新型クロスカブ110でツーリング：はじめに
ホンダのクロスカブ110（JA45）はオフロードテイスト溢れる遊び心をまとったレジャーバイクとして2018年の2月に販売が開始されました。ビジネスバイクとオフロードバイクを融合したスタイリッシュで頼もしいデザインがかっこいいですね。温泉街の路地裏走行がしやすい街乗り性も魅力的！ここではクロスカブ110のスペックや装備を確認し、ツーリング仕様へのカスタムについて紹介します。
クロスカブ110はメーカーカスタム
クロスカブ110はスーパーカブ110（JA44）のメーカーカスタムバイクだといえます。今もなお新型と称されるのは、先代のクロスカブ（JA10）の存在があるため。また、デザイン上のモチーフとなったCT110（JD01）の存在も大きいですね。
では本題！クロスカブ110のスペックや装備を確認し、ツーリング仕様に向けたカスタムについて紹介します。
新型クロスカブ110でツーリング：車体
クロスカブ110は車体サイズがやや大きいものの、車両重量は軽いですね。荒れた路面やオフロードダートでも挙動が不安定になりませんし、押し歩きで重さを感じることもありませんので、ツーリングで疲労を蓄積しにくい車体だといえます。シート高は高いものの、車両重量が軽いので、街乗りで不安を感じることはないでしょう。
【クロスカブ110の車体スペック】
| ホンダ クロスカブ110 |
原付2種AT車 平均値 |
|
| 全長 | 1935mm | 1879.7mm |
| 全幅 | 795mm | 717.9mm |
| 全高 | 1090mm | 1095.3mm |
| シート高 | 784mm | 755.8mm |
| 車両重量 | 106kg | 114.8kg |
長距離のバイク旅に相応しい車体か？
車体サイズが大きなクロスカブ110は長距離のバイク旅に相応しいといえます。しかし、軽い車体は横風に弱いのが難点。クロスカブ110にキャンプ道具を高く積み上げるのはおすすめできません。長距離のバイク旅には荷物を分散させるほうがいいですね。
新型クロスカブ110でツーリング：エンジン
クロスカブ110には空冷の4ストロークSOHC2バルブ単気筒エンジンが搭載されています。基本的にはベースモデルとなっているスーパーカブ110と同じエンジンなのですが、二次減速比（スプロケットの丁数）が加速重視になっているのが特徴。オフロードでの扱いやすさも加味した味付けですね。航続距離は少なめなものの、早めに給油すれば問題のない範囲です。
【クロスカブ110のエンジンスペック】
| ホンダ クロスカブ110 |
原付2種AT車 平均値 |
|
| 最高速度1 | 82.8km/h | 88.2km/h |
| 最高速度2 | 60.8km/h | 67.6km/h |
| トルクウエイト レシオ |
121.8 kg/kgf・m |
115.9 kg/kgf・m |
| 燃費 （WMTCモード値） |
66.7km/L | 52.28km/L |
| 燃料タンク容量 | 4.3L | 6.16L |
| 航続距離 | 287km | 313.2km |
※最高速度1：最高出力を発生させるエンジン回転数での理論上の速度（トップギヤ）
※最高速度2：最大トルクを発生させるエンジン回転数での理論上の速度（トップギヤ）
長距離のバイク旅に相応しいエンジンか？
クロスカブ110の実用性が高いエンジンは長距離のバイク旅に相応しいといえます。エンジン特性は穏やかですので、神経質にならなくてもいいですし、燃費の良さがお財布にやさしいですね。なお、クロスカブ110の実燃費は約55.7km/L程度ですので、満タンで240km弱の距離を走れます。
新型クロスカブ110でツーリング：足回り
クロスカブ110の足回りはエンジンパワーに見合った仕様になっているといえます。タイヤはやや細めですが、無駄にタイヤ幅を広げてばね下荷重を増やすと路面追従性が悪くなりますので、最適なサイズだといっていいですね。ブレーキは前後ともドラム式ですが、耐摩耗性やメンテナンス性を踏まえるとツーリング向きです。プリロード調整できないリヤサスペンションは課題となります。
| クロスカブ110 | ||
| フロント | サスペンション | テレスコピック |
| タイヤサイズ | 80/90-17 | |
| ブレーキ | ドラム式 | |
| リヤ | サスペンション | 2本サス |
| タイヤサイズ | 80/90-17 | |
| ブレーキ | ドラム式 | |
長距離のバイク旅に相応しい足回りか？
クロスカブ110の足回りは長距離のバイク旅にも耐えられる仕様だといえます。構造がシンプルですので、旅先でのメンテナンスもしやすいですね。しかし、ロングツーリングではキャンプ場をベースに空荷で周辺ツーリングをすることもありますので、プリロード調整できないのが課題となります。
新型クロスカブ110でツーリング：装備
スーパーカブ譲りの装備が頼もしい！
クロスカブ110がツーリングマシンとして人気なのは、実用性に特化したスーパーカブ110の装備を受け継いでいるからです。巨大なリヤキャリアはツーリング用シートバッグはもちろん、プラスチックケースやトップケースも積みやすい形状で、ソロキャンプの道具一式なら持て余すほどの積載量。チェーンオイルの給油が必要なほどのロングツーリングでは、オイルの飛散を防いでくれるチェーンケースの装備がうれしいですね。
クロスカブ110のオフロード装備
クロスカブ110はオフロード走行での転倒も想定し、可倒式のステップを装備しています。また、悪路でもグリップしやすいセミブロックタイヤを標準装備！ヌルヌルなマディ路面は厳しいものの、フラットなオフロードルートなら難なく走破できます。しかし、最低地上高は157mmしかありませんので、大きな石が多いガレ場はエンジンをヒットする可能性が高いです。
