階段をDIY!
自宅のデッキに階段を作りたい。もしくは屋内に階段を作ることを考えているという人もいるでしょう。でも、どうやって作ればいのか分からなければ、作ることはできません。
かといって、やみくもに階段を作ると、失敗してしまうこともあるでしょう。今回は階段を作るために必要な知識を含め、実際に作っている様子もまとめていきます。
階段を作るための基礎知識
階段の作り方によって違いがある
まず、一言で階段と言っても、種類があるのをご存知だったでしょうか。ささら桁、側桁、力桁、収納付きの箱階段など階段は一つの種類しかないのではなく、作り方によって構造が変わってきます。
どのような種類があるのかをまず知ることで、どんな階段を作るのかが決まるのではないでしょうか。ここではさらに、設計図を作るために必要な三平方の定理をお伝えします。
ささら桁階段
ささら桁階段は、板(ささら)が稲妻のような形に切りとられ、その上に踏板を乗せて作るようになっています。作り方は板を稲妻の形に切り取っていき、その上に踏板を固定していくように作っていきます。ジグザグの形になるので、側面から見た感じがおしゃれに見えます。
側桁階段
ささら桁の次は側桁階段です。側桁階段は側面が板のままであり、踏板を側面の板(ささら)にはめ込んで作るようになっています。
この場合、写真のように踏板だけがはまっている構造でもいいのですが、もう少し頑丈に作りたい場合は、垂直の板も取り付けた方がいいでしょう。ささら桁よりも、こちらの方が耐力があります。
力桁階段
力桁階段はあえて踏板を見せるデザインになっています。
踏板を一本、もしくは二本の梁に固定して作るような構造です。屋外や屋内にただ設置したいと考える人はささら桁か側桁、もしくは箱階段がいいと思いますが、おしゃれなデザインの階段を作りたいという人は、この構造で作ってみてもいいかもしれません。
箱階段(収納)
箱階段は、箱を積み上げて作るような構造になっているので、そこを収納として使えるような階段です。収納もできる階段を作りたい人、ロフトベッドをDIYし、そこに階段を作りたいと考えている人は箱階段構造がいいのではないでしょうか。
今回、三つの階段がありましたが、他にも片側だけ固定されている片持ち階段や、吊り下げて作られている吊り階段などもあります。
設計図はどう作る?
階段の設計図を作るなら知っておきたい三平方の定理
階段を作るのに重要な知識があります。三平方の定理。名前を聞いて懐かしいと考える人もいるのではないでしょうか。
階段を作る場合、動画にあるように三角形の下側の幅によって階段の角度が変わります。階段を作る場合、高さは変わらないのでそれは固定されています。下側の長さが短ければ急になりますし、長ければ緩やかな階段が作れます。
三平方の定理から寸法を割り出して作っていく
三平方の定理を使えば、設計図を作ることができそうですね。三平方の定理で階段の長さが分かれば、それを均等に割って階段の踏板を取りつける位置が割り出せます。
そこから設計図を作っていきましょう。もし割り切れない場合は段数を変えたり長さを変えて設計図を書きなおすなど、少し時間がかかるかもしれません。
もちろん、急さ加減も重要だと思いますので、設計図をしっかり作った上でDIYしていくようにしてください。
屋内自作階段のDIY方法をご紹介!
ささら桁や側桁など、階段の構造を決め、設計図ができたら、次は材料を購入して作っていきます。木製の階段が多いと思いますので、木材を購入し、カットしてDIYする必要があります。
丸ノコなどがあればいいのですが、ない方はホームセンターでも切ってくれるので、それを利用してもいいでしょう。では、作り方です。屋内階段はどのように作られて行くのでしょうか。
屋内自作階段のDIY方法①側桁階段1
木製の側桁階段をDIY!
