潮干狩りとは
海で貝を採取する娯楽
潮干狩りとは普段は海の底となる場所が、塩の満ち引きの関係で人が数時間も上陸できるぐらい姿を現した時に行う貝掘りのことです。普段は海の底ですが、深い場所ではなく遠浅になっている場所で行い、ゴツゴツとした岩場ではなくハマグリやアサリなどの貝が潜って身をかせる砂浜になっている部分で行いますよ。潮干狩りは、縄文時代から行われてきたと言われていて江戸時代には娯楽の一種として楽しまれてきた歴史があります。
潮干狩りの基本
潮が引いた時に出現する浜で行うので、必ず時間を逆算していつ潮を満ちてくるか考えないと服を濡らしたり波にさらわれる可能性があるので十分注意しましょう。また潮干狩りは砂のなかに潜っているアサリやハマグリなどの貝を拾うので熊手やバケツなどの道具、日焼け止めや軍手などは、潮干狩りの旬の季節や時期に関係なく必須になります。浜への上陸は大潮を選べば簡単にできますが、しっかり準備しておこなわないと少し大変です。
潮干狩りができる場所
有料の浜
潮干狩りには有料の浜というものがあり、ゴールデンウィークの時期になるとニュースで取り上げられ定番の風物詩になっています。有料の場所は稚貝を放流しているのでアサリやハマグリなどが確実にとれますが、取りすぎた場合別料がかかります。いつでも行けるというわけではなく季節限定で開かれている場所が多くおすすめは有料の場所です。理由はきちんと管理されているので健康面でも法的な面でも安心感があります。
その他
水と海水が混ざり合う汽水域近くでも浜のように砂地になっているところは潮干狩りができる場所です。有料の場所と同じように潮干狩りできますが、場合にとっては違法かもしれません。漁師の利益を保護するために法律で貝類を取るのは違法となるケースがあります。例えば大潮で遠浅の浜できていても禁漁区だと違法です。有料の浜以外はアサリやハマグリを自由に取れるか漁協に問い合わせくださいね。
潮干狩りがシーズンとは
いつの時期がいいのか?
潮干狩り自体は潮が引けばいいので季節に関係なくいつでもできる娯楽です。しかし食べ物である貝には旬の季節が存在します。さらに潮の満ち引きの関係もあり潮干狩りの旬の季節は春、遅くても真夏よりも前と言われていて、一般的には長期の休みになるゴールデンウィークがピークとなり徐々に潮干狩りをする人が少なくなります。有料の場所はゴールデンウィーク以降になるとアサリやハマグリは取れないと言われているほどです。
春(ゴールデンウィーク)が旬
潮干狩りの旬は貝に旬の季節があること、潮の満ち引きや大潮の関係で春が旬の季節となります。さらにおすすめはゴールデンウィークよりも前がおすすめになりますよ。ゴールデンウィークは有料の場所では人が多くごった返しやすく、ゴールデンウィークの後だと有料の場所が閉まっていたり、開いていても確実にアサリやハマグリなどの貝が拾えるとは限りません。ゴールデンウィークで来た人たちに取り尽くされている可能性が高いです。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由1
ちょうどいい気温・気候の時期
潮干狩り自体はいつでもいいのですが、なぜ春がいいかというと気温や気候がちょうどいい季節だからです。夏は暑すぎて、日陰がない浜で何時間もいるのは熱中症のリスクがあり危険を伴います。秋は日差しが少し落ち着いてきますが、意外と体力を消費しやすく、近年は夏と冬の境目がはっきりせず秋でも暑い日が多いので夏と同じように熱中症のリスクがどうしてもあります。冬は冬で海水の温度も気温も下がり寒いため不向きの季節です。
春は過ごしやすい季節
潮干狩りのシーズンとなる春は気温も少し暖かくなり、動きやすくなります。日陰がない砂浜でもまだ太陽の光は強すぎないので潮干狩りしやすくなりますよ。単純な理由ですが快適な時期にするというのは大切です。ゴールデンウィークの頃になると25度付近まで気温が上がることもあり外で活動していて気持ちいい気温になり、いつの間にか濡れてしまっても風をひきにくいベストシーズンとなります。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由2
ゴールデンウィークがある
潮が引いたとはいえぬかるむ砂浜を歩いたり、掘り続けたりとちょっとした動作でも体力を使います。普段はあまり動かない人(大人)がやると意外と疲れるので単なる終末の休みではなく大型連休のゴールデンウィークがある時期のほうがやりやすくなります。これは直接潮干狩りに直結することではありませんが、潮干狩りがやりやすい日程というものが偶然にも重なっているというわけです。
潮の満ち引きは確認を
