栄養たっぷりのピーナッツバターでダイエット!
ピーナッツバターは、脂肪が多くて、カロリーが高く、太る食材だと思ってらっしゃる方。
たしかにピーナッツバターは、食べ方によって太ることはありますが、ピーナッツバターには体にいい栄養素がたくさん含まれているため、ピーナッツバターを摂り入れることでさまざまな効果や効能が期待できます。
とはいえ、ピーナッツバターはカロリーが高いため、ピーナッツバターの摂り方には注意が必要となります。
今回は、ピーナッツバターに含まれている成分をご紹介すると同時に、ピーナッツバターの成分における効能や効果を知り、どのようにピーナッツバターを摂り入れていくことでダイエット効果が見られるものなのかなどを検証したいと思います。
ピーナッツバターとは?
ピーナッツバターはピーナッツのペースト
ピーナッツバターとは、乾燥したピーナッツをていねいに炒り、しっかりとすりつぶしたペーストです。
ピーナッツをすりつぶすことで、ピーナッツはバターのようなペースト状になるため、ピーナッツバターと呼ばれていますが、ピーナッツにバターを加えたり、ピーナッツをバターで炒めたりして作るものではありません。
ピーナッツバターを香ばしくするために、塩や砂糖が加えられることがあり、市販のピーナッツバターには、製品によっては塩分や糖分が高いものもあります。
ピーナッツバターを購入する際は、成分をしっかりと確認することが大切となります。
ピーナッツバターのカロリーは?
ピーナッツバターのカロリーは、文部科学省による日本食品標準成分表(2015年版七訂)の数値によりますと、640キロカロリーとなっています。
ただし、このピーナッツバターのカロリーは100gのカロリーで、100gものピーナッツバターを一度に食べるのはちょっと無理があります。
たとえば、ピーナッツバターを食パン全体に塗った場合、ピーナッツバター20g程度で128キロカロリーとなります。
たった20gのピーナッツバターが、バナナ1.5本分のカロリーに匹敵すると考えると、ピーナッツバターのカロリーは高いように感じる方も多いかもしれません。
ピーナッツバターは栄養素がすごい
ピーナッツバターは高カロリー?
ピーナッツバターは、何といっしょに食べるのかによって摂取カロリーが変わってきます。
ピーナッツバターを8枚切りの食パン1枚(およそ130キロカロリー)で食べると、およそ258キロカロリーとなりますが、クラッカー3枚(およそ45キロカロリー)といっしょの場合、173キロカロリーとなります。
258キロカロリーというと、だいたいチョコパン1個分、173キロカロリーはだいたいおにぎり1個分のカロリーとなります。
ピーナッツバターは栄養素がすばらしい
ピーナッツバターがチョコパンやおにぎりに匹敵するカロリーであると考えると、ピーナッツバターのカロリーが高いように感じます。
しかし、ピーナッツバターには、カロリーだけでは見えない栄養素がバランスよく含まれています。
三大栄養素で見ると、ピーナッツバター100gのうち、タンパク質が25.4g、脂質が50.7g、炭水化物20.5gとなっていますが、ピーナッツは種実類の中でもタンパク質の量が高く、脂質は不飽和脂肪酸です。
残りのピーナッツバターの微量栄養素には、ビタミンB6、E、ナイアシン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、胴なども豊富です。
このような理由から、ピーナッツやピーナッツバターが健康志向の方におすすめなのです。
ピーナッツバターに含まれる栄養素①不飽和脂肪酸
ピーナッツバターに含まれる一価不飽和脂肪酸とは
ピーナッツバターの成分のうち、最も多いのが脂肪です。
ピーナッツバターは脂肪が多いと聞くと、ピーナッツバターを食べれば太るのではないかと思われますが、ピーナッツバターの脂肪は、不飽和脂肪酸と呼ばれるもので、体にいい働きをします。
このピーナッツバターの不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価脂肪酸に分かれます。
一価不飽和脂肪酸といえば、血液中の悪玉コレステロール値を下げる効果や効能が期待できるオレイン酸で知られています。
