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ヒナゲシ(虞美人草)とはどんな花?その語源や特徴をご紹介!育て方のコツも!

ヒナゲシがどんな花か気になりますか?虞美人草とも呼ばれておりその花の名前や語源も気になるところです。同じ種類の品種の特徴から花言葉・名前の由来や語源・育て方まで個性的な花・ヒナゲシについて幅広い範囲に渡る知識をご紹介しましょう。
更新: 2021年12月6日
佐藤3
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はじめに

ヒナゲシの語源とは?品種や育て方や花言葉も紹介

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ヒナゲシという花の名前の有名さとは裏腹に似たような花の中からどれがヒナゲシか当ててみなさいといわれると、自信があるという方は少ないのではないでしょうか。けしの仲間の花はたくさん種類があって姿も似ており紛らわしいからです。今回はそんなけしの品種の中でもヒナゲシにスポットをあててその開花時期や育て方・花言葉や名前の語源や由来などを解説します。

ヒナゲシ(虞美人草)とはどんな花?1.種類品種

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ヒナゲシはまるで造花のような明るい色合いの大きな花弁が付く植物。ヨーロッパでは小麦畑に咲くごくごく一般的な野の花としてポピュラーです。日本では八重咲きの苗も売られていますが、種として流通するものの多くは一重の花がさくシャレーという品種。他にはどのようなヒナゲシがあるのかも紹介します。

ヒナゲシの基本情報

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科・属:ケシ科ケシ属
原産地:ヨーロッパ中部
英語名/学名:Shirley poppy/Papaver rhoeas

ヒナゲシの種類・品種1.シャーレー・ポピー

シャーレーポピーはヒナゲシの英語名。イギリスのとある牧師が数多くのポピー(けし)の中から素晴らしいと感じるものを厳選して現在のヒナゲシの形にしたといわれています。いろいろな種類がある中でシャーレーポピーこそがヒナゲシの本品種であるといわれています。

ヒナゲシの種類・品種2.モンツキヒナゲシ

こちらは地中海沿岸産のけしの種類。ピエロという別名を持つけしの種類です。この名前の特徴は真っ赤な地色に黒い斑点がつくその姿がピエロの服の模様によく似ているのが由来・語源となっています。

ヒナゲシの種類・品種3.ミヤマヒナゲシ

アイスランドポピーを小さくしたような姿を持っており、育て方はヒナゲシとほぼ同様。アルプスのピレネー山脈が原産地といわれているけしの種類のひとつです。

ヒナゲシ(虞美人草)とはどんな花?2.特徴

ヒナゲシと同じ仲間の有名品種をご紹介したところで、ここからはその本品種といわれるシャーレーポピーを取り上げてその特徴や育て方を解説します。ヒナゲシとはどんな花なのかは、ポピュラーなこの品種を知ることで理解できるでしょう。

ヒナゲシの特徴1.色や形

ヒナゲシの花びらの色は白・赤やそれが混じった模様やピンクが一般的。全体の形は茎の先に大きなひとつの花がつきつぼみは下をむいているのに花が開いてくるのと平行してだんだんと太陽を見るように上向きになっていくのが面白い花です。

ヒナゲシの特徴2.花びらの枚数

ヒナゲシの中で一重のものはほとんどが4枚花弁を持っていますが、八重咲きのものも珍しくありません。バラの花ほど花びらの枚数が多くないとはいえ、八重咲きのものは豪華でパッと華やいだ雰囲気がある花で人気があります。


ヒナゲシの特徴3.生息地

ヒナゲシはヨーロッパの小麦畑のあぜによく咲いていた野草です。繁殖力が非常に強いのが特徴。ヨーロッパひとつの地域だけでなくイギリスや地中海沿岸など海をへだてたところでも生息しそれぞれ改良されてきた、日本でいうなら野菊のような存在といえるでしょう。

