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牡丹(ボタン)の咲く季節や開花時期などをご紹介
牡丹が咲く季節と聞くと、桜が終わってしばらく経った後のころ開花時期を迎えるような印象を持ちます。ところが、牡丹の花は、品種によって咲く時期が異なるため、開花の見頃も違ってくるのです。そんな牡丹の花が咲く開花時期や見頃は、品種の違いによってそれぞれです。
また、牡丹の花に似た花に芍薬がありますが、牡丹と芍薬の見分け方はそれぞれ特徴があります。今回は、牡丹の花の花言葉や簡単な育て方などを交えながら、牡丹の特徴、開花時期や見頃などについてご紹介したいと思います。
牡丹(ボタン)の特徴と品種
牡丹の花は中国が原産です。草丈はだいたい1mぐらいで、花の色は白、ピンク、赤、オレンジ、黄、紫、緑、茶とさまざまです。ボタン科ボタン属の落葉小低木に分類され、一般的な品種は4月~5月ごろに開花します。
ゴールデンウィークの時期になると、牡丹祭りなどが行われることでもわかります。ところが10月下旬ごろからの秋の時期にも花をつける変種の牡丹のほか、1月~2月の時期に開花するように作った園芸品種もあります。
牡丹は種から育てるのが難しいため、通常、苗で購入して育てていきますが、品種を知っておくと花の季節や時期の違いもわかるようになります。
牡丹(ボタン)の咲く季節や開花時期の違い①
春牡丹は一般的な牡丹の品種
一般的な品種の牡丹は、4月の半ばを過ぎると開花しはじめます。牡丹の見頃の時期は4月下旬~5月にかけてです。花が咲くのは数日の間で、花弁が一枚ずつ散っていくのが特徴です。牡丹の花の原種は8種ほどで、この原種から園芸品種の牡丹の花が作られました。
花色も豊富ですが、花形も豊富で、一重、八重、千重咲きのほか、大輪や中輪など、大きさも豊富なのも特徴です。
春には花咲く牡丹のお祭りがたくさん
牡丹の花が見頃を迎えるく4月~5月には、牡丹の花の美しさを愛でるお祭りがあちこちで開催されます。
関東ですと、上野東照宮ぼたん苑、つくば牡丹園、鎌倉にある鶴岡八幡宮ぼたんあ庭園や長谷寺など、関西ですと、京都府長岡京市にある乙訓寺、兵庫県宝塚市にある長谷牡丹園、尼崎市にある農業公園などが有名です。桜が終わってしばらくしたら、牡丹を観賞しに出かけてみましょう。
牡丹(ボタン)の咲く季節や開花時期の違い②
寒牡丹は一年に二度花咲く品種
春と秋に花をつける特徴があるのが寒牡丹です。この二期咲きの寒牡丹は、10月の終わりから1月ごろにかけて花が咲く品種です。寒牡丹は、自然の力で一年に二度花が咲きますが、その年によっては花が咲かないで終わってしまうこともあります。
このため、春にできたつぼみを摘み取ると、秋にまたつぼみをつけ、晩秋から冬にかけて花を咲かせることがあります。
寒牡丹と冬牡丹の違いはその姿
寒牡丹も冬牡丹も、冬の寒い時期にかけて開花の見頃を迎えます。このふたつの品種の牡丹は似ているように見えますが、違いがいくつかあります。冬牡丹は春牡丹が冬に咲いた姿となりますが、寒牡丹は花だけしか咲きません。茎や枝も同様に、冬牡丹は青々としていますが、寒牡丹は枯れた状態です。
このため、冬牡丹は寒さに弱く、見頃を迎える冬になるとわらなどの霜囲いで保護しますが、寒牡丹は冬にも咲く品種であることから、わらなどで覆う必要がありません。
牡丹(ボタン)の咲く季節や開花時期の違い③
冬牡丹は春牡丹を冬に咲かせた品種
寒牡丹に似た品種で、冬牡丹という品種の牡丹があります。この牡丹は、春牡丹を1月~2月の冬の間に開花するようにした品種で、育て方によっては春牡丹に戻ってしまいます。このため、春につぼみができたら切り取り、秋にできたつぼみを残して冬に咲かせるように調整していきます。
雪ん中から花咲く寒牡丹のお祭りもおすすめ
寒牡丹は、わらの霜囲いで守られながら花咲く姿がとてもかわいらしいです。晩秋から2月ごろまで、日本各地で寒牡丹のお祭りが開催されます。寒さに耐えながら愛らしい姿を見せてくれる牡丹の姿はとても艶やかです。冬の寒いころ、パッと周囲を明るくしてくれる寒牡丹を見に出かけるのもなかなか楽しいものです。
牡丹(ボタン)の花の管理方法や栽培のポイント
日ごろの管理をしっかりと行えば失敗しない
牡丹は寒さや乾燥に強く、丈夫な植物です。ただし、夏の暑さと湿気に弱く、根の成長がとても遅いことでも知られています。
育てにくい印象を受ける方も多いかもしれませんが、水はけのよい土を使い、日当たりと風通しをよくし、春から初秋までは十分に水を与え、秋から冬にかけては少なめに水を与えるようにして、屋外で育てていけば十分に育てることができます。
寒牡丹の管理方法や栽培方法とは?
