はじめに
家の解体費用の相場は?
家の解体費用に詳しい人はそうはいません。わからないことが多いと不安になります。一戸建て・建物の解体費用を家の状況や解体工事に付随する工事費用の相場を知ることで解体業者から見積もりを取る時の不安を一つ取り除くことができます。
解体費用の相場を解説!
家屋・一戸建てを取り壊しをするときに解体費用の大部分を占める住宅の構造を木造・軽量鉄骨・重量鉄骨・鉄筋コンクリートの一戸建て・建物に分けて、解体費用の坪単価を解説します。そこへ付随する工事費をプラスすることで概算が見えてきます。解体費用の相場を知り、納得する解体費用で工事を依頼しましょう!(※当記事は2020年4月25日時点の情報をもとに作成されております。)
解体費用相場の平均①
木造一戸建て
国内住宅のほとんどは木造の一戸建ての家屋となっています。木造家屋の耐用年数は22年といわれており、解体を検討されている人のほとんどが木造の家屋・建物の解体費用が気になるのではないでしょうか?
1坪あたり木造家屋:平均解体費用
1坪あたりの木造家屋解体費用の平均は4万〜5万円の間となっています。4万〜5万円に木造家屋の建坪を掛けることで家屋に関わる解体費用の相場が概算で計算することができます。30坪の木造住宅の場合は120万〜150万円の解体費用が必要になるということになります。
解体費用相場の平均②
軽量鉄骨一戸建て
軽量鉄骨の一戸建ては軽量鉄骨を家の建材として家屋を構成しており、木造家屋と比べると耐震性・丈夫な一戸建ての家屋となっています。木造家屋の耐用年数は27年といわれています。
1坪あたり軽量鉄骨家屋:平均解体費用
1坪あたりの軽量鉄骨家屋の解体費用の平均は6万〜6.5万円の間となっています。6万〜6.5万円に軽量鉄骨家屋の建坪を掛けることで家屋に関わる解体費用の相場が概算で計算することができます。30坪の軽量鉄骨住宅の場合は180万〜195万円の解体費用が必要になるということになります。
解体費用相場の平均③
重量鉄骨建物
重量鉄骨の建物は一戸建てというよりはビルやマンションなどの建材に使われている建築構造となっています。軽量鉄骨の建物は鋼材の厚みが4mm以上と定められており、耐用年数は34年といわれています。
1坪あたり重量鉄骨建物:平均解体費用
1坪あたりの重量鉄骨建物の解体費用の平均は6万〜7万円の間となっています。6万〜7万円に重量鉄骨建物の建坪を掛けることで建物に関わる解体費用の相場が概算で計算することができます。30坪の重量鉄骨建物の場合は180万〜210万円の解体費用が必要になるということになります。
解体費用相場の平均④
鉄筋コンクリート一戸建て
鉄筋コンクリート造の一戸建ては高級住宅に持ち入れられる構造となっており、高い耐久性とデザインの高さがあります。基本的に同じ条件で一戸建てを建造すると鉄筋コンクリートは高い費用が掛かるといわれています。
1坪あたり鉄筋コンクリート一戸建て:平均解体費用
1坪あたりの鉄筋コンクリート一戸建ての解体費用の平均は6万〜8万円の間となっています。6万〜8万円に鉄筋コンクリート一戸建ての建坪を掛けることで建物に関わる解体費用の相場が概算で計算することができます。30坪の鉄筋コンクリート一戸建ての場合は180万〜240万円の解体費用が必要になるということになります。
解体費用相場の平均まとめ
解体費用は建坪×住宅構造で概算がわかる
家の解体費用は家の建坪×住宅構造でおおよそいくらの費用が掛かるのか知ることができます。例えば先に解説した木造住宅の解体費用が1坪あたり4万円として建坪が30坪の場合の解体費用は120万円程度と見積もることができます。
頑丈といわれる住宅ほど解体費用もかかる
建てたときに地震や耐久性能に優れるとされている鉄筋コンクリート住宅などの方が解体工事に掛かる費用が高くなります。また古い住宅の場合はアスベストが使われていることもあるため、別途解体費用が発生する場合があります。
登記簿などで構造確認を
「住宅を解体しよう」と考えた時にはまず解体する家の構造や建坪などを登記簿などで把握し、自分で平均費用と建坪からおおよその解体費用を計算してから解体業者に見積もりを依頼してみましょう。自分が想定していた金額とどれくらい異なるのか、異なる理由はどこにあるかという質問をし、正しい説明をしてくれる解体業者であれば信頼しても大丈夫でしょう。
解体費用に付随する工事費の相場①
解体費用相場:足場
