はじめに
バンレイシの味や保存方法は?毒があるって本当?
バンレイシというくだものをご存知ですか?インドやアジア、中南米に生えている少し変わった形をしたフルーツです。別名を釈迦頭といいますが、これはお釈迦様の頭のおだんごにとてもよく似ているから。アイスの原料としても使われることのあるこの果物。日本へは冷凍されて輸入されたり南の地域では一部でありますが作っているところもあります。この珍しいフルーツの味や保存方法や気をつけたい毒がある部分についても紹介します。
バンレイシ(釈迦頭)について
バンレイシはアジアや中南米など温かい地方ではよく食べられているフルーツ。まずはその基本情報や英語での別名の由来などからご覧いただきましょう。
バンレイシ(釈迦頭)の基本情報
科・属:バンレイシ科バンレイシ属
原産地:西インド諸島や南米
英語名/学名:Sugar-apple/Annona squamosa
バンレイシ(釈迦頭)は別名シュガーアップル
中南米やアジアの果物であるバンレイシ(釈迦頭)。各国でいろいろな名前で呼ばれるフルーツですが、英語での名前はシュガーアップル。これはこのフルーツのことを的確にあらわしている名前といえます。
シュガーアップルの名前の由来
英語ではシュガーアップルと呼ばれるバンレイシ(釈迦頭)。アップルというのは見た目そのまま大きめのりんごくらいの大きさから来ているのでしょう。シュガーアップルのシュガー部分はまずしゃりっとする石食感(梨のような食感)によるものと考えられます。
シュガーアップルには甘いという意味も
食感の他にもシュガーアップルという名前は砂糖のように甘いという意味もこめられています。一度このフルーツを口にしてみるとシュガーアップルというこの名前の意味がすぐわかるでしょう。
バンレイシ(釈迦頭)の栄養
バンレイシというフルーツはどんな果物なのでしょうか。まずはその栄養面からご紹介します。カロリーだけでみるとかなり高めなものだというのがわかりますが、あくまでも100gあたりの量。その他の体にうれしい栄養もたっぷりはいっていることから、少量ずつ食べることで美容や健康効果も期待できるでしょう。
バンレイシ(釈迦頭)のエネルギー量は94kcal
このフルーツ、100gあたりの熱量は94kcalとかなりカロリーは高めとなっています。他のフルーツで見ると生パパイヤで99kcal。他に100gあたりこれほどカロリーが高いフルーツはあまり見かけません。ダイエットをしている人は食べすぎには注意してくださいね。
ミネラル豊富なバンレイシ(釈迦頭)
このフルーツはただカロリーが高い(脂質や糖分が多い)だけでなくミネラルが豊富なのが特徴。マグネシウム量はフルーツの上位にランクインするだけありますし、鉄が0.6mg。カロリーは同じくらいのパパイアと比べて植物繊維料は2倍とお通じにも役立ちそうです。ちなみにこの食物繊維量もフルーツトップクラスの含有量。
ビタミンB群とCの含有量
ミネラルや食物繊維だけでなくフルーツらしいビタミン類も豊富に含んでいます。中でも着目したいのがビタミンB群。代謝率を上げるビタミンB6が0.2mg含まれています。他のフルーツよりも圧倒的に多い量です。甘い味なのに酸っぱいグレープフルーツを食べたときくらいのビタミンCも含むので美肌にも効果を期待できますね。
フルーツなのでカリウムも多い
フルーツや夏野菜には多く含まれる栄養素といえばカリウム。この釈迦頭にもたくさん含まれています。このカリウムはむくみを解消したり体に熱があるのを冷ましてくれたりする働きがあります。その反面食べすぎるとお腹を冷やしたりすることもあるので、胃腸の弱い方ははじめは加減をしながら食べましょう。
バンレイシ(釈迦頭)の選び方や食べ方1.味
いくら栄養がある果物でも、味が好みでないと食べるのも辛いですね。シュガーアップルという名前のとおり甘いものだというのはわかりますが、ここではもう少し詳しくその味についてご紹介していきます。味のイメージがわかりやすいように普段よく口にする食べ物に形容されるこのバンレイシの味を見ていきましょう。
バンレイシ(釈迦頭)はとても甘い
栄養のところや別名でも軽く触れていますが、このフルーツは砂糖のような甘い味や食感が特徴。その味はバニラやカスタード。ミルクっぽいといわれたり、甘いアボカドと形容した人もいました。
熟し具合で味も変わる
未熟な状態でもある程度の甘みがあるフルーツで、若いうちはシャキシャキとした食感と甘みがあり、完熟してから口に入れるととろりとしたとろみや粘りを感じつつジャリっとする梨のような食感と甘みを味わえる果物です。好みもあるでしょうから両方食べくらべてみるとよいですね。
バンレイシ(釈迦頭)の選び方や食べ方2.食べ頃時期
日本へは冷凍輸入されるのでなかなか食べ頃の旬の時期にフレッシュなものを口にするのは難しいです。ここではまず完熟手前と熟した状態の見分け方と、沖縄など南の方で栽培されている新鮮な果実の収穫・出回り時期をご覧頂きましょう。
未熟と完熟の食べ頃
フルーツの甘みが最高に高くなるのは完熟状態です。バンレイシ(釈迦頭)の場合はさわってみてやわらかさを感じ、見た目は黒ずんできたころが食べごろ時期(完熟)といわれています。
硬い中にも甘さがある食べ頃
ただし先程のように、まだ多少硬さが残る状態でも十分甘みを感じるフルーツ。好みにより自分の食べごろ時期を探すのも良いでしょう。
日本で収穫できるバンレイシ(釈迦頭)の食べ頃時期