クロスカブの装備で残念なところ
クロスカブ110の装備で唯一残念なのは、トリップメーターを装備していないところです。トリップメーターの数値を目安にガソリンを給油するバイク乗りは多いですし、クロスカブ110は航続距離が少なめですので、トリップメーターの非装備はウイークポイント。移動距離を計算できるGPSアプリを紹介します。
新型クロスカブ110温泉ツーリング仕様
ここからは、クロスカブ110のスペックや装備を踏まえたうえで、ツーリング仕様に向けたカスタムパーツを紹介します。
まずは日帰り温泉ツーリングに向けたカスタムから。日帰りツーリングは思いのほか長距離を走ることになりますので、疲労を軽減するためのカスタムパーツを追加したいですね。湯冷めしないよう、走行風を遮るカスタムパーツを紹介します。
温泉ツーリングに！レッグシールドセット
ホンダ スーパーカブ110 レッグシールド
出典:Amazonクロスカブ110にスーパーカブ110のレッグシールドを装着し、日帰り温泉ツーリング仕様にしましょう。カスタムパーツだけでなく、スーパーカブ110純正パーツもポン付けで装着できます。長距離走行にレッグシールドの効果は高く、雨天時や冬に足が濡れたり冷えたりするのを防いでくれます。日帰り温泉ツーリングだけでなく、通勤や通学などの街乗りでも快適です
温泉ツーリングに！スクリーン
朝日風防のクロスカブ110用ミドルスクリーンは走行風を効果的に遮り、温泉入浴後の体温低下を防いでくれます。ミラーポストにステーを挟むだけで追加できますので、オフロード用の可倒式ミラーと併用可能です。夏場と冬場で長さが違うスクリーンを使い分ける方法もあります。
新型クロスカブ110オフロードツーリング仕様
クロスカブ110はオフロードツーリング向けに開発されたカスタムパーツが多いのも魅力です。オフロードでの機能性はもちろん、ドレスアップパーツとしても効果があります。クロスカブ110は最低地上高が低いので、エンジンのヒットに備えたカスタムパーツをメインに探しましょう。
オフロードツーリングに！アンダーフレームキット
SP武川のアンダーフレームキットはフレームを強化しながらも、エンジンを保護してくれるカスタムパーツです。フレームを強化すると車体ヨレによる疲労も軽減してくれるので、ロングツーリングでも効果があります。それ以上に、何といってもかっこいいですね。
オフロードツーリングに！アンダーガード
キタコのアンダーガードは小ぶりながらも効果的にエンジンを保護してくれるカスタムパーツです。軽量なアルミ製ですし、派手な雰囲気にもなりませんで、質実剛健なクロスカブ110のイメージを損ないません。気が向いたらオフロードも走りたいというバイク旅におすすめです。
新型クロスカブ110キャンプツーリング仕様
クロスカブ110のリヤキャリアは連休を利用したキャンプツーリング程度なら有り余る積載能力を備えています。しかし、クロスカブ110は先代クロスカブと違ってタンデム走行ができますので、ダブルシートに換装したいと思っている人は多いのではないでしょうか。タンデムもできるキャンプツーリング仕様に仕上げてみましょう。
キャンプツーリングに！ダブルシート用リヤキャリア
キジマのダブルシート用リヤキャリアを追加すれば、タンデム走行もキャンプツーリングも可能なクロスカブ110にカスタムできます。ダブルシート用リヤキャリアにはトップケースを積載し、リヤシートにキャンプ道具を積載するのもいいですね。
キャンプツーリングに！リアショックアブソーバー
キャンプツーリングやタンデムツーリングなどで積載量が多くなると、リヤタイヤに荷重がかかりすぎ、フロントタイヤの接地感が薄くなります。ですので、リヤサスペンションをプリロード調整可能なカスタムパーツに換装するのがおすすめです。もちろん、ロングツーリングなら必須パーツだと捉えましょう。
新型クロスカブ110ロングツーリング仕様
クロスカブ110をロングツーリング仕様にするなら、荷物を分散させるのがおすすめです。先述した通り、クロスカブ110は車体サイズの割に車両重量が軽量ですので、リヤキャリアに荷物を高く積み上げると走行安定性が悪くなり、長距離走行で疲労を蓄積します。
ロングツーリングに！サイドサポート
ロングツーリングでの走行安定性を重視しながら積載性を高めるにはサイドバッグがおすすめです。荷物を低い位置に積載することで走行中のふらつきを軽減してくれます。クロスカブ110のキャリアに取り付けできるデイトナのサイドバッグサポートを追加し、長距離走行でもサイドバッグが風で煽られないようにしましょう。
ロングツーリングに！FR キャリア
クロスカブ110にFRキャリアを追加すれば、ライトケースの上に軽量な荷物をで記載できます。レインウエアやカメラなどの、すぐに取り出したいものを積載するのに便利ですね。銀マットを積載すれば旅情も高まります。荷物を目の前に積載できますので、長距離の走行で落としたくないものを積載するのもありです。
新型クロスカブ110でツーリング：まとめ
クロスカブ110のスペックや装備を確認し、ツーリング仕様にカスタムするパーツを紹介しました。クロスカブ110はスーパーカブ110の実用性にオフロードでの走破性を加えられ、街乗りからロングツーリングまでこなす原付二種最強ツアラー！クラッチ操作が要らないイージーな操作性や、ギヤチェンジできるにも関わらずAT小型限定免許で乗れるのも魅力的です。無頼なバイク旅にもっとも相応しいバイクではないでしょうか？
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