二度その美しい花が咲く寒牡丹を育てるポイントは、花が咲く時期を決めること。二季咲きとはいえ、気候状況によっては冬に花が咲かないこともあります。冬に花を咲かせたい場合、春にできたつぼみを取ってしまい、冬に咲かせるようにする方法があります。
ただし、冬に花が咲いたら次の春は開花しません。次の冬にまた花が咲きますので、開花したら肥料をしっかりと与えることも大切です。
牡丹の植え替えはNG
牡丹は、植え替えを嫌います。牡丹の根の生長が遅いためです。不必要に植え替えを行ってしまうと、植木が枯れてしまうこともありますので、極力、植え替えを避けるようにしましょう。
牡丹の植木の元気がなく、生長がよくないときなど、様子を見ながら植え替えをするようにしましょう。植え替えをする場合、9月~10月ごろを選ぶことが大切です。
季節ごとの牡丹(ボタン)の育て方の特徴【春】
花の見頃すぎのケアが大切
春になると、牡丹の花が咲き、見頃を迎えます。花が終わったら、茎の首の部分から切り落としましょう。花が咲いた後、牡丹の花には、そのままにしておくと、株が弱ってしまうという特徴があります。
また、市販されているほとんどの牡丹の苗は、芍薬を接ぎ木にした接木苗であることから、春になると芍薬の芽が出てくることがあります。この芽はすべて取り除くようにしましょう。牡丹の生長を邪魔し、場合によっては牡丹の木が枯れてしまいます。春の育て方では花の見頃がすぎたころのケアが重要となります。
なぜ芍薬を接ぎ木にするのか
牡丹は大本植物、つまり樹木となる植物で、種をまいて開花させるまで時間がかかります。一方、芍薬は、牡丹と同じボタン科の植物ですが草本性の植物で、種をまけばすぐに大きく育ちます。
このため、芍薬を台木にして牡丹を接げば、牡丹の開花を助けることができるというわけです。ただし、芍薬も数年で枯れてしまうため、植え付けの際、土を上まで覆い、牡丹から根を出させるようにすることで、牡丹が枯れないようにすることができます。
季節ごとの牡丹(ボタン)の育て方の特徴【夏】
初夏のお礼肥を忘れずに
牡丹の育て方の中で重要な肥料ですが、夏になる前、5月の終わりごろから6月ごろにかけて、株元から少し離れたところに肥料を与えるようにしましょう。これは、花の開花にともなって使い切ったエネルギーを補給するためです。そして、日当たりがよく、風通しもいい場所で育てていきましょう。
真夏の水やりは育て方の重要ポイント
牡丹を庭植えしている場合、水やりの必要はありません。ただし、真夏の高温期には朝か夕方に水を与えるようにしましょう。鉢植えの場合は夏の終わりごろまで十分に水を与えるようにします。牡丹は乾燥を嫌がるので、牡丹の育て方の中でも水やりはとても大切です。植木の様子を見て元気よく育てることが大切です。
季節ごとの牡丹(ボタン)の育て方の特徴【秋】
植え付けや植え替えなど特徴的な手入れは秋に行う
植え付けや植え替えなどの作業は9月中旬~10月下旬ごろからはじめます。購入した植木を植えつける際、接ぎ木したあたりの数芽だけ残して幹を切り戻してから行います。翌年は花を咲かせないようにして根の勢いを回復させるようにしましょう。
植え付けや植え替えの際、植木のまわりに緩効性の肥料を施すことも忘れずに。また、植えつけてから1カ月ほどしたら、植木の周囲に肥料を与えます。植えつけた翌年からは、根が生長する9月~10月に肥料を与えるようにしましょう。
剪定もこのころに行いましょう
秋の剪定では、混み合った枝、枯れた枝などを剪定します。今年花をつけなかった枝を残し、芽より上で剪定するようにしましょう。小さく出ている芽は、翌年、花を咲かせる芽です。また、剪定の際、切り過ぎには注意です。切り過ぎると、植木に元気がなくなり、花が咲かなくなることもあります。
季節ごとの牡丹(ボタン)の育て方の特徴【冬】
冬に咲く牡丹の見頃を迎える
寒牡丹が咲く時期です。寒牡丹は、その年の秋から伸びた枝の先端についた花芽から咲きます。花が終わったら、春に伸びた枝まで切り戻しましょう。春に花を咲かせる牡丹は、水は与えず、寒さから保護するようにしましょう。花芽を出すため、2月~3月ごろに肥料を与えることで栄養補給となります。
寒牡丹には藁の霜よけで風情を出してみたい
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牡丹園などの冬の風物詩でもある藁囲い。挑戦してみたいという方はぜひ藁囲いを作ってみましょう。支柱となる棒を3本または4本準備し、稲藁で囲います。牡丹の木の防寒になるだけではなく、椿の姿に艶があって庭に風情が出ます。稲藁の代用としてビニールのマルチシートなどを使う手ももちろんありです。