釈迦頭は輸入がほとんどといいましたが、沖縄の一部では作っている地域があります。あまり市場には出てきませんが、沖縄旅行でタイミングがあえば正真正銘フレッシュな食べ頃の釈迦頭が食べられるチャンスもあります。
釈迦頭の収穫時期は9-10月
採れたての釈迦頭の食べ頃時期は例年9月から10月ころ。冷凍して輸入されたものではなくフレッシュな味わいを日本にいながらにして楽しめるのはこの時期だけということになります。
バンレイシ(釈迦頭)の選び方や食べ方3.保存方法
もし生のバンレイシを手に入れることができたら、食べ頃になるまで・食べたいときまで保存したいと思うでしょう。観光地などで珍しいフルーツを買ってそのまま食べるというケースでなければ保存方法も知る必要があります。ここでは主に追熟を含めた釈迦頭の保存についてご覧ください。
保存方法は冷蔵庫か常温か
このフルーツが取れる現地に住んでいる日本人のレポートを見たことがあるのですがそこでは保存方法は冷蔵庫で、2日ほど保存すると青い実が黒ずんで食べごろになると書かれていました。
常温での保存方法も
他にもフレッシュ釈迦頭は常温で香りがでるまで放置してから食べる前に冷やしていただくという食べ方をする方もいます。早く食べたいか、気長に食べごろになったら食べるかという好みで選んでみてはいかがでしょうか。
バンレイシ(釈迦頭)は低温障害が出る場合も
あまり気温が高い状態で追熟すると傷んでしまう場合がありますが、冷蔵庫に青い実を入れると低温障害が出るというレポートもあります。食感や甘さが落ちるといわれています。
外気によって保存方法を変える
真夏など外気が高い場合は冷蔵庫に、冬など常温でも野菜が保存できるくらいであればバンレイシ(釈迦頭)も外で保存が無難な保存方法でしょう。
バンレイシ(釈迦頭)の選び方や食べ方4.選び方
並んでいる果物を手にとって買うというのは少し難しいかも知れませんが、複数の中から選べるのであればなるべく美味しそうなものを選びたいですね。バンレイシはどんなところを見て買うのが良いのでしょうか。すぐ食べる場合と保存してあとから食べる場合の選び方を解説します。
すぐ食べる場合の選び方
バンレイシ(釈迦頭)は一般的にすぐ食べるものではなく冷蔵庫で2日ほど追熟させてやわらかくなってからいただきます。やわらかな実はぐじゅぐじゅとして傷つきやすいのでその前の青い果実のときに売られていますが、中にはすでに売れた黒ずんだものが売られている場合も。この黒ずみが熟し具合のパロメーターになります。
一般的なバンレイシ(釈迦頭)の選び方
観光地などですぐに食べる以外スーパーや果物店ではまだ青く扱い安い傷つきにくい状態のものか日本に輸入されてきたばかりの冷凍された状態で売られているのがほとんど。ほとんど輸入フルーツですので新鮮さよりも保存方法の良さ、傷ついていたりぱっくりと割れていないかで選んだ方が良いでしょう。追熟させる場合そこから傷んでくるからです。
バンレイシ(釈迦頭)の選び方や食べ方5.食べ方
良いバンレイシが手に入ったら早速食べてみましょう。食べるためにはあらかじめ追熟させるかすでに食べ頃になっているものを用意する必要があります。熟したものは道具を使わず手のみで食べることも可能です。動画でよくわかるバンレイシの食べ方紹介を御覧ください。
バンレイシ(釈迦頭)の完熟と手での食べ方
完熟した釈迦頭は手で割いたり皮をむくことができます。動画では焼き芋を食べる感覚でといっていますが、まさにそんな感じですね。ただし中には大きな黒い種がたくさん入っていますので、食べる時には注意しましょう。複数人で1個食べるなら手で人数分に分けて食べることも可能です。
生以外のバンレイシ(釈迦頭)の食べ方
このフルーツの生食以外の食べ方は凍らせてシャーベットにしたりケーキに入れるという方法。このとき、まるごとフルーツを凍らせると毒をもった部分も一緒に口にすることになるので果汁や果肉部分のみを選別して利用した方が良いでしょう。
バンレイシ(釈迦頭)の選び方や食べ方6.有毒部分
バンレイシを食べたことがあるという方でも気軽に口に入れる部分。実はそこには毒があるといわれるのをご存知ですか?口に入れるだけでは平気なその毒の部分とはどこなのでしょう。バンレイシを食べるときに気をつけて欲しい食べ方をご覧いただきます。
バンレイシ(釈迦頭)には毒がある
この釈迦頭というフルーツ。甘くて手でも食べやすいフルーツですが、実はその中に毒を持つ部分があります。毒というと少し怖いですが、知っておいて飲み込んだりかじったりしないようにすれば安全です。食べたという人はたくさんいて、その毒部分も口にしていましたが飲み込んだりかじったりしなければ口に入れるだけであれば問題はないようです。
口にしないようにしたい毒の部分
その毒の部分というのは黒い種のところ。原産地で食べ方紹介をしていた人も種のまま口に入れて後から出すという食べ方をしていたので、口に入れるだけであれば毒性はないようです。種の内部があぶないのでしょうか。小さなお子さんに食べさせる場合は毒がある種はあらかじめとってあげた方が安心ですね。
まとめ
シュガーアップルとも呼ばれる甘いフルーツ
日本ではまだまだ珍しい釈迦頭とも呼ばれるバンレイシ。アイスやカスタード・ミルク・ライチなどあの甘さをイメージして食べるとそのままの味でしょう。完熟するほどねっとり感が増しますが石繊維はなくならないのでシャリシャリ食感も楽しめるミステリアスなフルーツです。甘いくだものが大好きだという方は、ぜひこの釈迦頭も味わってみてはいかがでしょうか。
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