萬翠楼(ばんすいろう)福住(ふくずみ)とは
箱根湯本にある萬翠楼福住
この伝統ある老舗旅館が所在するのは、大涌谷など名所が凝縮された箱根の、早川のほとり。数々のホテルや旅館がぎっしりと立ち並ぶ、箱根湯本の高原の街に萬翠楼福住がたたずんでいます。ここは駅からも近く訪れやすいこともあって、口コミでも評判な温泉街です。
福住は存在自体が文化財
建物の全てが美術品という表現は、大げさな話ではありません。萬翠楼福住は平成14年、建物自体が国の重要文化財に指定されました。これは営業する旅館として初の出来事でした。萬翠楼福住は明治に建てられた頃の意匠をそのままに残しているため、まさに箱根どころか日本を代表する貴重な場所です。
お部屋もお風呂も料理もすごい
そして豪華な趣向を凝らしてあるのは、建物だけではありません。萬翠楼福住住が来客の口コミで評価されるのは、宿泊する施設の全てが一級と感じられるから。文化財の部屋の中で料理を味わいゆっくり過ごし、源泉を引いた豪華な温泉に浸って、日頃の疲れを取ることにもうってつけです。
萬翠楼福住の基本情報
【所在地】神奈川県足柄下郡箱根町湯本643
【電話】0460-85-5531
萬翠楼福住の歴史
寛永2年創業
今の旅館は明治の建築ですが、萬翠楼福住の始まりは江戸時代の初期にまで遡るので、その歴史は全国でも有数な長さです。時は寛永2年(1625年)、箱根湯本の土地に、初代の福住監物が福住旅館を創業しました。これが全ての始まりで、創業してから優に400年ほどの時を刻んでいます。
福住に宿泊した歴史的な人物たち
長きにわたる営業と格調の高さが相まって、萬翠楼福住には数多くの歴史的な人物たちが好んで訪れて来ました。公式サイトによれば、古くは江戸時代に浮世絵師の歌川広重が逗留。幕末から明治の始めには木戸孝允、福沢諭吉、伊藤博文など名だたる政治家・著名人の数々が宿泊した記録が残っています。
萬翠楼の命名
ところで萬翠楼という小粋なネーミングは、一体どんな由来があるのかと気になるところです。幾萬(万)の翠(みどり)の楼閣という箱根らしい名前すが、実はこの名称、幾度とこの旅館へと足を運んだ木戸孝允が、明治9年(1876年)の宿泊時に命名したもの。名前にはそんな歴史があったのです。
萬翠楼福住の建築と美術
重要文化財の建築物
1泊でもしたら隅々まで鑑賞してみたくなるのが、萬翠楼福住の建物です。明治に建てられた重要文化財の建物は、旧館前楼、旧館奥楼の2つがあります。内部には豪華な内装や芸術作品の数々もあって、見どころは満載です。これらは日帰りでは決して見れない、宿泊者だけの楽しみとなります。
旧館の萬翠樓と金泉樓
数寄屋風と西洋風を無理なく融合させた明治初期の建築物が、重要文化財となった建物、萬翠楼と金泉楼です。昔の建築とは思えないほど保存状態は良く、螺旋状階段があり、窓から建具に至るまで趣向が凝らされています。これら2棟の建物は貴重なため、神奈川の建築100選にも選ばれています。
萬翠楼15号室の天井画
この旅館を象徴する芸術と言えば、萬翠楼15号室が知られています。歴史的偉人が宿泊した部屋には迫力の天井画があり、描かれた48種の絵が醍醐味。その内容は富士山や鳥など、箱根周辺に関係する題材です。この作品は日帰りでは決して見学できないものであり、宿泊することで存分に堪能できます。
萬翠楼福住の庭園
早川のほとりに歩いてみれば、そこには厳かな雰囲気の日本庭園を見ることができます。苔むした庭の石の皿には泉が湧き出し、萬翠楼の前のモミジは秋になれば見事に色づいて見せます。ここは箱根の萬翠楼福住で、日常の時間を忘れることのできる庭園です。
萬翠楼福住のロビー・書架
ロビーのカフェサービス
いつもフロントのあるロビーに立ち寄るたびに、美味しい楽しみも待っています。それは萬翠楼福住が用意している、カフェサービス。美味しいコーヒーや紅茶がいただけるとして、口コミでも評価されています。Wi-Fiを利用できることも、利用者に好評な要素です。
旅館の貸本屋
古い旅館には何故か本が良く似合いますが、萬翠楼福住ではロビーの横に貸本屋コーナーを設けています。書架には箱根観光に関係する書籍やパンフレットや本が並んでいます。気になる本をチョイスしたら、自室に持ち帰って読みふけることも可能とし、より有意義な時間を過ごせます。
カフェサービス情報
【利用時間】午前8:30~11:00、午後15:00~18:00
【種類】コーヒー、紅茶(有料)
萬翠楼福住のお部屋
明治棟は重要文化財のお部屋
本当に国の文化財のお部屋に寝泊まり出来てしまうのが、萬翠楼福住の凄さです。明治棟萬翠楼、明治棟金泉楼に用意されている重要文化財のお部屋は、明治の頃と変わらぬデザインを維持しているこだわりの和室が勢揃いです。お風呂付きの高級感ある和室で、のんびりできることは確実です。
昭和棟
それほど高級志向を求めずとも、萬翠楼福住の昭和棟では宿泊しやすいお部屋も用意しています。定員2名の楓・松・桜などの部屋は、明るい印象の純和室。眼下の早川を見下ろす優れたロケーションで、部屋付きの檜風呂が口コミで評判を呼ぶお部屋です。
子供も泊まれる部屋あり
