カルーナ ガーデンガールズ
カルーナの育て方とは?
可愛い花を咲かせる、グランドカバーにも使える植物をお探しの方におすすめなのが「カルーナ」です。カルーナはヨーロッパではよくグランドカバーに利用されている植物で、やせ地でも育ってくれるような強健さがあります。ただし、暑さには弱いので、日本で育てる際は夏越し出来るかどうかがポイントとなります。今回はそんなカルーナの育て方、夏越しのコツ、挿し木での増やし方などを解説していきます。
カルーナの特徴
カルーナとは?
カルーナとは、ツツジ科ギョリュウモドキ属に分類される植物です。ギョリュウモドキ属ではなく、カルーナ属とされることもあります。シベリアやヨーロッパ、北アフリカなどに自生している常緑性の低木で、草丈は20~80㎝ほどです。コニファーのような形をしており、寄せ植えの材料としてもよく使われています。また、ヨーロッパではグランドカバーの定番として愛されています。
カルーナは初心者でも育てやすい?
初心者の方が気になるのが育てやすさですが、かなり強健で、やせ地でも育ってくれます。他の植物では育ちにくい場所でも育ってくれるのは大きなメリットです。ただし、耐寒性は高いので冬は心配ありませんが、耐暑性が低い為、夏越しが大変です。暖地で育てると夏越しの難易度が上がってしまいますので、寒冷地に住んでいる方におすすめの植物となっています。
カルーナの開花時期
開花時期はタイプによって変わります。夏咲きの種類は6~9月で、冬咲きの種類は12~3月です。暖地で育てる場合は冬咲きの品種を選んだ方が良いでしょう。花色は白や紫、ピンクなどがあり、花の大きさは5㎜程度ですが、画像のように沢山咲きますので見栄えします。ちなみに、花弁のように見える部分は萼片です。花は一重咲きだけじゃなく、八重咲きの品種もあります。
カルーナの種類
カルーナの種類①ガーデン・ガールズ
こちらは寄せ植えでよく使われている種類です。草姿がコンパクトにまとまりやすく、花色が濃いので見栄えし、人気があります。花色は白、紫、ピンク、淡いピンクがあり、とても可愛らしい印象となっています。
カルーナの種類②ビューティ・レディーズ
Calluna vulgaris 'Beauty Ladies' 3 voor 3 euro! #Life and Garden Leidschendam pic.twitter.com/RJv9KIQe
— lifeandgardenle (@lifeandgardenle) September 14, 2012
こちらは名前の通り、スラリとしていて美しい印象の種類です。花はピンクのものと白、赤紫のものなどがあります。花は米粒状となっており、密に花を付けます。
カルーナの種類③アルバ・プレナ
こちらは八重咲きに咲くタイプの白花品種です。よく地植えで育てられており、満開になるとボリューム感があって見応えがあります。
カルーナの種類④ゴールドヘイズ
カルーナ・ゴールド・ヘイズ pic.twitter.com/L7iCEllgrc
— まったり (@jliLqZZBVL5CSva) October 9, 2019
こちらはコニファーのような印象を受ける種類で、黄色っぽい色のは色が特徴です。この色は冬が近づくとくすんで来ます。花を楽しむよりも、独特な色の葉を楽しむ種類となっています。
カルーナの花言葉と名前の由来
カルーナの花言葉
可愛い花が咲きますので、花言葉も持っています。花言葉は「自立・誠実」や「旅立ち・連理の枝」があります。自立や誠実は分かりやすい花言葉ですが、連理の枝がひときわ目立つ花言葉です。これは、枝を絡ませながら生い茂る様が、仲の良い夫婦のようである為付けられた花言葉です。どれも良い意味となっていますので、どなたかに贈られる際には意味も添えて贈ると喜ばれるかもしれません。
カルーナの名前の由来
名前の由来も気になるところですが、カルーナは「Calluna」と書き、これは「掃く」という意味があります。枝でほうきを作られたことが由来となっており、意味がある名前です。また、和名はギョリュウモドキで、漢字で書くと「御柳擬」となります。その他、「ヒース」や「四方柏(しほうはく)」といった別名もあります。
カルーナの販売価格は?
カルーナの販売価格
カルーナ ガーデンガールズ
気になる販売価格ですが、苗は安価に販売されており、小さなポット苗が300~500円程度で流通しています。気軽に買える価格となっていますので、気になる方はぜひ育ててみて下さい。もう既にある程度のサイズまで育ったものなどは値段が上がってしまいますので、コストを抑えたい方は小さな株を購入すると良いでしょう。
カルーナの選び方
特に選び方のポイントはありませんので、生き生きとした雰囲気のものを選びましょう。カルーナは調子が悪いと葉の色が悪い状態になりがちです。葉の色が悪い苗は買わない方が良いでしょう。また、病害虫の被害の様子が無いかもチェックしておいて下さい。ネットショップではどの株を購入するのかが分からないので、信頼出来るお店で買うと良いでしょう。
カルーナの育て方①環境
カルーナは地植え?鉢植え?
