スキージャンプの競技ルールと楽しみ方!種目で違う高さや飛距離の違いも解説!のイメージ

スキージャンプの競技ルールと楽しみ方!種目で違う高さや飛距離の違いも解説!

スキージャンプとは、ノルディックスキー競技の一つであり、ジャンプ台からの飛距離や空中・着地の姿勢の美しさから算出された得点を競う競技です。少しでも初心者の方にスキージャンプを楽しんで頂けるようにルールや魅力を紹介します。

2019年12月12日更新

斉藤海
斉藤海
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目次

  1. はじめに
  2. 歴史と起源
  3. 競技大会
  4. スキージャンプの種類
  5. スキージャンプの競技ルール
  6. スキージャンプ競技のレギュレーション
  7. スキージャンプの試合形式
  8. スキージャンプの見どころと楽しみ方
  9. 注目のスキージャンプ日本人選手
  10. まとめ

はじめに

Photo by iyoupapa

スキージャンプとは、ノルディックスキー競技の一つであり、ジャンプ台からの飛距離や空中・着地の姿勢の美しさから算出された得点を競う競技です。スキージャンプは、ルールや得点の算出方法などが複雑であるため、少しでも初心者の方にスキージャンプを楽しんで頂けるようにルールや魅力を紹介します。

歴史と起源

スキージャンプの歴史

Photo by *saipal

ノルディックスキー競技発祥の地であるノルウェーのテレマーク地方が発祥とされています。この地名が、スキージャンプの着地姿勢である「テレマーク」の語源と言われています。スキージャンプは、スキーで遊んでいるうちに自然的に競技となった説が有力であり、ジャンプ競技としては1877年にノルウェーの首都オスロで最初のスキージャンプ大会が開催されました。

スキージャンプの起源

Photo byFree-Photos

スキージャンプはあまりにも危険な行為であると言われ、競技としては認められず囚人の処刑法だったと噂されていますが、こちらは根拠のないデマのようです。しかし、そんな噂が囁かれるほど危険な競技を行っている選手たちの精神力は計り知れません。

競技大会

さまざまな競技大会

Photo byGellinger

スキージャンプは雪の降る冬に行われるワールドカップやオリンピックだけでなく、年間を通して大会が開催されています。サマーシーズンには、サマーグランプリという摩擦が少ない滑走路を使用して開催される大会が行われています。サマーグランプリ、ワールドカップ共に世界各所で行われるため、選手たちは世界を転戦します。また、2年に1度ノルディックスキー世界選手権大会という大会も開催されています。もちろん、4年に1度の冬季オリンピックの正式種目でもあります。

スキージャンプの種類

飛距離によって違うジャンプ台の種類

スキージャンプはジャンプ台の高さによっていくつかのクラスに分かれています。「スモールヒル」「ミディアムヒル」「ノーマルヒル」「ラージヒル」「フライングヒル」の5種類が存在しますが、オリンピックの正式種目となっているのは「ノーマルヒル」「ラージヒル」の2種類です。ワールドカップでは最も飛距離の出る「フライングヒル」も開催されています。各ジャンプ台の種類によって高さが異なるため、ポイントの基準となる「K点」の位置も異なります。オリンピックの正式種目である「ノーマルヒル」「ラージヒル」と、ワールドカップで行われる「フライングヒル」の3種類を紹介します。

ノーマルヒル

Photo byPeggy_Marco

ヒルサイズ85~109m、K点75~95mで行われるジャンプが「ノーマルヒル」です。オリンピックの正式種目であり、男女共に開催されるため一番目にすることが多い種目です。また、ワールドカップでは、男女共に開催されていましたが、近年、男子ノーマルヒルは観客の盛り上がりに欠けるため、男子ノーマルヒルは開催されていません。

ラージヒル

Photo bynickelbabe

ヒルサイズ110~184m、K点105~125mで行われるジャンプが「ラージヒル」です。オリンピックの正式種目であり、男子のみ開催されます。飛距離が出るため危険な種目であり、オリンピックで女子ラージヒルは開催されていません。しかし、ワールドカップで、年に2回程度女子ラージヒルが開催されています。日本で有名な北海道の大倉山にあるジャンプ台は、「ラージヒル」という種類に分類されます。

