波の花散る”大洗”
“水戸を離れて東へ三里、波の花散る大洗”と日本三大民謡のひとつに数えられる「磯節」は、大洗と近接する那珂湊の漁師たちによって唄われてきた舟歌です。そんな磯節発祥の地である大洗には、太平洋に面し、小高い丘の上に「大洗磯前神社(おおあらいいそさきじんじゃ)」という創建約1,100年を誇る神社が鎮座しています。
神磯(かみいそ)の鳥居
サンビーチ通りを挟んだ海岸にはパワースポットとして一躍有名になった、太平洋の荒波が打ち寄せる岩礁の上に「神磯(かみいそ)の鳥居」が建てられていて、何時からか日の出の絶景ポイントとなっています。
大洗海岸の魅力!
時間的にも首都圏からのアクセスも良く、どこまでも水平線が広がる鹿島灘に面している大洗海岸周辺は、荒々しい岩礁が点在する場所のエリアと、白砂がきれいな遠浅の砂浜が広がる場所のエリアと二つに分かれています。
大洗海岸での遊び方!
岩場では干潮時にヒトデやヤドカリなどを捕まえる遊びができるポイントがあり、また、生息種類日本一という海藻類が見られたりするポイントがあります。大洗海岸の南側に位置するエリアが大洗サンビーチと呼び、清らかで澄んだ美しい海水と広いビーチで、シーズン期間には海水浴や磯遊び、サーフィン、潮干狩りなどの海の遊びが楽しくでき、「快水浴場百選」にも選ばれているスポットです。
大洗の潮干狩りについて
大洗第一、第二サンビーチ周辺においてシーズン期間中に行える潮干狩りは、料金は無料であっても誰でも無制限に貝を採ることはできません。潮干狩りにお出かけの際には注意事項を良く確認することが必要です。
貝資源保護による規定
大洗町から千葉県銚子市が県境の神栖市波崎の海岸までには、「鹿島灘はまぐり」や「ほっきがい」「こたまがい」などの二枚貝を対象として資源保護のため漁業権が設定されています。この地域内では一般の方が自由に潮干狩りなどでこれらの貝類を採ることは禁じられています。潮干狩りが認められている場所でも一人当たりの捕獲量が定められています。
大洗での潮干狩りの時期は何時から!
大洗第一、第二サンビーチでの潮干狩りは何時からがシーズン期間かは、4月中旬から6月末頃までの干潮時が最適なシーズン期間です。何時からが良いかの判定は、貝は春が産卵期となるので、この時期の貝類は身が肥えていて味も良いとされているからです。
潮干狩りは沖合が良い!
場所的には、一般的に岸辺に近い貝はエサ不足のために身が小さく、反対に沖合のものは殻は薄くて身が大きく味良しとされていますので、春から初夏の期間は干満の差が大きく潮が遠くまで引きますので、潮干狩りのポイントとして沖合まで行くことができ、太った味の良い貝を採れますので、何時からかの期間として潮干狩りには適しているシーズンであるということです。
大洗での潮干狩り・注意したい貝毒
潮干狩りは年間を通じて行えますが、夏以降の期間は貝毒の心配が起こります。春、3月から4、5月の期間に海水温が高くなると毒性を持ったプランクトンが最も多く発生し、これをエサとする貝類が毒を身に蓄積していきますので、体内に毒を溜め込んだ貝を食べると食中毒を引き起こすのです。現在では各周辺の自治体で毒性を持ったプランクトンの大量発生や、基準値を超えた貝毒が検出された時には公表されますので、潮干狩りを計画する場合には状況など情報を確認する必要があります。
大洗での潮干狩りの時間
潮干狩りは何時からが良いかとしては、海面の水位の変化は「潮汐作用」によって1日2回満潮と干潮を迎えます。地球と月、太陽が直線で結ばれるときには、月と太陽の起潮力(月の引力と、地球と月が共通する重心の周囲を回転して生じる遠心力)の方向が一致するために満潮と干潮の潮位の差が大きくなることを「大潮」と呼びますが、春分、秋分の日の頃が一番大きいとされます。
潮干狩りに適した時間帯
春4月から6月にかけての大潮のシーズン期間が潮干狩りには最適ということです。ただ、ゴールデンウィーク中と後は大勢の人たちで混みあい、取れる貝も少なくなります。出来れば人が混む期間は避けた方が良いでしょう。時間的に何時からが良いかは、大潮の日前後の干潮時前後の約1時間前後が環境的におすすめです。潮干狩りに出かける前に気象庁が発表する「潮位表」を参考にされると良いでしょう。
大洗での潮干狩りの場所
