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ミソハギってどんな植物?特徴や上手な育て方をご紹介!日本ではお盆でおなじみ!

ミソハギは野草として分類されていますがガーデニングやお盆によく見かける花としてポピュラーな植物です。この植物の特徴から栽培方法・植え付け植え替え時期、かかりやすい病気・剪定のやり方から越冬のコツまでミソハギ栽培のコツを紹介します。
2020年8月28日
佐藤3
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はじめに

ミソハギの植え替え時期や気をつける病気は

ミソハギは種まきからも苗を作って増やせる水生植物です。日本原産の多年草で、寒さにも強いことから鉢植えだけでなくナチュラルな庭づくりのため地植えする人も少なくありません。種のほか挿し木や株分けで増やすことも可能。特にかかりやすい病気というのは報告されていませんが、近くの植物に病気を移されるということも無いわけではありません。丈夫で枯れることなく越冬させて長く栽培できるミソハギの育て方のコツや剪定の仕方・気をつける病気などをまじえてご紹介します。

ミソハギについて

ミソハギの育て方の前に原産地や草の姿・開花時期や暑さ寒さへの耐性など基本的な情報をご紹介します。

基本情報

科・属:ミソハギ科ミソハギ属
原産地:日本・朝鮮半島
英語名/学名:Lythrum salicaria

草丈

草丈は比較的大きくなる植物で、だいたい100-200センチとなるのが一般的です。葉は対になって付き、一段ずつ交差するように角度を変えて規則的に並びます。

開花時期

ミソハギの花の時期は7-9月と長期に渡ります。お盆の花というだけでなく、イングリッシュガーデンなど自然の趣を重視した水場を取り入れた庭づくりにはとても重宝する植物として人気があります。

耐暑性耐寒性

耐暑性耐寒性ともに強く初心者にも育てやすい花。ただし落葉性なので越冬期には葉を落として春を待ちます。庭を飾る冬の別の草花と組み合わせて植え付けましょう。

ミソハギの特徴

山野草として見かけることも多いこの植物。他の花とは少し違う性質や特徴を持っています。

特徴1.水辺の植物

ミソハギの大きな特徴として川辺や湿地帯・市街地ならば用水路のわきなどによく生えているのが確認できます。湿気に強く地下茎で増えていくので水に沿って咲く姿も美しいでしょう。

特徴2.穂に咲く

花の咲き方の特徴としては茎の上部に穂状になって付くところ。花色は濃いピンク色から紫がかった色あいで、それほど大きな花ではありませんがたくさん咲くことで非常に見栄えもよく野草でありながら花の旬の時期には豪華な印象すら受ける植物です。

特徴3.お盆の迎え火に使われる

この花はお盆の時期に咲くこともあり、迎え火に使われる習慣があります。なぜ使われるようになったのか、どのように使われるのかは後述で詳しくご説明しましょう。

ミソハギの育て方・栽培のコツ1.日当たり

さて、ミソハギの基本情報や草姿・特徴もわかったところで早速育て方を見ていきましょう。まずはこの植物に向く日当たり・置き場所から。

好む日当たりは

日当たりは良い場所の方が適しています。1日の中で半分以上日光が当たるような場所をこの植物の植え付け場所として選ぶのが、うまく栽培するポイントです。

置き場所のコツ・注意点

ただしこの植物は日当たりだけが置き場所の選び方ではなく、水分を多く含むところでないとうまく大きくなりません。よく日の当たる庭の池のほとりなどがあればそこに植え付けてください。

ミソハギの育て方・栽培のコツ2.土

水辺に自生することが多いミソハギの用土は他の植物とは少し違います。自分で調達するのが難しいことも多いので、市販の土を活用していきましょう。

土の配合


Photo bysasint

田んぼの土などドロ質の肥沃な土が栽培に向いていますが、無い方は一般的な草花用の培養土や山野草の土と書かれた土でも育てることが可能です。参考までに一般的な土の配合として知られるものに赤玉土7-6に対して腐葉土を3-4の割合で配合する作り方があげられます。

初心者におすすめの培養土

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大きな園芸店などでは苗の取り扱いがありますが、元々野草であるため入手が難しくできるだけ失敗したくないという方は、市販の荒木田土を使うとよいでしょう。水生植物や山野草の栽培に向いた湿潤で肥沃な土です。

土づくりのコツ・注意点

水をたっぷりと必要とする植物なので、軽くて水に浮いてしまうような土では役に立ちません。鹿沼土や軽石などがその例です。これらの土は使用しないようにしてください。

ミソハギの育て方・栽培のコツ3.植え付け植え替え

植え付け時期と方法

植え付けに適したおすすめの時期は2-3月。地下茎で株を増やしていきますので広げたくない場合は土中に仕切りなどを設置して増えるのを制御した植え方をしてください。複数の株を植える場合も40-50センチほどの株間を開けると成長したときにちょうどよいでしょう。

