検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

【連載】8の字ぐるぐるノットで差をつけろ!名も無き結束「ノーネームノット」

さて皆様、釣行中にPEラインが高切れしてしまったり根掛かりでリーダーを失ったりということはありませんか。私はしょっ中あります。そんな時簡単に結束できるノーネームノットという結束方法を知っていますか。今回はノーネームノットでのリーダー結束方法をご紹介いたします。
2020年8月28日
kuma10
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

目次

この記事で紹介しているアイテム

第一精工 ノットアシスト 2.0 ミリタリーカラーズ

ノーネームノットって何だろう?

釣りをしていてPEラインとショックリーダーの結束は面倒な作業ですよね。釣行前に自宅でゆっくり結束をする時間のある時ならばどんな結び方でも良いのですが、現場で、特に筆者のようにカヌーの上で結束をしなければならない釣り人の場合、簡単で強度のある結び方が必要になります。そこでおすすめなのが「ノーネームノット」。この結束方法は結び目が小さくて強度も抜群、しかも簡単というスーパーノットなんです。通称「8の字ぐるぐるノット」と呼ばれますが、ノーネームノットの由来はわかりません。

ノーネームノットの利点

結束が簡単

第一精工 ノットアシスト 2.0 ミリタリーカラーズ

簡単な結束方法とは何でしょうか。最近ではノットアシストツールなども充実していますからノットを自動で編んでもらえたりしますが、そういった器具を使っても使わなくても結束スピードが変わらなかったり結束強度が変わらなかったりすればそれは「簡単な結束」と呼んで良いのではないでしょうか。その点今回ご紹介するノーネームノットはツールを使わずとも、慣れれば5分ほどで結べてしまいます。本当に簡単な編み方なので絶対おすすめです。

リーダーのすっぽ抜け無し

これは自分の経験則のみの、もしかしたら偏った意見になるのかも知れませんが、このノーネームノットでPEラインからショックリーダーが抜けたことは一度もありません。根に潜られてのスレ切れや、根掛かりでのショックリーダー紛失は何度もありますが、結束部分の抜けでショックリーダーを失った事はありませんので、ぜひ皆さんも安心してお使い下さい。

ノーネームノットのリーダー結束方法

リーダー側に8の字を作る


船舶免許を取られた方はおわかりでしょうが、ロープワークの一つに「8の字結び」というものがあります。そう、講習では「あまり使わない結び方です」とか言って安心させておいて、試験の時にいきなりやらせるアレです(私の試験官だけ?)。ナイロンリーダーで丸を作ったら、本線にもう一度巻きつけて最初の丸に端を通します。ここでぎゅっと締めてしまわないで8の字をキープします。

こんな感じです

太いロープなどのストッパーや持ち手に使ったり、縄梯子を作ったりと登山ではよく使うノットらしいのですが、海釣りではあまり使いません。この形になればどんな縛り方でも構いませんので、ご自分のやりやすい結び方で8の字を作って下さい。

8の字を縫うようにPEを通す

できたナイロンリーダーの8の字にPEラインを通していきます。この時8の字の真ん中の線を縫うようにPEラインを入れて行きますが、必ず「縫って」下さい。どちらか一方だけ通っていれば一応は結べますが、すっぽ抜けの原因になります。実は対象物を離して見なければ目の焦点が合わない筆者には一番つらい作業なんです(ええ、ジジィですから)。

8の字を指で押さえPEを巻きつける

ナイロンリーダーの8の字を縫ったPEラインとともにずれないようにつまみ、PEラインをリーダーに巻いていきますが、慣れないうちは20cm以上PEラインを出してから巻きつけを始めましょう。歯を使って軽く締め込みながら10回から15回巻いて、ハーフヒッチで止めたら同じ回数巻き戻します。

8の字を締め込みハーフヒッチ

最初に作った8の字にPEラインを戻し、「軽く」8の字を締め込んだらメインライン(PEライン)とショックリーダーの余分な端を同時にハーフヒッチで巻き止めしていきます。これはハーフヒッチを外巻きと内巻きの交互で10回前後でOKです。

