はじめに
センニチコウの日当たりや種まき・挿し木での増やし方
丸いボール状のかわいらしい花が特徴のセンニチコウ。園芸店やホームセンターなどでもよく苗や種を見かける人気種です。初めて自分で栽培するという方のためのセンニチコウの育て方を、準備から株の増やし方流れに沿って解説します。上手に育たないという方のためにその対策方法も必見です。
センニチコウについて
まずはセンニチコウという植物の基本情報や開花時期。花色や草丈などからご紹介します。いつ咲く花なのか、どんな色かわかるといつでも花のある素敵な花壇やベランダが作れるでしょう。
センニチコウの基本情報
科・属:ヒユ科センニチコウ属
原産地:熱帯アメリカ 南アジア
英語名/学名:Globe amaranth/Gomphrena globosa
センニチコウの開花時期や花色
センニチコウの開花時期は5月から11月と非常に長く楽しめる花です。花色はピンクが多いですが、センニチコウの名前を表すような赤や黄色・白や紫がかったものまでいろいろな花色が楽しめます。また品種によってはとても良い香りのものもあるので、開花時期には花だけでなく香りも十分楽しめる植物でしょう。
センニチコウの育て方は適温を目安に
植物を育てるためには日照と同じくらい温度(気温)は大切です。日本は縦に長い国ですので、同じ月でも北と南では気温の差が大きいです。月で育て方目安を言い表す場合、平均的な温暖な地域である事が多いので自分の地域の気温が平均よりも低いか高いかで種まきや植え方を変えてください。それぞれの適温については種まきと植え方の項目で詳しくご紹介しましょう。
センニチコウの育て方:準備
はじめて植物を育てるという方は、何を準備したら良いのか困ることもあるでしょう。必要になったら買い集めていく方法でも良いですが、忘れて何度も園芸店に足を運ぶのも大変ですね。準備できるものはあらかじめ揃えておくと良いでしょう。
センニチコウ栽培で用意するもの
センニチコウ栽培で準備するものとして種や苗・土の他ジョウロや移植ゴテ・肥料や剪定バサミなどもあると良いでしょう。鉢植えで育てる場合は株の大きさにあった植木鉢やコンテナも用意しましょう。種類によってはとても株が大きくなるものがありますので、適した鉢は苗や種にかかれている株の大きさ目安を参考に準備しましょう。
植えるセンニチコウの種類を選ぶ
センニチコウの種類で人気がある代表種としてキバナセンニチコウ(ストロベリーフィールズ)・とても大輪の花が咲き、耐寒性もあり冬越しが可能なファイヤーワークスの他、小さな花が30センチくらいの草丈で咲くバディなどがあります。
種まき用の種や苗の選び方
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矮性種であれば15センチくらいから大きな品種は6-70センチにも大きな株になるものもあります。またキバナセンニチコウは多年草扱いで球根で翌年も花を咲かせますが、他は日本では1年草扱いである(ファイヤーワークスは上手に育てれば越冬が可能)ことからそれらも選ぶポイントとなるでしょう。
健康そうで茎がしっかりしたものを選ぶ
苗で購入する場合は、葉色が色濃く茎は太く丈夫なもの。枯れた葉があったりヒョロヒョロと徒長しているような苗は避けてください。また種の場合は種まき時期が袋に書かれていますので、お住いの地域にあったものを選ぶとよいでしょう。
センニチコウの育て方:種まき
それでは早速種まきのやり方からセンニチコウの育て方をご紹介しましょう。種まきは必要な数だけまくのではなくたくさん蒔いて良いものを選んで間引きしている方法となります。
センニチコウを種まきから栽培する
センニチコウの育て方は自分で種まきから苗をつくる植え方とある程度農家の方が育ててくれた苗を買ってきて植え付ける方法があります。まずは種まきからの栽培方法をご紹介しましょう。
種まき時期とやり方
この植物の発芽の適温は20-25度。一般的な春蒔き植物の発芽適温と思っておけば良いでしょう。温暖な地域であれば5月がこの時期にあたります。気温が低いと発芽率がガクンと落ちますので十分気温が暖かくなってから種まきをしましょう。
センニチコウ栽培のコツ
そのまま鉢や地植えで間引きで育てる場合は用土を選ぶ・日当たりに注意するの2点に気をつけ巻き方はばら撒きとなります。苗にして植え替えする場合は底の浅い鉢に同様にばら撒きにすると移植のときに簡単でおすすめ。覆土はあまりかけすぎないよう、種が軽く隠れる程度に土をかけておき十分水やりをしてください。
センニチコウの育て方:植え方
センニチコウを苗の植え方
種まきしたセンニチコウは本葉2-4枚でポットにあげます。そのまま本葉6枚ほどになったら花壇や鉢に植え替えるのが苗づくりからの植え方です。
苗の植え付け時期と植え方
植え方の時期は種まきからの場合は苗が適した大きさになったとき。買ってきた苗であれば、5月から8月ころ。開花時期み長く長期間楽しめる花なのでシビアに植え付け時期にこだわる心配はありません。植え方は小さな品種なら15センチ間隔。ファイヤーワークスのような大きくなる種類であれば20センチ以上間をあけてください。
センニチコウ栽培のコツ
