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リッターSS最速対決!スペック比較で峠やツーリングでの楽しさを徹底検証!

リッターSSバイクのスペックを比較し、峠でのファンライドやツーリング適正を徹底検証します。初心者にとってリッターSSバイクが扱える代物なのかもまとめました。もちろん、最高速度も比較します。結論!あなたがかっこいいと思えるバイクはツーリングを楽しくしてくれます。
更新: 2021年3月10日
hosokawa_taka
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2019現行リッターSSを比較:はじめに

鋭いエンジンレスポンス、ハンドルに手を添えた時のレーシーなライディングポジション、狂気的な加速性能、リッタークラスのSSバイクはレースへの憧れと公道をつなぐ懸け橋です。圧倒的なスペックを秘めたSSバイクは眺めるだけでも心が躍りますね。

ここでは2019年現行モデルのリッターSSバイクのスペックを比較します。

ここで比較するリッターSSはコレ!

ここでスペックを比較するリッターSSバイクはホンダのCBR1000RR、ヤマハのYZF-R1、スズキのGSX-R1000R、カワサキのZX-10R(KRTエディション)とします。なるべく公平性を保つため、国内モデルの標準仕様を中心に比較します。

しかし、YZF-R1は2020年に発表が予定されている国内モデルのスペックが現時点で公表されていませんので、2019年の海外モデルを参考にします。

ここでリッターSSバイクを比較する項目はコレ!

ここではリッターSSバイクが初心者にとって扱える代物なのかも比較します。公道を走行するうえで気になるライディングポジションや加速性、峠でのファンライドについて、250ccクラスや400ccクラスとも比較して検証します。もちろん、理論上の最高速度やツーリング適正についても記載しますね。

では本題!リッターSSバイクのスペックを比較していきましょう。なお、この記事は2019年12月13日現在の情報をもとに作成しておりますことをご了承ください。

2019現行リッターSSを比較して最速対決①

リッターSSバイクの車体サイズ(全長)

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010638_00_2019_01.jpg

ホンダ CBR1000RR

リッターSSバイクの全長を比較すると、YZF-R1がもっとも短く、ZX-10Rがもっとも長いですね。しかし、その違いは10mm刻みですので大きな差はないといえます。これは、リッターSSバイクが市販車レースで闘うために、前後17インチホイールに合わせて車体サイズが煮詰められた結果です。

リッターSSバイクの車体サイズ(全長)ランキング

出典: https://www.presto-corp.jp/lineups/yzf_r1/gallery/images/003.jpg

ヤマハ YZF-R1(海外モデル)

【リッターSSバイクの車体サイズ(全長)ランキング】

順位 SS車種名 全長
mm
1 YZF-R1 2055
2 CBR1000RR 2065
3 GSX-R1000R 2075
4 ZX-10R 2085

※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決②

車体サイズは初心者向け?

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1030503_01_2019_04.jpg

スズキ GSX-R1000R

リッターSSバイクの車体サイズは初心者でも大きさを感じない車体サイズだといえます。ツーリングバイクにSS的なデザインを与えたGSX250Rの全長は2085mm。ZX-10Rと同じ全長です。

しかし、リッターSSバイクと250ccスーパースポーツでは威圧感が全く違います。車体サイズだけで初心者向けかを推し量るのは難しいですね。

SSバイクの車体サイズ(全長)平均値ランキング

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1040343_00_2019_11.jpg

カワサキ ZX-10R KRTエディション

【SSバイクの車体サイズ(全長)平均値ランキング】

順位 排気量 全長
mm
1 400ccSSバイク 2053.3
2 リッターSSバイク 2070.0
3 250ccSSバイク 2088.8

※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決③

リッターSSバイクの車両重量

リッターSSバイクの車両重量を比較すると、CBR1000RRがもっとも軽く、ZX-10Rがもっとも重いですね。車体サイズを踏まえると重さを感じるかもですが、排気量1000ccの大型バイクとしては超軽量だといえます。

市販車ベースのレースで闘うために、極限まで軽量化されている証。軽さはツーリングでの低速走行に扱いやすさを与えます。

リッターSSバイクの車両重量ランキング

【リッターSSバイクの車両重量ランキング】

順位 SS車種名 シート高
mm
1 CBR1000RR 196
2 YZF-R1 200
3 GSX-R1000R 203
4 ZX-10R 206

※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決④

リッターSSバイクの車両重量は初心者向け?


