作業になります。

挿し木の方法

挿し木を実行するのは春から初夏の季節がおすすめですが、花言葉とも縁遠い寒い時期はおすすめしません。ハマボウの枝にはよく葉っぱが付いた状態で、15cmほどを切除して使います。そのうち半分を腐葉土を混ぜた地中に埋めて、根っこが出て定着するまで1~2週間、毎日水やりをするのがコツです。

ハマボウの利用

垣根

南国の方面でよく見かけられるのが、ハマボウの垣根。ハマボウは葉っぱがぎっしりと密生する特徴があって、防風林にも採用されます。しかも大きくなりすぎない低木で、夏に綺麗に開花して見せるために垣根にはぴったり。垣根を作る作業は、花言葉通りにまさに楽しい思い出になりそうです。

盆栽

もし育てる場所が無いならば、ハマボウは盆栽としての育て方でも十分楽しめます。ハマボウの盆栽は小さいながら、丸々した葉っぱが可愛らしく、紅葉も楽しめるので花言葉を体現してみたい人には最適。ハマボウの盆栽は挿し木から初めて、ハイゴケを使ったおしゃれスタイルを目指すこともできます。

ハマボウで楽しもう

花言葉を思いながら鑑賞したり育てたり

とても鮮やかなレモン色の花を愛でられるハマボウは、不思議な特徴ある植物でした。その奇妙な名前の由来から花言葉まで知ってみれば、ハマボウに対する興味が湧いてきます。これから自宅の片隅で、種からや挿し木でのハマボウ栽培にチャレンジしてみませんか。

アオイ科が気になる方はこちらもチェック!

当サイトでは花言葉を確かめたいハマボウの他にも、アオイ科の種類に含まれる植物の情報をまとめています。自宅のプランターで気軽な感じでアオイ科を育ててみたい方も、チェックしてみてください。