解体業者によって掛かる費用はまちまちですが足場代の平均費用は1平米あたり800円から1000円程度となっています。解体する住宅の大きさや、解体に足場がどの程度必要なのかによっても変化します。解体に関わる足場費用が高い・低いどちらの場合も理由を確認して相場との違いに納得できる説明かどうかということが重要です。
解体費用相場:内装解体工事
家を解体するにはまず家の内装を解体する必要があります。見積もりの解体費用に込まれている場合もありますし、別途内装を解体する費用として別掲で見積書が作成されていることもあります。解体費用にどのようにして計算されているのかをひとつひとつ確認しましょう。
解体費用に付随する工事費の相場②
外構の解体費用
住宅を解体する時は建物・家屋だけでなく敷地内にある庭木やブロック塀などを一緒に解体する時は別途解体費用が発生します。一戸建てによくある外構の解体工事費用の相場を紹介します。
解体費用相場:木
庭や生垣として木を栽培し、その木が大きければ大きいほど取り除く手間と解体費用が掛かります。平均解体費用としては1万〜5万円程となっています。先にも解説したように大きさや解体の難しさによって解体・撤去費用が大きく変わります。
解体費用相場:ブロック塀
家の外周を囲っているブロック塀は1平米あたり平均して2000〜3000円の解体費用が掛かります。最近の建物はブロック塀で囲っていない家屋が多くありますが、古い建物・一戸建てにはブロック塀が多く使われていますので古い建物の場合は解体に掛かる費用として考えておくと良いでしょう。
解体費用相場:浄化槽
建物・家屋がある地域によっては浄化槽を使用している地域もあるかもしれません。浄化槽の撤去・解体費用の平均は5万〜10万円程の幅があります。浄化槽がある建物・家屋には掛かる解体費用です。
浄化槽があると知らない場合も
家の解体工事を進めている途中や建物を取り壊したあと、解体工事の前には気づかなかった浄化槽の存在が発覚する場合があります。そんな場合は別途解体費用が必要になりますので注意しましょう。浄化槽以外にも古い住宅であれば解体工事の途中で新たに解体・撤去する必要があるものが地中から見つかる場合があります。
解体費用に付随する工事費の相場③
基礎・屋根解体
住宅の基礎・屋根の解体費用はそれぞれの大きさによって変わってきます。住宅の構造の話となりますが、建物・家屋によって大きさが変わりますのでその大きさによって解体費用が変化します。
同じ建坪なら2階建ての方が解体費用は安い
平家と2階建ての建物の場合は屋根と基礎は2階建ての建物の方が屋根と基礎の面積は小さくなりますのでその分取り壊しの費用も安くなります。解体費用の見積もりを見る時はそれぞれの取り壊し費用と掛けられている面積を確認しておきましょう。
解体費用相場:基礎
家の基礎によって解体費用が大きく変わります。布基礎であれば解体費用が1500円〜。ベタ基礎であれば6000円〜となっています。これはコンクリートを処分する費用や解体に掛かる手間が違うことによって差が出ます。
解体費用相場:屋根
屋根の解体費用の相場は3000円〜となっており屋根の材質や廃材の量によって大きく異なってきます。古い住宅であればアスベストが使われている場合があり、別途解体費用が発生する場合があります。事前調査にも解体費用が掛かることがほとんどです。
解体費用に付随する工事費の相場④
解体費用相場:カーポート
解体費用に付随する工事費で一戸建てによくある設備としてはカーポートではないでしょうか。カーポートの大きさによって掛かる費用が変わります1台用のカーポートであれば2〜3万円とカーポートの基礎の撤去費用と処分費用が掛かります。
解体費用相場:プレハブ
一戸建て住宅の離れや子供部屋として家屋に付随してプレハブが建てられている場合はプレハブの解体・撤去費用も必要になります。解体費用は平均して1坪あたり2万円が相場となっています。材質や大きさによっても解体費用が大きく変わります。
解体費用相場:物置
物置がある場合は物置の解体・撤去費用も付随して必要になります。物置の解体撤去費用は高さ+横幅+奥行きの合計値で費用が決められている場合が多く、平均して2万円程の解体費用が掛かります。基礎がある場合には基礎の解体・撤去費用もプラスされる場合があります。
解体費用に付随する工事費の相場⑤
解体費用相場:人件費
