山菜採りの基本マナー
まずはツアーに参加してみる
山菜採りはまったくの初心者の方や登山が初めての方には、ツアーやイベントに参加することがおすすめです。最近ではアウトドア用品を扱うブランドで、さまざまなイベントが開催されています。山の基本マナーも山菜の採り方もわからないのであれば、まずはツアーの参加から始めるのが無難です。ガイド付きなので、至れり尽くせりの楽しい山菜デビューができます。
採る量をわきまえる
山菜採りの基本マナーとして、食べる分だけ採ることを推奨されています。山菜の種類によっては数が減少しているのです。その原因のひとつに、山菜の採りすぎが問題視されています。来年も多くの人が山菜採りを楽しめるように「自分たちが食べる分だけ」を心がけておきましょう。
山菜は丁寧に扱う
「山菜を採るときは丁寧に扱うこと」も暗黙のルールです。山菜採りの基本マナーを知らない人の中には、山菜を根こそぎ持っていってしまう人も多くみられます。それが原因で枯れてしまったり、山菜の数が減少しているのです。根元を傷めずに採ることや小さいサイズは残しておく配慮を守りましょう。
人に会ったらあいさつをする
「人に会ったらあいさつをする」は、山菜採りの基本マナーに限らず山の基本マナーとして覚えておきましょう。山のマナーでは自分の存在を知らせる意味がありますが、山菜採りのマナーでは「地元の人を尊重する」意味が込められています。「郷にいては郷に従え」といわれるように、地元の人とのコミュニケーションを大切にして山菜採りを楽しみましょう。
山菜採りの場所決めにもマナーがある!
事前にリサーチしておく
山菜採りの場所を決めるときには「事前のリサーチ」が重要なポイントです。自宅からどのくらい時間がかかるかで山菜採りのスケジュールは決まるでしょう。山菜採りは山に行くイメージがありますが、意外と公園でも気軽にできたりします。初心者の場合、安全が確保された公園や河川敷などからスタートするのがおすすめです。
採っていい場所なのか確認する
先ほど公園や河川敷が初心者向けといいましたが、中には「植物の採取ができない場所」も存在しています。そのため、まずは山菜を採ってもいい場所なのか確認していおきましょう。主に有名な山や公園に多く見られるので、山菜採りを目的にする場合にはチェックが必要です。
私有地に注意する
山へ山菜採りに行く場合、山の敷地内に私有地がないかも確認しておく必要があります。とくに山の中は私有地であっても柵を設けていないことがほとんどです。また、ご厚意で敷地が解放されている場合もあります。私有地に関しては地元の方が詳しいので、山に入る前には売店などで聞き取り調査を行っておくのもおすすめです。
立ち入り禁止区域に入らない
場所によっては、植物や野生動物を守るために「立ち入り禁止区域」を設けている場合もあります。立ち入り禁止のバリケードがある場合には、落石の危険や土砂崩れで道がない場合もあるでしょう。自然と自分の命を守るためにも、「立ち入り禁止区域」には入らないことが大切なポイントです。
山菜採りの注意点
山に入る準備は念入りに
山菜採りで山に入る場合は、万全の準備が必要です。山菜採りや山登り初心者には軽装すぎる人が多くみられます。最低限として、肌が露出しない服装は必須です。山に入る場合は、クマよけの鈴やコンパスなど、まさかの事態にも対応できる準備をしておきましょう。
一人で入らない
山菜採りはベテランであっても遭難してしまう人が後を絶ちません。一人で山に入ると、遭難やクマに遭遇する危険性は高まります。けがをした場合にも、2人以上であれば助けを求めることも可能です。初心者に限らず、山に入るときには2人以上でチームを組んで入山するようにしましょう。
ゴミは持ち帰ること