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赤玉土に適した用土は赤玉土に腐葉土を3-4割り程度混ぜた一般的な植物の土づくりで良いでしょう。植え付け時に緩効性肥料を元肥として施しておくこと。その後はあまり肥料の心配はありません(逆に肥料が多すぎると花つきが悪くなります)。
センニチコウの育て方:日当たり
センニチコウが好む日当たりは
鉢植えならば移動させて適した日当たりに置くこともできますが、花壇に植える場合はできるだけ日当たりのよい乾きやすい場所に植えてください。センニチコウは日なたの乾燥気味の場所が好きです。
日当たり注意点
センニチコウ栽培には日当たりは重要で、朝からずっと日なたになる場所が適しています。花壇であれば矮性品種は特に、他の植物の陰にならないような植え方・植物のレイアウトに気をつけましょう。
センニチコウ栽培のコツ
センニチコウはたくさんの脇芽を出してお互いにもたれかかるようにわさわさとした株に育ちます。そのため通気性が悪くなったりお互いの陰で育たないというようなことも。そんな場合は花がおさまった頃を見計らって、剪定をして半分ほどに切り戻してしまうのも日当たりを確保するひとつの方法です。
センニチコウの育て方:増やし方
センニチコウの増やし方は種取りと挿し木で
種まきも植え方も比較的簡単で初心者でも失敗することがないセンニチコウの栽培。品種によっては挿し木で増やすことも可能です。1年草のセンニチコウでも種を取れば翌年その種をまたまいて株を増やすことができるでしょう。
挿し木の時期とやり方
センニチコウの挿し木の時期ですが、成長期である5-6月頃が適期といわれています。挿し木ができるのはファイヤーワークス。比較的新し目な枝を選んで鹿沼土など清潔な土に差し、乾かさないよう1ヶ月ほど管理。根がついたら鉢などに移植してあげましょう。
センニチコウ栽培のコツ
センニチコウは一度開花時期が終わっても次々と11月ころまで新しい脇芽が伸びてきて花を咲かせます。次の花のために花がら摘みをするのが一般的ですが、種取りはそれをせずに種になるまで育てます。収穫した種はまた翌年種まきをして増やしましょう。このとき、自宅で収穫した種には綿毛がついていますので、手でもんで綿毛をこそげ落としてから種まきをするのをお忘れなく。
センニチコウの育て方:剪定
センニチコウは剪定が必要か
センニチコウは日当たりの良い場所で乾燥ぎみに育てると失敗しにくいので、梅雨前に風通しがよくなるように剪定するのがおすすめ。特にわさわさとたくさんの茎が徒長気味に伸びている混み合った状態の株であれば、積極的に切り戻しをして徒長枝を整理・剪定していってください。
剪定の時期
剪定に適した時期は6月。9月頃まで剪定できるという方もいますが、あまりにも暑さが厳しい時期に切り戻したり、梅雨の長雨の時期に剪定すると花が付かずに枯れてしまうことも。やはり梅雨前の6月ころが初心者にも成功しやすいおすすめの時期といえるでしょう。
センニチコウ栽培のコツ
剪定のやり方のコツは、株の高さの半分くらいまでを目安にしてちょうど良いと思える高さに切りそろえるようにすることです。あまりにも短く刈り込んでしまったり、葉が少なすぎると花が付かずに育たないことも。またこの剪定のタイミングで見栄えの悪い枯れ葉や開花時期が終わった花を刈り取っていくと良いでしょう。
センニチコウの育て方:育たない例
センニチコウが育たない理由は
センニチコウは日当たりの良い場所を好みます。半日陰ではなく1日中日当たりがよいところがベスト。育たない理由のひとつめは日かげであったということはありませんか?また、たくさんの種類の中には多年草と1年層があります。翌年の咲くと思っていたものが育たないのは1年草のセンニチコウを間違えて買っていたのかも知れません。
育たない場合の改善策
日当たりがよくない場所に植えてしまった場合は、別の種や苗を買ってきて日あたりの良い場所に植えてください。肥料は絶対に与えなければいけないというわけではありませんが、鉢植えの場合は水やりは忘れずに行わないと枯れてしまって育たないということも。まずその種類が1年草か多年草か調べる・水やりを忘れない・日当たりのよい場所に植え直すを試してみてください。
センニチコウ栽培のコツ
センニチコウは苗を買ってきて育てたのであればそれほど育て方が難しい植物ではありません。増やし方として挿し木をご紹介しましたが、1年草の種類であればこの挿し木での増やし方では育たないでしょう。1年草で同じ種類のものが翌年も欲しい場合は、同じ苗か同じ種を買ってまた育ててください。
まとめ
種まきや挿し木でセンニチコウ栽培を楽しもう
種まきと挿し木という2種類の増やし方ができるセンニチコウ。初心者の方でも比較的簡単に育てることができほとんど失敗して育たないということがない植物です。品種によって株の大きさが大きく異なりますので、どこに植えるか植える場所や鉢の大きさに合わせて種類を選ぶようにするとよいでしょう。収穫して色鮮やかなドライフラワー作りも簡単にできる植物ですので、花壇や鉢だけでなくお部屋でも長くたのしめますよ。
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