大洗第一、第二サンビーチは白砂の自然で美しい砂浜が広がり、その場所は天然の貝の生息地でもあります。大洗周辺での潮干狩りは、大洗の周辺地域振興を目的として漁業権を所有する「鹿島灘漁業権共有組合連合会」によって無料で提供されています。但し、第一、第二サンビーチ(西防波堤より大貫地区の海岸突堤まで)より南方向周辺の場所は禁漁区となっていて貝類の保護区域であり採取はできません。違反採取をすると県漁業調整規則法令によって罰せられますので注意が必要です。場所の確認もしておきましょう。
大洗潮干狩りのアクセス情報
【住所】茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8249-4
【連絡先】029-266-0788(大洗町観光協会)
【駐車場】第一、第二サンビーチ7,000台。障碍者用50台
【アクセス】鹿島臨海鉄道大洗鹿島線大洗駅よりバス利用約15分
(車)東水戸道路水戸大洗ICより約15分
大洗での潮干狩りのルール
大洗の第一、第二サンビーチの場所に限り潮干狩りが許可されているのは前述の通りです。そして、採れる貝の量も定められています。採取量は一人1kgまで許可です。また、小さい貝の採取はNGで、鹿島灘ハマグリ、コタマガイの3cm以下、ホッキガイの7cm以下の貝は資源保護のため採ってはいけません。使用する道具についても“柄の長さは50cm未満、幅は20cn未満、爪の長さは5cm未満”に規定されています。道具に網を付けることも禁止されています。「まんが・貝まき・じょれん」と呼ばれる道具は使用禁止とされています。
潮干狩りの注意点
自然のなかではどんな危険が潜んでいるか分かりません。潮干狩りに小さいお子さんを連れて行く場合は安全面が第一として気をつけなければなりません。水たまりで溺れることもあり得ますし、貝の欠片や石などで足を怪我することもありますから、これは大人も子供も裸足は厳禁です。不測の事態が起きない様に、幼児には絶対目を離さない様にしましょう。また、犬を連れて行く場合には、放し飼いにしてはいけません。浜辺はドッグランではありませんので注意しましょう。
大洗潮干狩りで採れる貝
大洗第一、第二サンビーチで採取できる貝は、鹿島灘ハマグリ、コタマガイ、ホッキガイとなります。大洗の潮干狩りが何故人気なのかというと、シーズン前に漁協の方によるハマグリ種苗を豊富に放流していることと、採れる貝が大きいのが評判となっているからです。
鹿島灘ハマグリ
殻の長さは約8~10cmにもなり、全体に丸みを帯びていて、きれいな三角形をしています。貝の仲間で“ハマグリ”という名は珍しいのですが、浜辺に生息していて形が栗に似ていることから「浜栗(ハマグリ)」と名が付けられたといいます。鹿島灘のハマグリは和名を“チョウセンハマグリ”といいますが、純粋な外洋性国産の貝ですので、鹿島灘漁協連合会が「鹿島灘ハマグリ」と命名してブランド化したものです。
コタマガイ
形状はハマグリに良く似ていますが、殻はハマグリよりは薄く滑らかで、形は扇形をしていて多くの斑紋があるのが特徴です。黒っぽい色や褐色をしていますが、茹で上げると赤い色に変色します。ハマグリに似ているために類似品として流通した経緯がありました。
ホッキガイ
水深の比較的浅い砂底に生息します。寿司ネタにも使われるのでお馴染みの貝ですが、成長するのが遅いのが特徴で、7~8cmの成貝になるのに5~10年ほどかかり、更に10cmになるのには約20年かかるといわれています。厚い殻を持ち、全体に濃い褐色をしているので黒っぽく見えます。
名前の由来
元々は貝殻が薄汚れて見えるため、福島から銚子にかけては姥(年老いた婆)を思わせて「姥貝」と呼ばれていましたが、身が美味なのに名が印象が悪いということから、強い北風によって海岸に打ち上げられる様にちなんで「北寄貝(ホッキガイ)」と呼ばれる様になりました。
潮干狩りのポイント
ポイント的に潮干狩りは何時から始めたら良いかは、潮見表で何時から干潮になる時間かを確認できたら、潮が引く2時間ほど前に着いて場所周辺の確認と準備をしておきましょう。潮が引いた後の場所の海水溜りは狙い目といいます。浜辺に近い場所よりも太った味の良い貝が採れるのは沖合の方です。
潮干狩りのコツ!