ピーナッツバターはこの一価不飽和脂肪酸の割合が高く、ピーナッツバターを摂ることで血液の流れがよくなる効果が期待できるのです。
ピーナッツバターに含まれる多価不飽和脂肪酸とは
ピーナッツバターに含まれる脂肪のうち、多価不飽和脂肪酸は、オメガ6系とオメガ3系に分かれています。
オメガ6系を代表するリノール酸は炎症や血栓を引き起こす働きがあり、オメガ3系を代表するα-リノレン酸には炎症や血栓を抑える働きがあります。
ピーナッツバターに含まれる多価不飽和脂肪酸はオメガ6系のリノール酸なので、たとえピーナッツバターが全体的に体にいいからといって、ピーナッツバターを摂りすぎるのはよくないということになります。
ピーナッツバターに含まれる栄養素②タンパク質
ピーナッツバターはタンパク質の宝庫
ピーナッツバターに含まれる成分の中で、注目に値するのがこのタンパク質の量です。
ピーナッツバターは、種実類の中でもタンパク質の包含量が高いことで知られ、スポーツに携わる方が積極的に摂るおすすめの食材でもあります。
ピーナッツバター20gのうち、タンパク質の割合は5g程度ですが、このピーナッツバターのタンパク質の割合は、納豆1パック(6g程度)、豆腐3分の1丁(5g程度)に匹敵します。
ピーナッツバターがタンパク質の宝庫であるとは過言ではありません。
ピーナッツバターのタンパク質の働きとは
ピーナッツバターに含まれるこのタンパク質には、筋肉や臓器、肌や爪や髪、体内のさまざまな物質を作る働きなどがあります。
そして、このピーナッツバターに含まれるタンパク質を作っているのがアミノ酸です。
アミノ酸の中には食事から摂取しなければならないものもあるため、ピーナッツバターに含まれるタンパク質を摂ることは健康を作っていることにほかなりません。
ピーナッツバターに含まれる栄養素③ビタミンB6
ピーナッツバターに含まれるビタミンB6の働きって
ピーナッツバターに含まれるビタミンB6は、酵素の働きを助ける補酵素として、体内でさまざまな働きをしています。
ピーナッツバターを摂取することで、タンパク質や脂質の代謝にかかわるほか、免疫機能の働きをサポートし、神経伝達物質の合成をはじめ、皮膚や血液にも働きます。
このため、ピーナッツバターに含まれるビタミンB6が不足すると、実にさまざまな症状が現れるのです。
ピーナッツバターに含まれるビタミンB6が不足したら
ピーナッツバターに含まれるビタミンB6は、通常、多くの食材に含まれている栄養成分です。
したがって、ピーナッツバターを積極的に摂らなくても、ビタミンB6が不足するということはありません。
ただ、アルコールを多く摂取する方や栄養の吸収がよくない方は、ピーナッツバターに含まれるビタミンB6の吸収が阻害されることがあります。
疲労感、肩こり、口内炎、皮膚炎、貧血、神経過敏など、さまざまな症状が見られることがあるため、アルコールを飲まれる方は、ピーナッツをおつまみにするほか、ピーナッツバターを積極的に摂り入れることをおすすめします。
ピーナッツバターに含まれる栄養素④ビタミンE
ピーナッツバターのビタミンEは抗酸化に働く
ピーナッツバターに含まれるビタミンEは、抗酸化作用で知られています。
抗酸化とは、ネジが錆びたり食べ物が変色したりするような酸化作用を抑えることです。
ピーナッツバターを摂ることで、体内の酸化を抑制する働きがあるため、細胞や血管、血液の酸化を防ぐことができます。
ピーナッツバターのビタミンEはさまざまな症状、病気や老化を予防する働きがあるとされています。
ピーナッツバターのビタミンEは摂りすぎに注意を
ピーナッツバターに含まれるビタミンEは、一日の摂取基準量が厚生労働省で決められています。
2015年版の食事摂取基準によりますと、ピーナッツバターに含まれるビタミンEの一日の摂取目安量は18歳以上の男性で6.5mg、12歳以上の女性で6mgとされています。
ピーナッツバターに含まれるビタミンEは体にいい成分ではあるものの、摂取しすぎは禁物です。
最近では、ピーナッツバターに含まれるビタミンEを摂取しすぎると、骨粗しょう症を引き起こす可能性があることがわかりました。
ピーナッツやピーナッツバターは程よく摂るように気をつけましょう。
ピーナッツバターに含まれる栄養素⑤ナイアシン
ピーナッツバターに含まれるナイアシンとは