ヒナゲシの特徴4.別名

ヒナゲシには虞美人草という呼び名があるのは有名ですが、そのほかコクリコという名前で流通している場合もあります。また漢字名の雛芥子と書かれている場合もありますがすべて同じヒナゲシのことです。

ヒナゲシの特徴5.サイクル

一年草は春に種まきや植え付けをするものが多いですが、ヒナゲシのサイクルは秋蒔きで翌年7月くらいまでのサイクルです。他の多くの花と違う場合が多いので、種まき時期や苗の植え付けなど気をつけましょう。

ヒナゲシ(虞美人草)とはどんな花?3.花言葉

ヒナゲシの花言葉はその花にある鎮静や催眠成分からくるものが多いです。けしの実といえば大麻を思い出し、それと花言葉の意味を重ねてしまう方もいるでしょうが、ヒナゲシの実は落ち着かせる効果はあるものの危険な成分は採れませんので栽培も安心です。

ヒナゲシの花言葉は「いたわり」

ヨーロッパの田舎にはよくあるヒナゲシの花。この花にはとても優しさあふれる花言葉が付けられており、よくプレゼントとしてヒナゲシの花を贈り合ったりします。有名なものはいたわりで、これはラテン語の語源である粥にも由来するでしょう。母の子供に対する気持ちがヒナゲシの花にこめられいたわりという花言葉になりました。

その他花言葉の意味は

その他に「思いやり」という花言葉も伝えられていますが、これはいたわりとほぼ同義語であることから由来や意味も同様と考えてよいでしょう。そのほか休息や平穏なども花言葉として有名。これはけし類の茎の切り口に出る白い乳液に鎮静や催眠効果があるため付けられた花言葉です。

ヒナゲシ(虞美人草)とはどんな花?4.語源

ヒナゲシにはラテン語の名前・中国の名前にそれぞれ由来と語源があります。なぜこのような名前が付けられたのか気になる方は、ぜひこちらもチェックしてくださいね。

ヒナゲシの語源はラテン語で粥

Photo byTapisRouge

先程も少し触れましたが、ヒナゲシのラテン語語源にはお粥という意味があります。これは粥の中にヒナゲシの乳液を混ぜて子供に食べさせぐっすり眠らせたという習慣に由来します。西洋での語源や由来は粥ですが、この花には中国の三国志時代をモチーフとした別の名前やその語源・由来もあります。

虞美人草と呼ばれる由来と語源

ヒナゲシのことを虞美人草という名前でも呼ぶ方がいますね。虞美人とは項羽という武将の愛人で、劉邦との戦いで追い詰められ自害してその墓から咲いた赤い花がヒナゲシ(虞美人草)であったといわれています。しかしこれはあくまでも伝説。三国志時代の中国にはヒナゲシは存在しないことから、よく似た違う種類の花の伝説が現在の虞美人草の語源の元となったと考えられます。

ヒナゲシ(虞美人草)の育て方1.環境

ヒナゲシは草丈にもよりますが花壇にあって風に揺れているのがとても似合う花姿をしています。また切り花にして部屋を飾るのにも使えるでしょう。直植えやプランターなどで自分で栽培する方法をご紹介しましょう。まずはヒナゲシを置くのに適した場所選びから。


ヒナゲシの置き場所

おひさまが好きなヒナゲシは太陽がよくあたる日なたに植えるようにしましょう。鉢植えにすると段に置いたりできるのでより日当たりをよくできるのでおすすめです。

ヒナゲシの冬越し

ヒナゲシは一年草ですが暑いのが苦手で耐寒性はある植物。夏前に開花時期が終わって株の命も終わります。冬越しは苗の状態で過ごします。植え付けは10月から翌年の3月くらいまでの間に。暖かくなってくると急に成長しますので、株間は広めに植え付けると良いでしょう。