家屋の解体工事に付随する工事の日数や人手が必要になると人件費が増えて行きます。いずれの場合にしても解体費用の見積もりを取った時に納得が行く説明がされるかどうかが大切です。1人増えるごとに1.5万〜2万円が解体費用に加えられます。
立地
解体する建物・家屋が立地している場所によっては路地が細く重機が入れない可能性があります。そんな時は先に解説した人件費と工事日数が増える傾向にあります。見積もりを取った時に人件費の説明にあるのかのポイントにもなります。また、重機が入れても交通整理をする必要がある道路状況であれば交通整理員の費用も人件費として加算されていることもあります。
解体費用に付随する工事費の相場⑥
申請書類
住宅・建物を解体工事する前には役所へ様々な申請書類を提出する必要があります。大抵は解体工事を行う業者が代行して申請をしてくれますが、代行手数料として見積もりに記載があるかもしれません。解体した後には法務局に解体工事をし、土地に建物がなくなったことを新たに登記する必要があります。
解体費用相場:整地作業
土地から建物や外構を解体・撤去した後に土地を整地する費用が掛かります。解体して残存物がない場合の費用の平均は1平米で500円程度となっていますが、他にも撤去する必要がある庭石などがあれば別途費用が発生します。
解体費用に付随する工事費の相場まとめ
解体費用+付随する工事費で
解体費用は家だけでなく建物の内装や他に廃棄する必要のあるものの多さによって大きく変わります。付随する工事費を合計すると建物の解体費用と同じくらいの費用が掛かるということもよくあることです。また建物が建っている立地や道路状況によっても解体費用の総額が大きく異なります。
解体業者によって工事費はまちまち
解体工事を請け負う業者によって平均単価の出し方や廃材処理にかかる費用の金額の出し方が変化します。住宅・家屋の解体は安い費用であることもそうですが、なによりも安全に解体工事をしてくれる業者かどうかが重要ですので費用の高低にばかりとらわれずに判断するようにしましょう。
相見積もりを取ろう
まだ住める状態の一戸建ての取り壊しにしろ、ボロボロの古い家屋の取り壊しにしろ複数の業者から相見積もりを取って施主として納得が行く金額、解体工事の内容であるかの説明をしてもらえるのかが重要です。できれば2〜3社からの見積もりを取り、解体費用と工事内容をそれぞれ比較して解体業者選びをするようにしましょう。
解体工事のメリット・デメリット
土地を売るのか所有するのか
解体工事をするのには土地をどのように使っていくのかによってメリットとデメリットがあります。解体工事をして更地にしたあとに土地を売るのか所有するのかによっての違いとメリット・デメリットを解説します。
メリット
土地を売却するときに解体工事をして更地にしておくと土地が早く売れる可能性が上がります。一戸建てを建てる土地を探している人にとって古い住宅がない更地は取り壊しの費用が掛からないと判断できるため所有者としては早く土地を手放せる可能性が上がることがメリットといえます。
自治体の助成
古い住宅をそのまま放置していること所謂「空き家問題」を是正するために自治体によっては取り壊し費用を助成してくれる場合がありますので事前に確認しておきましょう。
デメリット
デメリットとしては解体費用を必ずしも土地の売却費用で全額回収できるとは限らないことです。しかし早期に資産を手放したい時には必要な費用と割り切る必要もあります。解体工事をしたあとの土地を所有し続ける場合は固定資産税が宅地の優遇措置がなくなるため跳ね上がりますので良く確認をしましょう。
所有し続ける場合は
解体工事をした土地を所有し続ける場合は解体費用以外にも税負担が大きくなりますのでランニングコストを意識する必要があります。古い空き家となった家を解体した場合には自治体によっては解体費用の助成とともに固定資産税の減免がある場合がありますのでこちらも合わせて確認するようにしましょう。
まとめ
住宅取り壊しの目安を知ってベストな選択を!
家の解体費用は木造なのか、鉄筋コンクリートなのかの構造の違いや付随する外構工事・立地条件によって千差万別です。解体費用に関する知識がないままに見積もりを取るよりも解体費用のおおよその目安を頭に入れてから複数の解体業者から相見積もりを取り、自分にとってベストな選択ができるようにしましょう!
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