はじめに
スキー初心者にとって、初めてのスキーは不安と期待でいっぱいですよね。スキーははじめが肝心なスポーツです。せっかくスキーを始めるなら、いずれはあの人上手いな、なんて思われたいですよね。初めてのスキーで基本の滑り方を学び、スムーズな上達を目指しましょう。おすすめの滑り方や姿勢、曲がり方・滑り方の種類、初めてでもうまく滑れるコツをご紹介します。
スキーの滑り方:初めての人へ
初めてのスキーだと、いざスキー場に到着してもどうしたらいいか戸惑ってしまいかねません。実際にスキー場に向かう前に、スキーについて知っておきたいことをいくつかご紹介します。あらかじめスキーについて知ることで、充実した一日を過ごせるようにしましょう。
滑りだす前に雪に慣れよう
初めてのスキーだと、ついついテンションが上がってすぐに滑ってみたくなってしまいますよね。しかし気持ちをグッとこらえて、まずは用具や雪に慣れましょう。スキーブーツやスキー板は、重さがあるため初心者には扱いにくいですよね。まずはその場で足踏みしたりジャンプしたり、歩いたりしてみましょう。スキー場によっては、初心者エリアを設けていることがあります。安全に練習できるので、初めての方におすすめです。
初心者でも知っておきたいスキー用語
スキー初心者の方に、知っておくと便利なスキー用語をご紹介します。「トップ」とはスキー板の先端の事です。反対にスキー板のカカト側の事を「テール」と呼びます。「エッジ」とはスキー板の両側についているもので、スキーの滑走に大きな役割を果たしています。知っておくと、上手い滑りに繋がります。
スキーの滑り方:立つ姿勢
スキーが初めての人がいきなり滑り出すと、なかなか上達しないばかりか転倒の危険もあります。上手い滑りのためにも、まずは基礎を覚えましょう。スキーのすべての基本となる、立ち方についてご紹介します。
基本の立つ姿勢のやり方
まず、スキー板にブーツをつけます。ブーツの前側を足で軽く押すように立つと安定します。地面と身体が垂直になるように意識するとよいでしょう。両手は軽く握り前に出して、大きなボールを抱えるように広げます。また上半身の余分な力を抜き、視線は足元ではなく遠くに向けましょう。
立つ姿勢のコツ
膝は力を入れずに適度に曲げましょう。膝を曲げずに板に立つと、板にうまく体重をかけられません。うまく地面の振動を吸収して転倒を避けるためにも、膝を曲げて乗るようにしましょう。恐怖心から腰が引けてしまいそうになりますが、そうするとかえって危険です。後ろに体重をかけすぎると、尻もちをついてしまいます。
スキーの滑り方:歩き方
普段の生活において、足元が滑るということはあまりありませんよね。最初はふらついてしまい、体がなかなか前に進まないものです。まずは平地を歩いたり、方向転換したりしてスキー板の長さや扱いに慣れていきましょう。歩く時に後ろに体重がかかっていると、なかなか前に進めません。軽く前傾した姿勢を意識して歩いてみましょう。
平地の上手い歩き方のコツ
平地で歩く練習をしてみましょう。スキー板が雪面から浮かないようにするのがポイントです。それができたら次は歩幅を少し広げ、スキーを滑らせながら歩きます。腕を大きく振ることで、スキーに一歩一歩体重を乗せるのがコツです。
斜面の上手い歩き方のコツ
斜面を上れなければ滑れませんよね。スキーを平行にし、カニのように横歩きで登っていきます。斜面の山側に足を上げ、しっかりと重心を移動させてから谷側の足を引き寄せるようにします。この動きを繰り返し、一歩ずつ登っていきます。慣れてきたら、「1、2」「1、2」と左右の足をスムーズに動かしてテンポよく登ってみましょう。斜面の山側に板をグッと押し込むようにすると、滑ることなく登れます。
スキーの滑り方:滑る姿勢
どんなスポーツでもそうですが、基礎を身につけることで上達が早くなります。いきなり斜面に行かずに、まずは平地で基礎を確認しましょう。
基本の滑る姿勢のやり方
基本の姿勢は、スキーをハの字に開いた状態です。この姿勢をプルークスタンスと呼びます。まずは平地でプルークスタンスの感覚を掴みましょう。
滑る準備のやり方
プルークスタンスを習得したら、いよいよ次は滑る準備です。初めて滑る練習をするときは、人通りが少ない傾斜がゆるめの斜面で滑りましょう。斜面を登ったら、スキーを斜面の下に向け、プルークスタンスで滑る準備をします。
スキーの滑り方:まっすぐ滑る
いよいよ実際に滑るときが来ましたね。初めてのスキーでは、まずはまっすぐ滑ることを目指しましょう。