ヒナゲシ(虞美人草)の育て方2.土

畑の畦に自生するヒナゲシ。花を咲かせるために土の養分はそれほど必要としません。元肥入りの培養土であれば追肥はあまり必要ないくらい。土を配合して作るのであれば、水はけの良さを重視すると良いでしょう。

ヒナゲシの土

畑のあぜに咲く野草ですので、土にはあまりこだわりません。特に作らずに花壇に植えた方が適していることも。強いて土を用意してあげるのであれば、土のpHが酸性に傾いているのを中和するくらい。あまりじめじめしたところも苦手ですので、腐葉土や堆肥の入れすぎも控えた方が良いでしょう。

プランターで育てるなら培養土を

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pHの調整や元肥が入っている花用の培養土なら、買ってきてすぐに植え付けることができるでしょう。プランターや鉢で育てる場合なら土の心配をせず栽培をはじめることができる市販の土がおすすめ。一般的な野菜や花用の土と表記されたものを選びましょう。

ヒナゲシ(虞美人草)の育て方3.日常管理

種まきをしてから翌年暖かくなるまで苗の状態で冬を越すヒナゲシ。冬場の水やりや肥料やりはどのようにしたら良いのでしょうか。気をつけるポイントをご紹介しましょう。

水やりの方法

Photo byMomentmal

冬は控えめながらも乾燥がちに水やりをしてください。春になってきたら通常の水やりと同じく乾いたらたっぷりを心がけますが、与えすぎはNG。じめじめとした土はヒナゲシの根を駄目にしてしまいます。どちらかというと乾燥させぎみな水やりをするとヒナゲシも喜びます。

肥料の与え方

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追肥は1度。暖かくなってきた3月ころに一度液肥を与える程度で十分です。冬の間は成長が非常に緩慢ですが気温や日照時間の変化とともにグングン大きくなりますので、そのための肥料です。真冬の間は決して肥料をあげてはいけません。

気をつける病害虫

春になって暖かくなってくるとヒナゲシにつく害虫も活動をはじめます。注意する虫はアブラムシ。4月ころから見かけるようになるでしょう。見つけ次第手で潰して駆除するのが一番簡単ですが、数が多い場合は殺虫剤などの利用も考えてみてください。


ヒナゲシ(虞美人草)の育て方4.増やし方

最後になりますが、ヒナゲシの増やし方を見ていきましょう。1本の株からたくさんの小さな種が収穫できるので、翌年も花を鑑賞したい場合は種用の花を予備も含めて数本用意しておくと良いでしょう。

ヒナゲシの種取り

ヒナゲシは開花時期が終わると1つの花にたくさんの小さな種ができるので、これを保管しておいて秋にまた種まきすることで翌年もヒナゲシの花を楽しめるようになります。

種まきはポットに蒔いて間引く

種まき時期が秋ということで、直接地面に種まきせずにポットに2-3個種まきしたうちから元気そうなものを1つ残して間引きして苗に仕立てるのがおすすめ。品種によってはとても背が高く株が大きくなるものもありますので、株間は苗の植え付け時に加減します。直まきですと植え替えができないのでポットでの種まきでの増やし方がおすすめ。

直根式なので植え替えなどは厳禁

ヒナゲシは一度植え付けたら移動させることはできません。根が傷つくと育たなくなってしまうからです。そのため株分けでの増やし方や移植などには不向きです。植え付け場所に迷ったら3月ころまでポットで育てて他の植物とおりあいをつけてから定植すると良いでしょう。

まとめ

ヒナゲシがどんな花か気になったら

多くの一年草は春に種まきして冬になる前に終わるものが多いですが、ヒナゲシは秋に種まきして翌年の真夏前まで楽しめる植物です。今までこのような花を育てたことがない方は、種まき時期や冬の肥料や水やりの方法などチェックしてから栽培をはじめるのがおすすめ!素敵な花言葉もついているヒナゲシ。虞美人草という素敵なな名前もついていて切り花で自室に飾ったり、親しい方へのプレゼントとしても喜ばれるでしょう。

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