ビーナッツバターには、ナイアシンと呼ばれるビタミンも多く含まれています。
ピーナッツバターに含まれるナイアシンは、エネルギーを作り、糖質や脂質の代謝に働き、炎症や神経症などの症状を防ぐための補酵素として働くビタミンです。
このため、ピーナッツバターに含まれるナイアシンが不足すると、精神状態が不安になり、さまざまな心の病に侵されるほか、口内炎や皮膚炎、胃腸障害など、さまざまな症状が現れます。
ピーナッツを酒のつまみにするとよい
ピーナッツバターに含まれるナイアシンは、カツオやマグロといった魚類、レバーなどの肉類、コーヒーなどに多く含まれていますが、普通の食生活で十分に摂取することができます。
しかし、アルコールによって、ピーナッツバターに含まれるナイアシンは失われてしまうため、アルコールを飲む際、おつまみにピーナッツを食べるようにすると、失われる分をカバーすることができます。
二日酔いの原因になる成分を分解するのも、ピーナッツバターに含まれるナイアシンですので、ピーナッツやピーナッツバターを摂ることで一石二鳥の徳があるのです。
ピーナッツバターに含まれる栄養素⑥ミネラル類
ピーナッツバターはミネラルの宝庫
ピーナッツバターには体に必要なミネラルがたくさん含まれています。
体内の水分バランスを調整しているナトリウムやカリウム、骨などを作るカルシウム、多くの酵素を活性化して代謝を促すマグネシウム、血液に働く鉄や銅など、ピーナッツバターに含まれるミネラルは実に豊富です。
ピーナッツバターがミネラルの宝庫と呼ばれるには理由があるのです。
ピーナッツバターの食べ過ぎには注意
ピーナッツバターは豊富な栄養素を含み、さまざまな効果や効能が期待できる食品です。
しかし、体にいいからといってピーナッツバターを食べ過ぎると、その高いカロリーからも想像がつくように、カロリーオーバーとなり、ニキビなどの皮膚トラブルが起こってしまいます。
また、市販のピーナッツバターの中には、ピーナッツ以外に塩分や糖分が多く含まれたものもあります。
ピーナッツバターを購入する際は、しっかりと成分を確認し、ピーナッツバターを購入後も、食べ過ぎないように注意することが大切です。
ピーナッツバターにはダイエット効果があるのか?
ピーナッツダイエットとは?
ピーナッツダイエットが流行したことがありました。
これは、ピーナッツのすぐれた成分を健康的に摂り入れることでダイエット効果を得るもので、ピーナッツを利用したダイエット法のひとつでした。
ピーナッツダイエットのすぐれた点は、栄養バランスがよいことに加えて、ピーナッツに含まれる食物繊維で便秘改善の効能が得られる、ピーナッツを噛むことで満足感が得られ、食事の摂りすぎを予防できるというものでした。
ピーナッツバターを食べ過ぎないようにするには
ピーナッツを利用したダイエットでは、おやつの時間に小腹が空いたらピーナッツ5~6粒を食べるなどコントロールすることで、ピーナッツダイエットが可能です。
一方、ピーナッツバターの場合、ピーナッツのペーストをどのように利用するかによってピーナッツバターダイエットが成功するかどうかが決まってきます。
ピーナッツバターをパンに塗るとカロリーが高くなるため、ピーナッツバターをつけるものを調整することで、ピーナッツバターダイエットを心がけていく必要があります。
ピーナッツバターの上手な摂り入れ方とは
ピーナッツバターは、食べ過ぎるとカロリーオーバーするばかりか、胸やけを起こしたり、気分が悪くなることもあります。そこで、ピーナッツバターを上手に摂り入れる方法についていくつかご提案したいと思います。
ピーナッツバターでダイエットや健康維持を考えてらっしゃる方はどうぞ参考にしてみてください。
ピーナッツバターを手作りする
ピーナッツがあればすぐできる
市販のピーナッツバターには、糖分や塩分が含まれているピーナッツバターもあります。
そこで、ピーナッツバターはピーナッツから手作りするという方法で作れば安心です。ピーナッツバターの作り方はとても簡単です。
ピーナッツを用意し、ピーナッツの香ばしさを引き立たせるため、ピーナッツをフライパンで炒るか、オーブンなどでローストします。
ピーナッツをしばらく冷まし、フードプロセッサーで混ぜます。ピーナッツが十分にペースト状になったらできあがりです。
