ブロック塀をDIYで建てたい
ブロックやレンガを使って塀を作りたいと考える人は多いのではないでしょうか。でも、ブロックでもレンガでも、業者に外構工事を頼むと、自分で作るのと比較してお金もかかります。それに、ウッドフェンスと比較しても、お金はかかるし作るのは難しそうと思うのでは。今回はブロック塀の作り方をまとめていきますので、他の柵の作り方と比較したいかたも参考にしてください。
DIYでブロック塀を建てるための基礎知識とは
ブロック塀やレンガ塀を建てる際の一番大切な基礎知識
ウッドフェンスと比較しても頑丈なブロック塀ですが建てるのに知っておかなければならないことがあります。それは、建築基準法施工令があるということです。(補強コンクリートブロックは六十二条を参照)庭造りなど家の敷地内の塀であればまだいいのですが、家の周りのブロック塀やレンガの塀を作りたい場合、基準にのっとったものを作らなくてはいけません。安いから、手軽だからと言って、適当なものを作ってしまうと、地震などの災害で壊れてしまったり、事故につながる可能性もあるんです。
基礎知識①ブロック塀は高さが決まっている
一 高さは、二・二メートル以下とすること。
ブロック塀を建てる場合の高さが建築基準法施工令で決まっています。補強コンクリートブロック塀に関しては、地盤から2.2mまで。ですが、これも実は、都道府県によって定められた基準が異なる場合もあるので、いちがいにこうだ、とは言い切れません。塀を建てる際は、自分が住んでいる地域の基準も調べるようにしてください。
基礎知識②ブロック塀の厚さが決まっている
二 壁の厚さは、十五センチメートル(高さ二メートル以下の塀にあつては、十センチメートル)以上とすること。
二つ目の基礎知識は、ブロックの厚みのことです。引用にあるように、補強コンクリートブロック塀の場合は、15cm以上が必要です。もちろん、家の中の庭造り程度であればそこまで気にする必要はないかもしれませんが、家の周りのブロック塀を作る場合や、門柱を作る際にはこの基準に沿ったものを作るようにしてください。
基礎知識③鉄筋を入れて補強しながら工事する
三 壁頂及び基礎には横に、壁の端部及び隅角部には縦に、それぞれ径九ミリメートル以上の鉄筋を配置すること。 四 壁内には、径九ミリメートル以上の鉄筋を縦横に八十センチメートル以下の間隔で配置すること。 五 長さ三・四メートル以下ごとに、径九ミリメートル以上の鉄筋を配置した控壁で基礎の部分において壁面から高さの五分の一以上突出したものを設けること。 六 第三号及び第四号の規定により配置する鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、縦筋にあつては壁頂及び基礎の横筋に、横筋にあつてはこれらの縦筋に、それぞれかぎ掛けして定着すること。ただし、縦筋をその径の四十倍以上基礎に定着させる場合にあつては、縦筋の末端は、基礎の横筋にかぎ掛けしないことができる。
次は補強についてです。ブロック塀はそのまま積み立てればいいというわけではありません。中に鉄筋を入れないと、ブロック塀とはいえ、崩れてしまう可能性があるからです。他の国と比較しても地震が多い日本では、この補強が欠かせません。安全な門柱や塀を作りたいという人は、他にも自分が住んでいる都市の基準も合わせて確認しておきましょう。
基礎知識④基礎の丈が決まっている
七 基礎の丈は、三十五センチメートル以上とし、根入れの深さは三十センチメートル以上とすること。
最後の基礎知識は、基礎部分の丈が決まっているということです。補強コンクリートブロックで塀を立てる場合、引用にもあるように基礎の丈は35cm、根入れは30cm以上で作る必要があります。家の周りの塀となると、他の家や公道とも交わる部分なので、しっかり基準にのっとったものを作るようにしてください。
ブロックの種類は?