ゴールデンウィークが絶対に潮干狩りができるとはかぎらないことだけ覚えておいてください。潮干狩りを楽しむには潮の満ち引きが大切になりますが、毎年まったく同じというわけではなく変化するものです。ゴールデンウィークの前に大きく潮位が下がるということも考えられるので、潮の満ち引きを確認しながら予定を立ててくださいね。潮位は気象庁のHPや海上保安庁のHP、新聞などで確認できます。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由3
暑くないので死なない
ハマグリなどの水の中で生きている水生生物です。水生生物はとてもデリケートな生き物で温度変化に弱く、魚は人間の体温でやけどするほどです。貝類も高い水温や暑い場所に置かれると死んでしまったり、傷むことがあります。魚介類は鮮度が命と言われているようにいつでも潮干狩りできるからと、真夏にしてしまうとバケツの中では日光で温度が上がり傷んでしまいますよ。春は前述したようにまだ日差しが強くないので夏より安心です。
クーラーボックスを利用する
シーズン中でも近年は暑い日が多いです。このようなときはクーラーボックスを活用してみましょう。本格的なものではなく発泡スチロールの簡易型でもいいですよ。家に持ち帰るまでしっかり生きている状態にしておかないと砂を吐き出させられないので食べた時にジャリジャリとした砂の食感がして美味しくありません。アサリでもハマグリでもシジミでも砂の中に潜る貝は砂抜きが必要です。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由4
貝が旬を迎える時期
春が潮干狩りのベストシーズンと言われる理由はまだまだあります。次は貝が年間を通して美味しくなるシーズンが春と言われているからです。果物を食べる時に熟れたものを食べるようにアサリを食べるなら美味しい季節に食べたいですよね。アサリ、ハマグリ、マテ貝、シジミなど潮干狩りで取れる主な二枚貝の旬が春になります。これからいろいろな理由を紹介していきますが、偶然が重なり春は潮干狩りにちょうどいいシーズンなんです。
春にアサリやハマグリが美味しい理由
魚は春以外でも夏や秋、冬などさまざまな季節に旬を迎えますが、貝類は晩冬から春に旬を迎えるものが多いです。潮干狩りで取れるシジミやハマグリ、アサリなどは水温が高くなる夏に産卵するため春は栄養を溜め込み、身が多きくぷりぷりしていますよ。産卵終えると力を使っているので産卵前の春と比べると美味しくなくなるのでおすすめのシーズンは晩冬から春となり、晩冬はまだ寒いので春がベストシーズンとなります。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由5
春以降は毒を持ちやすい
春がおすすめのシーズンとなっている理由の一つに貝毒があります。その名の通り貝の毒で、アサリやハマグリなど食べられる二枚貝でも春以降に有毒になる可能性があり有料の場所以外で潮干狩りした場合注意が必要です。最悪の場合死亡する恐れがありますよ。春はまだ比較的毒を持つ貝が少なく安心して食べられるシーズンということで旬の時期となっていて、有料の場所は毒を持っていないか検査されています。
貝が毒をもつ理由
有毒の餌(プランクトン)を貝類が食べることにより毒が貝の中に蓄積されてやがて有毒な貝になると証明されています。毒をもつ餌がいつ発生するかというと、日照時間が長くなってきて気温がたかくなる頃と言われています。毎年貝毒が発生している場合ニュースになったり有料の場所が、閉鎖されたりしているので常にアンテナを張って情報収集しましょう。加熱しても毒は取り除けないので暖かくなってきたら注意してくださいね。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由6
潮干狩りに適している時期
春だと食材が旬を迎え、気温があたたかくなり行動しやすく、比較的安心して食べられるという条件が偶然にも重なっている春ですが、まだ偶然が重なっています。本来は海の底となる浅い砂浜が上陸できるぐらい潮が数時間も引くのはただの干潮ではなく大潮という状態にならないと難しいです。大潮とは満月や新月のときの潮の満ち引きです。干潮時と満潮時の差が大きいので大潮と言われ大きく水位が下がるので浜が出現しやすくなります。
春に大潮がある
いつ大潮があるのかと言うと毎月ありますが、春は太陽と月、そして地球が綺麗に一直線に並ぶことにより通常よりも大きく潮が引きますよ。海の波や潮の満ち引きは、地球が回転するときに発生している遠心力や太陽と月の引力によりより発生しているのでそれぞれの位置関係が大切になります。そして偶然にも秋と「春」が綺麗に並び、太陽の引力を月が相殺しないのでよく引くというわけです。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由7
大きい貝が取れる