全体が文化財に彩られた旅館なので、実は大人向けの宿泊を基本とするのが萬翠楼福住のコンセプトです。しかし1室のみ、子供も一緒に宿泊ができるお部屋が用意されています。このお部屋に泊まれる子供は、大人しく良い子で過ごせることが条件です。我が子は大丈夫という家族は、訪れてみてください。
萬翠楼福住の温泉
真綿にくるまれる湯
数々の旅館が居並ぶ中、この萬翠楼福住は湯本で限定的に自噴式源泉が湧いていることも売りです。その湯量は毎分100リットル以上とかなり豊富。健康的な効能も高くて入りやすい温泉は、真綿にくるまれているようだと口コミで評されるほど、宿泊者のお気に入りのお風呂です。
一円の湯
円形の大浴場と露天が一体となった一円の湯は、萬翠楼福住を代表するお風呂です。まるで古代ローマの風呂を思わせる内湯に対し、新装した露天風呂は岩と植物に囲まれた風流なお風呂。一円の湯は二宮尊徳の徳先生の報徳思想に由来する命名で、開放的にくつろぐことができます。
扇の湯
こちらも古代ローマ的なお風呂と、開放的なな露天が組み合わさった、扇の湯。萬翠楼福住の扇の湯の露天風呂は、実は近年に新設されたばかり。竹垣やよしずに囲まれている贅沢な大きさの檜風呂は源泉かけ流しで、温泉を訪れた人々をまんべんなく夢心地にしています。
お部屋付き檜風呂
すでにご紹介した高級感あるお部屋の数々には、源泉檜風呂が付いているタイプがあります。明治棟金泉楼や昭和棟のお部屋です。真新しい見た目の檜風呂は香りが良く、個々の部屋にあるので周囲の目を気にせずゆったりできることが、宿泊者に好まれている理由です。
福住のお湯の効能
湯本第三号と呼ばれている源泉は、これまた明治時代に掘削されて誕生した歴史ある温泉です。アルカリ性の単純泉であり、神経痛を始めとして神経、筋肉の状態を緩和し、冷え性や消化器病を治し、疲労を回復する効果も高いとされています。豪華なたけではないお風呂は、入浴する価値もありです。
日帰り入浴は
では果たして日帰りの入浴は叶えられるのか、そのあたりが気がかりです。この老舗旅館では、昔から宿泊専用としての役目を果たしてきました。したがって、萬翠楼福住の温泉は日帰り入浴をすることは不可能です。日帰りを考えず、じっくり宿泊で温泉を楽しむのがベストでしょう。
お風呂情報
【一円の湯】男性22:00~10:00、女性15:00~22:00
【扇の湯】男性15:00~22:00、女性22:00~10:00
※時間は多少前後したり変更する場合あり
※日帰り入浴不可
萬翠楼福住のお食事
福住の日本料理
1泊でもしたら心づくしの会席料理を味わえることも、この老舗旅館の楽しみです。箱根湯本は相模湾にも近く、海の新鮮な幸が手に入りやすい土地柄。だから萬翠楼福住のメニューも、四季の海と山の幸が合わさってとても贅沢な印象です。伊勢海老の鬼がら焼きなど、別注料理も注目したいところです。
お食事処
この豪勢なメニューをいただける場所も、萬翠楼福住ならではの特徴があります。桐・梅・竹の3つのお食事処はどれも和室で、日本料理を味わうにはもってこいな環境です。桐は18帖もある大広間で、こじんまりした梅は少人数で落ち着いける空間です。
萬翠楼福住の予約
公式サイトからの予約がベスト
こんな凄い旅館に宿泊してみたくなったら、まずは萬翠楼福住に問い合わせや予約をするのが先決です。旅館に対しては、従来どおり電話で予約を取ることができます。また公式サイトを訪ねてみれば、予約フォームから詳細な宿泊の決定もできるようになっています。
予約でお部屋とプランが選べる
宿泊ご予約ページへ飛んでみると、空室検索ができる他、プラン一覧の中から気になって仕方ない1つを選ぶことができます。カレンダーから萬翠楼福住のお目当てのプランをクリックすると、予約フォームのページに飛びます。ここで日付や人数や希望など、必要情報を入力するのみです。
萬翠楼福住のアクセス
箱根湯本駅から徒歩
たどり着いた箱根湯本駅から桜通りや東海道を抜け、早川の橋を渡って、旅館まではわずか400mほどしかありません。だから万萬萬翠楼福住までは、徒歩でアクセスできやすいと口コミでも評価されています。旅館までの4~5分ほどの道のりは、美味しいグルメやお土産なども見つかって観光気分が弾みます。
萬翠楼福住は送迎車あり
もし歩くのが無理な場合や雨の日でも、萬翠楼福住までの移動は万全です。何故ならこの老舗旅館では、送迎の車も用意してくれるからです。箱根湯本駅を待ち合わせ場所として、車なら2分で旅館に到着します。予約の時に送迎利用を伝え、当日には駅到着の電話を入れることが必要です。
福住までのアクセスの概要
【電車】小田原駅→箱根登山鉄道→箱根湯本駅→徒歩
【バス】小田原駅東口→伊豆箱根バス→温泉場入口バス停→徒歩
【送迎】箱根湯本駅→送迎車(要予約)
萬翠楼福住にお出かけしよう
重要文化財のお部屋の魅力を求めて
他ではなかなか例を見ない、文化財の中で丸1日過ごせてしまう魅力を湛えた、萬翠楼福住。日帰りではなく宿泊だからこそ、その明治時代から息づく伝統の建築やお部屋と雰囲気に浸ることができます。口コミで高評価な老舗旅館、今度の箱根の旅の宿泊場所に選んでみてはいかがです?
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