プルークファーレンのやり方
プルークファーレンとは、スキー板をハの字にしてまっすぐ滑ることです。ハの字の幅が狭いほどスピードが増し、幅が広いほど抵抗が増えるので遅くなります。止まる時にも使うことができるので、繰り返し滑り、コツを覚えましょう。
滑り方・フォーム
スキー板を履きハの字にします。トップはこぶし1・2個分に開き、軽く後ろに重心をかけるようにします。椅子に浅く腰掛けたような姿勢を意識するとよいでしょう。前に体重をかけると、スピードが増すので危険です。
上手い滑り方のコツ・練習
まずはゆるい斜面を滑る練習をしましょう。ハの字の幅を狭くするとスピードが速くなり、ハの字の幅を広くするとスピードが遅くなります。ゆっくりと幅を変えて、スピードを調節してみましょう。片方のスキー板を前に出すと、進む方向を調整できます。ストックに頼らずに滑りましょう。
スキーの滑り方:止まり方二種類
安全な滑りのために
上手い滑り方をマスターしたところで、止まれないと大変です。怪我にも繋がるため、止まり方を覚えましょう。二種類の止まり方をご紹介します。
止まり方その1:板をずらして止まるやり方
止まり方の一つ目の種類は、板をスライドさせて止まる方法です。板をスライドさせると雪の抵抗を受けて、減速して止まります。速度の微調整にもおすすめの止まり方です。止まりたい所まで来たら、板をスライドさせハの字の幅を広げて止まります。
止まり方その2:曲がって止まるやり方
止まり方の二つ目の種類は、深く曲がり止まるやり方です。深く曲がることで減速します。また、急ブレーキの際にもおすすめの止まり方です。曲がった先に人がいないか、確かめてから行いましょう。
スキーの滑り方:曲がり方三種類
曲がり方を覚えると、スキーがもっと楽しくなります。思った通りの方向に進めるというだけで楽しいので、ぜひ挑戦してみましょう。難易度順に三種類の曲がり方をご紹介します。
曲がり方その1:プルークボーゲンのやり方
曲がり方の一つ目の種類は、プルークボーゲンです。一般的にボーゲンと呼ばれている曲がり方です。プルークファーレンと同じ姿勢のまま、重心を曲がりたい方向とは逆の足に移動させるというやり方で曲がります。基本となる曲がり方なので、しっかりとマスターしましょう。
プルークボーゲンのコツ
スキーをハの字にし、曲がる方向に胸を向けると、その方向に自然と進んでいきます。曲がり方のコツは、トップをくっつけすぎないことと、体に余計な力を入れないことです。体の重心の位置を常に意識してみましょう。
プルークボーゲンの練習
ターンを1回して止まる練習がおすすめです。まっすぐ進んだら、胸を左に向けて曲がり、その後止まります。スキー板の動きについていけるよう、しっかりとバランスを保ちましょう。右側も同じようターンをして止まります。慣れてきたら止まらずにターンをしつつ斜面を降りましょう。
曲がり方その2:シュテムボーゲンのやり方
曲がり方の二つ目の種類は、シュテムボーゲンです。プルークボーゲンよりも見栄えがよい曲がり方です。プルークボーゲンをマスターしたら、ぜひ挑戦してみましょう。シュテムボーゲンは、前半にプルークボーゲンのようにターンし、後半でスキー板を平行にするというやり方です。
シュテムボーゲンのコツ
曲がる方向とは逆の足にしっかりと身を預けるのがコツです。曲がりたい方向とは逆の足に、ターンし終わるまでずっと乗り続けているような感覚を持つとよいでしょう。逆の足には無駄な力を入れずに、ただ添えるようにするとうまくいきます。
シュテムボーゲンの練習
繰り返し練習し、コツをつかみましょう。まず山側のスキーを開きプルークボーゲンをします。曲がる方向とは逆の足に体重がかかっているのを確認して、内側の足を引き寄せて外側と平行にします。最初は一回ずつ、慣れてきたら連続でターンしてみましょう。シュテムボーゲンができたら、次のパラレルターンにもチャレンジしてみましょう。
曲がり方その3:パラレルターンのやり方
曲がり方の三つ目の種類は、パラレルターンです。パラレルターンをするのは上手い人というイメージがあるので、憧れの曲がり方ですよね。パラレルターンは、最初から最後までスキーを平行にしてターンをするやり方です。ボーゲンのように足に体重をグッと入れ込まずに曲がることができるので、足への負担が少ない曲がり方です。スピードが出るので最初は怖いかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみましょう!