リッターSSバイクの車両重量は大型バイク初心者にも楽に扱える重さだといえます。大型二輪免許の教習車や試験車で用いられるNC750Sの車両重量は228kg、安定した走行性能に人気があるCBR400Rの車両重量は192kg。250ccや400ccクラスのSSマシンと比較すると重いものの、他の大型バイクと比較するととても軽いですね。

SSバイクの車両重量平均値ランキング

【SSバイクの車両重量平均値ランキング】

順位 排気量 車両重量
kg
1 250ccSSバイク 169.0
2 400ccSSバイク 176.3
3 リッターSSバイク 201.3

※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑤

リッターSSバイクのシート高とライディングポジション

リッターSSバイクのシート高を比較すると、CBR1000RRがもっとも低く、YZF-R1がもっとも高いですね。CBR1000RRは路面から低い位置で構えるライディングポジション、YZF-R1は路面から高い位置で構えるライディングポジションだといえます。

低い位置で構えるライディングポジションは安心感を得られ、高い位置で構えるライディングポジションはバンク角の調整で有利です。

リッターSSバイクのシート高ランキング

【リッターSSバイクのシート高ランキング】

順位 SS車種名 シート高
mm
1 CBR1000RR 820
2 GSX-R1000R 825
3 ZX-10R 835
4 YZF-R1 855

※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑥

リッターSSバイクのシート高は初心者向きか?

初心者はリッターSSバイクのシート高に注目すべきですね。路面から低い位置で構えるライディングポジションのCBR1000RRは威圧感を感じにくいといえますが、高い位置で構えるライディングポジションのYZF-R1は玄人好みな印象を受けます。

かといって、CBR1000RRは初心者向きでYZF-R1は初心者に不向き?というのは別の話。SSバイクを選択しようとしている時点で、峠でのファンライドを重視しているからです。

SSバイクのシート高平均値ランキング

【SSバイクのシート高平均値ランキング】

順位 排気量 シート高
mm
400ccSSバイク 783.3
250ccSSバイク 788.6
リッターSSバイク 833.6

※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑦

リッターSSバイクの最高速度は?

リッターSSバイクの最高出力を発生させるエンジン回転数での理論上の速度(6速)を比較すると、YZF-R1がもっともはやく、GSX-R1000Rがもっとも遅いですね。しかしです。

280km/hオーバーのエンジンスペックを速い遅いで推し量るのはナンセンス!狂気的かつ、公道ツーリングでは不必要な最高速度ですね。実際はリミッターが介入し、理論上の最高速度は出ません。そんなモンスターバイクのアクセルを握っているという所有感のみ楽しみましょう。

リッターSSバイクの最高速度ランキング

【リッターSSバイクの最高速度ランキング】

順位 SS車種名 最高速度
km/h
1 YZF-R1 311.4
2 ZX-10R 303.9
3 CBR1000RR 290.3
4 GSX-R1000R 287.2

※最高出力を発生させるエンジン回転数での理論上の速度(6速)
※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑧

リッターSSバイクの最高速度は初心者向け?

リッターSSバイクの最高速度は初心者向けではありません。というのは、初心者ライダーとベテランライダーとでは「心のリミッター」の介入具合が違うからです。

初心者が初めての大型バイクにモンスターバイクを選ぶと、どうしても最高速アタックしたくなります。ですので、心のリミッターは中型バイク時代にしっかりと養っておきましょう。

リミッターをカットして最高速アタックしたい人は、サーキットでの練習走行がおすすめです。

SSバイクの最高速度平均値ランキング

【SSバイクの最高速度平均値ランキング】

順位 排気量 最高速度
km//h
1 リッターSSバイク 298.2
2 400ccSSバイク 169.3
3 250ccSSバイク 155.3

※最高出力を発生させるエンジン回転数での理論上の速度(6速)
※2019年12月13日現在のスペック


2019現行リッターSSを比較して最速対決⑨

リッターSSバイクの加速は?