スタンダードなコンクリートブロック
よく見かけるのがこのタイプのブロックではないでしょうか。この形のブロックは、モルタルのグレーのものもありますし、色が付いたタイプもあります。お家の庭造りにぴったりのものを使ってください。もちろん、ブロックではなくレンガを使ってもいいでしょう。作りたい庭、外構のイメージに合わせてレンガなどを選んでください。
角に使うブロック塀
これは、ブロック塀の角に使うコンクリートブロックです。先ほどのブロックは、左右も凹凸が付いているので、角がきれいに終われません。塀の両端を仕上げる場合は、このブロックを使いましょう。そのためにも、簡単な設計とスケッチをしておくと安心です。
横筋を入れるためのブロック
基礎知識でブロックを積む場合は鉄筋を縦と横にも入れなければならないとお伝えしました。縦に入れる場合は穴が開いているので簡単に入りますが、ブロックに横に穴が開いているわけではないので、横筋が入りません。ですが、この横筋用のブロックを使えば鉄筋を横に入れて補強することができます。基準に沿った間隔ごとにこのブロックを使って鉄筋を入れていきましょう。
DIYでブロック塀を建てる方法をご紹介!
では塀を建てる方法を工事の手順ごとにお伝えしていきます。他の動画と比較しても、この作り方が一番詳しいのですが、実は横筋が入っていません。基準に沿った外構を考えている人は、横筋用のブロックを数ブロックごとに入れてDIYしていくことが必要です。動画で一つ一つの工程を見られるので、実際に作る際にはしっかり見てから作ってみてください。
DIYでブロック塀を建てる方法①穴を掘る
庭造りのスタートは地面に穴を掘るところから
庭造りや門柱のスタートは、穴を掘るところから工事が始まります。庭造りの簡単な塀が欲しいからと言って、適当に地面の上にブロックを置いていく作り方だと、やはりすぐに倒れてしまいます。まずは工事のスタートで、地面にモルタルを入れ、そこにブロックやレンガを埋め込んでいくことで安定した外構を作ることができるんです。
地面に穴を掘る工事の方法は?
穴を掘る道具には、スコップやクワを使って彫っていきましょう。動画にあるように、時々深さを測りながら掘っていきましょう。縦と横、さらに深さを均等にすることできれいで安定した塀を作れます。何もない地面を四角に彫っていくのは難しいので、動画にあるように、ラッカーで印を付けて掘っていきます。
DIYでブロック塀を建てる方法②木枠を入れる
門柱やブロック、レンガ塀の基礎をしっかり作るために
次に行う工事は木枠を作ることです。地面にそのままモルタルを入れるとぐちゃぐちゃになってしまうので、掘った穴に木枠を作り、その中にモルタルを流し込んでいきます。穴を掘るのも木枠を作るのもそうですが、何の計画もなく作り始めると、後で困ることになるのは目に見えています。始めにどれくらいの幅、高さの基礎にするのか。ブロックをどれだけ積むのかを考えておくようにしてください。
木枠を作るには?
外構DIY進行状況。ブロック塀をつくるために基礎固め中。階段の基礎が邪魔で金槌で叩いたら見事穴があいたため急いでモルタルで補修しました。明日からブロック積んでいきます! pic.twitter.com/NEICx1ZYlu
— とよちん (@asaz00) March 28, 2019
きれいに穴が掘れたら、基礎の高さに合わせた木枠を作っていきます。木枠の大きさは、予定の基礎よりも深さを大きめに作っておきましょう。しっかり長さを測って切ったら、穴の中に入れていきます。板を入れ、土と板の間に安定させるためにも木材を縦に入れていきます。
DIYでブロック塀を建てる方法③メッシュと鉄筋
メッシュと鉄筋で塀や門柱の基礎補強をする
外構で塀を作る場合、庭造りの簡単な塀ではいらないかもしれませんが、門柱や家の周りの塀を作る場合はしっかりと補強をしていった方が安全です。他の国と比較しても地震が多い日本なので、補強の甘いブロック塀やレンガの塀だと、すぐに壊れてしまう可能性もあります。道路に面する塀を作りたい方は、補強も忘れずに行うようにしましょう。
補強工事の仕方は?