ピーナッツペーストの味付けはほどほどに
でき上がったピーナッツのペーストに味つけをする場合、砂糖やはちみつなどで甘くするほか、塩分で風味を出します。
ただ、ここでピーナッツのペーストに味を濃くつけてしまうと、その分、カロリーも高くなり、太る原因になるばかりか、市販のピーナッツバターとさして変わらなくなってしまいます。
とくにダイエットを目的にピーナッツバターを手作りされる方は、まずは何も加えずにそのままの味を試してみましょう。
ピーナッツバターは朝食に
ピーナッツバターのトーストがおすすめ
ピーナッツバターは、不飽和脂肪酸やタンパク質など、エネルギーとなる栄養成分が豊富です。
このため、ピーナッツバターをパンに塗ったトーストは、朝食として食べることをおすすめします。
朝食であれば、ピーナッツバターのカロリーが多少高くても、活動をはじめるためのエネルギーとして使われます。
ただし、ピーナッツバターをパンに塗る際は量に注意しましょう。ピーナッツバターを載せすぎると、かなり高カロリーとなってしまいます。
ピーナッツバターを使った朝食メニュー
ピーナッツバターは朝食に使いやすい食材です。
バナナを輪切りにし、ピーナッツバターを少し載せると風味のあるバナナピーナッツになります。朝から体力を使う方は、豆乳にピーナッツバターを混ぜれば、ピーナッツ風味のエネルギードリンクに。
朝食で野菜を摂る方は、野菜スティックにピーナッツバターを軽くつけて食べるほか、ドレッシングにピーナッツバターを加えたサラダもおすすめです。
ピーナッツバターは朝食として摂りやすいので、ぜひピーナッツバターの朝食をはじめてみましょう。
ピーナッツバターをソースやドレッシングに
ピーナッツの風味はとても香ばしいため、ピーナッツバターを食事の調味料として料理するのもおすすめです。
肉や魚のソースにピーナッツバターを加えて風味を出すほか、ピーナッツバターを使ったドレッシングを作れば、ピーナッツバターをサラダといっしょに摂ることも可能となります。
ピーナッツの風味は食欲をそそりますが、カロリーが低い野菜などといっしょに摂れば、ピーナッツバターをうまく使ったダイエットも成功します。
ピーナッツバターはちょっとずつ利用
ピーナッツバターはたくさん使おうとしてはNG。ちょっとずつ、毎日摂ることで、太る心配もないだけではなく、健康的にピーナッツバターの栄養素を摂り入れることができます。
フルーツに軽くピーナッツバターを載せたり、おかずにピーナッツバターを添えたりと、ピーナッツバターの利用方法はいろいろあります。
ピーナッツバターを少しずつ利用することで、食べ過ぎない食習慣を身につけることもできます。おいしいし、体にいいからといって、ピーナッツバターを一度にたくさん摂取しないようにしたいです。
さっそくピーナッツバターをはじめてみよう
ピーナッツやピーナッツバターは、日常的に程よく摂り入れることで、健康を維持し、ダイエットにも効果が見られることがわかりました。
ピーナッツは食べ過ぎると太るため、ピーナッツやピーナッツバターの摂りすぎには注意が必要ですが、バランスよく摂り入れれば、健康で美しくキープすることができます。
さっそく今日からピーナッツやピーナッツバターを日々の食生活に取り入れましょう。
ピーナッツが気になる方はこちらもチェック!
ピーナッツやピーナッツバターのすばらしい栄養素を学んだあと、もっとピーナッツについて知りたいと思われたら、ぜひこちらの記事で理解を深めてみてはいかがでしょうか。
ピーナッツの上手な摂り入れ方、ピーナッツの程よい食べ方がわかるはずです。
ピーナッツが体に与える影響についてわかれば、太る心配なくピーナッツをうまく食べていくことができます。
ぜひピーナッツで健康と美を手に入れましょう。
ピーナッツの糖質とカロリーは?その栄養素からダイエット効果まで解説!
ピーナッツについて、糖質やカロリーなどの栄養についてご存知ですか?ピーナッツは健康にいいと言われる脂肪酸や、低糖で食物繊維が豊富といった、ダ...
ピーナッツを食べ過ぎたら?健康に与える影響とピーナッツの効果・効能を解説!
お酒のおつまみにもよく食べられるピーナッツ。ついつい食べ過ぎてしまうこともあるのではないでしょうか。今回はそんなピーナッツをたくさん食べ過ぎ...