金木犀(キンモクセイ)について
金木犀(キンモクセイ)は、モクセイ科の樹木でオレンジ色の花を短期間咲かせる甘い香りの強い植物です。モクセイ科の中には、他に銀木犀(ギンモクセイ)という同じモクセイ科に属し白い花を咲かせる種類もあります。主に庭木や街路樹として鑑賞用に植えられています。受粉させて種から育てなくても、挿し木で簡単に増やせるのも特徴のひとつです。金木犀(キンモクセイ)の甘い香りが匂うと、秋の季節を感じる方も多いのではないでしょうか。その香りの良さから春に咲く沈丁花、夏に咲くクチナシと共に三大香木に選ばれています。それでは金木犀(キンモクセイ)の花言葉、そしてその意味や由来から開花時期までを解説します。
金木犀(キンモクセイ)の花言葉とその意味や由来
金木犀(キンモクセイ)の花言葉と言えば「真実」や「謙虚」に「気高い人」ですが、一般的な花言葉以外にも「陶酔」や「誘惑」などの少し大人っぽい妖艶な花言葉もあります。夏の暑さから解放されていく秋の季節に咲く金木犀(キンモクセイ)。そんな金木犀(キンモクセイ)が、どのような特徴からそれぞれの花言葉ができたのかをこれから解説していきます。
金木犀(キンモクセイ)の花言葉1.「謙虚」
金木犀(キンモクセイ)の花言葉で「謙虚」があります。金木犀(キンモクセイ)の花は、樹木の大きさに対して花弁は小さくあまり目立ちません。甘い香りのインパクトに比べると外観が少し地味な為に「謙虚」という花言葉が選ばれたのです。香りに特徴がある金木犀(キンモクセイ)は、花の咲いている期間が1週間程の短い時間で、謙虚で儚く貴重な時間に感じれます。
金木犀(キンモクセイ)の花言葉2.「気高い人」
次に高貴な花言葉で「気高い人」という花言葉があります。金木犀(キンモクセイ)は花が開花してから散るまでの期間が短く、1週間程で散ってしまいます。花が咲いている期間が短いけれど、秋になると誰かに教えてもらったわけでもないのに必ず咲く事から「気高い人」の花言葉になったのでしょう。また、中国では位の高い女性達が金木犀(キンモクセイ)の加工された香料を使ったり金木犀(キンモクセイ)を使って作り上げたお酒を飲んでいました。そんな歴史上の出来事から「気高い人」という花言葉が連想されます。
金木犀(キンモクセイ)の花言葉3.「誘惑」と「陶酔」
金木犀(キンモクセイ)の花の香りは、甘くて秋を感じさせてくれます。この秋の季節を感じさせてくれる甘い香りから「誘惑」と「陶酔」という少し大人っぽい花言葉ができたのです。金木犀(キンモクセイ)の甘い香りには鎮静効果やリラックス効果があると言われています。その甘い香りの中にリラックス効果まであります。そう考えると「誘惑」と「陶酔」という花言葉は、金木犀(キンモクセイ)に適切です。
金木犀(キンモクセイ)の花言葉4.「真実」「真実の愛」
金木犀(キンモクセイ)の香りは、何キロも離れた所まで届くと言われています。その独特の香りが遠くまで届くことから咲いていることを覆い隠すことができないという意味で、「真実」「真実の愛」という花言葉もあります。
金木犀(キンモクセイ)の名前の由来
金木犀(キンモクセイ)の名前の由来についてですが、「金」は花の色から名付けられ「木犀」は、木の樹皮がゴツゴツしてることから「犀」の漢字を使っています。「犀」はサイの皮膚を意味していて木の樹皮がサイの皮膚の様です。この外観から「木犀」と名付けられたのです。江戸時代に中国から渡来した金木犀(キンモクセイ)ですが、中国国内では金木犀(キンモクセイ)とは呼びません。渡来してきた中国ではモクセイ科の花を「桂花(ケイカ)」と呼びます。「桂花(ケイカ)」の中には、様々な種類の花がありますがその中でも日本の金木犀(キンモクセイ)の事を「丹桂」と「桂花(ケイカ)」と呼びます。
金木犀(キンモクセイ)の特徴
金木犀(キンモクセイ)は中国から江戸時代に日本に渡来したモクセイ科の小高い木です。何と言っても甘い香りが特徴的で古来中国でも人気だったこの甘い香りや効能を使って商品化したものを何種類か紹介します。
金木犀(キンモクセイ)からできる商品1. 香水
舞妓夢コロン【金木犀】(きんもくせい) 20mL
金木犀(キンモクセイ)の甘い香りを使った商品だと、やはり香水です。香水の種類も色々ありますが、秋の季節に使うにはお洒落な香水だと思います
金木犀(キンモクセイ)からできる商品2. ハーブドリンク
生活の木 ハーブ蜜酢 キンモクセイ 50ml(リンゴ酢、はちみつ、キンモクセイ)
水で希釈して飲むハチミツとお酢のハーブドリンクです。金木犀(キンモクセイ)の甘い香りがほのかにしてまろやかなハーブビネガーです。金木犀(キンモクセイ)にはリラックス効果や鎮静効果もあるので睡眠前に飲むと、安眠効果もあります。
金木犀(キンモクセイ)からできる商品3. お香
お香 インセンス 日本香堂「かゆらぎ 金木犀 コーン型12個入」
金木犀(キンモクセイ)の甘い香りを使った商品ではお香もあります。秋の夜長に、読書でもしながらお香を楽しむのも良いですね。花が咲いている期間が短い金木犀(キンモクセイ)なので、タイミングを逃してしまった方はお香を使って秋の訪れを感じてみてはいかがでしょうか?
