ラブリコとは
突っ張り棒の原理を応用した便利アイテム
ラブリコは突っ張り棒に関する商品を発売している平安伸銅工業株式会社が発売している誰でも気軽にDIYでラックなどの壁面収納ができるアイテムの総称です。基本となる使い方は2×4(ツーバイフォー)と呼ばれる規格の木材を使用してラックを作るという使い方となりますが、アイデア次第でラック以外でも使えます。使えるのは2×4だけではなく、ラブリコの種類を変えれば1×4(ワンバイフォー)や1×6(ワンバイシックス)も使えます。
ラブリコの特徴
(ラブリコ)2×4 アジャスター(1セット入)2×4
用途は壁面収納を作るというアイテムとなり後述するディアウォールと同じです。ラブリコの特徴は誰でも扱いやすく、デザインもスッキリとした印象になっていますよ。ディアウォールとの詳しい比較は後述ますが、全体的におしゃれと口コミなどで評価されているのはラブリコの方になります。より強い力で突っ張ってくれる特殊なモデルもあり「LABRICO STAPLER FIX」、鉄の「アイアン」などバリエーションが豊富です。
ディアウォールとは
突っ張り棒を応用したDIYのアイテム
前述したラブリコとよく似たアイテムとして人気のディアウォールは建築用機械などを販売している若井産業株式会社がラブリコよりも前に発売した壁面収納を作るアイテムの総称です。用途はほぼラブリコと同じで2×4などの木材を使ってラックなどが作れます。ディアウォールもラブリコと同じようにさまざまなアイテムを組み合わせていろいろな収納スペースを、簡単に自作できることからDIY初心者にも人気がありますよ。
ディアウォールの特徴
ディアウォール 上下パッドセット DWS90 【4色カラー展開】
ディアウォールは価格が少し安く、通常モデルのディアウォールは丸みがあるかわいらしい印象になっています。シンプルタイプはスラッとしてスタイリッシュな感じとなり、部屋の雰囲気に合わせて選べる楽しさがあります。丸みがあるというのは本体だけではなく棚受け(金具)も丸みがあるデザインとなっていて、ディアウォール本体と比べシンプルタイプはないので、完全にラブリコのようなシンプルなラックはできません。
ラブリコとディアウォールの比較・違い1
色の比較
ラブリコ | オフホワイト、ブロンズ、ヴィンテージグリーン |
ラブリコSTAPLERFIX | オフホワイト、ブロンズ、ブラック |
ディアウォール | ホワイト、ブラウン、ダークブラウン、ブラック |
ラブリコのカラーバリエーションは通常タイプで3色となり、透明の合成ゴムが付属しより強力になったタイプではグリーンの変わりにブラックが加わった3色です。すべてつや消しのようになっています。屋外でも使えるアイアンモデルのラブリコは黒い錆止めの塗装がされていますよ。ディアウォールはラブリコと比較すると、やや光沢のある感じで明るい4色で展開という違いがあります。
デザインの比較
前述したようにラブリコは丸みがなくフラットなデザインで棚受け(金具)もスラッとしている印象があります。一方ディアウォールは丸みのあるパーツ、本体となっている違いがあり、棚受けは丸いものしかありません。ディアウォールの丸みがあるタイプ(レギュラー)とラブリコを壁面に設置した際ディアウォールだと壁との隙間が1cmほどできると覚えておきましょう。ラブリコはほとんどできず5mm程度です。
2つの製品は天井から床までの突っ張り棒つくもの
要約すると2つの製品は外れることが少なく、強い強度で突っ張ってくれる天井から床までの柱を作る製品(アジャスター、本体)とその柱を起点に棚受けなどを使ってラックなどが作れるアイテムです。用途は家具の転倒防止などの防災用品ではなく、簡単なシェルフなどの壁面収納を作るなど収納スペースの拡張をする道具です。
ラブリコとディアウォールの比較・違い2
アイテムの種類
ラブリコ | ディアウォール | |
棚受けダブル | ○ | × |
アジャスター(本体) 基本の2×4を除く |
1×4のみ | 1×4、1×6対応 |