「ゴミを持ち帰ること」は山菜採りの常識です。むしろ、ゴミが落ちていたら拾って帰ることが好ましいでしょう。山菜は生命力が強いですが、種類によってはゴミが増える影響で数が減少しているものもあります。山菜採りを毎年楽しめるように、来年や再来年のためにゴミがない状態をみんなで目指していきましょう。
有毒植物に注意する
毒があるのはキノコだけだと思っていませんか?実は山菜にも、似たような見た目で毒を持っている種類があります。間違って毒のある植物を食べないためにも、図鑑を持って行くことや山菜採りのベテランと一緒に行動しましょう。そして、よく知っている山菜を採り、名前のわからない種類の山菜は採らないようにしてください。
山菜採り初心者におすすめの山菜
ふきのとう
「ふきのとう」は、天ぷらにするとおいしく食べることができる山菜です。道端や河川敷など、山に行かなくても見つけることができるので、初心者でも簡単に山菜採りを楽しめるでしょう。ふきのとうを見つけるポイントは、水辺が近くで風があたらない場所を探すことです。川沿いを散策したときに気軽に探してみましょう。
わらび
初心者でも見つけやすい山菜のトップ「わらび」は、同じ場所に生える特徴があります。1本見つけてしまえば、その周辺で多くのわらびを収穫できるはずです。見つけるポイントは、日当たりのよい場所を探しましょう。高速道路の脇にも生える生命力を持っているので、近くの緑地や河川敷でも見つけられる山菜です。
たらの芽
山菜採りをしている方の多くは「たらの芽」の収穫を楽しみにしていることが多いようです。ほどよい苦みを感じられるので、大人のための山菜といえます。たらの芽は山や林道に多く生息し、日当たりのいい場所を重点的に探すことがポイントです。山の中でも人が通る道の脇など、木が伐採されている場所にあるので初心者でも見つけやすいでしょう。
コシアブラ
「コシアブラ」も山菜の中では定番の種類です。日持ちがしない植物であるため、スーパーに並ぶこともなく、あまり聞いたことがない人が多いでしょう。コシアブラは、コシアブラの木に生えている若い芽を食べます。山の中でコシアブラの木を見つければ、容易に芽を摘むことができます。コシアブラの木は密接して生えるのも初心者に見つけやすい特徴です。
山菜採り初心者でも山菜を見つける方法
山菜の視線に合わせる
山菜採りの初心者向けの場所は、多くの人が山菜採りを楽しんでいる場所です。そのため、初心者が山菜採りを楽しむためにはコツが必要になります。初心者でも山菜を見つける方法の1つ目は、「視線を低くすること」です。歩いてなんとなく見つけるだけではなく、ときには立ち止まって腰を落として探してみましょう。山菜の気持ちになって、山菜の視線に合わせることがポイントです。
いろいろな方向から観察する
初心者でも山菜を見るける方法として、「いろいろな方向から観察すること」もポイントです。初心者の場合、進行方向しか山菜を探さないので気づかずにどおり過ぎていることがよくあります。だからこそ、進行方向から振り返ってみたり、左右もしっかり確認していきましょう。視点を変えて探すことは、山菜採り初心者なら知っておくべき方法です。
丈の高い草があるエリアに注目する
山菜採りは人が探すような場所をあえて避けることもポイントです。とくに「丈の高い草があるエリア」は、山菜を探しにくいスポットなので実は多くの山菜が隠れています。草をかき分けて山菜を探す方法は大変かもしれませんが、1度見つけると周辺に多くの山菜を発見できるはずです。成功すると病みつきになる方法なので、人が多い場所では挑戦してみてください。
枯草を手掛かりにする
山菜のベストシーズンである春先には、新しい芽と去年の枯草が混在しています。去年しっかり育った山菜が、今目の前にある枯草です。つまり、その周辺には新しく芽吹いている山菜があると知らせてくれています。山菜を探すときには新芽だけではなく、枯草にも目を向けることでより見つけやすくなるでしょう。
東京からも近い!山菜採りおすすめスポットガイド:東京編
東京でも山菜は採れる!