リッターSSバイクの加速感を推し量るためにトルクウエイトレシオを比較すると、CBR1000Rがもっとも低く(加速がいい)、ZX-10Rがもっとも高い(加速が鈍い)といえます。しかし、トルクウエイトレシオもこれまで確認してきたスペックと同様に僅差ですね。

お腹周りが気になる兄貴はダイエットチューン!トルクウエイトレシオは車両重量に影響された数値ですので、ランキングはライダーの体重で簡単に逆転します。

リッターSSバイクのトルクウエイトレシオランキング

【リッターSSバイクのトルクウエイトレシオランキング】

順位 SS車種名 TWR
kg/kgf・m
1 CBR1000RR 16.897
2 GSX-R1000R 17.059
3 YZF-R1 17.391
4 ZX-10R 17.759

※TWR:トルクウエイトレシオ
※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑩

リッターSSバイクの加速は初心者向き?

リッターSSバイクの加速は初心者にもおすすめです。リッターSSマシンはアクセルひと捻りで狂気的な加速をしますが、走行モードの切り替えで加速レスポンスを変更できるからです。

加速レスポンスが穏やかな走行モードはツーリングでの疲労を蓄積しにくくしてくれますし、加速レスポンスが鋭い走行モードは峠でのファンライドを楽しくしてくれます。レーシーな加速を得ることだけがリッターSSバイクの楽しみ方ではないのです。

SSバイクのトルクウエイトレシオ平均値ランキング

【SSバイクのトルクウエイトレシオ平均値ランキング】

順位 排気量 TWR
kg/kgf・m
1 リッターSSバイク 17.276
2 400ccSSバイク 49.573
3 250ccSSバイク 74.358

※TWR:トルクウエイトレシオ
※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑪

リッターSSバイクの峠でのファンライド:エンジン

リッターSSバイクの峠でのファンライドを想定し、2速40km/hでのエンジン回転数の理論値を比較すると、最大トルクを発生させるエンジン回転数にもっとも近いのはGSX-R1000R、もっとも離れているのはZX-10Rでした。

リッターSSバイクの比較結果よりも気になるのは、そのエンジン回転数の低さ。2速40km/hでのエンジン回転数は、峠でのファンライドというよりもクルージング以下の数値ですね。

峠でのファンライドランキング(エンジン)

【リッターSSバイクの峠でのファンライドランキング(エンジン)】

順位 SS車種名 最大トルクを発生させる
エンジン回転数との比率
1 GSX-R1000R 27.5%
(2973rpm)
2 YZF-R1 26.3%
(3019rpm)
3 CBR1000RR 25.4%
(2799rpm)
4 ZX-10R 25.3%
(2839rpm)

※最大トルクを発生させるエンジン回転数との比率
※()内は時速40km/hでの理論上のエンジン回転数(2速)
※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑫

リッターSSバイクの峠でのファンライドは初心者OK?

リッターSSバイクは初心者でも峠でのファンライドを楽しめるといえます。有り余るエンジンパワーは低い回転数でもトルクを稼ぎやすいからです。シフトチェンジでミスをしても失速してバランスを崩しにくいですし、峠によっては2速固定でアクセルワークやマシンコントロールに集中できます。

一方、小排気量車はエンジン回転数を確かめながらシフトチェンジをするのが峠での楽しみ方。リッターSSバイクと小排気量車では楽しみ方が違うといっていいですね。

峠でのファンライド平均値ランキング(エンジン)

【SSバイクの峠でのファンライドランキング(エンジン)】

順位 排気量 最大トルクを発生させる
エンジン回転数との比率
1 250ccSSバイク 63.7%
(5771rpm)
2 400ccSSバイク 60.0%
(4919rpm)
3 リッターSSバイク 26.1%
(2908pm)

※最大トルクを発生させるエンジン回転数との比率
※より最大トルクを発生させるエンジン回転数に近いほうが楽しいという基準でのランキング。
※()内は時速40km/hでの理論上のエンジン回転数(2速)
※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑬

リッターSSバイクの峠でのファンライド:電子制御

リッターSSバイクはECU(エンジンコントロールユニット)やIMU(慣性計測装置)によって電子制御されていますので、峠でのファンライドをより楽しくしてくれます。

レースで培われたノウハウを公道で活かすために、速く走るためだけではなく安全性にも配慮。電子制御される項目が多いほど操作はイージーになります。選択範囲が広いほどあなたに合ったカスタマイズができるのですが、多すぎるとセッティングで迷子になるかもです。


