はじめに
ハナニラとは?別名や意味・育て方を解説
ハナニラ(イフェイオン)とはどのような花かご存知ですか?名前を知らない方でも花の姿を見るとどこかで見たことがあるという人が多いのではないでしょうか。こぼれ種などで自然に咲いていることが多く、珍しい花ではありませんがとても愛らしい姿が印象的です。意外と開花時期も長くもちろん、姿もかわいいこともあり花壇に植え付けるのもおすすめです。このハナニラとはどんな花か?というところからその育て方・寄せ植えやアレンジの使い方をご紹介します。
ハナニラ(イフェイオン)とは
その植物がどんなものと仲間なのかを知ることで、わかることがいろいろあるでしょう。花の形や咲き方・葉の付き方などがその一例です。植物を育てようと思ったら基本情報はチェックしておくことをおすすめします。そのほかハナニラのたくさんある別名と花言葉に、その意味も一緒に見ていきます。
ハナニラの基本情報
科・属:ネギ科ハナニラ属(イフェイオン属)
原産地:南アメリカ
学名/英語名:Ipheion uniflorum/Spring star
ハナニラの別名
ハナニラの別名は漢字で花韮と書き、意味はにらのようなにおいがする花から来ています。またはここまでも書いてきましたがイフェイオンというのが別名としてよく知られていますが、海外になるとベツレヘムの星と呼ばれています。これはクリスマスツリーのてっぺんに付けられる星飾りのこと。英語名のスプリングスターもそうですが、星という形からきた意味の言葉なのでしょう。
まだまだあるハナニラの別名
この花の別名はまだあって、ニラのようなにおいのする水仙に似た花という意味でニラスイセン・こちらはどういった意味かはわかりませんが西洋甘菜(せいようあまな)という別名もあります。このようにハナニラにはたくさんの別名が付けられているのも興味深いですね。
ハナニラの花言葉と意味
ハナニラの花言葉で代表的なものは悲しい別れ。これはハナニラの色が由来となっている花言葉で、意味は青みがかった白いハナニラの花の色が悲しそうに感じるからという、イメージからの花言葉の意味です。
ハナニラ(イフェイオン)の種類
ハナニラというと白に紫がかった薄い色が入ったものをよく見かける方も多いでしょうが、いくつか種類があり花色も黄色や純白・紫にピンク色のものもあります。ここではその中から有名な品種を代表してご紹介しましょう。
種類1.ウィズレー・ブルー
ハナニラは白やピンクなども有名ですが、その中でも特に人気があるのがこの藤色の花をつけるウィズレー・ブルー。流通の園芸品種としてもよく見かけるものでしょう。よい香りがするのが特徴的なハナニラの種類のひとつ。
種類2.セロウィアナム
あざやかな黄色い花が咲くハナニラの種類です。この品種ではカラーは黄色のみ。どこでも見かける半野草のような植物ですが、あざやかな色が揃っているのがハナニラの特徴ですね。
種類3.イフェイオン・パルビフローラ
花びらの形が付け根でくびれており、少し変わった形をしている種類がこちらのイフェイオン・パルビフローラになります。パルビフローラというとグリーンとピンクの混じった多肉植物が出てきますが、ハナニラのパルビフローラという種類は白い花なのが特徴です。
ハナニラ(イフェイオン)の育て方1.
地植えにする場合には特に重要なのが最初の植え付ける場所・置き場所です。ハナニラの位置決めをするばあいどのような日当たりにしたらよいのか解説します。
ハナニラ(イフェイオン)の置き場所
人の手をわずらわせなくても自然界で咲くことができるハナニラ。丈夫な花ですが好きな場所というものはあるものです。それは日当たりの良い場所。できれば風通しもよい場所であればすくすくと大きくなってくれることでしょう。
日当たりは日なたから半日陰で
また半日陰状態でもこの植物は問題なく育つことがわかっています。まるきり日陰という場所ではいけませんが、午前中日なたであり午後から日陰になるような場所であれば鉢植えや地植えで育てることも十分可能です。
ハナニラ(イフェイオン)の育て方2.
植物も好みの土の配合があってガーデニング初心者の方にとっては悩ましいところでしょう。しかしハナニラに関しては土のことで考える必要はありません。
ハナニラ(イフェイオン)の土
土は普通の一般的な花用の培養土を使用すれば良いでしょう。道路脇の踏み固められたような土でもきれいな花を咲かせるので土質にはこだわらないタイプです。寄せ植えなどに使う植え付け用の土は他の植物が育ちやすいような配合を優先してみてはいかがでしょうか。
土質を選ばないハナニラ
土質を選ばないハナニラですが、よく開花時期が重なることから一緒に寄せ植えにされるムスカリの好む土の配合をご紹介します。一般的な培養土7に対して3割程度の腐葉土を混ぜたものを使用するのが良いとされています。
ハナニラ(イフェイオン)の育て方3.