育てる際に最初に決めるのが「地植えか鉢植えか」ですが、カルーナはどちらでも育てられますので、お好きな形で育てましょう。グランドカバー目的で育てるのであれば地植えとなりますが、画像のように鉢植えにして育てると、移動が出来ますので、夏越しがしやすくなります。夏の暑さが厳しい環境で育てる場合は、地植えよりも鉢植えの方が良いでしょう。
カルーナに適した生育環境
日光が好きな植物ですので、日当たりの良い場所で育てます。ただし、夏の強い西日にあたり続けると夏越しが大変ですので、強い西日にあたらない所だと安心です。また、高温多湿環境を苦手としますので、水はけが良く、風通しも良い場所が適しています。やせた土でも育つ強さはありますので、やせ地でも大丈夫です。
カルーナの夏冬の管理
育てる際に一番大変なのが、夏越しです。地植えにした場合は遮光するなどして日光を防ぐと良いでしょう。鉢植えであれば、梅雨時期から軒下などに移動させ、風通しの良い涼しい場所で育てていきます。半日は日が当たる環境で管理して下さい。逆に、寒さには強いので冬越しの心配はありません。常緑性ですので、冬も葉は付いています。
カルーナの育て方②用土・植え付け
カルーナの用土
用土は水はけが良く、肥料分が少ないものが適しています。やせ地でも育つような強い植物ですので、あまり肥料分は必要としません。一般的に販売されている培養土でももちろん構いませんが、鹿沼土を8割、ピートモスを2割の割合で混ぜた用土を使用すると良いでしょう。地植えであれば、水はけを良くする為に、植え付けの際に腐葉土を混ぜておきます。
カルーナの植え付け
植え付けは春か秋に行います。購入した苗の根の下の方を軽くほぐして、傷んだ根があれば切ってから植え付けしましょう。鉢植えの場合は、鉢に土を三分の一ほど入れてから苗を置いて、隙間に土を入れて水やりをすれば完了です。地植えは植穴を掘って、土に腐葉土を混ぜてから少し土を戻し、苗を置いて植え付けます。複数株植え付ける場合は、株間を60㎝ほどあけると良いでしょう。
カルーナの育て方③水やり・肥料
カルーナへの水やり
水やりは、地植えであれば雨が降りますので、ほぼ水やり不要となります。かなり乾いている様子の時のみ水やりをしましょう。また、葉の色が悪い時も水やりを検討しましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたら水やりをします。水切れに注意して管理して下さい。乾燥するといきなり枯れてくることがありますので注意が必要です。
カルーナへの肥料
やせ地でも育つ植物ですので、肥料はあまり必要ありません。より良く育てたい方は肥料を与えましょう。3~6月のよく育つ時期に、緩効性肥料を一度与えるか、月に一回液体肥料を与える程度で十分です。緩効性肥料であれば株元に施すだけですので、手間がかからずおすすめです。
カルーナの育て方④植え替え・増やし方
カルーナの植え替え
鉢植えにした場合は毎年植え替えると良いでしょう。植え替えることで良い状態を保てます。植え替えは春か秋に行って下さい。鉢から出して、根をほぐし、一回り大きな鉢と新しい用土で植え替えてあげます。傷んでいる根があれば切りましょう。地植えの場合は植え替えの必要がありませんので、手間がかかりません。
カルーナの増やし方①株分け
植え替える際に、株が大きく育っていたら、株分けをして増やせます。株分けでの増やし方は簡単で、根をほぐしてから、良い場所で株を分割しましょう。小さく分けてしまうと生命力が下がってしまいますので、ある程度の大きさで2~3分割するのがポイントです。あとはそれぞれ、別の株として植え付けて育てていきます。
カルーナの増やし方②挿し木
挿し木での増やし方もあります。挿し木の適期は4~5月、もしくは10月です。枝の先端を5㎝の長さで切り、切り口を1時間ほど水に浸けて、水揚げをします。その後、挿し木用の用土に挿し木をして下さい。あとは明るい日陰で水切れしないように管理し、発根させます。根がしっかり生えたら鉢などに植え付けて、通常通りに育てていきます。
カルーナの育て方⑤剪定・刈り込み
多湿状態を避ける為にも、梅雨に入る頃に一度剪定すると良いでしょう。株元から3㎝ほどの高さで刈り込んでしまいます。7月頃には花芽が付きますので、6月中には剪定を済ませて下さい。また、伸びすぎている場合は花後にも剪定します。樹高の二分の一程度の高さで刈り込みます。
カルーナの育て方⑥病気・害虫
カルーナの病気
生命力の強い植物ですので、病気にはなりにくいのですが、灰色かび病にかかることがあります。これは淡褐色の病斑が出来て、その部分から枯れていく病気です。病気は多湿環境によって発生することが多いので、風通しの良い場所で管理しましょう。
カルーナに付く害虫
一般的な害虫であるアブラムシやハダニ、コガネムシといった虫が付きます。特にコガネムシは幼虫が根を食害しますので、放っておくと危険です。時折チェックして、見つけたら補殺しましょう。アブラムシとハダニも付いていないか見ておいて、付いていたらテープで取るなどして対応します。大量発生している場合は薬剤の使用も検討して下さい。
カルーナの色が悪い場合
冬でも葉が付いたままの常緑性の植物ですが、もし色が悪い場合は状態が悪化しています。色が悪い状態になる原因で一番多いのが、水切れです。水切れすると葉の色が悪い状態になり、また枝も枯れます。枝は折ってみて、枯れていればポキッと折れます。枯れていなければ弾力があります。水切れは危険ですので、色が悪い状態になったらまず水切れを疑いましょう。
まとめ
今回の「カルーナの育て方とは?夏越しのコツや挿し木での増やし方なども解説!」はいかがでしたでしょうか?カルーナは育てやすい植物ではありますが、暑さに弱いので、風通しの良い場所で育てていきましょう。また、水切れするといきなり枯れてくる可能性もありますので、水やりのペースが大切なポイントです。
カルーナが気になる方はこちらもチェック!
今回はカルーナについて解説させて頂きましたが、他にも植物に関する記事が沢山あります。気になる方はぜひ見てみて下さい。

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