1×の棚受け | 1×4、1×6、1×8 | 1×4、1×6 |
アジャスターとは突っ張り棒の原理で柱のように木材を立てるための本体のことです。ラブリコとディアウォールでは構成にも差があり、ラブリコはワンバイ規格を棚受けとして使いやすく豊富な種類のワンバイ素材が横向きで使用でき、通常の棚受けとは違う金具が見えないスッキリとしたデザインです。一方ディアウォールはワンバイ素材でもラックなどが作りやすいですが、1×8は対応していません。
横向きで使用できると便利
大きな違いは前述したようにラブリコはワンバイ素材をラブリコは横向きして使用できます。ワンバイ素材はツーバイ素材より耐荷重が下がりますが横向きにして使えるので、小さなスペースでも収納スペースを生み出せますよ。2×4の場合はラブリコもディアウォールも通常の棚受けとなりますが、ラブリコのワンバイに対応したモデルはキャップ状になっているので金具が全く見えないというところが違いです。
ラブリコとディアウォールの比較・違い3
仕組みの違い
ジョイントなどの似たアイテムもありよく比べられる2つの製品ですが、仕組みや構造は大きく異なっています。突っ張り棒の原理を応用しているのは同じですが、ラブリコの場合天井部分がジャッキになっていてネジを回すことで微調整できるようになっています。これにより多少木材が短くても調整が可能です。一方ディアウォールは天井部分のほうがバネになっていて伸縮性を利用して突っ張るのであまり調整できず短いと支障をきたします。
共通の仕組み
メーカーが違うので細かい構造は変わりますがジョイント、棚受けはよく似た仕組みです。L字型の金具(ブラケット)を使わずに棚が作れます。木材の規格に対応する棚受けを使ってくださいね。ジョイントは長さが足りない木材同士をつなぐためのアイテムです。従来は金具が使われていましたが両製品ともジョイントで簡単につなげます。どんな木材でもジョイントでつないだ場合は耐荷重が下がるので注意してください。
ラブリコ・ディアウォールの魅力1
DIY初心者でもできる
クローゼットなどを使いやすくする突っ張り棒は誰でも使える手軽さがありますが、使い方を間違えている人がかなり多く性能をきちんと発揮できていないと言われています。それでも使えるほど手軽ということになりその原理を応用した製品はこれまでDIYをしたことがない人でも規模にもよりますが、シンプルなラックなら1人で作れるというのが最大の魅力です。規格サイズの木材を使っていることから自分で細かく加工しなくても大丈夫です。
難しい加工は不要
ラックを作るにはネジを使うのでドライバー、メジャーなどの工具があれば大丈夫です。釘を打ち込むことはなく、適切な長さの木材を買ってくると自分で切る必要もないので、のこぎりも不要です。特にラブリコは「女性でもできる」という部分を大切にした製品で簡単に作れるというのがコンセプトになっていますよ。ただラックを作るときにきっちり水平にしたい場合は水平器を用意したほうがいいでしょう。
正しい突っ張り棒の使い方とは
余談ですが、正しい突っ張り棒の使い方とは使用するスペースより長めに伸ばしておき縮めながらはめ込むというのが正しい使い方となります。平安伸銅工業株式会社でも大々的なPRをしていて正しく使わないと耐荷重が下がりますよ。
ラブリコ・ディアウォールの魅力2
どこでも設置しやすい
天井ならびに床が凸凹していない水平な場所という条件は付きますが、使いやすいのが両製品の魅力です。部屋だけではなく、倉庫(ガレージ)、トイレ、洗面所、キッチン(台所)など少しだけ収納スペースが欲しいときに小さな隙間でもその空間に合った収納スペースを追加できます。既成品だと形が決まっているので偶然に一致しない限り狭い場所に合う物は少ないですが、両製品を使えば自作できるのでぴったりきれいに収まります。
高さが違う場所も可能
例えば右側に梁(はり)が通っていて床から天井の高さが少し低い場所と梁などがなく少し高い場所でも両製品を2つ使うとラックは作れますよ。本体を使って2×4がきっちり固定できる場所なら左右で高さが違う場所でもさまざまな収納スペースが作れます。用意した木材が短ければジョイントを買ってくるとつなぐこともでき自由度が高く応用可能です。