太陽と月の位置が並ぶことで通常の大潮よりも大きく潮が引くので、普段姿を現すことがない深い位置の砂浜も姿を現します。これも春がおすすめの季節となる理由です。アサリやハマグリなどの貝は岸に近いところだとまだ小さいものが多く、沖に近い場所だと大きなものが多いと言われていて、遠くまで潮が引く春にはそんな大物も狙える絶好の機会となるのでおすすめのシーズンとなり採りやすいです。
美味しいアサリについて
アサリの形状は丸みを帯びているものから、平らなものまであります。色も黒っぽいものから砂のような灰色がや黄色みのかかっているものまで千差万別ですが、おいしいアサリの見分け方というものがあります。前述したように基本的には沖の方に行くと大きなアサリが取れますがそれ以外では、丸いものより平らなほうがおいしいアサリと言われていますよ。潮干狩りならたくさんのアサリを見ると思うで見比べてみてくださいね。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由8
秋にも旬があるけど向いていない
前述したように太陽と月、地球が綺麗に真っ直ぐに並ぶ季節に秋があります。暖かい南の方の地域では貝が冬にも産卵するケースが有りゴールデンウィークだけではなく秋でも旬になると言われていて、いつもの大潮より満ち引きの差がある大潮もあるのですが、潮干狩りには向いていません。理由としては秋の大潮は太陽が出ている時間ではなく、日が沈み暗くなった夜になることから消去法で必然と春が潮干狩りにおすすめの時期となります。
旬の時期が潮干狩りにおすすめの理由9
水かさ(潮位)が低い
体積は暖かいと膨張し、小さいと縮小する傾向があります。水も同じで例え塩分が入っていても変わりません。つまり秋の大潮と春の大潮では月と太陽、地球の位置が綺麗に真っ直ぐに並ぶ同じ条件でも海水が暖かい秋は水の体積が大きく同じ量だとしても春のほうがより水かさがなくなります。つまり秋よりも遠くまで潮が引くので沖いる成長度合いがいい貝が取りやすく、毒などもないので春がおすすめのシーズンというわけです。
真冬は寒い
寒いのは冬ですが、冬は月と太陽の位置が綺麗に並んでいないので大きく引くことはなく、海水や気温が低いので活動しにくいです。ただし水かさに関しては一番低くなる時期でもあります。船舶免許を持っている方は冬から春は座礁に気をつけないといけないと言われているぐらい気温差で潮位が変わってきますよ。
潮干狩りの注意点1
水温に注意
ゴールデンウィークの時期は、水温がまだ冷たい傾向にありその分水位が下がり沖の方まで潮が引きますが、冷たいので濡れないように注意してくださいね。小さな子どもは尻もちをついたり波で濡れてしまうこともあるので、下着を含め着替えを用意しておくといいでしょう。風邪を引かないようにするためにも寒いと感じたら長時間潮干狩りをせず早めに切り上げるということも大切になります。
気温に注意
よく引くので長時間潮干狩りを楽しめますが、5月頃になると25度付近まで気温が上がることもあり熱中症に注意しないといけません。汗ばむ陽気のときはこまめに水分補給できるようにしておくといいでしょう。大人は腰にペットボトルホルダーなどを装着しておくと便利ですよ。小さな子どもは周りの大人の方が熱中症にならないように注意してくださいね。また春とはいえ影のない場所で長時間いるので、日焼け止めが必要になります。
潮干狩りの注意点2
砂浜のゴミに注意
普段は海底ということもあり何が落ちているかわかりません。例えばガラス片、貝の破片など踏みつけると危ないものも多いので靴は大切になります。底が薄いものや、足を覆わないサンダルなどは使用せず長靴やマリンシューズなどを利用しましょう。有料の場所は比較的管理されていますがやはり異物としてガラス片などが落ちている可能性が高いです。有料だからといって安心せず注意してくださいね。
海の生物に注意
潮が引いた後にできる小さな水たまりである潮だまり(ダイドプール)にはいろいろな生物がいます。一見すると安全に見えますが、猛毒のヒトデがいるかもしれません。何がいるかわからないのでむやみに触らないようにしましょう。またテトラポットなどにはイソギンチャクなどもいますが、同じようにむやみに触れないようにしてください。近年砂浜にエイが潜んでいることが多く注意して歩かないと刺される可能性があります。
潮干狩りの時期のまとめ
偶然にも春がおすすめのシーズン
潮の満ち引きは場所によって違うので日本では偶然にも春と秋がよく潮が引き、水温が低い春の方が水位も低いので潮干狩りしやすいです。さらに偶然が重なり春は昼より少し前ぐらいから潮が引き、春に貝類が旬を迎えるということでいろいろな理由から潮干狩りは春がおすすめになりますよ。しかし春でも貝が毒を持つ場合もあるので注意しながら潮干狩りを楽しんでくださいね。
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