潮干狩りでは、むやみに熊手で砂を掘り返しても無駄骨です。ポイントを探り当てるのが先決で、まずは、熊手の爪を砂に5~10cmほどに入れて引きながら掻き分けていきます。爪の先にカチッとした感触があったら、その周囲を柔らかく掘り返し、手で探ると見つけられます。一つあったら数個が固まって生息していることがあります。素手では貝の欠片などで怪我をすることがありますから気を付けましょう。
潮干狩りで用意するもの
大洗での潮干狩りには、第一、第二サンビーチとも用具は規定のものに定められています。潮干狩りに向く服装から道具類まで用意しておきたいものをポイントとして挙げてみました。
潮干狩りの道具
大洗第一、第二サンビーチ周辺の潮干狩りでは定められた規定内の熊手を使用します。採った貝を入れる網、バケツは必ず必要道具です。持ち帰り用にクーラーボックスと保冷剤を準備。休憩するためのレジャーシートや折り畳み椅子があると便利です。砂抜き用の海水を持ち帰りにはペットボトルも用意しましょう。荷物持ち運び用のカートがあれば便利ですよ。
潮干狩りの服装
水に濡れても良い服装で、着替えを必ず用意する様にしましょう。砂のなかには危険なものが隠れている場合がありますから、薄手の作業用手袋か軍手を用意。潮干狩りシーズンは日中の時間帯の陽射しも強いですから帽子も必要です。履物はビーチサンダルかマリンシューズで怪我の防止として裸足はNGです。
潮干狩りの必需品
何かと便利なのが用途の広いタオルです。忘れてならないのがゴミ袋です。濡れた衣類や汚れもの、諸々のゴミなどのほか、使用した道具類を入れるのにも必要です。そして、万一を考えて傷薬や絆創膏(ばんそうこう)ガーゼなどの救急セットも用意するのも必要ポイントです。
潮干狩りで採れた貝の持ち帰りには!
大洗第一、第二サンビーチ周辺での潮干狩りで持ち帰れる貝は一人1kgまでです。量が多く採れないのは残念ですが、潮干狩りそのものを楽しみましょう。さて、採った貝は新鮮な状態で持ち帰りましょう。まず、網に入れたまま真水で洗って汚れと雑菌を落とし、クーラーBOXに入れ、間に濡らした新聞紙を挟んで保冷剤を入れ鮮度を保ちます。海水を入れて持ち帰るのは、却って貝を弱らせてしまうのでNGですよ。貝の砂抜き用に海水をペットボトルに入れて持ち帰ると尚良いでしょう。
大洗潮干狩りついでの観光スポット
大洗港から北海道苫小牧港に出港するフェリー「さんふらわー号」の姿も見られます。大洗周辺には子供連れでも遊べる観光スポットがあります。潮干狩りで楽しい時間を過ごしたら、ついでに立ち寄ってみるのも良いですよ。おすすめスポットを挙げてみました。
大洗アクアワールド
那珂川の下流域、太平洋に流れ込む地域で大洗町にある日本でも有数の大型水族館です。日本一の飼育数を誇るサメや、大きなマンボウがゆったりと泳ぐ様が見られる専用水槽、他に約580種類、68,000点に及ぶ海洋生物の展示がされています。イルカやアシカのショーなども催されていて大人も子供も歓声を上げています。
国営ひたち海浜公園
大洗町のすぐ隣ひたちなか市阿字ヶ浦海水浴場の近くにある国営の植物公園です。面積約200haという広い敷地は7つのエリアが作られてあり、四季の花々や花木、樹木などが植栽されていて何時からのシーズンを問わず多くの人たちが訪れます。ジェットコースターや観覧車などのアトラクションのほか、適宜催し物も行われていますので、1日中過ごすことができます。特に夏に催される「ロックフェスティバル」は大人気です。
春のネモフィラ・秋のコキア
全国的に有名なのが、「みはらしの丘」と名付けた周辺一帯に薄紫のじゅうたんを敷き詰めた様な、春から初夏の期間にかけて咲き誇る「ネモフィラ」と、夏の期間は爽やかな緑が映え、秋シーズンには真っ赤に色づいた見事な紅葉となる「コキア」です。
潮騒の湯
「潮騒の湯」は大洗第一、第二サンビーチのすぐ近くですので、潮干狩りで冷えた身体を温泉で癒すことができます。太古に起こった地殻変動によって古い海水が地中深く溜まり、“化石海水”という塩分を多く含んだ温泉が特徴です。塩分による保温効果があることから「温まりの湯」と呼ばれています。日帰り入浴もできますので、時間に余裕があれば立ち寄って、遊びの後の身体をゆっくり癒せる最適の温泉です。
めんたいパーク大洗
明太子といえば老舗「かねふく」が良く知られていますが、その「かねふく」がテーマパーク風の直営店として運営しています。第一、第二サンビーチの北方向、フェリー乗船場のすぐ隣で、車では2~3分ほどの距離にあります。スケソウダラの生態や明太子製造見学ができ、フードコートでは美味しい食べ物がいっぱいで、シーズンを問わず家族連れや観光客で賑わっています。
まとめ
大洗第一、第二サンビーチでの潮干狩りは、鹿島灘の絶好のロケーションに恵まれ、潮が引いた遠浅の海辺で思う存分楽しむことができるのが嬉しいですね。潮干狩りは何時からが良いのか、また、何時から何時までが時間的に最良なのかの情報や貝を採るポイントなどを大洗周辺の観光スポットとともにお伝えしてみました。参考にしていただければ幸せです。
大洗の情報についてはこちらもチェック!
茨城県大洗の情報については「暮らし~の」のWEBマガジンでも観光のシーズンやスポットなど詳しい情報が得られますよ。
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