締め込んで止め結びをしたら結束完了


ナイロンリーダーを巻き終わりのぎりぎりのところでカットしたら、本線に最後の巻き込みをしていきます。これもハーフヒッチで5回から10回で良いと思います。巻き込みが終わったら「締め込み液(別名ツバ)」をたっぷり付けて締め込みます。最後をできれば止め結びで止めて、ノーネームノットの完成です。

ノーネームノットの注意点

ノーネームノットでリーダーを結束する場合、技術的な注意点は締め込み時に摩擦で焼き切らないように濡らすくらいなのですが、それはどのノットも同じですよね。他のノットと違うところは手順で「8の字を縫うようにPEラインを通す」というところがあったと思いますが、ここのPEラインは「往復で同じ道を通して」下さい。ここをクロスさせてしまうとPEライン同士が干渉しあって切れる可能性がでてきてしまいます。

どんな結束方法でも100%は超えない

ノーネームノットの結束強度(ノットを作ったところから切れる)が約80%の強度だと言われています。最強ノットと呼ばれる「PRノット」やいわゆる「強摩擦系ノット」と呼ばれる結束方法では100%の強度の検証結果が出ているものもありますが、どちらにしても(当然)ラインの強度を上回る数値は出ません。釣り物の大きさや強さに合ったショックリーダーを使用しましょう。

その他のリーダー結束方法

一番オーソドックスな「FGノット」

FGノットはPEラインとショックリーダーの結束方法できっと一番最初に覚えるノットだと思います。筆者も最初はこのノットを好んで使っていましたが、指巻き方式で覚えたためにとにかく「無駄な捨て糸」が多く出るのでノーネームノットに変えました。強度もあり、結び目も小さいのでおすすめなのですが、時間が掛かるのと無駄が多いのでどうせこのノットを使うのならば「熟練」の域まで練習しましょう。釣り場でFGノットをささっと決めるのはかなりカッコイイですよ。

究極の簡単ノット「10ノット」


「これ良いよ」と言われてもなかなか変更できないPEラインとショックリーダーの結束。「もし新しい編み方で大物を逃したら」と、今まで使ってきた結び方を変えるのは本当に勇気がいります。この「10ノット」もその一つで、未だに実戦では使用していません。が、簡単なのは一目瞭然です。ですから「時合の時にたまたまショックリーダーが切れた」など、あわててリーダーを結び直す必要に迫られたシチュエーションの時に使ってみようかなと思っています。簡単なのでおすすめですが、これに関しては保証ができません。いつかレポしますね。

ナイロンナイロンなら「ブラッドノット」

筆者が約50年前の少年時代に一番最初に覚えたのがこの「ブラッドノット」でした。当時は「アメリカ結び」などとも呼んでいましたね。実はナイロンとナイロンの結束には筆者は未だにこれしか使いません。理由はいろいろありますが、一番の理由は「ガイドに結び目が干渉しにくい」こと。当時電車結びで結束している友人を見ると「はは、それだと結び目がガイドに引っかかるね」などと生意気を言ったものです。簡単に結べますし、アジングなどの細仕掛けの場合ジグヘッドの飛距離も延びるとおもいますので、おすすめです。

ノーネームノットを覚えて釣果に差を付けろ!

今回ご紹介させていただいたPEラインとショックリーダーの結束方法は本当に実戦的なノットです。エギングの夜釣りで根掛かってしまい、リーダーの交換をしなければならない時に常夜灯の薄明かりの中で結び直したこともあります。楽しく釣りをするためにはある程度の技術や経験が必要なのは当然ですが、できるだけシンプルに楽しみたいものですよね。仕掛けや結束など自分で何とかしなければならない部分は「シンプルに確実に」しましょう。そして時合を逃さず爆釣を目指しましょう!

強いノットに興味のある方はこちらもチェック!

今回は筆者が実際に使っているノットの紹介をして参りましたが、強度検査で「100%」の値の出ているノットが幾つかあります。この「暮らし~の」のサイトにはそれらの結束方法を詳しく解説している記事がたくさんあります。下記に併載しておきますので、ぜひ併読して、実戦に活かして下さい。