はじめに
ここ最近「バンライフ」と称して、車中泊が若い世代を中心に広まってきています。欧米を中心とした海外では、車中泊が一つの生活スタイルとして認知されています。今後日本でもより一層広まっていく車中泊ですが、夏場の車中泊は車内に熱がこもってしまいます。一晩中エンジンをかけるわけはいかない、そんなときに重宝するのがポータブルの小型冷房です。今回は簡単に自作できる車中泊向けお手製小型クーラーの作り方を紹介します。
自作ポータブル小型クーラーを作ってみよう!
今回DIYで作るお手製小型クーラーは電気を使わないタイプのシンプルなものです。作成時間の目安は20~30分程度です。複雑な工程がないため、お子さんと一緒に作るのにも適しています。本記事では、作成後のアレンジ方法まで含めて作り方を紹介します。
自作ポータブル小型クーラーの作り方その①
必要な材料
今回利用した材料は発泡スチロールのクーラーボックス(150円)、保冷剤(100円)です。たった二つだけの材料で自作ポータブル小型クーラーを作ることが可能です。自作クーラーの作成に必要な材料は100均にて購入できます。
DIY初心者でも簡単にできる
電気を使わないシンプル設計のため、これだけの材料で完結してしまいます。DIY初心者にとってシンプルかつリーズナブルに始めることができるDIYとしてもとてもおすすめです。
自作ポータブル小型クーラーの作り方その②
さっそくお手製小型クーラーの作り方を紹介していきます。とはいえ、先ほど用意した発泡スチロールのクーラーボックスをカッターでくりぬくだけというとても簡単な作業です。くれぐれも作業中の怪我には注意してください。
天板と側面に穴をあける
冷房効果を発揮するために、クーラーボックスの上部と側面に穴をあけます。天板の穴はクーラーボックスに空気を送り込む役割を果たします。今回は、3つほど細長い穴を天板にあけました。側面の穴は冷房の冷たい風を外に放出する役割を果たします。できるだけ側面の下側にあけるようにしましょう。ポイントとしては、クーラーボックス内側の底から5ミリ程度上側にあけるとよいです。(ぎりぎりに開けてしまうと中の水滴が垂れてくる可能性があります。)今回、穴の形は円形にしました。
自作ポータブル小型クーラーの作り方その③
保冷剤をセットする
クーラーボックスに穴をあけると手作り簡易クーラーの外装は完成です。冷却効果を発揮するために、冷凍庫で冷やしておいて置いた保冷剤をセットします。今回はクーラーボックスの中身を特に触りませんでしたが、保冷剤をセットするように針金など用意して支えを作るとより安定感が増します。(複数の保冷剤を利用する場合は、支えが必須です。保冷剤同士の距離を少し開けることでより効率的に空気を冷却することができます。)
自作ポータブル小型クーラーの作り方その④
作ったクーラーを設置して使う方法
今回DIYということで手作りしたポータブル冷房、実際の使い方を説明します。使い方といっても手作り工程で保冷剤をセットしたのちに蓋をしてしまえば用意は完了です。用意ができたお手製のクーラーを、冷やしたい部分の近くに置きます。冷気は高いところから低いところへと移動するので、少し高さのある所に置くと冷房の効果をより感じることができます。効果の持続時間は保冷剤が融けきるまで続きます。保冷剤がない場合は、氷をそのまま利用することもできます。
自作ポータブル小型クーラーの作り方その⑤
自作クーラーのアレンジをしてみよう
DIYで作ったお手製簡易クーラーをそのままの見た目では少し使うのに抵抗があるという方もいるかもしれません。せっかく手作りしたということで、見た目のアレンジもしてしましましょう。自分好みの見た目にアレンジすることで、使うたびに楽しくなること間違いなしです。今回は、100均でリメイクシートを購入しました。このようアイテムを利用することで、簡易的にお手製の冷房をレベルアップさせることができます。
さらなるDIYでアレンジを加え完成した手作りポータブルクーラーがこちらです。むき出しの発泡スチロールと比較すると断然仕上がりがよいです。外装貼りは少し手間がかかりますが、その分手作りクーラーに対する愛着がわきます。
ネットやSNSで自作クーラーと検索すると様々なアレンジ自作クーラーを見ることができます。みんな各々自分の好きなようにアレンジを加えていて、見ているだけでとても楽しいです。普通ではちょっと物足りない、といった人はぜひ自分の色を自作クーラーに加えてみてください。
自作ポータブル小型クーラーの作り方その⑥
自作クーラーの効果はどれくらい?