賃貸でも可能
バネの伸縮性、ジャッキによる突っ張りを利用して固定する方式なので直接ネジなどの金具を打ち込みません。よって壁に傷をつけないということなので賃貸でも使用できます。そうした特徴がありラブリコとディアウォールは人気がります。
ラブリコ・ディアウォールの魅力3
用途が豊富
2×4などの木材を立てて金具を取り付ければカバン掛けなどができ、2本立てるとラックが作れ、有孔ボードなどを使うとさらに用途が広がります。ラブリコに関しては石膏ボードに直接1×4などを横向きに取り付けるアイテムも発売しているので必ずアジャスター(本体)で固定しなくても自由に使え便利です。1×4に関しては 1×4アジャスターサポートというものがあり、より簡単に横向きに設置できさらに用途がふえますよ。
ラブリコの耐荷重について
ラブリコで作った柱の片側に荷重がかかる場合耐荷重は20kgです。また棚受けの耐荷重は30kgと意外と重たいものも乗せられますが、天井や床の素材、木材の規格や長さによって変わるので、ほどほどに使うというのがいいでしょう。ジョイントでつないだ柱は10kgとなります。しかしこれだけの耐荷重があればいろいろな用途に使えますね。ワンバイ材を横向きに使う場合は石膏ボードに取り付けた場合5kg、木材なら10kgです。
ディアウォールの耐荷重について
若井産業株式会社のHPにも特に記載がなく、製品を使った作例から自己判断するようになっています。基本的にはきちんと固定されている状態だとラブリコと同様の耐荷重はあると見ていいでしょう。両製品とも釘などでしっかり固定されてはいないのですが、複雑なラック、テレビ台などいろいろな用途、ニーズに答えられる製品です。正しい使い方ではありませんが、ディアウォールの耐荷重の参考になる動画では人がぶら下がっています。
ラブリコ・ディアウォールの使い方
ラブリコの使い方1
ラブリコを使う場合予めどれくらいの長さが必要か測っていくとホームセンターで加工してもらえるので、初心者でもしやすいです。公式では天井の高さまで-95mmとなっていますが90mmでも大丈夫と言われています。ジャッキで調整する仕組みなので垂直に立ててから長さをラブリコで微調整していきますよ。使い方は規格に合ったサイズのラブリコを木材の上下にはめ込むだけです。ジャッキがある方が上になります。
ラブリコの使い方2
ラックを作るときも木材を横向きに通して固定していくだけで簡単です。だれでも気軽に作れるようになっているところがDIYを楽しむ人の間で大人気です。正面からはネジが見えない作りなっていますよ。
ディアウォールの使い方
基本的にはラブリコと同じです。しかし細かく比べると天井部分がバネとなっているので天井の方に押し込みながら下を合わせていく感じになります。スペーサーが2枚付属していますが、木材の寸法はラブリコほどアバウトに合わせられないので注意してください。取り付け位置の天井の高さ-45mmがベストサイズとなります。
注意
両製品とも天井を押して使うので梁など硬いものがない天井だと天井を突き破る可能性があります。ジョイントをつかって繋いだ柱は耐荷重が半減しているので注意しましょう。プラスチック製なので劣化しやすい屋外で使う場合ラブリコのアイアンモデルがおすすめです。
ラブリコとディアウォールのまとめ
似てるけど違いがある
両製品とも用途は収納スペースを作るためのアイテムで、似ていますが細かな仕組みや強度、使える木材の規格など違いはたくさんあります。構造も違うのでそれぞれ使い方も異なっていてディアウォールは天井に押し込みながら下部を動かして垂直になるようにするので、天井板に強度がないと突き抜けやすいと言われていますよ。どちらも簡単に棚が作れるのでDIYをしたことがない方も挑戦してみてくださいね。
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