鉄筋を入れる長さに合わせてカットします。一番下に入れているのはメッシュで、それと合わせて鉄筋を使っています。鉄筋は長さに合わせてカットし、L字に曲げます。曲げるのに使うのが、曲げ棒と曲げ板という名称の道具です。地面にメッシュを入れ、結束部分を結束針金で固定しましょう。ブロックの幅に合わせてL字の鉄筋を結束針金で固定していきます。また、横にも一本、モルタル内に入れる鉄筋を入れます。
DIYでブロック塀を建てる方法④コンクリート
コンクリートで門柱や塀の基礎を固める
次に木枠にコンクリートを流し込んで土台部分を作っていきます。ここで、モルタルとコンクリートの違いが分からない方にご説明しておきますが、モルタルは主に目地に使うもので、砂利が入っておりません。それと比較してコンクリートには砂利が入っており、モルタルと比較して強度があり、基礎部分に使うことが多いです。
コンクリートを木枠に入れる方法
息子の幼稚園時代のママ友のお宅で、ブロックへ塀の改修をさせてもらってます。
— 西山浩一@豊かな暮らしのお手伝い (@kk_nishiyama) September 15, 2018
壊してみたら鉄筋とモルタルでしっかりしてたけど、地震で倒壊しないようにとアルミフェンスに改修します!#エクステリア #外構 #アルミフェンス #ハツリ pic.twitter.com/sO3VYYijeW
土台になるコンクリートを、製品の規定に合わせて作ります。作ったらそれを木枠に流し込みます。この方はきれいに流し込めるように、バイブレーターを利用しています。流したらタンパーできれいにならし、乾かしていきましょう。一日経ったら、木で作った枠を外します。さらにモルタルを練り、ブロックを塗る前にコンクリート部分にモルタルを乗せていきます。
DIYでブロック塀を建てる方法⑤ブロック
モルタルと鉄筋を使ってブロックを積む
次はブロックを積んでいきます。この動画では横筋が入っていませんが、実際に家の周りに塀を作る場合は鉄筋を入れて作るようにしましょう。ブロックやレンガで塀が作れるようになれば、塀だけでなく門柱や庭造りで可愛い塀を作るのにも使えます。作るのは大変かもしれませんが、実際に作る作業は楽しいもの。ぜひ外構を手作りしてみてください。
ブロックを積む工事方法①
コンクリートにモルタルを置き、その上にブロックやレンガを積んでいきましょう。再生の始めには縦の鉄筋が入っていませんが(縦の鉄筋があるのは16:50のところから)、ブロックの間隔ごとにコンクリートから突き出した鉄筋に合わせてブロックを積んでいきます。ブロックを積む場合、水平かどうかを確かめながら行うこと。動画でもそうですが、一つ一つのブロックを置くたびに水平を測っていきます。横に置く場合は、側面にモルタルを付けて並べていきましょう。
ブロックを積む工事方法②
ブロックを積んだら、ブロックとブロックの間にもモルタルを入れます。一段目を並べ終えたら、モルタルを置いて、二段目を置きます。横だけでなく縦も水平を測っていきます。継ぎ目をきれいにならして積み重ねていきます。ブロックはコンクリートから出ている鉄筋に沿って積み重ねていきます。横筋に関しては、80cm以下の間隔で入れていき、上まで重ねたら基礎と地面の間を埋めて完成です。
DIYブロック塀のアレンジをご紹介!
次はブロック塀では少し物足りないという方のために、アレンジ方法をまとめていきます。外構をおしゃれなものにしたいという場合、ブロック塀にさらに工夫をすることで違った塀や門柱を作ることができます。この方法を知れば、オリジナリティのある塀が作れるので見てみてください。
DIYブロック塀のアレンジ①くし引仕上げ
ブロック塀の上からベルアートでアートを作る
外構をブロック塀にした方は、もっとアレンジを加えたいと思う方もいるかもしれません。また、古いブロック塀を作り変えようと思っていたという人がいれば、リメイクすることで美しく生まれ変わる可能性もあります。これは塀の上にベルアートという素材を使って模様を付けていきます。普通のブロック塀と比較しても模様ができるので、オリジナリティが出ますしおしゃれな門柱や庭造りができるのでは?