金木犀(キンモクセイ)の不思議
金木犀(キンモクセイ)の二度咲き
金木犀(キンモクセイ)の花が一度咲いた後に、再び蕾が出て開花し二度咲くことがあるそうです。原因はハッキリと分かっていないようですが開花する時の気候の変化によって開花のピークが早まったり遅れたりすることで二度咲くようです。
金木犀(キンモクセイ)には実がつかない
金木犀(キンモクセイ)には花は咲きますが、花が散った後に実がつきません。なぜ?と思う人も多いと思います。その原因は江戸時代に中国から渡来した金木犀(キンモクセイ)が、雄株ばかりで渡来した為だと言われています。それでは、実がならないのに金木犀(キンモクセイ)が増えたのはというと押し木ができるからです。
金木犀(キンモクセイ)の苗購入
キンモクセイ(金木犀) 苗木 1〜1.1m
金木犀(キンモクセイ)が欲しい方は、苗木で購入できます。大きく育つと10メートルもの大きさになるので、お庭が必要になりそうですが、鉢植えも可能ですので甘い香りで癒してくれる金木犀(キンモクセイ)を苗木から育てるのも楽しそうです。
金木犀(キンモクセイ)の育て方
金木犀(キンモクセイ)は、寒さにやや弱く日当たりの良い場所が適しています。鉢植えの場合は土の量が限られていますので、水はけが良く肥えた土が適していて表面が乾いてくるとたっぷり水をやります。大気の汚れた場所だと花付きが悪くなるので注意が必要です。苗木の植え付けは春か秋が適しています。
金木犀(キンモクセイ)の剪定方法
金木犀(キンモクセイ)の剪定は、花が咲き終わった晩秋から翌年の春先の期間に行います。それ以外の時期には伸びすぎた枝を切って形を整える程度で大丈夫です。こまめな剪定が必要ない為に比較的育てやすい植物です。
金木犀(キンモクセイ)の開花時期はいつ?
金木犀(キンモクセイ)は、9月から10月の秋に咲きますが、咲いている期間は短く1週間程で散ってしまいます。咲いている期間が短いので、少し寂しい気もしますが花が散った後は、まるでオレンジ色の絨毯の様で見る人を癒してくれます。
金木犀(キンモクセイ)のオススメ観光スポット
オススメ観光スポット1.東京都立川市「昭和記念公園」
コスモスが咲くスポットとしても有名ですが、広大な敷地には金木犀(キンモクセイ)も植えられています。昭和記念公園の金木犀(キンモクセイ)の魅力は大きさです。開花時期は9月中旬から10月初旬です。
オススメ観光スポット2.熊本県上益城郡「麻生原居屋敷観音」
こちらの金木犀(キンモクセイ)は天然記念物に指定されている大木です。2度咲きの金木犀(キンモクセイ)なので、最初の開花を逃しても2回目の開花で甘い匂いを体験できる機会も増えます。
オススメ観光スポット3.東京都小金井市「小金井公園」
小金井公園の金木犀(キンモクセイ)は、大木で公園へのアクセスも良く開花時期を逃してしまっても花が落ち始める頃にはオレンジ色の絨毯の様な光景を楽しむことができます。
まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございます。金木犀(キンモクセイ)の開花期間は、短いのでこの貴重な時間に、秋の季節の訪れを教えてくれる甘い香りを体験できた人は幸運なのでは?残念にもタイミングを逃してしまった方は、種類の多い香水やお香で秋の季節の訪れを体験して癒されるのも良いですね。
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