植え替え時期と方法

Photo by tyoro

植え替えの時期も植え付けと同じ。鉢植えであれば1-2年に1度の頻度で。庭植えの場合は3年ほどそのままでも構いません。予期せぬ場所に新しい株が増えてきてしまった場合は株分けなど増やし方を参考に移植してあげると良いでしょう。

植え付け植え替え時には支柱を立てる

草丈が高いものだと2メートルほどになるので支柱があるとよいでしょう。植え付け・植え替えの際は支柱立てもおわすれなく。

植え付け植え替えのコツ・注意点

植え付け・植え替えの元肥として堆肥を土に混ぜ込んでおくと大きく成長しやすいです。種まきから自分で苗を育てた場合には、本葉2-3枚の時が植え付け・植え替えの目安です。

ミソハギの育て方・栽培のコツ4.水やり

蓮などと一緒に水鉢に植え付ける場合は別段水やりの必要はありませんが、鉢植えで育てる場合や花壇に植え付けた場合は土の状態を見て水やりをする必要がでてきます。

ミソハギの水やり

庭に池などの水が豊かな場所がない場合は鉢植えで育てると良いでしょう。腰水にするか池や鉢などに沈めるとよいでしょう。そのため鉢植えでは水やりの必要はほぼありません。地植えで育てる場合は一般的な植物と同じく土が乾いたらあげるという方法で。

水やりのコツ・注意点

鉢ごと水に沈める場合は4-7センチほど鉢の上に水がある状態がよいでしょう。あまり水が少ないと雨が降らない日が続くと気づくと水不足になっているということがあるので気をつけてください。

ミソハギの育て方・栽培のコツ5.肥料

植え替えなどのときに元肥をする意外にも肥料が必要なのでしょうか。この植物に合う肥料やりの時期と方法をご紹介しましょう。

肥料やり時期と方法

Photo by salchuiwt

定期的に肥料を切らさないように与えたり、たくさんの栄養を必要とする植物ではありません。4-6月ころの時期に緩効性肥料を少しだけ株元に置くくらいがちょうどよいでしょう。

肥料のコツ・注意点

肥料はたくさんあげすぎないよう気をつけてください。あげすぎて枯れるのが心配という方は、無理にあげる必要もないでしょう。すぎるよりも少し足りないくらいの方が失敗なく栽培できます。

ミソハギの育て方・栽培のコツ6.病気と害虫

気をつける病気と時期

ミソハギは病気になることが少なく、気をつける時期や症状はありません。しかし株が弱っている時に近くの植物が病気になったりするとまったくかからないというわけではないので注意が必要。付近に植えられている植物が病気にかかりやすいものである場合はしっかりと対策してください。


気をつける害虫と時期

4月以降暖かくなった頃からヨトウムシ被害に気をつけます。この虫は名前のとおり夜間に出てきて食害をする害虫。昼に見ても探せないという方は夜にチェックをしてみるのがおすすめです。捕殺して処分してしまわないと被害が大きくなるので要注意です。

病気害虫のコツ・注意点

ヨトウムシは非常に大食いで、ひどいときは一晩で再生不可能なほど被害がある場合もあります。対策として薬剤などを散布しておくのもおすすめの方法です。

ミソハギの育て方・栽培のコツ7.剪定

剪定の時期と方法

Photo byImageParty

ミソハギを自然な形で育てたいという方は無理に剪定する必要はありません。剪定は大きくなるこの植物の草丈をコントロールしたいときに行う切り戻し剪定となります。時期は5月ころ。欲しい草丈ですべての茎を切りそろえてしまいましょう。

剪定のコツ・注意点

剪定の時に気をつけたいことは、茎を短くするのは良いですがあまり切りすぎてしまうと成長が止まってしまう場合もあります。最低でも下に3節を残す程度までにしておくのがおすすめ。

ミソハギの育て方・栽培のコツ8.越冬

越冬できる土の温度

この植物は寒さには強く、そのままで越冬させることが可能とされていますが地域によっては霜などの被害で根までやられてしまい冬越しが難しいことも。冬を越せる土の温度として5度程度を目安としてください。霜が降りるような地域では土や水を凍らせないように霜よけや氷よけの工夫をしてあげましょう。

地上部が枯れても越冬は可能か

多年草植物なので越冬しますが、前述したとおり落葉性があるので冬場の地上は茎や葉は枯れて絶えたように見えます。このとき栽培に失敗したと早急に考えないようにしてください。本州の関東より西の中間から暖かい地域では植えっぱなしにすることで春になると残った根から新しい芽が出てきます。