おしゃれな外構くし引き仕上げの方法
くしベラやくしコテを使って、材料を塗っていきます。この際、まだ模様を付けることはしませんが、できるだけ均等になるように盛って行きましょう。その方がアートを施した際にきれいに仕上げることができます。真っすぐな板を置き、その上からくしヘラを横に流していきます。一段ずつ丁寧にくし引きをしたら、下に同じように材料を塗ってくし引きをする。この工程を繰り返していきます。
DIYブロック塀のアレンジ②バーチン仕上げ
外構をもっと美しく!バーチン仕上げ
次はバーチン仕上げ。リシンガンという機械を使ってベルアートをブロックに吹き付けたあと、コテで押さえることで独特な模様を作ることができます。外構で塀を作る場合は、塀の役割だけでもいいのですがそれだと味気ないような気がしてしまう人もいるのでは?そんな方はくし引き仕上げやバーチン仕上げをしてみてください。
バーチン仕上げの方法
バーチン仕上げでは、リシンガンという機器を使っています。リシンガンで塀にベルアートを吹き付けていきます。リシンガンは、基本的に上から下に吹き付けて行くようです。ムラがないように全体に吹き付けていきましょう。吹き付けが終わったら、次はコテを使った作業。コテに水をつけてくっつかないようにして撫でるように潰していきます。
DIYブロック塀のアレンジ③タイル
おしゃれな庭造りにもピッタリなタイル仕上げ
ブロック塀の上からタイルを貼ると洋風に仕上がります。洋風の外構を作りたい方は、レンガで塀を作ってもいいのですが、動画のようにブロックで塀を作った後からタイル貼りをしてもいいでしょう。もちろん、すでにブロック塀やブロックの門柱があるお家の方は、リフォームでタイル貼りをしてもいいですね。
庭造りも使えるタイルの貼り方
モルタルを練り、ブロックにコテでモルタルを塗っていきます。モルタルを塗ったらその上からタイルを貼りつけていきます。載せたらしっかり叩いて密着させてください。全体をモルタルで塗ってしまってから行うと、モルタルが固まってしまうので、少しずつ作業を進めていきましょう。
おしゃれなDIYブロック塀をご紹介!
模様の付いた化粧ブロックを入れて作る
ブロックだけで作る塀だと何か物足りないと感じる方もいるのではないでしょうか。そんな方は実例のように、模様のある化粧ブロックを使うのもおすすめ。その方が、ないのと比較しておしゃれな感じがしますし、上からモルタルなどで仕上げればおしゃれな塀を作ることも可能。なお、柄のあるブロックを使う場合も、基準があるのでそれを満たすことを頭に入れて作るようにしてください。
窓のようなおしゃれな塀が完成
窓のように等間隔で化粧ブロックを入れることでおしゃれな外構に。入れ方によっても、仕上がりは変わるんですね。化粧ブロックで検索すると、柄の入ったブロックや、かわいい模様のブロック、ガラスタイプのものまでさまざまです。お家の雰囲気や、作りたい庭のイメージに合ったものを購入し、塀に使ってみてください。
ブロック塀をリメイク
この方は、もともとあったブロック塀をリメイクしたようです。比較の写真を見ると、全く違った雰囲気になっているのが分かります。また、六枚目を見ると、塀には隠れミッキーと蹄鉄の模様が入っています。自分で作ると自由にアレンジできるので、それも楽しいですね。気分を変えたい、という場合は作り変えるのではなくリメイクしてもいいかもしれませんね。
DIYブロック塀のまとめ
今回は庭造りや門柱にも使えるブロック塀についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。基礎的な部分では、知らなかった基準について学びました。作り方では手順ごとにまとめましたが、一つ一つの工程は体力はいるものの、難しくはないことが分かっていただけたのではないでしょうか。作るのは大変な作業ではありますが、この機会にぜひ、塀を作ってみてください。
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