花の日とはどんな日?アメリカでは?
「花の日」とはどんな日で、いつ?つまり何月何日でしょう。日本とアメリカにおける由来やイベントなどを詳しくお話していきたいと思います。
アメリカの「花の日」/教会に由来
アメリカにおける「花の日」はキリスト教の教会や礼拝に由来し、こどもの日のイベントと深いかかわりがありました。
アメリカの「花の日」は6月の第2日曜日
アメリカにおける「花の日」のイベントは1856年、マサチューセッツ州の教会の牧師を務めていたチャールズ・H・レナード 牧師が毎年6月の第2日曜日の礼拝の日に、こども達を集めてこどもの日の特別礼拝を行い、献児式や幼児祝福式に関するこどもの日礼拝を行ったのが始まりです。以来、その後もアメリカ合衆国では色んな会派で同じように子供を中心とするこどもの日のイベントや礼拝が行われるようになりました。
この時期は夏の花が咲き始める頃でもあり「花」にまつわるイベントや礼拝も行われ、「こどもの日」と「花の日」が結びついたと言われています。その後も、アメリカのメソジスト教会が6月の第2日曜日を「こどもの日」として教会イベントに加えることを決議しています。信者たちは花を持ち寄って教会堂を飾り、礼拝の後にこども達がその花をもって病院を訪ねて病人を見舞ったり、警察署や各施設を訪問するイベントを通して、こども達に奉仕の精神と感謝の気持ちを学ばせる機会としています。
日本の花の日も6月の第2日曜日
日本の「花の日」は、言い伝えなどで広まった記念日などはありますが、公式で定められた「花の日」は日本基督教団の教会暦に定められている「6月の第2日曜日」でアメリカの教会と同じ日です。
日本の「花の日」はアメリカの教会が由来
「花の日」の日本への伝来は明治時代中期。アメリカのメソジスト教会の歴史に基づき6月の第2日曜日を「花の日」と「こどもの日」として日本基督教団の教会暦に定められています。そして日本の多くのミッションスクールで、「こどもの日」と「花の日」の礼拝や花の日訪問のイベントが行われるようになりました。また「花の日」は夏の季語になっています。
花の日は8月7日という説は?
8(は)7(な)という語呂合わせで8月7日を「花の日」と山梨県の旧小淵沢町(現:北杜市)の「花パークフィオーレ小淵沢」が制定したという説があります。しかし現在は経営者が変わり、「日本記念日協会」調べでも認定記念日に「8月7日の花の日」の該当は無く、現在は不詳。
花の日に由来するその他の記念日
「花の日」の記念日の他にも「花」に由来した記念日が幾つかありますので見ていきましょう。
3月8日「ミモザの日」
1904年3月8日にアメリカで婦人参政権を求めたデモが起源となり、国連は3月8日を「国際女性デー」と定めました。日本でもこの日を女性の生き方を考える日として2025年までに全国での開催を目指しています。ミモザは愛や幸福の象徴とされ、イタリアではこの日に男性が母親や妻にミモザを送る風習があります。ちなみにミモザの季語は「初春」です。
12月10日「NFD花の日」
フラワーデザインの普及活動を進め、フラワーデザインの資格認定などを行っている「公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(NFD)」が制定しました。
8月7日「花文化の日」
日本のさまざまな花文化をユネスコの世界無形文化遺産に登録することを目指している名古屋市のNPO法人「花文化を無形文化遺産に推める会」が制定しました。
語呂合わせの「ハ(8)ナ(7)の日」記念日もご紹介!