パラレルターンのコツ
パラレルターンは、上半身を上手く使うのがコツです。ターンに入る前に一度上半身を起こし、両膝を曲がりたい方向に傾けるイメージで曲げます。方向を変える前に一度上半身を起こすことで、曲がる方向に膝を傾けやすくなります。意識して練習してみるとよいでしょう。
パラレルターンの練習
実際に滑ってみるとかなりスピードが出ます。思わずスピードを落としたくなりますが、スキー板は揃えたままにしましょう。恐怖心から、うしろ側に体重をかけてしまう人も多いですが、そうすると更にスピードが出てしまいます。前側に体重をかけ、正しい姿勢が維持できるように練習しましょう。
スキーの滑り方:初心者のコツ三種類
スキー初心者が気を付けておきたいポイントを三つご紹介します。なかなかうまく滑れないときなどに、ぜひ参考にしてみてください。これらに気を付け、上手い滑りを身に付けましょう。
初心者のコツ1:重心の位置
スキー初心者が気を付けておきたい一つ目のポイントは、重心のバランス感覚です。怖いという気持ちがあるとつい腰が引けてしまいがちですが、思い切って腰を落とすのが重要です。また、足のすねにブーツの前部分が当たっている状態を常に保つようにしましょう。
初心者のコツ2:足元を見ない
スキー初心者が気を付けておきたい二つ目のポイントは、足元を見ないことです。初めてスキーをする人は、どうしても怖いと思ってしまいますよね。しかしいくら怖くても、足元を気にして顔を下に向けるのは避けましょう。転倒や衝突の危険があります。顔は正面に向け、進行方向を注視しましょう。
初心者のコツ3:スキーのトップを重ねない
スキー初心者が気を付けておきたい三つ目のポイントは、スキー板のトップを重ねないことです。トップが重なってしまうと、スキーのコントロールを失ってしまいます。綺麗なフォームが保てないときは、内股になっている可能性があります。その場合は太ももを大きく広げてみるとよいでしょう。どうしてもトップが重なってしまうときは、滑り慣れた人にトップを持ってもらうとコツがつかめます。
スキーの滑り方:初めてのリフトに注意
初心者エリアやリフト下のゆるやかな斜面で滑る練習をし、基礎をマスターしたらいよいよリフトに乗ってみましょう。初めてリフトを利用するときは、リフトに乗る時や降りる時の流れをイメージしてから利用しましょう。流れに沿った乗り降りができないと、他のリフト利用者とぶつかってしまうこともあります。特に降りる際にはすみやかにリフト降り場を離れて、次の利用者との衝突を防ぎましょう。リフトの上から帽子などを落としてしまうという事故もたびたび起きているので、リフトに乗っている時は帽子などをむやみに外さないようにしましょう。
スキーの滑り方:転びそうなときは
雪に足をとられた時や、思ったのとは違う方向に進んでしまった時など、どうしたらいいかわからず焦ってしまいますよね。そんなときには、とりあえずジャンプしてみるというのも有効な場合があります。いざという時のために覚えておくといいかもしれません。ただしジャンプするときは、自分の重心の位置を確認してから行いましょう。重心が前に傾いたままジャンプすると、前につんのめってしまう可能性があります。また、重心がうしろに傾いたままジャンプすると、しりもちをついてしまう可能性があります。あくまでも困ったときの最終手段として考えるのをおすすめします。
スキーの滑り方:上手い転び方
スキーに転倒はつきものです。転びそうだと思ったら、流れに逆らわずそのまま転ぶようにしましょう。無理に体をかばおうとすると、足をひねる原因になります。初心者におすすめしたい転び方は、山側に向かって腰から地面に倒れる形です。この転び方だと腰から倒れるので腕や足を怪我しにくく、起き上がりやすいです。また、谷側に向かって転ぶのはできるだけ避けるようにしましょう。スキーが自分の体より高い位置にあるので、立ち上がるのが難しくなります。
スキーの滑り方:上手い起き上がり方
スキーに転倒はつきものとはいえ、起き上がるのに手間取った経験がある人も多いのではないでしょうか?早く起き上がらなきゃ!とついつい気持ちばかりが焦ってしまいますよね。転んでしまったときには、焦る気持ちを抑えてゆっくりと起き上がりましょう。まず体を山側、足を谷側になるように体を回転させます。ひざを曲げて上半身を起こし、斜面にもたれかかるようにしてゆっくりと立ち上がります。また、ストックを体の両脇に立て、上半身を持ちあげてスキー板の上に持ってくるように起き上がるのも初心者におすすめの起き上がり方です。
レッスンで滑り方を教わろう
スキーの上手な人と一緒にスキーに行く場合は、コツを教えてもらったり、親身なアドバイスをもらえたりするので、初めてでも安心して練習できますよね。逆に、スキー初心者だけでスキーに行こうとする場合、勝手がわからず不安なことも多いのではないでしょうか?そういった場合は、スキー場のスクールで初心者用のレッスンを受けてみるのもおすすめです。経験豊富なインストラクターが、滑り方、止まり方、曲がり方を丁寧に教えてくれるので、より早くコツがつかめます。レッスンをきっかけにして、スキー友達もできるかもしれませんよ。
スキーの滑り方:まとめ
いろいろな滑り方をマスターして楽しもう!
おすすめの滑り方や姿勢、曲がり方・滑り方の種類、初めてでもうまく滑れるコツをご紹介しました。いかがでしたか?スキー用具も年々進化し、スキー板の軽量化によって昔より簡単に曲がれるようになりました。この機会に、もっと上手い滑りを身に着けてみませんか?
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