リッターSSバイクの電子制御一覧

【リッターSSバイクの峠でのファンライド:電子制御】

SS車種名 電子制御一覧
CBR1000-RR パワーセレクター(5段)、セレクタブルトルクコントロール(9段+OFF)、ウイリーコントロール(3段)、セレクタブルエンジンブレーキ(3段)、走行モード(プリセット3+ユーザー2)、双方向クイックシフター(3段、オプション)、電子制御ステアリングダンパー
YZF-R1 ローンチコントロール、加速時のウイリー制御(3段+OFF)、横滑り制御(3段+OFF)、トラクションコントロール(9段+OFF)、双方向クイックシフター(ON/OFF)
GSX-R1000R 走行モード(プリセット3段)、トラクションコントロール(10段)、ローRPMアシスト、ローンチコントロール、双方向クイックシフター(2段+OFF)、電子制御ステアリングダンパー
ZX-10R トラクションコントロール、走行モード(5段+OFF)、パワーモード(3段)、エンジンブレーキコントロール(ON/OFF)、ローンチコントロール、双方向クイックシフター、電子制御ステアリングダンパー

※ローンチコントロール:ゼロ加速時の過剰トルク制御
※2019年12月13日現在のスペック

2019現行リッターSSを比較して最速対決⑭

リッターSSバイクの電子制御は初心者向き?

リッターSSバイクの電子制御は初心者が峠でファンライドに貢献します。特にリッターSSバイクの走行モード選択は初心者にとって強い味方になるでしょう。過激なエンジン特性に恐れながらアクセルを操作するのは神経を使います。

あなたの技量に合った走行モードを選択し、ストレスを感じずに峠でのファンライドを楽しみたいですね。

電子制御は上達の妨げになるか?

リッターSSバイクの電子制御は上達の妨げになるか?答えはノーです。ベテランライダーになると電子制御の介入が邪魔になるかもですが、大型バイク初心者には電子制御の介入がリッターSSマシンの限界を知る指標になるといっていいですね。

電子制御は初心者の足りない経験を補ってくれる機能ですが、介入されないように操作することで安全にライディングスキルを高められます。

リッターSSバイクでのツーリング

リッターSSバイクのツーリング適正は?

リッターSSバイクはスパルタンなスペックがツーリグに不向きかと思いきや、ここまでスペックを確認してみると、思いのほかフレンドリーでツーリングにも適しているといえます。電子制御デバイスは初めて走行する道でこそ威力を発揮するからです。

確かに、狂気的なエンジンパワーや剛性感の高いフレームはツアラーバイクより快適ではありません。しかし、ツーリングは好きなバイクで行ってこそ楽しいものです。

リッターSSバイクは初心者のツーリングに不向き?

大型バイク初心者でもリッターSSバイクでツーリングを楽しめます。先述したように、エンジンやフレーム、ライディングポジションなどをツアラーバイクと比較すると快適ではありません。

ハンドル切れ角の少なさに取りまわしで苦労することもあるでしょう。しかし、リッターSSバイクは軽量でコンパクトな車体は低速でも扱いやすいですし、有り余るエンジンパワーはシフトチェンジをイージーにしてくれます。

リッターSSをスペックで比較:まとめ

リッターSSバイクはどの車種も甲乙つけがたいスペックを有していることがわかりました。公道走行を意識した電子制御デバイスがツーリングでの疲労感を軽減してくれるのも大きな特徴です。スペックの違いには大差なく、やや没個性的な印象を受けます。

しかし、インプレやレビューを確認すると、リッターSSバイクのキャラクターはライディングポジションに表れているとのこと。実車でライディングポジションを確認し、違和感がなければあなたに合ったリッターSSバイクかもです。

大型バイクが気になる人はこちらをチェック!

リッターSSバイクのメーカー希望小売価格は200万円前後です。同じ排気量の自動車より高いですね。電子制御デバイスにこだわらないのであれば、中古の安い大型バイクもチェックしましょう。

少し古いバイクはハイスペックなリッターSSバイクよりも個性があって楽しいですね。また、ツーリングのあるある体験談をまとめた興味深い記事もチェックしてください。