咲く「花」ではありませんが語呂合わせで8月7日を記念日しているものをいくつかご紹介致します。
鼻の日
「日本耳鼻咽喉科学会」が8月7日の語呂合わせから1961年(昭和36年)に制定しました。各地で専門医による鼻についての相談会が催されます。
?(ハテナ)の日
謎とき体験施設「なぞともcafe」を運営する「株式会社バンダイナムコアミューズメント」が、謎ときの楽しさを世界に広げようと制定しました。日付8月7日は「ハ(8)テナ(7)」と読む語呂合わせから。
花やしきの日
日本で最も古い遊園地といわれる浅草花やしきは1853年(嘉永6年)に開園し、2013年で開園160周年を迎えました。それを記念して、運営する「株式会社花やしき」が制定しました。日付8月7日は「花やしき」の「は(8)な(7)」の語呂合わせから。
バナナの日
人気サイト「バナナ大学」を持つ「日本バナナ輸入組合」が、栄養が豊富で健康にも良いバナナを食べて暑い夏を乗り切ってもらいたいという気持ちから制定しました。日付8月7日は8と7で「バナナ」と読む語呂合わせから。
生パスタの日
生パスタの魅力を多くの人に知ってもらう事を目的として、生めん類の製造業者の団体である「全国製麺協同組合連合会」が制定しました。日付は7と8で「生=な(7)ま・パ(8)スタ」と読む語呂合わせから毎月7日と8日。また7月8日を「生パスタの日」に制定しています。
花の日とこどもの日との関りは?
「花の日」に由来したアメリカの「こどもの日」
前述のようにアメリカにおけるキリスト教の「花の日」は「こどもの日」でもあることが分かりましたが、これは教会行事の1つとして「こどもの日」を加え、少年少女たちへ宗教教育として日奉仕と感謝を実地に学ばせるためのものであり、日本のように国民の祝日としての「こどもの日」はアメリカにはありません。
その点日本では「こどもの日」は、国民の祝日の日の1つとして端午の節句の5月5日に定められていて、こどもの人格を尊重し、こどもの幸福をはかり、同時に母親に感謝する日とされています。
日本のこどもの日の花は「花菖蒲」
花菖蒲は、原産地が日本と、朝鮮半島から東シベリアで、アヤメ科のアヤメ属に属する多年草です。花色は青、青紫、紫、白などですが、黄色やピンクなどもあります。立ち姿にきりっとした美しさがありますが花期が短く4~5日でしおれてしまいます。ところが咲き終わってもガクの中にもう1つ蕾が潜んでいて花ガラを除いてあげるともう1度花を咲かせてくれます。季語は6月頃からの仲夏になります。
花菖蒲の種類
花菖蒲は江戸時代中期頃から盛んに品種改良が行なわれ、現在では5,000種以上の種類があります。花びらが、三英咲きと言われる3枚の弁や、6枚の弁が広がる六英咲きや、八重咲きなどの花形があります。種類は主に江戸系、伊勢系、肥後系、長井系、雑種系、外国種などがあり、江戸系は色や形、大きさの種類が豊富で三英咲きが多いのが特徴です。
どんな花にもある「花の日」と「花言葉」
花言葉の由来
どんな花にも「花の日」と「花言葉」がありますが、今回は「花言葉」についてお話します。花言葉」の由来は諸説ありますが17世紀ごろのトルコが発祥地で、花に思いを込めて大切な人に贈る習慣があったそうです。それがヨーロッパ中に広がり、各国特有の花言葉が出来上がりました。
そしてさらに流行するきっかけを作ったのがフランス人のシャルロット・ド・ラトゥールという女性で、1819年12月に書かれた「 Le Langage des Fleurs(花の言葉)」が出版になるとたちまち大ブームになり、人々がこぞって使うようになりました。日本には明治初期に伝来し、当初、伝わって来たままの花言葉を使っていましたが、徐々に日本人の仕来りにあった花言葉が作られていきました。
気を付けたい花言葉①
同じ花でもたくさんの意味をもつ花や、色によって意味が変わってしまう花もありますが、送る時に気を付けたい花言葉もあります。そんなちょっと気を付けたい花言葉についてお話したいと思います。
水仙/花言葉は「うぬぼれ」「私のもとへ帰って来て」