牡丹(ボタン)と芍薬の季節ごとの見分け方①
木と草の違いによる見分け方
牡丹と芍薬は、ともにボタン科の植物ですが、牡丹は落葉小低木、芍薬は多年草です。花の姿は煮ていますが、そもそもが異なります。たとえば、冬になると、牡丹は枝が残りますが、芍薬は地上部は枯れてしまいます。また、牡丹は枝の先端から新芽を出しますが、芍薬は土の中から目を出します。
樹高や草丈の違いによる見分け方
牡丹は落葉小低木であり、樹高は2~3mほどまで生長します。また、一方、芍薬は多年草であり、草丈は60cm程度です。また、牡丹は樹木なので、枝が分かれていきますが、芍薬は草なので、まっすぐ伸びた茎の先に花が咲きます。
この姿の違いから、「立てば芍薬、座れば牡丹」とその美しさと女性の美をかけた表現があると考えられます。
牡丹(ボタン)と芍薬の季節ごとの見分け方②
開花時期による違いの見分け方
牡丹の花は、品種によって秋や冬にも花が咲きますが、春牡丹の開花時期は晩春です。4月下旬ごろから花が咲きはじめ、5月中旬ごろまで見頃を迎えます。一方、芍薬の開花時期は初夏、つまり、5月から6月ごろに見頃を迎えます。
つまり、牡丹と芍薬の花は開花時期が微妙に異なります。5月に咲いた花は見分けがむずかしいかもしれませんが、4月は牡丹、6月は芍薬ということになります。
つぼみの形による違いの見分け方
春先、つぼみを見つけたら、そのつぼみの形でも、牡丹か芍薬か、見分けることができるかもしれません。牡丹のつぼみも芍薬のつぼみも、全体的に丸い形をしていますが、牡丹のつぼみは芍薬のつぼみよりも先がとがっているのが特徴です。一方、芍薬のつぼみは球状をしています。
牡丹(ボタン)と芍薬の季節ごとの見分け方③
葉の形の違いはもっともわかりやすい見分け方
牡丹と芍薬の見分け方のなかで、もっともわかりやすいのが葉の形です。牡丹の葉は薄くてツヤがなく、大きな葉先はギザギザした切り込みが入っています。一方、芍薬の葉は、厚みがあってツヤっぽく、葉先には切り込みがありません。
花に香りがあるかどうかも見分けの基準になりうる
牡丹の花には、基本的には香りがありません。ただし、品種によっては香りの強いものもありますので、必ずしも香りがあるかどうかで見分けることができるというわけではありません。しかし、芍薬にはバラに似た香りがあります。甘い香りですので、判断に迷ったら香りをかいでみましょう。
牡丹(ボタン)の花言葉を知ろう
牡丹の花言葉①王者の風格・富貴
中国が原産の牡丹の花は、中国史を代表する暴君と呼ばれた煬帝、中国史上、唯一の女性であった則天武后らが愛でたといういわれのある花です。
艶やかで大胆、大きな花姿は、百花の王、花の神などとも呼ばれ、王者の風格や、身分の高い富貴という花言葉が生まれました。この花言葉から、これから何か大きな勝負に出る人、大きな結果を出した人などに贈ると喜ばれるはずです。
牡丹の花言葉②恥じらい・人見知り
牡丹の花姿から、恥じらいや人見知りといった花言葉を想像するのはむずかしいと思われる方も多いかと思います。
この花言葉はおもに西洋でつけられた花言葉で、由来には諸説がありますが、西洋の人々が東洋の人々に対して奥ゆかしさを感じたことから恥じらいという花言葉が生まれたとか、植え替えてからしばらく花を咲かせないものの、いったん花を咲かせたら毎年花を咲かせるその特徴から生まれたなどと言われています。
牡丹の花言葉③誠実
牡丹の花言葉には、ほかに誠実という花言葉があります。その凛とした花姿、花びらが美しく重なり、裏切らない美しさは、誠実という花言葉を導き出すに足りるとも考えられます。また、牡丹の花は家紋にも使われています。
王者の風格や富貴といった花言葉が導き出されますが、家族に対する誠実さ、裏切らない力強さなどからも、誠実という意味が伝わってきます。
季節ごとに牡丹(ボタン)の花を楽しもう
牡丹は育て方が難しいという方もいらっしゃいますが、その美しい姿や見頃の美しさに引かれて育てたくなる花の一種です。品種の違いによって、花が咲くころも異なり、その風情ある姿もいろいろあります。
そんな花姿から伝わる花言葉も、いろいろな意味合いがあります。大切なだれかへのプレゼントとしてもおすすめです。季節ごとに牡丹の花を楽しみましょう。
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