フライングヒル

Photo byHans

ヒルサイズ185m以上、K点145~185mで行われるジャンプが「フライングヒル」です。この種目はワールドカップにて、男子のみ開催されています。スキージャンプ競技の中で最も飛距離が長いため、危険度も増します。しかし、大きなジャンプ台から繰り広げられる選手たちのジャンプは、圧倒されるものがあります。フライングヒルのジャンプ台は世界に5箇所しか存在せず、なかなかお目にかかれません。日本では建築規定等があり建築できないため、生で見ることは難しいかもしれません。

スキージャンプの競技ルール

得点の算出方法

Photo byDrawnByShaun

各選手が2回のジャンプを行い、その合計点で順位を競います。得点には、着地点までの距離をポイントとした「飛距離点」と、ジャンプ台を飛び出してから着地するまでの美しさをポイントとした「飛型点」があり、その2種類の得点の合計が1回のジャンプで数値化され得点となります。

飛距離点

Photo by iyoupapa

飛距離点を算出する場合、「K点」が基準なります。「K点」を60ポイントとして、「K点」から1mごとにポイントを加減します。「K点」の距離によって、1mごとのポイントが定められており、「K点」が120mの場合は1.8ポイント、「K点」が90mの場合は2.0ポイントです。

例えば、「K点」が90mの山で100mを飛んだ場合は、「60+10×2.0=80ポイント」が飛距離点となります。
 

飛型点

Photo by iyoupapa

空中姿勢、着地姿勢の美しさが「飛型点」の基準になります。5人の飛型審判員によって算出されます。1人の持ち点20点満点から0.5ポイント単位の減点方式で行われます。また、公平を期すために最高得点と最低得点を除いた3人の合計得点が「飛型点」となります。よく耳にする「テレマーク」という言葉は、着地時の姿勢の美しさを表すことばであり、この「飛型点」に大きく影響します。スキージャンプは、「飛型点」も勝敗の大きな鍵を握っています。

スキージャンプ競技のレギュレーション

スキー板

Photo bymyshoun

競技の際に使用するスキー板にもレギュレーション(規定)が存在します。使用できるスキー板の長さは、身長と選手自身のBMIを元に算出されます。BMIを用いる理由として、過度な減量による選手の健康状態への弊害を防ぐためです。ただし、スキー板の長さは身長の145%が上限と定められています。

コスチューム

Photo byHans

スキージャンプで使用されるジャンプスーツと呼ばれるコスチュームは、厚さが4~6mm以内、通気性は40L/㎡秒以上と決まっています。ジャンプスーツの表面積が大きいと揚力が上がり、飛距離が伸びるとされています。そのため、規定内ぎりぎりのスーツを着る選手も少なくなく、失格者が意外と多い競技でもあります。

スキージャンプの試合形式

さまざまな試合形式

Photo byUp-Free

一般的にスキージャンプは、個人競技と思われている方が多いと思いますが、実際には国対抗で行われる団体戦も存在します。オリンピックの正式種目にもなっているため、日本選手たちがチームで戦う姿を観戦することができます。また、個人戦の中にはKO(ノックアウト)方式と呼ばれる試合形式も存在します。

団体戦

Photo byPeggy_Marco

団体戦も個人戦と同様にルールや採点形式は変わりません。4人の選手が2本ずつジャンプを行い、その合計点で競い合います。4人全員が同じ条件でジャンプするのではなく、4人を4組に分け、各組ごとにゲート位置等が調整されます。

KO(ノックアウト)方式

Photo byPeggy_Marco

予選通過50人が2人1組になり決勝の1本目を競い、それぞれの勝者と敗者の中から上位5名の計30名で決勝の2本目を競い合う方式です。KO方式は、ワールドカップのヨーロッパジャンプ週間のみで適用されています。このやり方が導入されている理由としては、競技参加者が多い場合に、最初と最後の選手で気象条件に差が生じるため、できるだけ平等な環境で競技を実施できるようにするためです。