ささら桁よりも体力のある、木製の側桁階段の作り方です。
室内の二階まで階段を通すので、二階の床に下穴を開けています。屋外のデッキやロフトなど簡単に作る階段の場合は必要ない工程かもしれませんが、二階に上がる階段を作る場合は作る場合はこの工程も必要になります。大型の工具などを利用するので、その工具を購入する必要もあります。
木製の側桁階段の作り方①下穴を開ける
木製の側桁階段を作るのに、まずは下穴をドリルで開けていきます。所々にドリルの穴を開け、大型ハンマーでコンクリートを細かく砕いていきます。さらに見えてきた鉄骨をカット。本格的な工事になってくるので、十分に気を付けて作業をする必要があります。
屋内自作階段のDIY方法①側桁階段2
木製側桁階段の木材加工の仕方
木製の側桁階段のステップ部分は、どのように作っているのでしょうか。その様子が分かるのがこの動画です。ステップの踏板は、ささらにはめ込んで作るようになっているので、はめ込むためのくぼみをささらの板に開けていきます。
一つ一つのくぼみを作って行かなくてはいけないので少し大変な作業になりますが、丁寧に作れば頑丈な階段が作れます。
木製の側桁階段の作り方②木材加工
下穴を開けたら、木材を加工する作業に入ります。木材に設計図通りの線を引き、その線通りに丸ノコで木材をステップを入れる部分をカットしていきます。
丸ノコでステップの穴に細かく線を入れていき、のみやハンマーを使って木材を取り外していきます。さらにやすり掛けをして表面をきれいにしていきます。ステップの段数全てこの作業を行い、ボルト用の下穴を開けます。ペンキを塗り、踏板をはめて固定。
屋内自作階段のDIY方法①側桁階段3
木製の側桁階段DIY!最終工程
最後の工程は、作った階段を二階の床と一階の床に固定していく作業です。二階部分の床には穴が開いているので、その側面を木材で覆う作業や、しっかりと階段を固定する作業が必要になります。
もちろんこれは本格的な作り方なので、デッキやちょっとした階段を作りたいという方はもう少し簡単な作り方を参考にしてください。
木製の側桁階段の作り方③
最後の工程は、動画の2:44から始まります。階段側面部分や床を板で覆って固定し、カーペットを詰めていきます。床と階段をしっかりビスで固定したら完成です。おしゃれな木製の側桁階段に仕上がりました。もちろん、屋内で作る場合は、床に穴を開けなければいけないので大変な作業になります。
屋内自作階段のDIY方法②ガレージ階段
簡単に作りたいならこの木製階段がおすすめ
次は簡易的な階段の作り方を紹介している動画です。これも側桁階段になるでしょう。この方は設計図を書いて作ったのではなく、木材をロフトベッドに置きながら作っています。
また、使っているのはワンバイフォーやツーバイフォー材。カットする部分はステップと、はめ込むささらの板だけなので簡単に作ることができます。
ガレージハウスの階段の作り方
ワンバイフォーをロフトに立てかけながら、床部分とロフトにはめる部分にカットする線を描きます。木材をカットしたら、さらにステップの踏板を長さに沿ってカット。
ささらをワンバイフォーで作っているので、強度を付けるためとステップを固定するために、ワン倍フォーを二重にし、ステップはツーバイフォーを使っています。木材を固定すれば完成です。
屋内自作階段のDIY方法③収納付き階段
ステップの少ない収納付き箱階段を作る
屋内の最後の階段は、箱階段なので収納もできます。これは収納できる箱階段ではありますが、側面の板を稲妻のようにカットしているので、ささら桁構造の階段でもあります。
そのささら桁階段に収納の機能も付いた階段。キャスターも付いているので、移動して使うことができます。ステップは少ないので、ロフトベッド用や、ちょっとしたデッキの階段などに使えるのではないでしょうか。
ステップの少ない収納付き箱階段の作り方
次は収納を兼ねた階段ですが、ささら桁のような構造をしています。階段の形にカットした木材に支えを固定し、さらに補強の木材を固定。天板を取り付け、ステップも固定。
底板を固定し、階段の真ん中の板を取り付け、キャスターを固定したら完成です。移動もできる箱階段なので、ベッドの下に置いて必要な時に取り出して使えます。
屋外自作階段のDIY方法をご紹介!