手作りした簡易冷房の効果はいったいどの程度なのでしょう。
実際に使ってみると、簡易冷房周りからひんやりとした空気を感じることができます。そのまま使うと冷房効果を感じる範囲は、穴のをあけた周辺に限られています。しかしながら、高いところに置くことで、穴の周辺より広い範囲に冷房効果を届けることができます。
効果を高める工夫もできる
今回は一切電気を使わなくても使える手作り簡易クーラーということで作成してきましたが、より強力な効果を期待する場合は、お手軽に購入できるファンなどを利用して、冷房効果の範囲を広げるのも一つの手。USBタイプのファンを利用すれば車中泊の際に車の電気を使わないで、モバイルバッテリーで動かすことができます。
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また、冷却時間をより長くしたいという場合には、より性能の高い保冷剤を利用するという方法もあります。今回は100均の保冷剤を利用しましたが、保冷剤も種類によって冷却時間が大きく異なります。自作だからこそいろいろな方法を試して自分の使用用途に適した効果が発揮できるクーラーを目指しましょう。
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冷房効果の原理
今回作成した電気を使わない簡易冷房の原理について説明します。
空気には、冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は上にたまるという性質があります。この原理を利用して今回の簡易冷房は上部から暖かい空気を取り込み、側部から冷たい空気を吐き出すという空気の流れを作っています。空気の性質を利用することで電気を使わない仕組みが出来上がっています。
自然の性質を利用するのがコツ
今回作成した電気を使わない簡易冷房はこの空気の性質を利用したため、上部と側面の下部に穴をあけたのです。自然の性質を利用することで電気がなくても空気の流れを簡単に作ることができます。
自作ポータブル小型クーラーのメリット・デメリット
メリット
今回作成したポータブル小型クーラーのメリットを紹介します。
低価格で作成できる
手作りポータブルクーラーは低価格で作成できることが大きなメリットです。今回作成したタイプだと外装まで含めても350円です。最近は、安価なポータブルクーラーも出てきましたが、それでもこれほどの低価格で手に入れることのできるものはありません。できるだけ価格を抑えたいという人にとっては非常に魅力的です。
電気を使わない
電気を使わずに利用できる点もこのタイプのメリットの一つです。電気を使わずに利用できるということは、置くことさえできれば利用できる場所の制限は全くないということです。野外でも利用できるのでアイディア次第で使い方は無限に広がります。
持ち運びが簡単にできる
今回作成したクーラー、ポータブルというだけあって持ち運びに非常に便利です。サイズ感も邪魔になるほど大きくなく、発泡スチロールの外装はとても軽いです。必要に応じて、どこにでも気軽に運ぶことができるコンパクトさは大きな魅力の一つです。
デメリット
電気を使わないポータブルクーラー、もちろんメリットだけではありません。
下記点を考慮してご利用ください。
冷房効果の範囲が限定的
今回は一切電気を使わないタイプのクーラーのため、冷たい空気の届く範囲が限定的です。あらかじめ自分の作った自作クーラーの冷却範囲を把握して、使用用途に十分適しているか確認をするようにしましょう。冷却範囲に関しては、小型ファンのカスタマイズによりクーラーをグレードアップすることができます。電気を使わないというメリットはなくなってしまいますが、USBタイプのファンを利用するとポータブル電源の利用が可能です。機動性を失わずにクーラーの性能を高めることができます。使用用途を考えて自分なりのカスタマイズを検討してみるのもDIYの楽しみです。
手作りクーラーのは、保冷剤や氷を利用して空気を冷やす仕組みです。そのため、自由に温度を調整するという機能はついていません。使ってみた感想として、設置する場所、距離によって感じる温度は調整が可能です。移動できるというメリットを生かすことで、クーラー自体の温度調整をせずに快適に利用することができます。自然に空気を冷却しているので、エアコンが苦手な方にもおすすめです。
利用できる時間に制限がある
自作クーラー、利用できる時間ですが中に入れる保冷剤や氷に依存しています。保冷剤や氷を入れ替えることで1日中冷却し続けるということも可能ですが、現実的にはある程度決まった時間で利用をしていくことになります。車中泊やキャンプで利用する場合は、睡眠開始から起床までの時間(5~7時間程度)をカバーできればいいので中に入れる保冷剤の性能や氷の量によって十分対応が可能です。
車中泊での自作クーラー活用法
自作のポータブルクーラーですが、ぜひ車中泊で利用してみてください。
車内という限られた空間において、今回作成したクーラーは大いに力を発揮します。適当な場所においてもいいのですが、せっかくですのでより体を冷やすことのできる場所の近くに設置することをおすすめします。
効率的に体を冷やすには
体温を効率的に下げるためには、体の皮膚が薄い部分を冷却するという方法があります。こめかみ、首、手首、足首などを冷やすことでより涼しさを感じることができます。自作のクーラーと冷却したタオルなどを併用することでより快適に車中泊を楽しむことができます。
まとめ
車中泊におすすめの自作クーラー、カスタマイズ次第で利用の幅は無限大です。夏場の車中泊にぜひもっていってみてください。車内の雰囲気に合わせてクーラーの外装をアレンジするのも一つの楽しみになること間違いなしです。
車中泊以外でも活用できる!DIY初心者におすすめのアイテム
持ち運びに便利なサイズ、車中泊以外にもちょっとした作業中に足元に置いておくというのもいいかもしれません。これだけ安価で手軽に手作りできるのでこれからDIYをやっていきたいというDIY初心者の方にもとてもおすすめです。今夏はぜひ自作のクーラーを持参して、快適なバンライフをお楽しみください。
車中泊が気になる方はこちらもチェック!
今回は車中泊におすすめの自作クーラーを紹介しましたが、当サイト「暮らしーの」では車中泊関連の多彩な記事も掲載しています。車中泊が気になる方は、ぜひ下記リンクで関連記事もチェックしてみてください。
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