スキージャンプの見どころと楽しみ方

迫力のあるジャンプとスピード感

Photo by pika1935

スキージャンプの見どころは、迫力のあるジャンプとスピード感、その中にある美しさを感じられることです。一般人が立つと足が竦んでしまうようなスタート地点から、絶壁に近い滑走路であるレールを滑り降りている時の時速は90kmに達すると言われています。時速90kmで空中に繰り出し、着地時の凄まじい衝撃にも耐え、美しい姿勢を保ち続ける選手たちは、もはや超人の域です。
 

極限地点を超えるジャンプ

Photo by iyoupapa

スキージャンプの中でよく耳にする「K点」という言葉は、ドイツ語で建築基準点の意味を持つ「Konstruktions Punkt」の略とされていますが、以前はドイツ語の「Kritischer Punkt」の略でした。意味は、「臨界点、極限点」です。かつてはジャンプ台の設計上「これ以上飛ぶと危険」という意味であった「K点」は、スキー技術の向上に伴い「K点」越えが当たり前になったため、現在では「飛距離点」の基準となっています。極限点を超える大ジャンプを見せてくれる選手たちも見どころの一つです。

勝敗を左右する天候

Photo bySimon

屋外で行われる競技のため、天候や風の強さ、風向きに加え、助走面の雪質などの自然条件に大きく左右されます。その中でもジャンプに大きく影響するのが風です。向かい風の場合、空中での浮力が増し飛距離が伸びるため有利になりますが、逆に追い風や横風の場合は不利になります。選手たちはスタートの合図が出てから10秒以内にスタートしなければならないため、良い風を待つ時間は10秒しかありません。「飛距離点」や「飛型点」に大きく影響する天候や風を気にしながらスキージャンプを見ると一段と面白くなります。

注目のスキージャンプ日本人選手

Photo byqimono

小林陵侑(こばやし りょうゆう)選手

小学3年生から本格的にスキージャンプを始め、高校生の時まではノルディック複合とジャンプの両方に出場しており、全日本中学大会で史上2人目のノルディック複合とジャンプの二冠を達成しています。その後、2015年にジャンプに転向しました。2016年にワールドカップデビューデビューし、2018年の平昌オリンピックではノーマルヒルで7位、ラージヒルで10位という日本人最高位の結果を残しました。また、同年にフィンランドで行われたワールドカップでは、初優勝を飾り、ジャンプ週間では67回の歴史の中で史上3人目、日本人初となるグランドスラムを達成しました。ワールドカップ初優勝から通算13勝し、日本人初となる総合優勝という結果を残しています。23歳という若さで多くの結果を残している小林選手に今後も期待しましょう。
 

高梨沙羅(たかなし さら)選手

小学2年生からジャンプを始め、2011年に開催された国際スキー連盟公認国際ジャンプ大会で女子選手史上最年少優勝を果たして以降、数多くの大会で結果を残しています。ワールドカップでは、男女通じて歴代最多の56勝、女子歴代最多のシーズン個人総合優勝4回をマークし、日本ノルディックスキー界の顔ともいえる存在です。152cmという小柄な体系で選手としての体格に恵まれたとは言い難い高梨選手ですが、彼女よりも一回り以上大きい選手と戦い多くの成績を残しています。美しい飛行姿勢が魅力で、ダイナミックなジャンプと強さを持っている高梨選手には今後の活躍に目が離せません。

まとめ

ノルディックスキー競技の一つであるスキージャンプの競技ルールや楽しみ方などを紹介いたしました。スキージャンプは少しルールや得点の付け方が複雑ですが、「飛距離点」や「飛型点」を意識して観戦すると、より一層楽しめる競技です。一人の選手が1回のジャンプにかかる時間は数秒ですが、選手たちの美しく迫力のあるジャンプは見ているだけで興奮することでしょう。また、小林選手や高梨選手をはじめ、今後も世界を舞台に活躍し続ける日本人選手たちに期待しましょう。

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