越冬のコツ・注意点

この植物の越冬は初心者でも難しくありません。心配な方は土の保温に気をつけるようにするとよいでしょう。寒い地域であれば室内に取り込むのも良い方法です。

ミソハギの育て方・栽培のコツ9.増やし方

ミソハギの増やし方は3種類

この花のよいところは増やし方が豊富にあることです。ポピュラーな方法として種まきから苗を作って植え付けるやり方と株分けでしょう。この他挿し木でも増やすことが可能となっています。

増やし方1.株分けの時期とやり方

増やし方解説のひとつめは株分けです。これは植え替えと同時におこなうのがやりやすくおすすめ。時期も植え替え時期となります。株が増えてきて困ったときにも掘り起こしていくつかに分けて鉢や別の場所への移植します。

地下茎の切り方

株分けするときに気をつけるのは地下茎を切る場所です。あまり短くしてしまうと成長しづらくなりますので、親株に近いところで子株の地下茎を切るようにすると失敗しにくいでしょう。株分けはあまり細かくしすぎないようにがコツ。

増やし方2.挿し木の時期とやり方

増やし方のふたつめは挿し木のやり方です。挿し木の増やし方に適した時期は5-6月頃。穂先を切って清潔な赤玉土などに差して発根させますが、このときも腰水をして水を絶やさないようにしてください。根が出るまでは日かげで管理するのもよい方法です。

増やし方3.種まきの時期

種まきでの増やし方は他のふたつとは違い、まず種を収穫する必要があります。花が咲いたあと花がら摘みをこまめにしてしまうと種が収穫できませんので種のために剪定をせずに残しておいてください。採取した種は翌年2-3月ころ暖かくなりはじめた時期に植えます。

種まきの方法

種は種まき用のピートバンなどに筋蒔きにしてください。種同士が重ならないようにするのがコツ。覆土(上ににかぶせる土の量)は少なめで軽く種が隠れる程度。この時も水やりを欠かさず土を乾かさないようにしつつ間引きしなが本葉3枚程度まで育てたら苗として植え付けできるでしょう。

増やし方のコツ・注意点

増やし方にはそれぞれに適した時期ややり方も大きく変わってきます。どの方法も比較的増やしやすく難易度は高くないので、自分がやりやすい仕方でよいでしょう。


ミソハギの近縁種

近縁種にエゾミソハギがある

この植物と近い仲間にエゾミソハギという北の地域に多く生息する野生植物があります。しかし寒い地域に限って生えるものでなく北アフリカなどでも自生しています。観賞用としてヨーロッパやアメリカでも鉢植えの花として人気があります。

エゾミソハギの特徴

非常に多くなる品種で、また地下茎で増えるというのはミソハギと一緒。そのため予期せぬ増え方をするために、世界の侵略的外来種ワースト100にあげられるほどです。

エゾミソハギとの違い

ミソハギとの違いはその大きさだけでなく、毛が多いというところにもあります。また葉の付いている部分を見ると茎を巻くような形になっているのもエゾミソハギの特徴ですね。

ミソハギはなぜお盆飾りにされるのか

最後になりますが、ミソハギがなぜお盆の飾り花として使われるのかをその開花時期や名前・用途や効果などの面からご紹介しましょう。

ミソハギが咲く時期

ミソハギは7-9月と開花時期が長くお盆の時期も花を付けています。この花の時期があってこそお盆に使われる花に選ばれたといっても過言ではないでしょう。

ミソハギの花言葉

この花の花言葉には慈愛や慈悲といったものの他に愛の悲しみというものがあります。これはお盆時期に咲く姿に故人を思いはせるという意味から付けられたもの。これもお盆の花と関連性がありました。

お盆飾りとミソハギの効果

このミソハギは花言葉だけでなくその花の名前にも盆花としての意味が込められています。ミソハギは漢字で書くと禊祓となります。これはみそぎはらうという意味であり、罪や汚れを祓って清めるという意味があります。また水に大変関わりのあるこの植物はご先祖の喉を潤し満足してもらえる植物として用いられています。

まとめ

ミソハギ

出典: https://shop.r10s.jp/chanet/cabinet/555/55099-1.jpg

種まきや地下茎で増えるので株分けでの増やし方も簡単なミソハギ。お盆には欠かせない花として、ナチュラルなイングリッシュガーデンなどにはおすすめの植物です。寒さに強いため越冬も楽ですが、草丈が人の身長を超えるほど高くなることもありますので剪定をしながら伸びすぎて他の植物に影響を与えないよう注意して栽培していきましょう。

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