次は屋外の階段の作り方です。デッキがある家や、ガーデニングの階段。屋外から家に上がるちょっとしたステップを作りたいという方はこの作り方を参考にしてみてください。
もちろん、屋内の階段を作る方法も屋外で使えるので、どちらでも作れそうと思った作り方を参考にしてDIYしてみてくださいね。
屋外自作階段のDIY方法①レンガ階段1
ガーデニングにぴったりの階段を作る
レンガを枠にしてモルタルを埋めて作る階段です。屋外で使える階段の作り方ですね。ガーデニングをしている人は、レンガの階段をDIYしたらおしゃれになるのでおすすめです。
使う材料はモルタルとレンガです。外に作る場合、深さなどは分かりにくいので設計図は作れない場合が多いと思います。歩きやすいことと、地形を考えて作っていきましょう。
ガーデニングにぴったりの階段の作り方①枠
まずはモルタルを作ります。地面に階段の形を作り、水にぬらしたレンガにモルタルを塗りながら並べていきます。ステップの枠ができたらそこに土を入れ、二段、三段とステップを作っていきます。
レンガは水に濡らしていますが、この工程はモルタルがしっかり接着するようにしている作業です。こちらも忘れずに行うようにしましょう。泡が出なくなるまで浸けるくらいがいいそうです。
屋外自作階段のDIY方法①レンガ階段2
ガーデニングの頑丈な階段を作る
次の工程は側面の固定とモルタルを流し込む作業です。この方は水平を取るのを忘れてしまったらしく、雨の後に水たまりができていたそうです。
ですので、この方法で階段を作る場合は、水平を取りながら傾斜を付けて行くといいでしょう。
ガーデニングにぴったりの階段の作り方②
階段のステップの形になるようにしっかり成形してから作っていますが、この工程をしないと形がいびつになってしまうので、しっかりと行うようにしましょう。
側面にはブロックを使っています。ブロックの打ち込み用に鉄筋をカットし、ブロックに打ち込んでいきます。その穴にモルタルを埋めて、階段のレンガ枠にもモルタルを埋めます。
同じように枠を作り、その中に土を入れ、さらにモルタルで埋める作業を行っていきましょう。
屋外自作階段のDIY方法②デッキ階段
デッキ階段をDIY!
次はウッドデッキにとりつける階段の作り方です。木材を組み合わせて階段の形に作っていく作り方ですが、少し複雑なのでこれは段数の少ない階段を作るときに使うといいでしょう。
木製のウッドデッキに階段を作りたい場合や、外から家へのステップを作りたい人にも使える作り方です。
デッキ階段の作り方
木製のデッキ階段ですが、まず木材を必要な長さにカットしていきます。木材にペンキを塗り、階段の形に固定していきます。太い木材を使っているので、強度はバッチリ。
木枠を作ってそこにステップの木材を乗せて行くという作り方をしています。デッキのちょっとした階段を作る場合、そのデッキに合うようなデザインを作ってください。
屋外自作階段のDIY方法③ステップ階段
タイルで作るステップ階段
テラスからリビングへのステップ階段の作り方なのですが、木材を使うのではなく、ブロックやレンガを使って頑丈な階段を作っています。使うのはコンクリートブロックとモルタル、目地材、タイルです。ちょっとしたステップを作りたい方はこちらの動画を参考にしてつくってみてください。
タイルで作るステップ階段の作り方
コンクリートブロックを四角に並べ、その間にモルタルを流し込みます。これで一段目が完成。モルタルが乾いたら、タイルを形に合わせてカット。必要のないところを養生テープで養生します。
給水調整剤を塗布し、仮置きしてサイズの確認。モルタルを練り、それを階段に塗ってタイルを貼りつけていきます。目地には目地材を入れましょう。動画にあるように、土台部分は水で濡らしておいた方がモルタルの付きがよくなります。
自作階段の実例をご紹介!
おばあちゃんのために作った木製階段
93歳になるおばあちゃんのために作ったという階段です。昔は難なく上がれた自宅のステップでも、年老いて行くにつれあがれなくなっていくものではないでしょうか。
自分の親や祖父母が年を取ったから階段が必要だとこの記事を読んでいる人もいるのではないでしょうか。今回の動画でもさまざまな階段の作り方を紹介したので、作れそうだと思った作り方でDIYしてみてください。
レンガで作るステップ階段
この方は木製ではなく、レンガで階段を作っています。家の玄関にはステップがあるけれど、窓のしたにはステップがない窓も中にはあるかもしれません。
ですが、庭に出る場合には窓の下にもステップがあった方が便利ですね。レンガで作った階段は、おしゃれなのでガーデニングからのステップにもぴったりではないでしょうか。
手すりも付いた本格的な自作階段
この方は本格的な階段を作っていますね。やはり一階から二階にとりつける階段を作るのが一番難しいのではないでしょうか。壁には手すりも付いており、年よりの方でも安心して上り下りできますね。
階段の構造は、側桁階段。踏板だけでなく、垂直の板も取り付けて、安定感も抜群な階段です。
階段のDIY方法まとめ
階段にはささら桁や収納できる箱階段などの階段の構造があり、設計図を作るのに必要な定理もありましたが、分かっていただけたでしょうか。
階段には作り方もさまざまあるので、その中で作れそうだと思ったものが見つかれば幸いです。作るのは難しいと思った方も、実際に作っている動画を見ながら自宅の階段を作手ってみてくださいね。
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