美少年ナルキッソスは、色んな相手から求愛されますがいつも冷たい態度をとっていました。森の妖精エーコーも彼に恋をしますが相手にされず、悲しみのあまり、肉体をなくして声だけの存在になってしまいました。これを知った復讐の女神ネメシスの呪いによってナルキッソスは水面に映る自分の姿に恋をしてしまいます。そしてその恋の苦しみから彼はやつれはて死んでしまいます。それからナルキッソスは水辺でうつむきがちに咲くスイセンになりました。自己陶酔型の人を「ナルシスト」といいますが、この神話が起源なのです。
気を付けたい花言葉②
スノードロップ
スノードロップの元々の意味は「希望」や「慰み」、「まさかの時の友」などで、清純なイメージの美しい花なのでバースデーのお祝いや、スランプで落ち込んでいる友人や、お見舞いなどに贈るにふさわしい花なのですが、一方でイギリスの伝説から「死」をイメージした怖い花言葉もありますので贈る時は必ず花言葉を添えて贈る様にしましょう。
花の季語について
季語の成立は平安時代後期
季語とはその季節を示す言葉のことです。日本の詩歌では古くから季節が意識されていますが、季語が成立したのは平安時代後期といわれています。それまでは季節が決められていなかった「月」が秋の景物と定められ、その後「花」(季語では桜のこと)は(春)、「ほととぎす」は(夏)、「紅葉」は(秋)、「雪」が(冬)と定められ「五箇の景物」と言われ重要視されました。江戸時代に俳諧が成立すると、身近な生活の中からも季語が集められて著しく増えていきました。
中でも季節と花は結びつきが強く、花に関する季語は種類も多くありますが、花が季語として使われる代表的な例を季節ごとにほんの一例ですが集めてみました。
春の季語の種類
春の季語の代表には桜、梅、たんぽぽ、スミレ、藤、ツツジなどがあります。特に桜は、花といえば桜を意味するほど平安時代より日本人には愛され詩歌で詠まれています。また梅は春告草(はるつげぐさ)や香栄草(こうばえぐさ)ともよばれ万葉集での花は梅を指していたようです。
夏の季語の種類
夏の季語の代表はバラ、牡丹、夕顔、ひまわり、あじさい、蓮などがあります。中でも5月に最盛期を迎えるバラは古くから世界中で愛され多くの品種が作り出されていますね。牡丹は百花の王と言われ、古歌では富貴草(ふうきぐさ)や深見草(ふかみぐさ)など大和言葉の名でよばれました。
秋の季語の種類
秋の季語の代表的な花にはコスモス、すすき、ホウセンカ、桔梗、女郎花、朝顔、菊、などがあります。コスモスは秋桜とも言い、花びらの色がピンク、赤、白などで、茎や葉も細く柔らかそうで優しい気持ちにさせてくれますね。すすきは「薄」とも「芒」とも書きます。
冬の季語の種類
冬の季語の代表的な花は、蠟梅、山茶花、スイセン、枇杷の花、柊の花などです。冬に咲く花は少なく、寂しい季節ですが、それでも春に向けて黄色い蠟梅の花が咲き始めると周囲が明るくなりますね。
まとめ
花が咲く植物は地球上で約20万種あるといわれています。それとは別に、形や性質の似ている花をひとつのグループと考えて、まとめて数える方法もあり、この方法で数えるとぐっと少なくなり、日本の植物のグループは全部で155になります。
「花」には花言葉やそれぞれの「花の日」がありますが、季語が無い花もあります。「欄」の季語は秋ですが、日本で一番贈り物文化のある「胡蝶蘭」には季語がありません。理由の一つは日本に自生していないので自然の風景に入ってこない事。もう一つは技術の進歩で一年中出回っていることと、又開花時期も長いという事が考えられます。でも素敵な花言葉がありますから「胡蝶蘭」はやはり贈っても、贈られても嬉しい花といえますね。
青いバラの花言葉は?
花言葉といえば途中から花言葉が変わってしまった花もあるんです。それは「青いバラ」。長い事品種改良を重ねても青いバラの花だけは不可能と思われていましたので、花言葉は「不可能」「存在しないもの」でした。ところがサントリーが2002年についに世界初の青いバラに成功したのです。そして花言葉は「不可能」から「夢かなう」に変わったそうです。何事もあきらめなければ夢はかなうという事ですね。
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