球根や苗をゲットしたらすぐに植え付けたくなりますね。でもいくら丈夫なハナニラであっても植え付けには時期があり適したときに作業をする必要があります。ハナニラの植え付け作業の時期はいつごろどんなふうにおこなったら良いのか見ていきます。
ハナニラ(イフェイオン)の植え付け
ハナニラは球根植物で栄養を蓄え年数経過と共にどんどん分球で株が増えていきます。一度植え付けしたら場所を移動するなど植え替えを必要としない限り植えっぱなしで放置でかまいません。鉢植えにする場合、球根の深さは地上から3センチほどとするのが一般的です。
植え付け時期
ハナニラは10月ころからが植え付けに適した時期となります。9月から植えることもできますが、あまり早いとまだまだ夏の暑さが続いていて球根にとってはヘビーな環境になってしまうことも。特に早く成長する品種を除き10月を目安にしておき11月までに植えきるとよいと思っておいてください。
植え付け方ポイント
ハナニラは球根だけでなく苗としても売られているので、そちらを利用するのもひとつの方法です。どの場合でも植えっぱなしで株が大きく広がっていくので株間は広めに取っておくのがおすすめ。掘り起こして植苗酢という手間が減るでしょう。
ハナニラ(イフェイオン)の育て方4.
ハナニラ(イフェイオン)の水やり
乾燥に強いのもハナニラの特徴です。地植えだけでなく鉢植えでも時折降る雨水だけでもよほど株と鉢のサイズが合っていない限り水やりは不要なことが多いです。雨が降らず晴天が続いてカラカラになっているようであれば、水やりをしてください。
水やりのコツは
土が乾燥する時期である夏場は、ハナニラにとっては休眠期にあたります。この時期は水やりはしないでください。これを考慮するとハナニラにはほぼ水やりがいらないと言われている理由もよくわかるでしょう。
ハナニラ(イフェイオン)の育て方5.
育て方の最後は増やし方を解説します。ふたつのやり方がありますが、どちらにしても花が咲くのには期間が必要。ある程度球根を成長させてから分けることができる分球の方が、花までの時間は短く感じることでしょう。楽しみに待つのも良いですが、できるだけ早く花を咲き揃えたい場合は分球で。実生苗チャレンジに挑戦したい方は種まきと変えてみるとよいでしょう。
ハナニラの増やし方1.分球
気に入った植物はたくさん欲しいし自分で増やしてみるというのはガーデニングの醍醐味のひとつでもありますね。はじめて植物を自分で増やすという人にもハナニラ栽培はおすすめ。よくおこなわれる増やすやり方は分球で、これは球根が自ら作った子どもの球根を分けて別の場所に植え直すという作業になります。
分球後の植え付けは?
分球も植え付け時期と同じく秋10月におこないます。今植わっているものを掘り起こし、増えた子どもの球根をいくつかに分けて別の場所に植え付けていきます。あまり小さな球根ですと何年かは花が咲かずに葉だけの場合もありますので、大きいものと小さいものでコンビにして数個をセットにして1箇所に植え付けていくと翌年もバランスよく花が楽しめます。
ハナニラの増やし方2.種まき
球根植物は種が付かないと思っていらっしゃる方もいるようですが、花が終わった後でもそのまま放置しておくと種ができるものは少なくありません。そのひとつに花が大きな分種も大きくて目立つ百合がありますね。これならご存知の方も多いのではないでしょうか。このようにハナニラも種まきで育ちます。ハナニラの種ができるのは花が終わった春。
種まきの時期と方法
種まきの時期は種が採取できたらすぐです。保存せずそのまま同じ環境で少し間を離してまいてしまいましょう。球根と同様すぐには花は咲きませんが秋には発芽して、翌年春にはしっかり葉も伸びてくることでしょう。
ハナニラ(イフェイオン)の寄せ植え例
ハナニラを寄せ植えに使うには
育て方も簡単で種で増やせることから、フラワーアレンジや寄せ植えとして使う方法もあります。最後になりますがハナニラの寄せ植えやアレンジ例を3つ見ていただきましょう。
寄せ植え例1.
中庭のちょっとした土の部分でしょうか。野に咲く花々を集めた寄せ植えコーナーになっており、その中にもハナニラの姿が。バラやユリなどのような華やかさはないものの、清楚さがあふれる寄せ植えとなっています。
寄せ植え例2.
ハナニラと開花時期が重なるためかムスカリと合わせて寄せ植えにしている方をよくお見かけします。ハナニラにも白の中に青紫のような色が淡く入っているので合わせやすいのかもしれませんね。
寄せ植え例3.
こちらは寄せ植えではなく小さなブーケなのですが、ハナニラは寄せ植えよりもフラワーアレンジとして使われることが多いように感じます。やはりこちらにもムスカリが。主張の強い花の脇役として同時期に咲く花として添えられる使い方がハナニラの使い方としてはポピュラーなイメージです。
まとめ
ハナニラとは栽培も簡単なかわいらしい花
ハナニラとはあまり土質を選ばず日当たりの良い場所から半日陰でまですくすくと大きく成長してくれる植物。また乾燥にも強いので少しお世話を忘れたとしてもあまりへこたれずにとても初心者向けな草花です。ブロック塀の脇にこぼれ種で増えたりしているのを見かけるように、何も手入れせずに自分から増えて大株になることもよくあります。増やし方も簡単なので手軽にたくさん花が欲しいという方にもおすすめです!
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