山菜採りのスポットは、なかなかココ!という具体的な場所をお伝えできないのは残念でありません。よく目につく場所はすぐに採られてしまいますし、ベテランが行くようなスポットは遭難の可能性もあるからです。具体的なスポットを掲載することで、人が押し寄せてしまう可能性があるでしょう。しかし、東京でお伝えできるスポットがあるとすれば、奥多摩や青梅市方面に向かうことで山菜が育つような自然に巡り合えるでしょう。注意しておきたいのは高尾山です。高尾山は東京都の国定公園に指定されているため、堂々と山菜採りをするのは控えましょう。
農園の体験ツアーガイドを利用してみる
最近では、東京でも貸農園を行っている農家があります。こうした農家では、都会の人向けに山菜ツアーやキノコ採りのガイドを行っていることもあるようです。都心で自然に触れたい方は、お近くの貸農園を調べてみてはいかがでしょうか。農園の方と親しくなれば、おすすめの山菜スポットを教えてくれるかもしれません。
東京からも近い!山菜採りおすすめスポットガイド:神奈川編
神奈川県の山菜スポットガイド
神奈川県の山菜おすすめスポットは、小田原市や南足柄市方面がおすすめです。山菜が育つためのベストな環境が整っているので、周辺の山や林道を探してみましょう。神奈川県では県のHPで山菜採りによる遭難の危険を呼びかけています。それだけ神奈川県は都心の山菜採りスポットとしては人気であり、ベテランが多く向かう場所です。
山菜農園がある!「とれたて山ちゃん」
神奈川県にある農産物直販加工所「とれたて山ちゃん」では山菜農園があります。野菜や果物を育てる農家さんですが、山菜好きが高じて山菜農園もあるのです。わらび、のびる、たらの芽など豊富な種類に出会えるスポットになってます。ベテランにはもの足りないかもしれないですが、初心者の方ならおもしろいほど収穫可能です。
「とれたて山ちゃん」の基本情報
【住所】〒258-0111神奈川県足柄上郡山北町向原1823-1
【連絡先】0465-75-3026(担当:瀬戸様)
【アクセス】東山北駅から車で10分
東京からも近い!山菜採りおすすめスポットガイド:埼玉編
埼玉県の山菜スポットガイド
埼玉は長瀞や飯能、秩父など、都心から少し離れると緑が多い場所が登場します。埼玉の奥多摩といわれるほど、夏場では避暑地や登山が楽しめるスポットです。とくに埼玉ではレジャーイベントも多彩な場所が多く、山菜採りツアーなども開催されています。
キャンプと山菜摘みができる!「みどりの村」
埼玉県秩父郡の「みどりの村」では、キャンプと山菜摘み体験できます。施設内には農園やアスレチックやテニスコートなど、さまざまな遊び場があるので家族連れにも人気スポットです。イベントでは山初心者のための山歩きも開催しています。月ごとにイベントが異なるので、問い合わせやHPでご確認ください。
「みどりの村」の基本情報
【住所】〒368-0111埼玉県秩父郡小鹿野町飯田853
【連絡先】0494-75-3441
【アクセス】電車滝原団地前で下車して徒歩約20分
東京からも近い!山菜採りおすすめスポットガイド:栃木編
栃木県の山菜スポットガイド
栃木県のように北関東に行けば、山や畑がある場所も豊富です。都心から栃木県に山菜採りへ出かけるなら、観光も楽しめる日光や鬼怒川・那須周辺がいいでしょう。栃木県内には低めの山やトレッキングが楽しめるスポットも豊富です。適度な運動を兼ねた山菜採りを楽しめるでしょう。
まとめ
山菜採りでは、初心者もベテランも関係なく基本のマナーを心得ておくべきです。初心者であればなおさら、基本のマナーやポイントをしっかり理解しておくことが大切でした。その上で山菜採りを見つける方法を活かし、山菜採りのおすすめスポットで存分に楽しみましょう。
山菜採りが気になる方はこちらをチェック!
今回は山菜採りについてご紹介しました。「暮らし~の」では、ほかにも山菜採りに役立つ情報をご紹介しています。旬の山菜や食べ方、登山初心者のための情報まで必要なチェックしてみてください。山菜はもちろん、山についても詳しく知っていきましょう!

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